奈良県は地震が少ないって本当?奈良県の地震予想と対策をご紹介

奈良県は地震が少ないって本当?奈良県の地震発生率は?と奈良県在住の方は思うはず。確かに、奈良県は地震が少ないと言われています。実は、南海トラフ巨大地震が発生する可能性は十分にあり、さらに巨大地震によって奈良県の天理市や橿原市が危険なのをご存知ですか?今回は、奈良県の地震予想や対策について解説します。

奈良県は地震が少ない?奈良県の地震予想と今できる対策法を紹介

「奈良県は地震が少ない」という声をよく耳にします。


確かに、奈良県に大きな地震があったという話は聞きませんし、 かつて奈良に都が造られたのは、災害が少ないからだという話もよく聞きますよね。


しかし「奈良県に住んでいて良かった」と思いつつも、本当に大丈夫なのだろうかと不安になることはありませんか?


ご存知ですか?奈良県は今、いつ大地震が起きてもおかしくない状態にあるのです。


そこで、今回は奈良県の地震事情と対策について、

  • 奈良県の地震の歴史と南海トラフ巨大地震での被害予想
  • 奈良県を走る危険度が高い活断層について
  • 巨大地震発生に備えて行うべきこと

以上のことを中心に解説していきます。


この記事を読めば「奈良県は安全」という思い込みはなくなり、地震に向けて備えるべきことがしっかり理解できます。


ぜひ、最後までご覧ください。

「奈良県は地震が少ない安全な県」は嘘!奈良県の地震リスクとは

奈良県に地震が少ないのは、地元の皆さんにとって安心できる要素と言えます。「これからも住み続けたい。」、そんな愛着もわくことでしょう。


確かに奈良県は、日本最古の木造建築である法隆寺などの古代の建物が多く残り、それが安全神話の根拠の一つとなっています。


しかし「奈良県=地震が少ない安全な地域」というのは完全な誤解で、実は奈良県は大きな地震リスクを抱えているのです。


その理由を示すため、

  • 奈良県における地震の歴史
  • 南海トラフ巨大地震で予想される県内の被害状況

これらについてお伝えしていきます。

奈良県の地震の歴史を紹介

まず、奈良県で発生した主な地震の歴史と、県内の被害をお伝えします。

  • 宝永地震(1707年)…マグニチュード8.4/死者63人/倒壊3,219戸
  • 伊賀上野地震(1854年)…マグニチュード7.3/死者約300人/倒壊約6,000戸
  • 河内大和地震(1936年)…マグニチュード6.4/死者1人/倒壊約1,200戸
  • 東南海地震(1944年)…マグニチュード7.9/死者3人/全壊89戸
  • 吉野地震(1952年)…マグニチュード6.7/死者3人

南海トラフ地震である宝永地震の県内死者数は63人と、思ったより少ないと感じるかもしれません。


しかし当時の人口密度は今よりずっと低いため、もし現代に同様の地震があったなら桁違いの被害となることが予想されます。

奈良県は地震が少ない?今後の地震発生率とは

奈良県にお住いの皆さんが、特に気を付けなければいかない地震は、やはり「南海トラフ地震」です。この地震は約100~150年に1回の割合で発生しています。


地震調査研究推進本部によれば、この地震が起きる確率は30年で約70~80%と推定されています。非常に高い確率です。


ちなみに奈良市での地震発生確率は61%と言われています。ここ半世紀以上、大きな地震が来ていないからと言って油断は禁物です。

奈良県の被害予想って?南海トラフ巨大地震が起きた場合

最大級の南海トラフ地震が発生した場合の、奈良県における被害想定をご覧ください。

  • 死者…1,700人
  • 建物倒壊…4万7,000棟
  • 直接被害額…3兆4000億円
  • 避難者数(1日)…約14万人
  • 避難者数(1週間)…約29万人
  • 断水…約130万人
  • 停電…約82万軒
  • ガス供給停止…約3万8,000戸
  • 災害廃棄物…約500万トン

奈良県は津波が来ないにもかかわらず、このように甚大な被害が想定されているのです。


ほぼ奈良県全域が震度6強の地域となると予想されていますから、県内のどこにいても安全神話はまったく当てになりません。

近畿地方で危険度が高い活断層

ここまで、奈良県の地震の歴史と南海トラフ巨大地震の被害想定についてお伝えしてきました。奈良県も全く安泰では無いと不安になった皆さんがいることでしょう。


しかし怖いのは、南海トラフ地震だけではありません。


奈良県付近で最も危険度が高い活断層は次の通りです。

活断層マグニチュード
有馬−高槻断層帯7.5程度
六甲・淡路島断層帯6.6~7.9程度
上町断層帯7.5程度
生駒断層帯7.0~7.5程度
中央構造線断層帯6.8~7.5程度
奈良盆地東縁断層帯7.4程度
木津川断層帯7.3程度
布引山地東縁断層帯7.4~7.6程度

このように、奈良県とその周辺には8つもの活断層が通っており、常に直下型地震の危険と隣り合わせなのです。


ここからは、8つの活断層のうちもっとも地震を引き起こす可能性が高いとされる

  • 奈良盆地東縁断層帯
  • 中央構造線断層帯

これらの危険性について解説していきます。 

①奈良盆地東縁断層帯:天理市や橿原市が危ない

「奈良盆地東縁断層帯」は、京都府城陽市・奈良市・天理市を通り桜井市に至る、南北約35キロにわたる活断層帯です。


この断層帯で地震が起こった場合に想定される被害は、以下の通りです。

  • マグニチュード7.5/最大震度7
  • 被害の大きい地域…奈良市・大和郡山市・大和高田市・天理市・橿原市・桜井市
  • 死者…5,000人以上
  • 避難者…約43万人
  • 全壊…約11万棟

とても少ない被害とは言えない想定内容です。阪神淡路大震災並みの被害が予測されているのです。


この奈良盆地東縁断層帯の地震が30年以内に発生する確率は0~5%とされています。


低いと思われるかもしれませんが、1995年の阪神淡路大震災の確率が0.4~8%、2004年の新潟中越地震に至っては0%(想定外)という予想でした。


また、政府の地震調査委員会は最大発生確率がおおむね3%以上を「高い」、0.1%以上を「やや高い」と評価しています。


いつ起こってもおかしくない地震と捉えておくのが得策といえるでしょう。

②中央構造線断層帯

もう一つ危険視されている「中央構造線断層帯」は、近畿地方南部から四国西方まで延びる全長約360kmの長大な断層帯で、奈良県内での長さは74kmにわたります。


この断層帯で地震が起こった場合に想定される被害は、以下の通りです。

  • マグニチュード8.0/最大震度7
  • 被害の大きい地域…大和高田市・橿原市・五條市・斑鳩町など13市町村
  • 死亡者…4,000人以上
  • 避難者…約39万人
  • 全壊…約9万8,000棟 

この中央構造線断層帯地震が30年以内に発生する確率も0~5%とされています。


これら二つの断層帯で地震が発生する確率は、8つの活断層の中でも突出して高いとされています。

奈良県の巨大地震発生前に!すぐできる地震対策とは

ここまでは、奈良県で巨大地震を引き起こす可能性が高い活断層と、被害の想定についてお伝えしてきました。地震の少なさだけで判断していけないことは、もうおわかりのはずです。


南海トラフ地震や直下型地震は、すぐ近くまで来ている可能性があるのです。


ここからは、これら巨大地震の発生に備えて行うべきことの中から

  • ハザードマップの確認
  • 地震保険への加入

もっとも重要といえる、この2点についてお伝えしていきます。

奈良県のハザードマップを確認しよう

お住まいの地域のハザードマッを、ぜひご家族で確認しておいてください。


ハザードマップとは「自然災害による被災想定区域避難場所避難経路防災関係施設の位置などを表示した地図」で、各自治体が作成しています。


現在はほとんどの自治体がホームページで公表しています。しかし、数は少ないものの紙ベースのものしかない場合、ハザードマップ自体が存在しない自治体もあります。


紙ベースのものがあれば所在を確認し、手に入れておいてください。


マップに記された危険度は、その土地の成り立ち・地形や地盤の特徴・過去の災害履歴などから算出されています。


まずは自分の住む自治体に、どのような災害のハザードマップがあるかを調べましょう。


たとえば橿原市では「奈良盆地東縁断層帯地震」「中央構造線断層帯地震」「東南海・南海地震」これらすべての地震のハザードマップが存在します。


つまり、橿原市は3つの地震すべてに被災リスクがあるということが分かります。なお、マップの予測と実際の被害状況は異なることもあります。


危険区域とされていない被害が少ないような場所でも、万が一の備えは怠らないようにしましょう。

奈良県民の地震保険加入率は62パーセント!地震保険に加入しよう

自然災害を補償する火災保険ですが「地震・津波・噴火による損害」は免責事項となっているため、これらをカバーするには火災保険に地震保険を付帯する必要があります。


地震保険は単独では加入できず、火災保険への付帯しなければいけません。


地震保険で設定できる保険金額には、「火災保険金額の30%~50%」かつ「建物の補償は5,000万円まで・家財への補償は1,000万円まで」という制限があります。


そのため、火災保険金額より少ない保険金額の設定しかできないことに注意しましょう。政府が関わる保険ですので、どの損保会社で加入しても内容は同じです。


2021年現在、奈良県の年間保険料は保険金額1,000万円あたり13,500円、東京都の3分の1程度と少ない保険料で加入できます(※木造で耐火建築でないもの。これに免震建築割引などが適用される)。


2017年の奈良県の地震保険加入率は29.6%と、全国平均31.2%をやや下回ります。


今後大きな地震が起これば保険料が一気に上がる可能性もありますので、今のうちに保険期間の最長である「5年間」で加入しておくのがおすすめです。

まとめ:奈良県で巨大地震が起こる前に!早めの地震対策を

奈良県の地震事情と対策についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。


この記事のポイントは、

  • 奈良県は地震の少ない状況だが、今後高確率で起こるといわれている南海トラフ地震で、死者1,700人の甚大な被害が想定されている
  • 「奈良盆地東縁断層帯」や「中央構造線断層帯」で予想される直下型地震は、県内の死者が4,000~5,000人に至る可能性がある
  • ハザードマップの確認や地震保険への加入で、万が一の事態にしっかり備えるべき

以上3つでした。


奈良県民は地震に慣れていないため、関東人なら気にも留めないような震度3程度の地震でもかなり驚いてしまうようです。


いざというときにパニックになれば、思わぬ事故を招くこともあります。落ち着いて行動できるよう、気持ちの面でも備えておくことを忘れないでください。


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事を多数掲載しています。ぜひご覧になってください。

この記事の監修者
森下 浩志
2018年に早稲田大学基幹理工学部に入学。保険×テックの領域で保険業界をイノベーションをしていく姿勢に共感し、「ほけんROOM」の運営に参画。2019年にファイナンシャルプランナー、損害保険募集人資格を取得。

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