家でできる地震対策は何?我が身を守る地震対策の方法を徹底解説!

いつ起こるかわからない大地震。そんな非常時のために、あなたは家で出来る地震対策をしていますか?家庭で防災対策をすることはとても大事なことです。そこで今回の記事では、家で出来る地震対策に加え、マンションの地震対策、そしてあると便利な防災グッズについて解説します。

家でできる地震対策は?

小さい規模の地震を含めると地震の起きないところは無いといわれているほど、日本は地震の多い国です。


2011年に起こった東日本大震災は日本に大きな爪痕を残し、昨年2019年でもマグニチュード6.0 以上規模の地震が 18 回も発生しています。


対策をしなければいけないとわかっていても、具体的な対策がわからない方もいらっしゃると思います。


そこで今回、この記事では

  • 室内でできる地震対策
  • 屋外でできる地震対策
  • 自宅が地震に耐えられるかの基準
  • 地震の時に役立つ持ち物、役立つ情報
以上のこと中心に説明します。


この記事を読んでいただけたら、地震による被害を最小限に抑えるために家庭でできる対策の参考になると思います。



家の中でできる地震対策を紹介!

近年発生した地震で怪我をした方の約3~5割が家具の転倒・落下によるものが原因と言われています。


地震時に家の中で怪我をする原因として
  • 背の高い、重い家具が倒れる
  • 食器や窓ガラスが割れ飛散する
  • 収納されているものが飛び出して落下する
以上のことが考えられます。

家具によっては扉にロックがついていて揺れても簡単に開かないようなものもありますが、すべての家具についているわけではありません。

また直接的に怪我をする以外にも、倒れた家具で扉が開かなくなって避難できない可能性も考えられます。

固定していない家具は地震の揺れで簡単に倒れたり、落下してきます。

怪我を未然に防ぐためにも揺れによる被害を想定して準備しないといけません。

以下では室内でできる地震対策を紹介していきます。

家具の転倒防止

家具の転倒防止対策のオススメはホームセンターで市販されているL字金具を使用して、壁と家具で固定する方法です。


取り付ける際は、壁の中に埋もれている柱にしっかり取り付けた方が転倒防止効果が高いので下地センサーなどを利用してしっかりネジで固定しましょう。


賃貸で壁に穴をあけることが出来ない場合は、家具と天井をツッパリ棒で固定しましょう。


天井と距離が近い家具の固定にはツッパリ棒が有効ですが、天井と家具の距離が遠い家具の固定に使用すると揺れによりツッパリ棒が外れやすくなり注意が必要です。


テレビや冷蔵庫などの転倒防止には敷くタイプのジェルマットがオススメです。


ジェルマットには使用期限がありますので、定期的に交換しましょう。

ガラス飛散防止用フィルムを貼る

ガラスは飛び散ると大変危険です。

簡単にガラスの飛び散りを防ぐ対策は、飛散防止用のフィルムを張ることです。

飛散防止フィルムは張る方向、張る面のサイズしっかり測ることで効力を発揮します。

飛散防止用のフィルムを張る方向のポイントは、破片が飛び散ってほしくない面に張ることが重要です。

例えば食器棚などは外側の面に張り、逆に窓ガラスなどは室内側の面に張りましょう。

食器棚や姿見、水槽など割れたら怪我をする家具も多く存在するので、窓ガラス以外にも飛散防止フィルムを活用しましょう。

玄関までの避難通路の確保

戸建て住宅と集合住宅では避難経路の確保に少し違いがあります。

戸建て住宅と集合住宅では、戸建て住宅のほうが屋外に避難しやすい住宅です。

理由は戸建て住宅の場合窓の無い部屋というものが少なく、外に面している部屋も多いため避難しやすい構造になっています。

しかし集合住宅は屋外に面している部屋は玄関、もしくはベランダに通じる部屋のみとなります。

集合住宅では、数少ない避難経路である玄関の枠がゆがんでしまい扉が開かなくなってしまったときを想定してバールのような緊急時に扉をこじ開けるものがあるとより安心でしょう。

子供部屋や寝室にはあまり物を置かない

寝室や子供部屋には極力物を置かず、整理整頓を心がけましょう。

寝室に物が多いと地震が起こった際、寝ているところに物が落ちてきたり家具が倒れて危険です。

さらに睡眠中に地震が起きた場合、地震の揺れによる驚きに加えて部屋は暗く日中より気が動転してしまいます。

いつもより慌てて避難しようとしているところに物が多いと避難経路が狭くなり、接触して転んでしてしまう危険性があります。

子供部屋の背の低い家具でも、子供の目線にたってみると危険なことがわかります。

位置が高いところに物を置くのは控えて、寝室や子供部屋にどうしても物を置く場合はしっかり固定しましょう。

屋外でできる地震対策

ここからは家庭での屋外でできる対策を紹介します。

地震の揺れによって家が受けるダメージは
  • 屋根材の落下
  • 外壁のひび割れ
  • 塀の倒壊
  • 柱の歪み
などが建物に起こる影響として考えられ、最悪の場合は建物自体が倒壊してしまいます。

また、家が損傷したときに落下した破片が当たり怪我をする可能性もあります。

室内から避難しても、屋外の避難経路を確保しておかないことには避難場所へ向かうことも困難となってしまいます。

家の構造をすぐには変えることができないので、比較的屋外で対処しやすいところを以下にまとめましたので紹介します。

ブロック塀の確認

ブロック塀は法律基準を満たしていないと、大きな揺れが来た時に簡単に倒壊してとても危険です。


土交通省が薦めているブロック塀の確認のポイント

  • 塀は高すぎないか
  • 塀の厚み
  • 控え壁有無
  • 塀にひび割れ、傾きがないか
以上が簡単に確認できる箇所です。

基礎や内部の鉄筋の有無は専門業者でないと判断が難しいと思いますが、破損個所や気になる箇所があれば早めに専門業者に修繕を依頼した方がよいと思います。

ベランダの整理整頓

玄関からの避難が困難になった場合に、ベランダからの避難経路を考えることになります。

物置代わりにベランダに無造作に物が置いてあると避難経路として活用できません。

またベランダでガーデニングをされている場合は、床にたくさん植物が置いてあると避難時に躓く可能性があります。

避難経路を確保できる配置に変更するとよいでしょう。

素早く避難できるよう日頃からベランダの整理整頓を心がけましょう。

屋根の補強

屋根の耐震対策が不十分だと地震の揺れにより屋根材が落下してしまうリスクがあります。


日本は瓦葺きの木造住宅が多く、近年は瓦以外の材質の屋根も多く施工されています。


どの屋根に関してもいえることは補修工事をしっかり行うことが重要です。


必要に応じて補強リフォームを行うことにより、屋根材の落下を防ぐことが出来ます。


しっかり屋根の補強をして地震だけでなく台風などの災害に強い屋根にしましょう。

マンションですべき地震対策

日常的に生活しているだけでは気付きづらいマンション特有の地震対策を紹介します。


地震が起き停電になった場合、当然ながらエレベーターは使用できないので避難するときは非常階段を使います。


非常階段がどこにあるのか、非常階段の前に使用するとき邪魔になる荷物などがないか確認が必要です。


マンションはライフラインが復旧しても、配管が破損していないかすべて確認するまでトイレが使用禁止となる場合もあります。


トイレが使えないときのために、水を流さなくても使える簡易トイレを準備しておくと安心です。


マンションは玄関とベランダしか屋外に通じていないので、玄関からの避難が難しいときはベランダからの避難も考えておきましょう。

あなたの家は大地震に耐えられますか?

住宅の屋内外でできる地震対策を紹介してきましたが、住宅の全体の構造を把握して地震に耐えられるかは素人にはわかりません。

そこで住宅には耐震基準という守るべき基準があります。

耐震基準とは地震の揺れの大きさによってどの程度まで耐えられるの基準です。

現在は1981年(昭和56年)6月1日以降に適応されている新耐震基準が設定されています。

それ以前のものは旧耐震基準と呼ばれおり、耐震基準は定期的に改訂されています。

耐震基準は建てられた年の基準に準じて住宅は施工されます、したがって築年数が建つと現在の耐震基準との耐震の差がでてきます。

現時点での建物が地震に対してどのくらい耐えられるのかの判断材料として、以下の基準があります。

家の耐震等級を確認しよう

新建築基準法のほかに住宅には耐震等級と呼ばれるものがあります。


耐震等級は法律に基づいて住宅の性能を表示する住宅性能表示制度においては以下の通り、3段階に分かれています。

耐震等級1級

建築基準法で定められている耐震性条件を最低限みたすもの
数百年に一度の割合で起きる大きな地震(震度6強から7程度)で倒壊しない耐震性。
また数十年に一度の割合で起きる震度5程度の地震で損傷しない耐震性。

耐震等級2級

建築基準法の条件の1.25倍の耐震性

耐震等級3級

建築基準法の条件の1.5倍の耐震性。
消防署や警察署などはこの基準で建てられています。

御覧のように、耐震等級3級が1番地震に耐えうる等級となっています。

耐震等級の確認方法

耐震等級の確認方法は、住宅性能評価書で確認できます。


住宅性能評価書とは国土交通大臣に登録した第三者評価機関が住宅を10分野32項目でチェックして評価したものです。


チェック項目には耐火性、防犯性なども含まれます。


新築で家を建てたときに依頼しておけば作成してくれますし、家を建てた後でも発行できます。


発行手順は以下のとおりです

  1. 国土交通省に登録されている評価機関に依頼
  2. 住宅の調査をしてもらう
  3. 個別性能評価(10項目のチェック)
  4. 住宅性能評価書の発行

調査してくれる評価機関や住宅の延べ床面積によって住宅性能評価書の発行には金額の差はあります。


自宅の耐震基準として確認しておくとよいでしょう。

必要に応じて補強工事を行おう

耐震等級3級の家に住んでおけば、ずっと安心とは限りません。

なぜなら建物は築年数が建つにつれて、外壁のヒビや見えないところで基礎や建築材の劣化などほころびが生まれてくるものです。

新築の時は耐震等級3級の評価を受けた家でも、定期点検を一度もせず住宅の劣化を放置したままにすると地震に弱い家になってしまいます

そして本来なら耐えることができる地震がきたときに、揺れに耐えきれず損傷を受けてしまいます。

耐震等級はあくまで住宅が地震の揺れにどこまで耐えうるかのひとつの基準としておきましょう。

大切なのは定期的な点検をして建物の弱いところは補強工事を行い、耐震性能を維持することです。

参考①:これがあれば安心!地震対策グッズ一覧

地震により自宅が危険となった場合、避難しなければなりません。


避難時に必要となるものを挙げていきます

  • 飲料水(1人1日3リットルが目安)、非常食(調理が必要ないもの)
  • 医薬品(常備薬、小さな怪我に対応できるようにガーゼや消毒液など)
  • 防寒具(衣類は体温調節しやすいように重ね着しやすいもの)
  • 停電時の電源(停電の際に手動で電気を確保できるもの)
  • ヘルメット(避難時の頭部を守るため)
  • 衛生用品(ウエットティッシュ、生理用品、簡易トイレなど)

上記のものを避難時に両手が使えるようにリュックに入れて、玄関や寝室などすぐ手に取って避難できるところに置いておくと便利です。


一人暮らしの場合、子供やお年寄りがいる場合で必要なものは人それぞれ違います。


定期的に賞味期限などもチェックし、家族構成や季節によっても中身を入れ替えることが大切です。


また割れたガラスが床に散乱していることを予想して、避難用に履物を別途用意しておくこともよいと思います。

参考②:ハザードマップを見ておこう

ハザードマップとは自然災害の被害が起こりやすいところを地図に重ねてまとめたものをいいます。


ハザードマップの種類は

  • 洪水
  • 土砂災害
  • 津波
  • 道路防災情報(道路の浸水しやすい場所)
などがあります。

活用法について説明します。

  1. 事前に災害が起こった時のことを想定して、避難経路・避難場所を数か所把握しておきましょう
  2. 実際に避難経路・避難場所に歩いて行ってみましょう
  3. ハザードマップは更新されるので常に新しい情報を入手しましょう

避難所までの経路を確認することで、地震時に倒れてきそうな建物や塀がないか安全確認もできます。


ハザードマップは市区町村のサイトから入手することができるので、一度確認しておきましょう。

地震に備えて火災保険・地震保険への加入を検討しよう!

もしもの為に火災保険・地震保険の加入も考えておきましょう。


地震保険は火災保険に付帯するかたちで契約するので、地震保険単体での契約はできません。


地震で起きた火災は火災保険では保証されないので、地震保険の加入が必要となります。


建物の保証のほかに家財の保証もでき、保険金額は火災保険の保険金額の30~50%の範囲で任意に定られます


支払われる金額は損害の程度によって変わってきますが、建物は5000万円、家財は1000万円が上限となります。


保険料ですが、保険会社による違いはなく建物の所在地および建物の構造により違いがあります。


個人の地震対策には限界があります、火災保険・地震保険加入の際は一括見積サービスを使うと楽に見積もりができます。

まとめ:家で出来る地震への対策は万全に!

地震対策について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。


この記事のポイントは

  • 地震の揺れによって影響がでる箇所は事前に対処しておくこと
  • 自宅の耐震等級の確認
  • 住宅の定期点検・耐震リフォームや火災保険・地震保険の加入検討
でした。

部屋の整理整頓や非常食の備蓄など今日からできることもあります。

1人ですべて行うのは大変です、大事な家の事なので是非ご家族と一緒に地震対策について考えてみてはいかがでしょうか。

いつ起こるかわからない地震への対策、日頃からしっかり準備しておきましょう。

保険ROOMではほかにも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので是非ご覧ください。

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