エコキュートの故障は火災保険が適用される?詳しい仕組みを解説!

「エコキュートが故障してしまった!」という際に、修理費として火災保険が適用されるのかどうか気になりますよね。そこで今回の記事では、エコキュート故障の際に火災保険が適用されるのかどうか、そして火災保険の適用範囲と修理費として出る補償金について詳しく解説します。

エコキュートの故障は火災保険が適用される?

エコキュートが故障すると、修理や交換の費用が高くて困りますよね。


火災保険に入っているけど、火災以外で故障した場合にも保険金を受け取れるか心配していませんか。


自然災害以外が原因でエコキュートの修理や交換が必要な時にも、火災保険で補償できるケースがあります。


そこで今回は「エコキュートの故障時の火災保険の申請」について

  • エコキュート故障が火災保険で補償される事例
  • 火災保険で補償されないエコキュート故障の原因
  • 水災補償を受けられる条件
  • エコキュート故障の補償金額の計算方法
  • エコキュート故障の保険金を請求する流れ
を解説していきます。

この記事を読んでいただければ、エコキュートがどのように故障した場合に火災保険が適用されるのか、保険金を請求する上での注意事項などを知ることができます。

是非、最後までご覧ください。

エコキュートの故障は火災保険が適用される!

エコキュートとは、ヒートポンプ技術によって空気の熱でお湯を沸かす電気給湯器です。


空気中の熱を効率よく利用し、電気代の安い夜間に貯湯タンクにお湯を溜めておくため、他の給湯器よりも電気代が安く環境にも優しいとされています。


しかしエコキュート本体の価格は安いもので20万円ほど、高いもので100万円ほどするため、初期費用は他の給湯器よりも高くなります。


高価なエコキュートですが、故障してしまった場合、修理や交換に必要な費用は火災保険で補償されることがあります。

そもそも火災保険の補償対象は建物と家財


火災保険とは火災、落雷、水害などによる損害を補償するための保険です。


火災保険の補償対象は以下の3つに分けられ、この中からどれかを選ぶことになります。

  1. 建物
  2. 家財
  3. 建物と家財
建物」には、建物本体と門、塀、物置などの動かすことができないものが含まれます。

家財」には、家具、家電、洋服などの動かすことができるものが含まれます。

「建物と家財」を選んだ場合、「建物」と「家財」の両方が補償されます。

しかし「建物」か「家財」のどちらかのみの場合、もう一方の補償はされません。

エコキュートは屋外に動かすことができないように設置されているため、「建物」に分類されます。

そのため「建物」か「建物と家財」で契約している場合、火災保険でエコキュートの故障を補償することができます。

エコキュートの故障が火災保険で補償されるケースの例

火災保険で補償される範囲は火災、落雷、水害などの自然災害だけではありません。


実は火災保険は幅広い範囲で損害を補償することができます


エコキュートの故障が火災保険で補償される事例を見てみましょう。

  • 火災によりエコキュートが故障した
  • 落雷によりエコキュートの電気系統などが故障した
  • 台風などの強い風でエコキュートが転倒し破損した
  • 強い風で飛ばされたものがぶつかりエコキュートが破損した
  • 屋根に積もった雪が落ちてエコキュートが破損した
  • 雹(ひょう)がエコキュートに当たり破損した
  • 洪水によりエコキュートが浸水し故障した
  • エコキュートが盗難にあった
  • 労働争議などによる暴力行為でエコキュートが破損した
  • 自動車が突っ込んでエコキュートが破損した
  • 飛んできた野球ボールがぶつかりエコキュートが破損した

このような事態でエコキュートの修理や交換が必要になった場合、その費用は火災保険で補償されます。


なお保険会社に被害を証明する時に必要になるため、給湯器の破損部分や周りの状況を忘れずに写真に撮って残しておいてください。

エコキュートの故障でも火災保険が適用されないケースもある

幅広い範囲で損害が補償される火災保険ですが、カバーされない事例もあるので注意が必要です。


火災保険で補償されない場合、故障原因に応じた保証制度や保険に入っておかなければすべて自己負担になってしまいます。


エコキュートの修理や取り換え費用は高額になることもあるため、全額自己負担というのは避けたいところです。


主な事例を紹介するので確認しておきましょう。

経年劣化が原因の故障の場合

エコキュートの故障が経年劣化による場合、火災保険では補償されません。


一般的にエコキュートの寿命は、お湯を沸かす「ヒートポンプユニット」が5~10年、お湯を溜める「貯湯ユニット」が10~15年とされています。


給湯器は毎日使う高価なものなので、こまめにメンテナンスすることをおすすめします


無料保証期間は1~2年、有料で5~10年の延長保証となっており、メーカーにより異なるので確認が必要です。


エコキュートの寿命を考えると、有料の延長保証をつけておくと安心です。

地震が理由で壊れた場合

エコキュートの故障が地震や津波による破損の場合も、火災保険では補償されません。


地震による建物と家財の損害を補償するには地震保険に加入する必要があります。 


ただし地震保険は修理額ではなく、損害の大きさに応じて支払われる保険金額の割合が変わります


支払われる保険金
全損100%
大半損60%
小半損30%

一部損

5%

そのため地震でエコキュートが破損したというだけでは、補償金が受け取れない可能性があります。

水害によってエコキュートが故障したらどうなる?


台風による洪水や高潮などの水害が原因でエコキュートが故障した場合、火災保険の水災補償を受けることができます。


一般的な水災補償の支払い条件は以下の通りです。

  • 建物の保険価格の30%以上の損害があった場合
  • 床上浸水または地盤面から45cmを超えて浸水し損害を受けた場合
この条件の両方を満たさなければならないか、どちらか一方を満たせばいいかは加入している火災保険によって違うため確認しておきましょう。

また近年多発する水害に対し、保険会社が特定の機械設備を補償する特約を用意していることが多くなっています。

保険を選ぶ際は自宅の電気設備の多さに加えて、お住まいの地域で想定外の水害が発生することなども考慮する必要があります。

エコキュート故障の補償金額の仕組み

エコキュートの故障を火災保険で補償する時の保険料は、

補償金額=損害額ー免責額(自己負担額)

です。


損害額から免責額を引いた分が実際に受け取れる補償金額です。


ここで重要なのは損害額が免責額を下回った場合、補償金を受け取ることができません


免責額は修理費用を自分で負担する分で、火災保険に加入する際に設定されています。


免責額は小さい方がいいと思う人もいるかもしれませんが、免責額が大きいほど毎月支払う保険料は安くなります。その代わり、免責額を小さくしないと、いざ火災保険の保険金を申請しようとした時に、補償金を受け取ることができない場合があるので注意なのです。自己負担でエコキュートなどを修理することになるかもしれません。


いざ故障してしまった時、どれくらいなら自分で負担できるかが免責額設定において大事になってきます。

エコキュートの修理代としての保険金請求方法


エコキュートの故障の原因が火災保険でカバーできる範囲とわかった場合、保険会社に保険金を請求します。


それほど難しいことではないので、スムーズに保険金を受け取れるように請求の流れを把握しておきましょう。


なお火災などの事故が起きてから3年以内は保険金を請求できることが保険法の95条により定められています。


3年以内であれば、すでに修理が完了しているものでも、火災保険の保険金を請求することができます。

まずは保険会社に連絡する

エコキュートが故障した場合、まず契約している保険会社に損害があったことを報告します。


連絡の際は契約者名、保険証券番号、日時や損害状況を伝えます。


保険加入時の代理店担当者に連絡し、事情を説明するとわかりやすいでしょう。


保険会社への連絡が済むと、保険金請求のための書類などが送られてきます。

必要書類を保険会社に不備無く提出する

保険金請求に必要な主な書類は以下の通りです。

  1. 保険金請求書
  2. 事故状況報告書
  3. 修理見積書、領収書
  4. 損害明細書 
  5. 損害場所の写真
1.保険会社から送られてきた保険金請求書に必要事項を記入します。

2.保険金額を決める際の参考となるため、事故の状況をできるだけ詳しく記入します。

3.損害状況を数字で証明するため、工事費や購入部品費などの見積書や領収書を修理業者に用意してもらいます。

4.損害明細書は修理業者による事故状況報告書で、修理見積書と一緒に用意してもらうことができます。

5.破損状況がわかるような写真を5枚以上撮っておくといいそうです。

以上が保険金請求に必要な主な書類です。

ただし保険会社や損害状況によって必要書類は異なるため、不備の無いようしっかりと確認しておきましょう。

まとめ:エコキュートが故障したら火災保険を申請しよう


エコキュートが故障した際に火災保険が適用されるということについて説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。


この記事のポイントは、

  • エコキュートが故障した場合、火災保険で補償できることがある
  • 経年劣化や地震が原因の故障は火災保険では補償できない
  • 水災補償には支払条件がある
  • 損害額と免責額の差が補償金額になる
  • 保険金を請求する時は必要書類を用意する
でした。

エコキュートが故障し火災保険の申請を考えている人は、現在加入している保険の補償内容を確認しましょう。

また故障に備えて火災保険の見直しを考えている人は、補償内容だけでなく、お住まいの地域の自然災害の発生頻度なども把握しておきましょう。

ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、是非ご覧ください。

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