更新日:2022/07/21
屋根にあるソーラーパネルの故障は火災保険が適用される!その理由は
ソーラーパネルやその他の太陽光発電システムが故障してしまうと家計にとって大きな痛手になってしまいますよね。しかし、ソーラーパネルやその他の太陽光発電システムの故障には、火災保険が適用されることをご存じですか。この記事ではソーラーパネル故障と火災保険適用の仕組み、そして保険金請求方法について解説します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
ソーラーパネルの故障被害にはは火災保険が適用される?
自宅の屋根にソーラーパネルが取り付けてある家を見る機会が多くなりました。
- ソーラーパネルが故障被害にあったら火災保険を請求しよう
- 保険金の請求方法
- 保険金がいくらもらえるのか算出方法について
- ソーラーパネルに火災保険をかける必要性
ソーラーパネルの故障被害には火災保険が適用される!
ソーラーパネルは太陽がよく当たる屋根などに設置してあることが多いですが、そのほとんどはむき出しの状態ですので、外の気象状況などによって絶えず危険にさらされています。
屋根そのものではないので、何らかのアクシデントで故障しても保険の対象にはならないと思っている人も多いですが、実は家屋の付随物として扱われ、自然災害や不意の事故などの補償に対応した火災保険ならば故障被害のときには保険金の支給対象になるのです。
以下で詳しく見ていきましょう。
火災保険の補償対象は建物と家財
ソーラーパネルは建物として補償される
ソーラーパネルは家の屋根に設置してあることが多く、一度取り付けたら外すことはほとんどないでしょう。
そのため、家の一部とみなされ、火災保険では建物として補償されます。
総合的に家の補償をしてくれる火災保険であれば、建物が災害や不測の事故にあって壊れたり、泥棒被害にあって壁や窓を壊されたりしたときには修理費として保険金を請求することができます。
ソーラーパネルが雷の被害にあったり、台風で飛んできたものにぶつかって壊れてしまったりというときには、火災保険の建物補償で補償されます。
ただし、初めからついていたものではないときは、その家全体の評価の中にソーラーパネルが入っていないため、補償の対象外になってしまうことがあります。
後からソーラーパネルを増設したときは、必ず保険の見直しをするようにしましょう。
後付けしたソーラーパネルは家財として扱われることもある
後からソーラーパネルを付けたときは、保険を見直すようにしたほうがいいと述べましたが、場合によっては家財とみなされることもあります。
例えば賃貸物件にソーラーパネルを設置するような場合など、家の所有者とソーラーパネルの所有者が異なるときは家財扱いとなります。
また、屋根ではなく、地面設置型の場合も家財扱いとなり、建物のみの補償に加入していたときは補償の対象外になる場合がありますので、ご自分の火災保険の約款をよく見なおしてみてくださいね。
注意:地震保険に加入していないと補償が得られないケースもある
日本は地震の多い国です。気象庁による直近5年間で起こった震度5以上の地震のデータは次のようになります。
回数 | |
---|---|
2019年 | 9回 |
2018年 | 10回 |
2017年 | 8回 |
2016年 | 33回 |
2015年 | 10回 |
年間に10回ほどは日本のどこかで震度5以上の地震が起きています。
地震によって建物が倒壊したり、壊れたりしたときは火災保険では補償の対象にならないため、地震による家屋の損害には地震保険で備えておく必要があります。
同様に地震によってソーラーパネルに損害を被ったときは火災保険では補償になりません。
大規模な地震が起こると屋根だけにとどまらず、家全体に大きな被害が出ます。東日本大震災の際は、倒壊した家と新たに建築する家の二重ローンに苦しむ家庭がたくさん生まれました。
家の再建にはたくさんのお金が必要になります。特にソーラーパネルは高額ですから、地震保険の加入を検討し、もしもの地震に備えておくことも必要といえるでしょう。
ソーラーパネル修理の際の保険金請求方法
ソーラーパネルが故障被害にあったときの保険金の請求方法を見ていきましょう。
- 保険会社に連絡する
手元に保険証券を用意しておくとスムーズです。保険会社の担当者から請求に必要な書類等の案内や聞き取りがありますので、そこで請求に関しての疑問があれば質問しておきます。
- 保険会社から送られてきた書類を確認
- 必要書類を用意し、保険会社に返送
- 保険会社による査定
また、どういった状況で壊れたのかも査定の対象となり、補償の対象外と判断される場合もあります。保険会社によって査定の基準は異なりますので、査定の結果を待ちましょう。
- 保険金が入金される
ソーラーパネル故障で支払われる保険金の算出方法
上記でも少し触れましたが、ソーラーパネルの修理代は全額が補償されるとは限りません。
火災保険には免責金額がついていることがあり、その場合は
補償額=損害額-免責額
となります。損害額が60万円で、免責金額5万円なら、もらえる保険金は55万円になります。
また、これは満額の補償に加入しているときの例ですが、もし満額加入していないときは加入割合に応じて保険金額の減額が行われる場合があります。
加入している火災保険ごとに詳細は異なりますので、疑問があるときは担当者に確認してみてくださいね。
参考:ソーラーパネルに火災保険は必要?
多くの場合、ソーラーパネルを購入するときにはメーカー保証がついてきますので、火災保険はいらないと思うかもしれませんね。
ソーラーパネルが故障被害にあった時は火災保険で対応できると説明してきましたが、そもそもソーラーパネルへの被害を補償してもらうのに火災保険は必要なのでしょうか。
もしも、メーカー保証で十分なのであれば火災保険は考えなくてよいという選択肢もあるかもしれません。
しかし、大事なのはメーカー保証では対応できない部分を保障するのが火災保険なのです。
以下ではソーラーパネルのメーカー保証と火災保険での補償の違いを見ていきましょう。
ソーラーパネルにもメーカー保証がついている
ソーラーパネルを購入するときは、通常メーカー保証として10年かそれ以上の期間の保証が付いてくることが一般的です。
しかしメーカー保証で補償されるのは、初期不良や持ち主の責によらない自然な故障についてであることがほとんどでしょう。
火災で損傷を受けたときや、災害が起きて故障してしまったときには補償の対象となりません。
また、期限が決められていることがほとんどで、10年や15年の決まった保証期間が過ぎると保証終了となり、故障修理は自費になります。
メーカー保証の足りないところを補うのが火災保険!
ソーラーパネルは高額ですし、故障修理のときにも思わぬ金額を請求されてしまう可能性があります。
屋外にあることが基本のソーラーパネルは、雹の被害にあったり、大風で飛ばされた木の枝で壊れたりと、故障の原因が予測できないことも多いでしょう。
火災や台風による被害はいつ起こるか分かりません。メーカー保証だけではそういった災害に対応することはできないので、火災保険に加入しておくことでもしものときの出費に対応することができるでしょう。
ソーラーパネルが故障したら火災保険を使おう!
ソーラーパネルの故障修理のときに火災保険が請求できるかについて説明してきましたがい、いかがでしたか。
この記事のポイントをまとめると以下の様になります。
- ソーラーパネルの故障修理には火災保険が請求できる
- ソーラーパネルは建物として補償される他、場合によっては家財として扱われることもある
- 地震で壊れたときは火災保険ではなく地震保険で対応する
- 保険金を請求するには保険会社に電話し、必要書類とともに請求書を返送する
- 保険金は修理費から免責金額を差し引いた金額
- メーカー保証では対応できない故障被害の時に火災保険金で補うことができる
ほけんROOMでは他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、合わせてお読みください。
最後までご覧いただきありがとうございました。