60歳からの個人年金保険はおすすめ?加入のメリットと注意点を紹介

60歳になって退職金を受け取り、そのまま預金するよりも個人年金保険に入って少しでも積み立てて増やしたいという方は非常に多いです。実は60歳から入れる個人年金保険もあり、おすすめの加入方法があります。今回は、60歳から加入するメリットと注意点を紹介します。

実は60歳から個人年金保険に加入する人は多い

若い頃に加入し、毎月一定額を支払うことで老後資金に備える個人年金保険ですが、実は60歳からでも入れる個人年金保険は一部あります。


というのも、実は60歳から個人年金保険に加入する人は非常に多く、個人年金保険の新契約数は60歳以上が最も多いのです。


こちらの表は、平成29年度に個人年金保険に新規で加入した人の中で、各世代が占める割合を示したものです。

年齢年代別構成比
20歳未満5.2%
20〜29歳17.2%
30〜39歳18.7%
40〜49歳19.7%
50〜59歳15.9%
60歳以上23.2%
合計100%

(参照:一般社団法人 生命保険協会「2018年版 生命保険の動向」)


60歳以上の割合は23.2%で、どの世代よりも多くなっています。つまり、平成29年度に個人年金保険に加入した人のうち、23.2%が60歳以上ということです。


そして、その60歳からの加入者のほとんどが退職金を使って個人年金保険に加入しています。


このように、退職金を使って60歳から個人年金保険に入る人は多いようですが、実際に加入した場合、預金などをするよりもお得になるのでしょうか?

60歳から加入しても得になる?

間に合うかどうかは契約内容と契約者の寿命次第です。


若い頃に加入するような生命保険の時とは違いリスクはありますが、個人年金保険に加入しようと思える健康状態ですと契約内容によっては60歳から加入しても支給年齢には間に合うでしょう。


ただし、前提条件として一括払いであることがあります。


また長生きすればするほどリターンは大きいです。

60歳から加入する場合は一時払いで決まり

いかに日本人の平均寿命が延びているとはいえ、60歳から分割で個人年金保険の保険料を支払うのは少しリスクが高いです。


年金を受け取るどころか保険料を支払っている最中に寿命がつきてしまい、元本割れを起こす可能性が高いからです。


個人年金保険に60歳から加入する場合は一時払いをおすすめします。

解約することを想定して加入しましょう

一括払いの個人年金保険は大抵、5~6年も経てば解約しても返戻金が支払保険料を下回ることがなくなります。


つまり元本割れを防げるということです。


60歳からの加入ですと満期で支給されてもそこまで大金を得られるわけではありません。


ご自分の生活状態によっては元本割れしなくなったタイミングで解約することも一つの選択肢として持っておくことも必要でしょう。

60歳からの個人年金保険の注意点

まず、60歳から個人年金保険に加入しても、若い頃に一時払いで加入していた人のほうがお得ということを理解しておきましょう。


あくまで60歳からでも加入できる個人年金保険は若い頃から老後の資金を積み立てていた人の最後の資産運用手段です。


もし、初めて資産運用をするなら一時払いの終身保険に加入した方が利率は良いでしょう。

確定個人年金保険は5年以上加入しないと不利に

一時払いの確定個人年金保険は一時払いの終身保険と違い、5年以内で解約した場合と5年以上加入後で解約した場合とで税金のかかり方が変わってきます。


5年以上加入しているとどちらも一時所得となりますが、5年以内ですと個人年金保険の方は源泉分離課税となり税引後の金額を考えると終身保険の方が良いです。  

まとまったお金がないなら加入しないこと

一時払いで個人年金保険に加入したとしても、解約返戻金が元本割れを解消するのは早くても2~3年かかります。


税金のことを考えると5年は解約するのをおすすめしません。


5年から10年分の生活資金と一括で保険料を支払える経済状態にないのなら60歳から個人年金保険に加入するのはおすすめできません。

60歳から加入する個人年金保険はある程度リスクをかけた方がいい

今までもきちんと老後の資金をコツコツ貯めてきた人前提の条件ですが、あくまで60歳からの個人年金保険は当面の生活資金を引いた金額で少々リスクが高めの外貨建て個人年金保険変額・投資タイプの個人年金保険を選択するのがおすすめです。


元本割れのリスクはありますが、60歳からの加入なら利率が良いことに越したことはありません。

外貨建ての個人年金保険とは?

外貨建ての個人年金保険とは、外貨で保険料を支払い、外貨で年金受け取りをする保険です。


日本国内はおそらく近いうちは今後も金利が高くなることはないでしょう。


それよりも海外の高金利の通貨で運用してもらった方が有利ということです。


特に60歳から加入ですと、いつ死亡してしまうかわからない状態なので、為替リスクがあり元本割れする可能性もありますが、ハイリターンを望める外貨建てを選ぶのも一つの手段でしょう。

生活資金を崩してまで加入しないこと

資産運用をするにせよ、老後の生活資金を少しでも増やしたいにせよ、個人年金保険に加入してから年金の受け取り時期までの生活資金は残しておくことは重要です。


60歳からの加入は一時払いをおすすめしますし、月払いだとほとんどリターンを得られません。


しかし、生活資金を圧迫してまで個人年金保険に加入する必要はありません。

個人型確定拠出年金(iDeCo)や投資信託も検討しよう

個人型確定拠出年金(iDeCo)とは、自分で投資商品を選んで自分で運用するという商品で、投資信託は、投資のプロにお金を預けて代わりに運用してもらうという商品です。


個人年金保険よりも、個人型確定拠出年金(iDeCo)や投資信託のほうが元本割れをするリスクは高いですが、その分リターンも大きいので、大きいリターンを求めている人にはおすすめです。

60歳から加入する大きなメリットは退職金があること

個人年金保険は若いうちに加入し、早くに保険料を支払い終えるのがもっとも賢い使い方です。


保険料が安く、かつ運用期間も長いため解約返戻金がより多くなります。


それでもあえて60歳から加入するプランがあるのかというと、定年を迎え退職金を手にしたものの、今後10年は使う予定がないという人のとりあえずの運用先だからです。

まとめ

個人年金保険は一般的にはあえて60歳から加入するものではありません。


資産運用目的なら一括払いであれば数年で解約返戻金が支払保険料を上回る一括払い終身保険の方をおすすめします。


それでも個人年金保険に加入を検討しているのなら、外貨建てのハイリスクハイリターンの保険に加入するのがいいでしょう。


ただしリスクを考えてあまり大きな金額で加入しないようにしましょう。


自分にはどのタイプがいいのか、保険のプロに相談してみるのがおすすめです。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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