今さらきけない?養老保険・短期型のメリットとデメリット!

近年では積極的に販売されなくなった養老保険。毎年利率が下がっていく養老保険の魅力は激減。さらに今では保険会社にとっても魅力は無いのです。しかし養老保険は、短期型にすることでメリットが出てくることも!今回は養老保険・短期型のメリットや注意点をご紹介していきます。

監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

養老保険で得をするのは短期払込型?

生命保険商品の中で貯蓄を考えたときに真っ先に思い浮かぶのは「養老保険」だと思います。

養老保険の歴史は長く、ひと昔前では養老保険のみに加入している方がほとんどでした。


養老保険の特徴は死亡保険金と満期保険金が同じであること!


養老保険には保険料払込期間があり、その期間中に亡くなった場合は死亡保険金として、保険料払込終了日を迎えると満期保険金を受け取り養老保険が終了します。


例えば、養老保険の契約金額が300万の場合、死亡保険金も300万。

満期保険金額も300万です。


そんな養老保険は、保険料が高く保険料払込期間中に解約してしまう人も多いのも特徴の一つです。


他の生命保険と違って解約しやすいこともあり、真っ先に解約候補に挙がってしまうのです。


もちろん貯蓄性の生命保険ですので、最後まで保険料を払い続けなければ損をする可能性が非常に高く、高い保険料を払ってきた意味を無くしてしまいます。


養老保険で少しでも得をしようと考える場合は、短期払込型がおすすめです!


養老保険には種類が複数ある

養老保険の見積もり書を作ってもらうときにまずベースとなる満期保険金額の設定と払込期間の設定をします。

払込期間には年齢に応じて年数に限りがありますが

  • 10年
  • 15年
  • 20年
  • 30年

などの種類に分かれています。


保険料の払込期間が長ければ長い程、毎月支払う保険料が安くなります。


短期払込型の養老保険は他の養老保険とは異なります。


  • 20年の養老保険に加入した場合、20年払い続け終わった後に満期金額をもらう。

これが一般的でした。



しかし、短期型の養老保険は

  • 10年間の保険料支払い期間で15年後に満期金額を受け取る。


これは1つの例であり、払込保険期間や受取時期なども自分で設定することができます。



養老保険の払い込み期間を短期にするメリット

養老保険の短期払込型で加入する大きなメリットは、利率が良いこと!

この1点に絞られます。


貯蓄重視の人には最適の養老保険と言えるでしょう。

先ほど短期型についてご紹介した通り

  • 短期型は払込が終わってから満期金を受け取るまで5年間、保険会社に置いておく


ここで大きなメリットが発生するのです。


もちろん、この期間も生命保険としての機能も維持されています。


 ここがあることで利率が高くなるようになっているのが、最大のメリットと言えるでしょう。


 

払い込み期間を短期にすると戻り率が上がるのでお得!

養老保険を短期払込型にすることで受けられるメリットは、戻り率が上がること!

払込期間が終わってから満期金額を受け取るまでの期間を据え置けば置くほど、戻り率が上がり、より利率が上がります

養老保険を短期払いにする際の注意点

養老保険も保険商品の1つであることから、契約者にとってメリットばかりではありません。

もちろんデメリットもあるため契約前にはしっかりと確認しておく必要があります。


養老保険を短期払いにする際の注意点についてご紹介していきます。

支払いを前倒しにするため保険料が上がる

養老保険の支払い期間は長ければ長い程、保険料は安くなるようになります。

そのため、支払い期間が5年や10年など短いと保険料が高くなりがち!

この保険料を長い期間、支払い続けなければいけないため支払い能力が安定していないと継続は難しいでしょう。


特約をつけると戻り率が100%を切る可能性がある

養老保険も生命保険の1つであり「特約」を付加することができます。

この特約は保険会社にとっては付加してほしいところ。

特約を付ければ、支払う保険料が上がるので保険会社の実入りも増えます。


しかし、この特約の部分は貯蓄には関係のない部分であるため戻り率が悪くなります。


それでは貯蓄の意味が無くなってしまいますね。


貯蓄だけの考えている人は特約は何も付加しないシンプルなものが良いでしょう。


解約返戻金が50万円を越えると所得と合算して所得税の課税対象となる

めったにありませんが、高額な保険料を払い続けてきた場合は解約金も高額になる可能性もあります。

満期金額や解約返戻金が50万を超えると、所得税の課税対象となります。


しかし純粋に50万ではなく、払込保険料から受け取った金額を引いた額(利益となった額)が50万以上になった場合ですので、かなり高額な保険料を支払い続けていない限り可能性は低いです。


養老保険の短期払込型にする際に得をするためのポイント

養老保険は貯蓄性の商品です。


その為、どうしたらお得になるのか?だけを純粋に考えて良いと思います。


銀行でコツコツ貯めていくよりも、利率が高いため支払いに余裕がある人にはおすすめできる商品です。


そんな養老保険の短期型にする際に特をするポイントはこちら!


夫婦で契約する場合は妻名義で契約すると戻り率が上がる

男性と女性ではある年齢までは女性の方が保険料が安くなっています。

これは保険会社が定める死亡リスクから算出されるようになっており


  • 男性よりも女性の方が死亡リスクが低い=保険会社にとってもリスクが低い=保険料が安くできる。


こういった理由があります。



安くなっているといっても何百円程度ですが、たとえ100円だとしても10年で見積もれば

100円×12か月×10年で12.000円もの差額が生まれます。


支払う保険料が増えれば、この男女の差額も広がっていきます。


さらに、養老保険は生命保険ですので保険料控除にも使えるため、お勤めしていて一定以上の収入がある人は申告することで節税対策も行えます!


この時は契約形態に気を付けながら契約を考えましょう。



まとめ

養老保険はひと昔前では生命保険の基本でした。

むしろ養老保険しか販売していなかったと言っても過言ではありません。


この養老保険に医療保険を付加したりして、家族や自分を守るために生命保険に加入している人がほとんどでした。


保険会社がこういった保険商品を中心に販売していたのも、バブル時がほとんどでした。


バブル時の商品は非常に利率が高く、とても魅力的な商品でした。

そんなお宝商品に加入し続けている人が今でもいると思いますので安易に解約しないほうが良い場合もあるのです。


しかし、バブル崩壊後、貯蓄性の商品がドンドン利率を下げ「生命保険で貯金」は逆にもったいないと言う流れができました。


貯蓄と言えば、支払った保険料よりも受け取る保険料の方が高いから成り立ちます。


しかし、現代の養老保険では支払った保険料よりも受け取る金額の方が低い可能性の高くなってしまい、魅力はほとんど無くなってしまいました。


その為、保険会社では養老保険を率先して販売しない傾向にあります。


しかし、現代でも養老保険は入り方次第でお得になることに違いはありません。

昔ほどの高い利率はありませんが、プラスになるのは契約者にとっては嬉しいことです。


養老保険はあくまで貯蓄!

医療保険や災害割増しのような特約は一切付けないことが一番のポイントです!


さらに短期契約にすることで、よりお得になります。

短期契約にすることは保険料が高くなるデメリットもあるため、払込期間中は支払っていける金額であることを確認し計画的に契約しましょう。


途中で解約してしまったら貯蓄の意味は無くなり、損をしてしまいます。


このように養老保険の短期型ではメリットもデメリットも必ずあります。


養老保険を検討している人は、押さえておくべきポイントをしっかり確認してから加入するべきか考えましょう!


生命保険の選び方が気になるという方はぜひこちらを読んでみてください。

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