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火災保険の解約返戻金とは?金額の計算方法や税金がかかる場合を紹介

火災保険を途中解約した際、残りの保険期間分に応じた解約返戻金を受け取ることが可能です。しかし、契約終了までの期間が短すぎると返戻金が受け取れず、返戻金に税金がかかる場合もあります。火災保険会社で貰える解約返戻金に大差はないため、他の見方で保険選びをしましょう。

火災保険の解約返戻金とは?

引っ越しや自宅の処分などで火災保険が不要になったとき、うっかり契約をそのままにしていませんか?


意外と知られていないことですが、火災保険や全労災などの火災共済は、解約することで解約返戻金を受け取れる場合があります。


せっかく受け取れる返戻金を捨ててしまうのは、もったいないですよね。


いつ、いくらもらえるのか、税金はかかるのかということを知りたいと思いませんか?


そこでこの記事では火災保険の解約返戻金について、

  • 火災保険の解約返戻金の計算方法
  • 解約に必要な手続き
  • 解約返戻金にかかる税金

以上のことについてお伝えしていきます。


この記事を読めば、あなたが解約返戻金をいくらもらえるのかということが理解でき、無駄に保険料を捨ててしまうことはなくなるはずです。


ぜひ、最後までご覧ください。

保険解約時にもらえる解約返戻金について

まず、火災保険の解約返戻金は、こちらから損保会社や保険代理店に解約の申し入れをしなければ戻ってきません


特に賃貸物件から引っ越すときには忘れがちですので、契約期間が残っていないか確認しましょう。


では具体的に、解約返戻金はどんな手続きが必要で、いくら戻ってくるのでしょうか。


ここからは、

  • 火災保険の解約返戻金の計算方法
  • 火災保険の解約方法と、返戻金が支払われる時期

これらのことについてお伝えしていきます。 

解約返戻金の計算方法

火災保険の解約返戻金は契約期間などによって計算方法が異なりますが、今回は主流である掛け捨ての長期一括払いを解約する場合について解説します。


火災保険の解約返戻金は保険会社が定めた「未経過保険料率」に基づき、以下の式から計算することができます。

  • 長期一括保険料×未経過保険料率=解約返戻金(未経過保険料)
では、具体例を挙げて解説していきましょう。

未経過保険料率の例を紹介

ある損保会社の火災保険における未経過保険料率の表の一部をご紹介します。


未経過保険料率は、1ヶ月目から1ヶ月単位で変わっていきます。


あくまで目安の数字なので、詳しくは代理店または保険会社に確認しましょう。

経過年月2年契約3年契約
1ヶ月まで96%97%
6ヶ月まで73%82%
1年0ヶ月まで46%64%
2年0ヶ月まで0%32%
経過年月5年契約10年契約
1ヶ月まで98%99%
6ヶ月まで89%95%
1年0ヶ月まで78%89%
2年0ヶ月まで59%79%
3年0ヶ月まで39%70%
4年0ヶ月まで20%60%
5年0ヶ月まで0%50%


たとえば10年契約で支払った保険料が8万円の場合に、2年11ヶ月~3年0ヶ月で解約したときの解約返戻金を計算してみましょう。

  • 8万円×0.7=5万6,000円 

5万6,000円が戻ってくることになりますね。


この表を見れば、10年の契約は折り返し地点の5年時点で50%料率であるのに対し、2年契約の1年時点では46%まで下がることがお分かりいただけると思います。


長期契約による保険料自体の割引もありますので、長期契約の方が保険料でも解約返戻金でも有利にはたらくということになります。

火災保険の解約方法と支払われる時期

火災保険の解約はインターネット上で済ませられる場合もありますが、損保会社に電話などで解約申込後、送付される書類に記入して返送するという流れが一般的です。


保険証券など必要書類を紛失してしまっている場合には、別途書類が必要となることもあります。


解約日は書類が保険会社に届いた日ですので、未経過保険料率が下がるタイミングを越えないよう注意しましょう。


書類到着から2日~1週間後に指定した口座に返金されますが、書類の不備などがあった場合には遅れることもあります。

解約返戻金に関しての注意点

未経過保険期間が1ヶ月に満たない場合、保険料は返金されませんのでご注意ください。


1ヶ月分だけ残っていた場合も、未経過保険料率は1%~4%程度と労力に見合わない返金額になる可能性があります。


また他の火災保険に乗り換える場合は、補償の開始日に注意しましょう。


補償の空白期間に災害に遭わないとは限らないからです。


手続きの都合で新規加入の日にちがずれ込む場合もあるため、少しの重複期間はやむを得ないと割りきり余裕をもって加入しておきたいところです。

解約返戻金に税金はかかる?

ここまでは、火災保険の解約手続きと返戻金の計算方法についてお伝えしてきました。


ところで、いざ手にした解約返戻金から税金が引かれてしまうことはあるのでしょうか。


もし税金がかかるなら、払わないで脱税になってしまうのも困りますよね。


実は、解約返戻金には所得税贈与税相続税がかかる可能性があります。


あなたがこれらのケースにあてはまるかどうか、以下の解説をしっかりご確認ください。

所得税がかかる場合

保険の解約返戻金は「一時所得」とされ、所得税がかかる可能性があります。


一時所得の計算式は以下の通りです。

  • 一時所得=解約返戻金-支払済みの保険料-特別控除額(最高50万円)

つまり、掛け捨て型の火災保険の解約返戻金に所得税がかかることはありません。


しかし、最近は減少傾向にある「積み立て型火災保険」なら、保険会社の運用次第で一時所得が発生する可能性もあります。


アパートを経営しているなどで高額の火災保険料を払っている方は、ご注意ください。


また、生命保険などの解約返戻金の受け取り時期と重なったときも気をつけましょう。

贈与税がかかる場合

火災保険契約では、保険料負担者と契約者(=解約返戻金受取人)が同じ人であるのが一般的です。


しかし「親が子の保険料を負担している」などの状況で負担者と契約者が一致しない場合は、贈与税がかかることになります。


この場合、解約返戻金額が支払済みの保険料額より高いか低いかは関係ありません。


贈与税はかなり高い税率がかけられてしまうため、契約時に十分留意してください。 

相続財産とみなされ相続税がかかることも

たとえば親が亡くなって住居を処分し火災保険も解約するような場合、解約返戻金を受け取る子に相続税がかかってくる可能性があります。


ただし相続税は、相続する財産が「3,000万円+法定相続人×600万円に満たなければ非課税」というルールがあるため、一般の方はあまり心配することはないかもしれません。


相続財産や解約返戻金がかなり多い方は、税理士へ相談してみましょう。 

解約返戻金に確定申告は必要?

解約返戻金で得た利益とその他の一時所得の合計が50万円以下の場合、所得税は課税されません。


フリーランスや自営業の方は一時所得がいくらであっても確定申告する義務があります。


また、給与所得者でも一時所得と雑所得の合計が20万円を超える場合は、確定申告しなければなりません。


ただしサラリーマンで「一時所得+雑所得」が20万円以下であっても、医療費控除などで確定申告をするなら、それと一緒に申告する義務があります。


また所得税の申告は不要な額であっても、住民税は申告する必要があります。

補足:地震保険の途中解約も解約返戻金はもらえる

火災保険の保険期間は最長10年(2015年9月末までの契約であれば最長36年間)の契約ができます。


そして火災保険に付帯できる「地震保険」の最長保険期間は5年ですが、こちらも途中解約すれば未経過保険料率に応じた返戻金を受けとることができます。


地震保険料は都道府県によってはかなり高額であるため、火災保険分よりも解約返戻金が高くなる場合もあります


なお、地震保険はどの損保会社で入っても条件は同じであり、未経過保険料率にも違いはありません。

参考:貰える解約返戻金は保険会社で差がある?

あなたの火災保険の未経過保険料率を知りたい場合は、損保会社へ問い合わるか約款を確認しましょう。


火災保険の解約返戻金は各損保会社が定める未経過保険料率によって算出されるため会社によって金額が若干異なりますが、大きな差はありません


未経過保険料率で火災保険を選ぶ必要はなく、あくまで補償内容を重視すべきです。

まとめ:火災保険の解約返戻金の仕組みを理解しよう

火災保険の解約返戻金についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。


この記事のポイントは、

  • 火災保険の解約返戻金の額は、各損保会社が定めた「未経過保険料率」で決まる
  • 残保険期間が1ヶ月未満なら、解約返戻金は発生しない
  • 状況によっては解約返戻金に所得税・贈与税・相続税が発生し、確定申告が必要となる場合がある

以上のことでした。


火災保険は長期契約することで保険料も解約返戻金もお得になりますが、それよりも重要なのは現状に合った補償内容を選ぶことです。


必要に応じて火災保険を見直すことで無駄な保険料を削ることができますので、できれば5年に1度は建物などの再評価を行いましょう。


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