更新日:2023/09/28
企業財産包括保険とは?補償内容や火災保険との違い等を徹底解説!
法人向けの保険のなかでも、ほぼすべての企業に必要と言えるのが企業財産保険です。この企業財産保険に加入すれば、いったいどんなリスクに備えられるのでしょうか?今回は企業財産保険の知っておくべき基礎知識を、わかりやすく解説していきます!
内容をまとめると
- 企業財産保険とは、企業の物品や利益損害から復旧までの一連の事態をサポートする保険
- 一部の自然災害により発生するトラブルや、予測不可能で偶発的に発生した事故に対して補償がされる
- 企業財産包括保険は特約でさらに補償対象を拡大させることが可能
- 企業財産包括保険の保険料は、契約物件の用法や所在地などの構成要素に左右される
- 割引制度を利用することで、保険料を抑えることが可能
- 法人保険や事業のリスク対策に関する相談は「マネーキャリア」がおすすめ
目次を使って気になるところから読みましょう!
企業財産包括保険とは?企業財産保険や火災保険とは何が違う?
この記事をご覧の方は、企業財産保険への加入検討中という方も多いかもしれませんね。
まず簡単に企業財産保険は、
- 自然災害に関するリスクへの対策
- 事業の継承や復旧のサポート
- 財産の一括管理
- 保険設計の自由度が高い
- リスク実態に応じて割引制度が組まれている
- 主にどんな補償内容があるの?
- 補償対象になる具体的な事例をご紹介!
- 企業財産保険にプラスできる特約にはどんなものがあるの?
- 企業財産保険についてもっと知りたい…そんなときは?
- 保険料を知りたい!保険料例や制度をご紹介!
- 企業財産保険・火災保険との違い
企業財産包括保険の補償内容
企業財産包括保険には、
- 財産損害:企業の物品なども含む財産にまつわるトラブルのサポート
- 利益損失:企業の利益にまつわるトラブルのサポート
- 営業継続:トラブルからの復旧などをサポート
- 建物や資産の損害(建物、設備、什器、商品、製品など所有する資産ほぼ全て)
- 休業中もかかる人件費などの費用
- その他発生した費用
企業財産包括保険の主な特約
上でご紹介した補償内容を支えるものとして、さらに特約が用意されています。
以下はその一例です。
特約内容 | |
---|---|
業務等通貨等盗難補償特約 | 業務に関する通貨など金銭的な財産を盗難されることによる損害や、国内で保管されかつ通常経路によって輸送されている間に起きた盗難による損害をサポートを行う。 |
修理費用補償特約 | 自然災害などを含む予測不能の事故により借家戸室を被保険者が自費で修理をした際に、その費用に対してサポートを行う。 |
借家人賠償責任補償特約 | 借家戸室に対して偶発的なトラブルで損害を与えてしまった場合、その賠償金額をサポートを行う。 |
電気的・機械的事故の補償に関する特約 | 電気や機械の事故によって太陽光発電の設備に損害を与えた際にサポートを行う。 |
地震危険補償特約 | 地震による損害に対するサポートを行う。 |
預かり品損害補償特約 | 一時的に預かり保管・管理している物品に対して損失を与えた際に発生する、法律上の賠償責任に対してサポートを行う。 |
時価保険特約 | 財物の補償価格を「再調達価格」から「時価」へと変更する。 |
なおどのような特約が用意されているかは保険会社により大きく異なります。
もし加入の際に必要な補償が受けられないとなると困りますよね。
加入前にしっかり確認を行うようにしましょう。
補償対象になるリスク・事故例
具体的にどのようなものが補償対象になるのか、リスク・事故例に分けてご紹介していきます。
- 火災・破裂・爆発・落雷
- 風災・雪災・雹(ひょう)災
- 水災
- 物体が落下・飛来・衝突などの破壊行為
- 給排水設備事故による漏水など
- 偶発的に発生した電気的・機械的事故など(特約での補償となる場合も)
- 車両の衝突事故
- 盗難被害
- 集団行動などの騒擾(そうじょう)
- その他、予測不能でかつ偶発的に発生した事故 など
企業財産包括保険に加入する際の保険料はいくら?
さて、保険の加入を検討する時にどうしても気になるのが保険料ですよね。
いったい企業財産包括保険の保険料の相場はいくらくらいなのでしょうか?
企業や商品により異なるため、断言することはできないのですが
- 保険料の一例
- 割引制度の利用
保険料の例
ここでは実際に販売されている保険商品を例に解説していきます。
概要や契約内容 | |
---|---|
企業(契約する建物)の用法 | 事務所 |
所在地 | 東京都 |
建物構造級別 | 2級 |
建物に対する保険金額 | 1億円 |
設備・什器(じゅうき)に対する保険金額 | 5,000万円 |
支払われる保険金の限度額 | 1億2,000万円 |
自己負担額 | 100万円 |
補償が受けられる期間 | 1年間 |
利用する割引制度 | 規模割引・新築建物割引 |
このときの保険料は20万4,050円です。
なお上の表で述べた項目すべてが保険料を決定する要素となっています。
保険料の見積もりを行いたい方は、ぜひマネーキャリアでご相談くださいね。
割引制度が利用できる
保険料がネックになって加入を前向きに考えられないという企業もあるかも知れません。
しかし保険商品ではたいていの場合において、割引制度が充実しています。
企業財産保険も例外ではありません。
さらに併用可能とされている制度も存在するため、しっかり知識を得て利用することでお得に補償を受けられるのです。
では企業財産包括保険で用意されている割引制度の一例をご紹介していきましょう。
割引制度の対象や内容 | |
---|---|
新築建物割引 | 契約対象が新築の建物である場合に割引を受けられる。 |
包括契約割引 | 多くの物件を所有している企業が対象。 複数の所有物件をまとめて一括で契約した場合に割引を受けられる。 |
セキュリティ割引 | 保険会社が定めた職作業・構造級別に該当する企業が対象。 そのなかから、さらに建物に関する条件をクリアした場合に割引を受けられる。 |
消火設備割引 | 所定の建物あるいは場所における消化設備(自動火災報知器など)の設置が確認された場合に、割引を受けられる。 |
大規模割引 | 保険金額の合計が10億円を超えるような規模の場合(なお1つの申込書における契約に限る)に割引を受けられる。 |
なお、保険料割引の制度は各保険会社によって左右されるものです。
少しでも保険料が企業のキャッシュフローに与える影響を抑えるため、複数商品を比較して検討することが重要となります。
企業財産包括保険に加入する方法とは?
ここまでご覧になった方々の中には、自社でも企業財産包括保険に加入すべきだと考えている方もいるでしょう。
企業財産包括保険に加入する場合は、こちらの保険を取り扱っている保険会社または、保険代理店に問い合わせることで加入することができます。
しかしすぐに問い合わせる前に、あなたの事業を取り巻くリスクが他にないかどうか確認しておくことをおすすめします。
事業のリスクに関して一人で考えるのではなく、「マネーキャリア」で専門家に相談してみることをおすすめします。
「マネーキャリア」では、事業のリスク対策や法人保険に詳しい専門家がいつでも相談に乗ってくれるサービスです。毎月30社以上の経営者や個人事業主の方々が相談しており、実際に相談した98.6%の方々が満足しているサービスです。
これだけの方々が満足しているので、企業の情報を外部に漏らすことは一切ありません。そのため安心して相談していただくことが可能です。
事業のことでお悩みがある方は以下から相談のお申し込みをしてみてください。
【参考①】企業財産包括保険と火災保険の違い
ここからは企業財産包括保険と火災保険との違いについて解説していきます。企業財産包括保険は、これまで解説したように、企業の利益や財産に関するリスクを包括的に補償することができる法人保険であると解説しました。
それに対して法人向けの火災保険は、火災や自然災害などが発生した場合に企業の資産に損害が発生した際の費用を補償するための法人保険です。
つまり、企業財産包括保険では、企業の利益に関わるリスク対策まで行えますが、法人向けの火災保険ではそれができません。そこが大きな違いといえます。
そのため企業や自身が行なっている事業で利益や事業を継続する費用までリスク対策を行いたい場合は、企業財産包括保険を選ぶことをおすすめします。
小規模の場合には単体の火災保険に加入しよう
所有する財産が少ない小規模の法人の場合は、単体の火災保険がおすすめです。
先ほども解説したように、企業財産包括保険は、補償対象となる財産規模の大きさによってコストダウンが図れるため、小規模ではメリットが感じられず、かえってコストが増してしまいます。
小規模の法人の場合、単体の火災保険によって十分な補償を受けられることも考えられます。
火災保険といっても、保険によっては休業に備えた補償もついています。
保険選びの際には、補償と保険料のバランスを見て加入するようにしましょう。
【参考②】企業財産包括保険と企業財産保険の違いは?
企業財産保険も、企業の財産を補償する保険です。
補償対象となる財産、損害発生原因も企業財産包括保険とほとんど変わりません。
この2つの違いは、補償対象の規模です。
企業財産保険は、各店舗や各工場など各施設ごとに加入するものです。
法人向けに補償内容を充実させた火災保険とも言えるでしょう。
企業財産包括保険のまとめ
企業財産包括保険について、知っておくべき基本情報を解説してきましたがいかがだったでしょうか。