60歳払い済みの生命保険を選択するメリット・デメリットとは

生命保険の保険料は色々な払い込み方法があります。大きく分けると一生涯払い続ける終身払いと一般的な定年の年齢である60歳払い済みの2パターンになります。60歳払い済みだと退職後は生命保険料を支払わなくて済みますが、終身払いより月々の金額は高くなります。

監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

生命保険は基本的に60歳払い済みを選択した方がいい

近年、定年が65歳へと引き上げられる傾向にありますが、基本的には60歳払い済みの生命保険に加入した方が支払総額が安く済むのでなるべく生命保険にかける金額を抑えたい人は60歳払い済みを選択した方がいいでしょう。


ただし、月々の保険料が金銭的に辛い場合もあるので一概には決められません。

生命保険 60歳払い済み

生命保険 60歳払い済み

無理に生命保険に加入しない

いくら必要な生命保険でも、月々の保険料が高く日常生活に支障が出てしまってはかける意味がありません。万が一の保障のために加入するのが生命保険です。もしもの時の保障も大切ですが、万が一が起きなかった場合でも生活できるだけの余剰分は考えて生命保険に加入するのがいいでしょう。

それでも生命保険に加入したい場合

60歳払い済みでの保険料を払い込むのは苦しいけれどどうしても生命保険に加入したいという場合には終身払いを選ぶのもいいでしょう。ただし、そこまでの保障が生涯必要かどうかを適宜考えることが大切です。


例えば子どもが独立した、退職して収入が減ったなどライフスタイルが変わった場合思い切って解約するという選択肢も持つ必要があるでしょう。

65歳払い済みよりも60歳払い済みの生命保険がおすすめ

一般的に定年は60歳~65歳くらいですが、国民年金や厚生年金の支給は65歳からです。60歳から受けることもできますが、その場合支給額が少なくなります。


今後年金の支給開始年齢が伸びる可能性もありますし60歳~65歳までの間、収入額がどうなるか予想ができません。ですので、払い終わるのが早い60歳払い済みの方がおすすめです。

貯蓄が1番、保険は2番目

おすすめするのは60歳払い済みですが、無理をして60歳払い済みにすることで生活費や貯蓄状況に響くようでは本末転倒です。あくまで生命保険が必要な事態になるのは万が一の時です。


普通は平穏に老後を迎えることになりますので将来の生活資金を貯蓄するのが一番優先すべき事項でしょう。

トータル保険料は60歳払い済みが安い

同じ保障金額なら終身払いよりも60歳払い済みの方がトータルの支払保険料は少なくなります。


また、いつまで生きているのかわからないので保障のために年金生活に入っても生命保険料を支払っていかなければならなくなり、老後の生活を圧迫します。現役時代は窮屈でも将来を考えると60歳払い済みを選択するのがおすすめです。

60歳払い済みの生命保険を選ばないメリットについて

60歳払い済みの生命保険は、60歳で保険料の支払いを終わらせかつ一生涯の保障を貰えますが、あえて逆にいうと現役世代と同じだけの過剰な保障を老後も受けるために高い保険料を払っているともいえます。


終身払いは自分で保障が必要ないと決断する必要がありますが、安い保険料で自分の希望する時期まで生命保険に加入し続けられると考えることもできます。

現役世代と老後では必要な保障が違う

子どもがまだ独立前で万が一何かがあった場合たくさんのお金が必要でしょう。働き盛りの時に収入を得られなくなった場合の保障が生命保険です。この手厚い保障は老後も必要でしょうか。


中には必要な人もいるでしょうが、大抵は老後はどちらかというと医療保障の方が重要ではないでしょうか。

必ずしも60歳払い済みにする必要はない

子どもも独立し、夫婦二人で余生を暮らす分には手厚い保障は必要ありません。そろそろ保障は最低限でいいだろうという時期を見て解約するという選択ができる人は60歳払い済みにこだわる必要はありません。


月々の保険料が安い終身払いにした方がトータルの支払保険料が安くなるかもしれません。

60歳払い済みの医療保障は必要か

将来、医療費の自己負担が上がることはあっても下がることはまずないでしょう。死亡保障は歳を取るにつれて減らしていってもいいでしょうが、医療保障は手厚く持っておきたいものです。


将来の医療費負担を少しでも減らすためにも60歳払い済みの医療保障を持っておくのは大切でしょう。

終身払いの医療保険は不要

生命保険の種類の一つには医療保険がありますが、これに限っては終身払いで持っておく必要はないでしょう。日々医療が進歩しており、それに合わせて医療保険も変わっていっています。


古い医療保険を大事に持っていてもいざという時適用できるのが入院費用程度になってしまう可能性も否定できません。

生命保険 60歳払い済み

生命保険 60歳払い済み

若い人なら60歳払い済みをおすすめ

いくら60歳払い済みの方がトータル保険料が安く済むとはいえ、月々の掛け金を考えて少額の生命保険に加入するのはあまり意味がありません。その場合は終身払いを選択してもいいでしょう。


ただし、20代の若い人なら終身払いでも60歳払い済みでもトータル保険料にそこまで差がつかないので60歳払い済みを選ぶことをおすすめします。

まとめ

生命保険は人それぞれに必要な内容が違ってきます。またライフプランによっても変わってきます。基本的に生命保険は60歳払い済みでの加入をおすすめしますが、状況が変わるにつれて払い込みが辛くなったり、保障が厚すぎると思ったりすることもあります。


生命保険は加入しっぱなしで放置してはいけません。人生の転機には見直しすることが大切です。

生命保険の選び方が気になるという方はぜひこちらを読んでみてください。

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