建設工事保険とは?保険料や請負業者賠償責任保険との違いなどを解説

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建設工事保険とは、住宅やマンションなどの建設工事中の損害を補償する法人保険です。この記事では建設工事保険の保険料や補償内容とは、火災保険との違いなどを解説しています。また法人保険や事業のリスク対策に関する相談は「マネーキャリア」をご利用ください。

内容をまとめると

  • 建設工事保険とは、建設工事中に発生した損害に対する修復費用を補償する法人保険
  • 「不測」かつ「突発的」な事故による損害が補償対象
  • 保険料は工事期間、工事場所、建物の構造によって計算される
  • 建設工事保険とその他の工事保険との違いは工事の対象や目的物
  • 法人向けの火災保険との違いとは、保険の加入目的
  • 請負業者賠償責任保険との違いとは、補償内容が違う
  • 個人事業主でも建設工事保険に加入できる
  • 建設工事保険に加入義務はないが、リスク管理の観点から加入するべき
  • 法人保険や事業のリスク対策に関する相談は「マネーキャリア」がおすすめ

建設工事保険とは?:建設工事中に発生した損害費用を補償する法人保険


建設業を経営している事業者の方にとっては不可欠の損害保険、建設工事保険についてはご存じですか?


建設工事保険とは、住宅、マンション、事務所ビルの建設工事中に起こった火災や作業ミス、盗難などの損害により発生した損害費用を補償する法人保険です。


こちらの記事では、建設工事保険について以下の内容を解説していきます。

  • 建設工事保険の補償内容と補償の対象
  • 建設工事保険の保険料
  • 建設工事保険についてよくある質問

こちらの記事では、建設工事保険について詳しく解説していきますが、まず工事保険について網羅的に知っておくことをおすすめします。工事保険の全体像を予め把握しておくことでこちらの記事の内容をより理解しやすくなります。

また工事保険について専門家に直接聞くことでより理解を深めることもおすすめです。そちらを希望する方は、「マネーキャリア」の無料相談をご利用ください。「マネーキャリア」とは、法人保険や事業のリスク対策に詳しい専門家が工事保険を含む、法人保険についての相談や事業の相談を無料で行ってくれるサービスです。

こちらのサービスは、オンラインでの相談も対応しているためどこにいても相談可能です。気になることがある方は、以下から相談の申し込みをしてみてください。

それでは、建設工事保険の内容の解説に戻っていきます。

建設工事保険の補償内容と補償の対象


ここからは、建設工事保険の補償内容と補償の対象について解説していきます。また建設工事保険でもしもの事があった場合に受け取ることができる保険金についても解説していきます。


まず建設工事保険の補償内容は、建設工事中に起こった、「不測」かつ「突発的」な事故により発生した損害費用になります。この後補償の対象となる「不測」かつ「突発的」な事故について解説していきます。


そして建設工事保険の補償内容で重要な部分は工事中に発生した損害に限るということです。工事が完了し、引き渡した後に発生した損害については建設工事保険では補償できません。


そのため引渡し後に発生した損害を補償してほしい方は、PL保険などの別の法人向けの損害保険に加入する必要があります。

建設工事保険の補償対象

続いては建設工事保険において補償対象解説していきます。まず建設工事保険において補償の対象となる事故は以下になります。

  • 火災・爆発
  • 台風
  • 暴風
  • 落雷
  • 地盤沈下
  • 放火
  • 盗難
  • 作業ミスなど

このような事故や災害が発生した際に建設工事保険に加入していると保険金を受け取ることができます。


また以下が原因で発生した損害については補償の対象外になります。

  • 寒気、霜、氷(雹(ひょう)を除く)または雪による損害
  • 地震もしくは噴火またはこれらによる津波による損害
  • 高潮、洪水、内水氾濫または豪雨による土砂崩れもしくは崖崩れによって生じた損害など

上記で補償の対象外になっている場合でも、特約を同時に契約することで補償対象を拡大することも可能です。以下が主な特約になります。

補償内容
水災危険担保特約高潮、洪水、内水氾濫または豪雨による土砂崩れもしくは崖崩れによって保険の対象に生じた損害を補償
損害賠償責任担保特約工事現場での保険対象の工事進行中や、被保険者が所有している施設や設備が起因となり、
他人にケガをさせたり、他人の財物を損壊したことにより、法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害を補償
特別費用補償特約保険金支払い対象となるトラブルの復旧作業に関して、残業代や休日・夜間勤務による割増賃金を復旧費として参入
荷卸危険補償特約 工事中に補償対象と認められた荷物を輸送用具から卸す際のトラブルに対応

自社にとって適切な特約を契約して、漏れなくダブりが無いように法人保険の契約をしましょう。どの特約が自社にとって最適か分からない方は「マネーキャリア」の無料相談をご利用ください。

建設工事保険の保険金額の決定方法

最後は、建設工事保険の保険金額の決定方法について解説していきます。建設工事保険では、以下の費用に対して保険金が支払われます。

  • 損害に対する費用
  • 損害に対し復旧などを行うために必要となる費用

その費用を補償する保険金を計算するために以下の諸費用を用います。

内容
復旧費用事故発生前の状態に戻すための復旧作業、あるいは修理のために要した費用
残存物価額損害を受けて残った部分の価値
損害の拡大防止費用損害の拡大を食い止めるための費用
控除額保険契約時に予め設定した自己負担額

上記を用いて以下のように保険金額が計算されます。

損害保険金=復旧費+損害の拡大防止費用ー残存物価額ー免責金額≦保険金額

控除額については一例を紹介します。
控除額
火災・爆発・破裂・落雷が原因のトラブル0円
上記以外のトラブル10万円


上記の計算式を用いることでどの程度保険金が支払われるのか知ることができます。

建設工事保険の保険料とは?


続いては、建設工事保険の保険料について解説していきます。まず法人保険の保険料とは決して一律ではありません。建設工事保険も例外ではなく以下の要素により保険料が決定されます。

  • 工事期間
  • 工事場所
  • 建物の構造など

ここでは建設工事保険に加入する場合の保険料の一例を紹介します。
補償内容と保険料
工事期間6カ月
建物の構造鉄筋コンクリート造
工事の場所東京都
請負金額5,000万円
支給材料 なし
控除額火災、落雷、破裂、爆発による損害:なし
その他の原因による損害:10万円
損害賠償責任担保特約対人賠償:5,000万円/1名、1億円/1事故
対物賠償:1,000万円/1事故
控除額:対人・対物共に1,000円
保険料約16万円

上記のような工事期間、工事内容、工事場所において建設工事に加入する場合の保険料は、約16万円になります。自社の保険料について知りたい方は、「マネーキャリア」にて、法人保険や事業のリスク対策に詳しい専門家に相談することをおすすめします。

法人保険の保険料とは、節税の対策にもなるメリットがある一方、もちろんコストにもなるので専門家に相談して法人保険の加入を検討することをおすすめします。

建設工事保険を提供している保険会社と加入方法


ここからは建設工事保険を提供している保険会社と加入方法について解説していきます。まず建設工事保険に加入できる保険会社は以下です。

  • 東京海上日動
  • 損保ジャパン
  • 三井住友海上
  • AIG損害保険株式会社

そのため加入方法としては、上記の保険会社に問い合わせることで加入することができます

しかし保険会社に問い合わせて、保険に加入する前に自分が経営する建設業において具体的にどのようなリスクがあるのかを知りたい方もいると思います。

そんな方々には保険やリスク対策に詳しい専門家に相談できる「マネーキャリア」をおすすめします。

「マネーキャリア」では毎月約30社の法人の経営者の方や開業予定の方々などが法人保険の加入や事業のリスク対策についてお問い合わせをいただいています。

また相談した方の98.6%が満足していただいているので安心してご相談いただけます。



気になる方は以下から相談をお申し込みください。

建設工事保険に関連するよくある質問

ここからは、建設工事保険に関連するよくある質問について回答していきます。こちらの記事では、以下の質問について回答していきます。

  • 建設工事保険は加入義務がある?
  • 組立保険や土木工事保険との違いは?
  • 法人向けの火災保険との違いは?
  • 請負業者賠償責任保険との違いは?
  • 建設業総合保険との違いは?

各種損害保険との違いとは、という質問と建設工事業を経営している方全ての人に加入義務があるのかという質問になります。これらの質問に分かりやすく、丁寧に解説していきますので最後までご覧ください。

①建設工事保険は加入義務がある?

それでは最後の質問の建設工事保険は加入義務があるのかという質問の回答をしていきます。結論を言うと、建設工事保険の加入義務はありません。こちらは一人親方で建設業を営んでる個人事業主の方であっても加入義務はありません。


しかし以下のような損害が発生した場合の損害費用は多額になることが多いため、建設工事保険に加入していなければ全額自己負担となるリスクがあります。

  • 建設中の建物が放火により焼失
  • 台風のため建設中の建物にひび割れが生じた
  • 施工の欠陥により建設中の建物が崩壊

個人事業主である一人親方の方であれば、損害費用を全額一人で負担することになるため多大なリスクであることが分かるかと思います。建設工事保険に加入していないことで、リスク管理ができていないと見なされ取引の解消や新たな取引先を見つけることができない可能性もあるため義務化に近い法人保険になっていることは間違いありません。

②組立保険や土木工事保険との違いは?

最初の質問の組立保険や土木工事保険との違いとは?という質問に回答していきます。まず建設工事保険、組立保険、土木工事保険は全て工事保険の一種になります。


そのため保険の補償内容にそこまで大きな違いはありませんが、補償の対象となる工事の目的物がそれぞれ違います

  • 建設工事保険:住宅やマンションなどの建設工事
  • 組立保険:機械や設備などの組立工事
  • 土木工事保険:トンネルなどの土木工事

自社が主に行う工事がどの工事になるのかを明確にした上で、工事保険に加入しないと保険料を支払ったにも関わらず、補償対象とならないため保険金が受け取ることができないなどの事態になる可能性があります

そうならないように法人保険に詳しい専門家に相談してみましょう。また工事保険について詳しい内容を解説している記事を公開しているので気になる方は、以下からご覧ください。

③法人向けの火災保険との違いは?

続いては、法人向けの火災保険との違いとは?という質問に回答していきます。建設工事保険と法人向けの開催保険の違いは、補償の対象が異なります。


資産保全の観点で言うと、同様の法人向けの損害保険になりますが、以下のような違いがあります。

  • 法人向け火災保険:法人所有の建物などが補償対象の法人保険
  • 建設工事保険:工事中に発生した損害を補償する法人保険

工事中に発生した火災については建設工事保険の補償対象となるため、法人向けの火災保険は必要ないと言えるかもしれません。しかし、企業が保有している事務所に保険をかける場合は、法人向けの火災保険でないと補償は適応されません。

建設業ではどちらの法人保険にも加入することができるので、目的に応じて適切な保険に加入するようにしましょう。法人向けの火災保険については以下の記事で詳しく解説しています。

④請負業者賠償責任保険との違いは?

次は、請負業者賠償責任保険との違いとは?という質問に回答していきます。建設工事保険と請負業者賠償責任保険との違いは以下になります。

  • 資産保全の法人保険と損害賠償に対する法人保険
  • 補償内容の違い

【資産保全の法人保険と損害賠償に対する法人保険】

建設工事保険は、企業の資産保全を目的としている法人向けの損害保険です。しかし請負業者賠償責任保険は、法的な損害賠償が発生した際に保険金として補償する法人向けの損害保険です。

つまり建設工事保険は、保険の補償対象であるモノ(工事目的物など)が火災などにより損害を受けら場合の復旧費用などの補償する損害保険ですが、請負業者賠償責任保険は、工事遂行中などに、第三者や第三者のモノに損害を与えてしまった場合に発生する損害費用を補償する損害保険となります。

【補償内容の違い】

先ほども解説してように、建設工事保険と請負業者賠償責任保険とでは、保険の目的や補償の対象が異なります。そのため当然補償内容も異なります。

建設工事保険の補償内容は、建設工事中に発生した火災や盗難、作業ミスによる損害費用の補償に対し、請負業者賠償責任保険は、第三者や第三者のモノに損害を与えてしまった場合に発生する損害費用を補償します。

請負業者賠償責任保険についても「ほけんROOM」では別の記事で解説しているので気になる方は以下からご覧ください。

⑤建設業総合保険との違いは?

続いて建設業の方が、保険を調べていると建設業総合保険という保険を目にした方もいるでしょう。建設業総合保険とは、建設業を行う上で、事業を取り巻くあらゆるリスクを、一つの保険で包括的に補償する保険です


つまり建設工事保険との違いは、補償範囲の違いです。建設工事保険の場合、補償範囲が、建設工事中に起こった事故の損害に限定されています。


しかし建設業総合保険では、建設工事中だけでなく、工事が完了し、引き渡した後に発生した損害も補償範囲に含まれています。


そのため個別で保険に加入する必要がないことも、建設業総合保険の特徴の一つと言えます。そんな建設業総合保険については以下の記事で詳しく解説しているので、気になる方はそちらをご覧ください。

まとめ:建設工事保険の補償内容や保険料について解説


建設工事保険の補償内容や保険料、各種保険との違いについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか。


以下が今回の記事の簡単なまとめになります。

  • 建設工事保険とは、建設工事中に発生した損害に対する修復費用を補償する法人保険
  • 「不測」かつ「突発的」な事故による損害が補償対象
  • 建設工事保険の保険料とは、工事期間、工事場所、建物の構造によって計算される
  • 建設工事保険とその他の工事保険との違いとは、工事の対象や目的物
  • 法人向けの火災保険との違いとは、保険の加入目的
  • 請負業者賠償責任保険との違いとは、補償内容が違う
  • 個人事業主でも建設工事保険に加入できる
  • 建設工事保険に加入義務はないが、リスク管理の観点から加入するべき

ここまで読んでいただいた方々は、建設工事保険について理解できたのではないでしょうか?しかし中には、専門家に相談して詳しく知りたいと言った経営者の方もいるかと思います。そのような方々には「マネーキャリア」をおすすめします。

マネーキャリア」とは、法人保険や事業のリスク対策に詳しい専門家が実際に相談に乗ってくれるサービスです。相談する内容は些細なことでも結構です。実際に相談した方々の98.6%が満足しているため信用できるサービスになっています。

また「ほけんROOM」では法人向けの損害保険について別の記事で解説している記事を公開しているので、気になる方は別の記事もご覧ください。 

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