地震保険料控除とは?確定申告をする際に知っておくべきこと

地震保険にはいっているなら、確定申告か年末調整で少しでも税金を安くしましょう。今回の記事では、地震保険料控除の概要から計算方法、地震保険料控除証明書の入手手段とその書き方、さらには確定申告や年末調整での提出方法まで、全て解説します。

地震保険の確定申告について知るべきこと

この記事をご覧のあなたは確定申告をして地震保険料控除を受けたいと考えているでしょう。


でも確定申告って面倒なうえにややこしいですよね。


実は、確定申告や地震保険料控除は基本を理解すればとても簡単です。


そこで、この記事では

  • 地震保険料控除とはどういう制度か
  • 地震保険料控除額を求める計算方法は?
  • 確定申告と年末調整どちらで出すべきか
  • 地震保険料控除証明書はどこで手に入るか
  • 保険料控除申請書や確定申告書の書き方は?
  • 地震保険料控除証明書を出し忘れた場合どうすればよいか

以上の内容にそって易しく解説します。


確定申告は年に1回しかなく毎年忘れたころに申告時期がくるため、ややこしく感じてしまうのではないでしょうか。


この記事を読めば、スムーズに地震保険料控除申告ができるようになります。


ぜひ最後までお読み下さい。

地震保険料控除とは?

現状まだ地震保険への加入率が低く、国として加入率を上げるために、地震保険に加入すれば所得税が安くなる政策を行っており、それが地震保険料控除の制度です。


地震保険料は所得から差し引かれる費用になりますので、所得が減り所得税が安くなるという仕組みです。


地震保険料控除の解説の前に、確定申告のおさらいを簡単にしておきましょう。


確定申告とは1年間の所得を申告して所得税の額を確定することです。


先ず、収入」「所得」の関係は

「所得」=「収入」-「必要経費」

となります。


日常においては収入と所得は混同しがちですが、違いを理解しておく必要があり、「必要経費」とは収入を得るために要した費用のことです。


次に「課税対象となる所得」とは

「課税対象となる所得」=「所得」ー「保険料・控除額等

となります。


「保険料・控除額等」とは所得の中でも所得税の対象とならない費用のことで、社会保険料、医療費、生命保険料、地震保険料、扶養控除、基礎控除などがあります。


「課税対象となる所得」に所得税率をかけると納めるべき所得税額が算出されます。


地震保険料は「保険料・控除額等」になりますので、申告すれば「課税対象となる所得」が少なくなり、所得税額も少なくなります。

地震保険料控除の計算方法

地震保険料控除の計算方法は、年間の地震保険料が50,000円以下の場合と50,000円を超える場合に分かれます。

地震保険料が、50,000円以下の場合は全額が控除されます。

ただし、控除限度額は50,000円となります。

たとえば地震保険料が30,000円だった場合は全額控除され、60,000円だった場合は50,000円が控除されます。

住民税の場合は、地震保険料が50,000円以下の場合はその半額が控除されます。

ただし、このときの控除限度額は25,000円となります。

旧長期損害保険料の場合は?

旧長期傷害保険とは平成18年12月31日以前の契約で、満期返戻金があり保険期間が10年以上で、平成19年1月1日以降に保険料の変更を伴う契約変更をしていない傷害保険です。


毎年保険会社から送られてくる「地震保険料控除証明書」に地震保険か旧長期傷害保険かの区分が記載されていますので、容易に分かります。


旧長期損害保険の保険料控除額は下表のとおりです。

支払い保険料額控除額
10,000円以下全額
10,000円を超え
20,000円以下
保険料額×0.5+5,000円
20,000円超え15,000円

旧長期傷害保険料と地震保険料の両方がある場合、まず旧長期傷害保険料の控除額を前述により算出します。


それに地震保険料をたして、50,000円以下であれば全額が保険料控除額になります。


ただし限度控除額は50,000円となります。


たとえば、地震保険料が40,000円、旧長期傷害保険料が12,000円だった場合を考えてみましょう。


旧長期傷害保険料の半額である6,000円に5,000円をたして控除額は11,000円。


さらに地震保険料40,000円をたすと51,000円となります。


しかし限度額を超えてしまうので最終的な控除額は50,000円となります。

初年度に五年分払ったら五年分の控除をその年にもらえる?

5年の長期契約をし、初年度に5年分の保険料を一括して支払った場合、その年に5年分の保険料控除が受けられるのでしょうか。


長期契約で一括払いした分を1年でまとめて受け取ることはできません。


そうではなくて1年分ずつ毎年控除が受けられる制度になっており、1年分の額は「地震保険料控除証明書」に記載されて、毎年10月頃に送られてきます。

確定申告と年末調整どちらに出すべき?

保険料控除を受ける場合、確定申告と年末調整の2つの方法がありますが、どちらに出すべきでしょう。


自営業やフリーランスの人は、年末調整がないため確定申告をして出します。


給与所得者は、確定申告・年末調整のどちらでも出すことができますが、確定申告をする必要のない人は、年末調整で行う方が簡単です。


また、退職後に再就職していない人は、年末調整ができないために確定申告をする必要があります。

地震保険料控除証明書はどこで手に入る?

地震保険料控除証明書はどこで手に入れれば良いのでしょうか。


一般には、毎年10月ころに保険会社より送られてきますので、年末までもしくは確定申告をするまで大切に保管しておきましょう。


契約初年度と二年目以降の場合では何が違う?

長期契約をしたときは初年度に全契約期間の保険料を一括払いします。


この場合、初年度分の保険料を記載した「地震保険料控除証明書」が、保険証書と一緒に送られてきます。


送られてきたとき保険証書の方ばかりに気をとられ、「地震保険料控除証明書」も入っていることを忘れてしまいがちですので気をつけましょう。


二年目以降は毎年10月頃に「地震保険料控除証明書」のみが送られてきます。

団体で契約してる場合

会社などに勤務している人は会社を介して地震保険に団体加入している場合もあります。

保険会社は保険料が支払われた証明書を会社に送っていますので、会社が年末調整をしてくれます。

したがって、個人がしなければならないことはありません。

証明書を無くしてしまった場合は?

「地震保険料控除証明書」は送られてきてから、確定申告をするまで半年近くの期間がありますので、紛失してしまうことも珍しくありません。


そのときは保険会社に連絡すれば再発行をしてくれますので、確定申告の時期が近づいたら「地震保険料控除証明書」があるかどうかを確認しましょう。


「地震保険料控除証明書」再発行は申し込みをすれば約1週間くらいで届き、またそのときの手数料はかかりません。

地震保険料控除証明書の書き方

地震保険料控除を申告する方法は、前述のように年末調整と確定申告があります。


年末調整で申告するときは勤務先が配布する「給与所得者の保険料控除申告書」を書いて勤務先に提出します。


確定申告で申告するときは「所得税及び復興特別所得税の確定申告書」を書いて税務署に提出します。


ここではそれらの書き方を解説します。

年末調整の場合

地震保険料の合計額と旧長期傷害保険料の合計額を「給与所得者の保険料控除申告書」の下記の式に入れて控除額を求めます。

地震保険料の合計額+旧長期傷害保険料の合計額=地震保険料控除額

ただし、それぞれの額には限度額があるので注意してください。

  • 地震保険料の合計額:最高50,000円
  • 旧長期傷害保険料の合計額:最高15,000円
  • 地震保険料控除額:最高50,000円

あとは生命保険料控除額など必要なものを記入して、勤務先に提出します。

確定申告の場合

「所得税及び復興特別所得税の確定申告書」の書き方は簡単です。

「所得税及び復興特別所得税の確定申告書」の「所得から差し引かれる金額」欄の中の「地震保険料控除」の欄に、前述で求めた地震保険料控除額を記入します。

あとは「申告書の手引き」に従って計算をするか、国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」で作成します。

確定申告や年末調整で地震保険料控除証明書を出し忘れた場合

地震保険料控除証明書を出し忘れた場合はどうすればよいでしょうか。

心配はありません、過去5年分まで「更正の請求」または「還付申告」ができます。

「更正の請求とは間違った確定申告をして所得税を払い過ぎた人が、訂正して正しい申告をすることを言います。

更正の請求を行うことができるのは、法定申告期限より5年以内です。

具体的には、平成30年分の確定申告の法定申告期限は平成31年3月15日となるので、更正の請求の期限は平成36年3月14日となります。

更正の請求をするときは「平成〇年分所得税及び復興特別所得税の更正の請求書」を書いて税務署に提出します。 

「還付申告」は確定申告をする必要のない人が所得税の還付を受けるために行う申告のことです。

たとえば給与所得者は年末調整をしますので確定申告をする必要のない人にあたります。

「還付申告」の申告期限は5年です。

平成30年の地震保険料の還付を受けるときは、翌年平成31年1月1日より5年以内なので平成35年12月31日までということになります。

還付申告をするときの必要書類は、「平成〇年分所得税及び復興特別所得税の確定申告書」、源泉徴収票、「地震保険料控除証明書」です。

地震保険料控除についてのまとめ

地震保険料控除を受けるために、確定申告をする場合に知っておくべきことについて解説しましたが、いかがでしたか。


今回の記事のポイントは

  • 地震保険料が50,000円以下の場合は全額控除される(限度額あり)
  • 長期契約一括払いのときも毎年の申告が必要である
  • 地震保険料控除は、年末調整・確定申告のどちらでもできる
  • 地震保険料控除証明書は保険会社から毎年送られてくる
  • その年に申告し忘れても、5年以内であれば請求または申告できる

でした。


地震保険料控除の申告は、必要な知識と流れが分かれば易しい手続きです。


面倒くさがらず、損をしないように、必ず地震保険料控除を受ける手続きをしましょう。


また、地震保険料控除以外にも「保険料・控除額等」の所得から差し引かれるものはいろいろありますので、この際申告漏れがないか確認してみてはどうでしょう。


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