更新日:2018/01/16
お金を預ける前に考えておきたい一括払い養老保険のデメリット
養老保険というと保障と貯蓄機能を兼ね揃えているため、一括払いをしてもデメリットはないだろうと考えてしまいがちですよね。今回は養老保険の仕組みと一括払いをすることによって起きるデメリットを詳しく解説していきたいと思います。
目次を使って気になるところから読みましょう!
養老保険の保険料を一括払いするデメリットをすべて解説
養老保険というものは、保険期間の間に被保険者が亡くなった場合は死亡保険金として保険金が出ます。
保険期間中に被保険者が生存していて、満期を迎えた場合は同額の満期金を手に入れることができるという貯蓄性の高い保険になります。
今回はこの養老保険の一括払いをする時のデメリットをすべてご紹介していきたいと思います。もちろんメリットもたくさんあるのですが、デメリットに関しては注意しなければならないことも多いのでメインにお伝えしていきたいと思います。
一括払いには、全期前納払いと一時払いの2種類ある
一括でお金を払い込むという点では変わらないのですが、保険会社が預かったお金の運用方法によって違いが出てきますので、メリット・デメリットを考えながら、ご自身に合ったものを検討する必要があります。
一括払いのほうが月払いよりも養老保険の返戻率が高くなるメリットはある
長い目で見ると、一括で払った方が返戻率が高くなるということもあります。
一括払いの養老保険を利用して、相続対策する人もいる
その一方で養老保険というのは保険商品であるため、被保険者が亡くなった場合、確実に現金を受け取れる方法として相続対策として利用する人もいます。
相続人が多数いる場合は、死亡保険金の受け取りを指定することにより相続争いを避けることもできますし、生命保険の非課税枠(500万円×法定相続人の数)を使うことで、節税になると考える人もいるようです。
2つの一括払い(全期前納払いと一時払い)に共通するデメリット
第一のデメリットとしては、一括払いを選択した場合、保険期間中に途中解約をすると支払った保
険料を下回ることもあります。
一般的に貯蓄を目的としてお金を預ける際に、戻ってくるお金が預けたお金よりも少なかった場合それはデメリットと考える方も多いです。
つまり、途中解約を考える場合は解約返戻金等をしっかりと確認をすることが必要です。
そして、契約日の5年以内に解約すると源泉分離課税の対象となることも覚えておきましょう。
保険料を一括払いするだけのお金が必要となる
そして第二のデメリットとしては、一括払いにするためには、大きなまとまったお金が必要となってくることです。
現在では一括払いの養老保険の販売を休止している会社もありますが、それぞれの会社によって最低金額があるため、確認が必要となってきます。
例えば50万円の余裕資金があって、養老保険の一時払いに加入しようとしていても、会社によってはプランがないこともあります。
そういった自由に設定できないという点ではデメリットなのではないでしょうか。
インフレリスクがある
将来戻ってくる金額を目安に加入するわけですが、このまま情勢が変わっていかなければ手元のお金が若干増えるかもしれないという安心の反面、近い将来インフレが進んでしまった場合はどうなるのでしょう。
物価が上がっていくにも関わらず手元のお金が増えないという状況であれば困ってしまうことも考えられます。
こういったインフレリスクのデメリットに備えて、今はドル建ての一括払い養老保険や外貨建てなどの金融商品でデメリットを回避して資産形成を考えている方も増えてきているのではないでしょうか。
現在は予定利率が低いため、一括払いをしてもそれほど返戻率が高くない
数十年前までは各保険会社も予定利率の高い商品を販売していたこともありましたが、最近ではあまり高い利率を望める商品は少なくなって来ていると思われます。
一括払いのなかの一時払いにおけるデメリット
それぞれのメリットやデメリットをしっかりと把握して加入する必要があります。
養老保険の保険料は生命保険料控除の対象となるが、一時払いした年のみとなる
それに対し、全期前納タイプを選択すると、払い込み期間中は毎年受けられます。
その他の生命保険に加入している場合は、生命保険料控除の恩恵を受けることが出来るのでデメリットではないかもしれませんので、保険料とともにどちらがご自身に合ったものかを慎重に検討する必要があります。
保険会社の破綻リスクが大きい
一般的に生命保険契約者保護機構によって契約者は契約は保護されることになっていますので、今まで払い込んだものが消えてしまうというようなデメリットはありません。
しかし、引き受け会社が新しくなった場合、保険契約は継続しますが、責任準備金の削減や予定利率が引き下がる可能性もありますので、安心できる状況ではないかもしれません。
まとめ
長い期間運用をして保障機能と貯蓄機能を確保する商品ですので、短期の運用や大型の保障が欲しい方には向いていないかもしれません。
しかしながら相続の対策をこれからしようと考えている方や、大きなまとまったお金が手元にあって長い間使わないという予定のある方は、一度商品を見てはいかがでしょうか。
生命保険の選び方が気になるという方はぜひこちらを読んでみてください。