ペット保険のトラブルの原因は?よくある事例、トラブル防止法を解説

ペット保険のトラブルの原因は?よくある事例、トラブル防止法を解説-サムネイル画像

ペット保険の支払いトラブルはなぜ起こるのでしょうか?いざという時に治療費が振り込まれないなんてなったら治療費が払えないと大変ですよね。また告知で嘘をついてすでに病気の状態で加入したらバレるのでしょうか。今回は犬猫のペット保険のトラブル事例と防止法を解説します。

ペット保険のトラブル事例とは?加入・更新できない理由を解説!

ペットと一緒に暮らしている人にとって頼りになるのがペット保険です。

健康保険のような制度がないペットにとって、医療費を補償してくれるペット保険は、いざというときに心強い味方になってくれます。

ですが、ネットでペット保険のことを検索すると、「トラブルに見舞われた」との声があるのも事実。

そこで、今回ほけんROOMではペット保険のトラブルについて、事例や理由などをご紹介していきます。

  • ペット保険のトラブルが起こる主な3つの理由
  • ペット保険のトラブルの具体的な5つの事例
  • ペット保険のトラブルを防ぐ3つの防止方法
  • ペット保険でトラブルになってしまった際の2つの対処法
上記について詳しく解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。

ペット保険で後悔する事例については以下の記事で詳しく解説しておりますので、参考にしてみて下さい。

ペット保険のトラブルが起こる主な3つの理由は?


ペット保険のトラブルはなぜ起こるのでしょうか?
万が一のときに加入したペット保険なのに、いざ補償が必要になったときに保険金が支払われないことがあっては非常に困りますよね。

原因がわかっていれば、対処法もわかるようになります。

そこでこの項目では、ペット保険のトラブルの原因に多い、

  1. 審査の際に既往症の有無等について虚偽を申告した
  2. 補償内容や重要事項説明書、約款をよく確認しなかった
  3. 待機期間中の病気・ケガを補償してもらおうとした
上記3点について詳しく解説していきます。

①:審査の際に既往症の有無等について虚偽を申告した

ペット保険のトラブルになりやすい1つ目の理由は、審査の際に既往症の有無等について虚偽を申告したことがあげられます。


ペット保険に加入している、加入したことがある人はご存知だと思いますが、ペット保険に加入する際に、告知義務というものが発生します。


ペット保険の告知義務とはペット保険の加入時にペットの基本情報や健康状態などを保険会社に伝えなければならない義務のことで、その告知された内容を元に加入可能かの審査が行われます。


告知に必要な項目は保険会社によって異なりますが、多くの場合は既往症や持病の有無を申告しなければなりません。


その際、既往症や持病の有無を偽って申告した場合、告知義務違反として保険金が支払われない場合があります。


故意的な違反はもちろんですが、ついうっかり申告を忘れていた場合も告知義務違反として保険金が支払われないことがあります。


そのため、ペットの過去の既往症や持病の有無はしっかりと記憶し、ペット保険加入時にはきちんと申告するようにしましょう。

②:補償内容や重要事項説明書、約款をよく確認しなかった

ペット保険のトラブルになりやすい2つ目の理由は、補償内容や重要事項説明書、約款をよく確認しなかったことがあげられます。


ペット保険はペットがかかった病気や怪我の治療費を補償してくれる保険です。


ですが、ペット保険の補償の対象外となる病気や怪我が存在します。


どのような病気や怪我を補償の対象か対象外とするかは保険会社によって異なりますが、多くの場合、予防目的のワクチン接種、ワクチンで予防できる病気、去勢・避妊手術などは補償の対象外です。


その他、悪性腫瘍や慢性的な病気、予防目的の歯石除去なども補償の対象外となることが多く、契約者の認識不足によりトラブルになるケースがとても多く報告されています。


その他、補償割合を確認していなかった、終身タイプに一年ごとの審査が必要だと知らなかった、免責金額の有無など、重要事項説明書や約款を確認しなかったことによるトラブルもとても多くあります。

③:待機期間中の病気・ケガを補償してもらおうとした

ペット保険のトラブルになりやすい3つ目の理由は、待機期間中の病気・ケガを補償してもらおうとしたことがあげられます。


ペット保険には加入時に待機期間というものが設定されている場合があります。


保険開始日から補償開始日までの期間のことを待機期間と呼び、待機期間を終えて補償開始日の補償対象内の病気や怪我に対して保険金が支払われるようになります。


つまり、ペット保険に加入していても、待機期間中の保険や怪我は補償の対象外になり、医療費の全額を自己負担をしなければなりません。


多くの場合、待機期間は1〜2ヶ月ほどの場合が多いのですが、待機期間の有無や期間を確認しなかったことにより、期間中に保険金をもらうことができなかったというトラブルが多く確認されています。

ペット保険のトラブルの事例とは?具体的な5つの事例を紹介!


これまで、ペット保険のトラブルになりやすい主な理由をご紹介してきました。
では実際にどのような事例があるのでしょうか。

事例を知っていれば、同じようなトラブルを避けられるようになります。

そこでこの項目ではトラブルの具体的な5つの事例である

  1. 病気になってから加入しようとして断られた事例
  2. 動物病院への通院履歴を隠し、保険金が支払われなかった事例
  3. 補償対象外・免責事由のため保険金が支払われなかった事例
  4. 待機期間中の治療であったため保険金が支払われなかった事例
  5. 告知義務違反や年齢により更新・継続が認められなかった事例
  6. 補足:ペット保険の「闇」とは?
について詳しくご紹介します。

①:病気になってから加入しようとして断られた事例

ペット保険のトラブルの具体的な事例の1つ目は、病気になってから加入しようとして断られたケースです。


ペット保険は原則として「健康なペット」がいざというときの病気や怪我に備えて加入する保険です。


人間の生命保険や医療保険でも病気や怪我の場合は加入が難しかったり条件がついたりしますよね。


ペット保険も同じように病気の治療中や、慢性的な病気の既往症、再発の可能性が高い病気の既往症などがあると、審査に通らず加入を断られてしまうことがあります。


しかし、ペットが病気の場合でも、その病気を補償の対象外とする特定傷病除外特約をつけて加入できる場合もありますので、各保険会社に問い合わせることをおすすめします。


ペット保険はすでに病気でも加入できるのかについては以下の記事で詳しく解説しておりますので、参考にしてみてください。

②:動物病院への通院履歴を隠し、保険金が支払われなかった事例

ペット保険のトラブルの具体的な事例の2つ目は、動物病院への通院履歴を隠し、保険金が支払われなかったケースです。


上記の「トラブルが起こる主な3つの理由は?」でもご紹介したように、ペット保険加入時には告知義務があり、その告知された内容を元に審査が行われ、加入の可否が決定されます。


多くの保険会社は告知義務の内容に過去の動物病院への通院歴も含まれています。


故意的にでもついうっかりでも、通院履歴を申告し忘れてしまった場合、告知義務違反として保険金が支払われなくなってしまいます。


そのため、どんな些細な通院歴であろうと、ペット保険加入時には忘れずに申告するようにしましょう。

③:補償対象外・免責事由のため保険金が支払われなかった事例

ペット保険のトラブルの具体的な事例の3つ目は、補償対象外・免責事由のため保険金が支払われなかったケースです。


こちらも上記の「トラブルが起こる主な3つの理由は?」でもご紹介したように、補償対象外の項目をよく確認していなかったことが原因になります。


多くの場合

  • 予防目的の治療
  • ワクチン接種
  • ワクチン接種で防げる病気
  • 健康診断
  • 出産や去勢手術など病気や怪我ではないもの
  • 先天性の病気
  • 契約者の故意による怪我
  • 天災による怪我
などは補償の対象外になることが多く、契約者と保険会社での認識のズレによるトラブルになります。

また、上記の項目は免責事由に含まれる可能性も非常に高いのが特徴です。

免責事由とは保険では補償されない診察内容のことで、保険金が支払われることはありません。

保険会社によって「免責事由」「免責事項」「保険金をお支払いできない場合」「補償対象外」「特定疾病不担保・部位不担保」などの項目でホームページや約款に記載されていますので、必ず加入前に確認するようにしましょう。

④:待機期間中の治療であったため保険金が支払われなかった事例

ペット保険のトラブルの具体的な事例の4つ目は、待機期間中の治療であったため保険金が支払われなかったケースです。


こちらも上記の「トラブルが起こる主な3つの理由は?」でもご紹介したように、待機期間にかかってしまった病気は補償の対象外になるのですが、待機期間の有無や意味を契約者が認識していなかったことによるトラブルです。


また、待機期間中の治療費は支払われないという認識がある人でも、その治療が補償開始日以降まで続いた場合は、補償開始日以降の治療費は支払われると勘違いをしているケースもよくあります。


待機期間中にかかってしまった病気が補償開始日以降まで治療が長引いたとしても、その治療費は補償の対象外になることがほとんどです。


保険会社により待機期間の有無や期間、取り扱い事項などさまざまですので、加入前には必ず確認するようにしましょう。

⑤:告知義務違反や年齢により更新・継続が認められなかった事例

ペット保険のトラブルの具体的な事例の5つ目は、告知義務違反や年齢により更新・継続が認められなかったケースです。


記事内で何度もご紹介しているように、告知義務の重要性はおわかりいただけたと思います。


告知義務違反をすると、保険金が支払われないだけでなく、更新を断られてしまうことがあります。


また、ペット保険の多くが終身で更新可能なタイプになり、このタイプは年齢だけを理由に更新・継続を断られることがありません。


しかし、中には更新できる年齢の上限が決められているペット保険もあります。

契約時に更新の年齢の上限があるのにも関わらず、終身で更新可能と思い込み、その年齢を迎えたときに更新ができなかったとトラブルになるケースも増えています。


加入前に、更新の年齢上限があるのか、終身で更新可能なのかを確認するようにしましょう。

補足:ペット保険の「闇」とは?

ペットを飼育している方なら、以前Twitterを中心に炎上騒動があったペット保険の「闇」をご存知の方も多いかもしれません。

内容としては、猫を飼育していた飼い主がペット保険に加入し、加入して4年後に愛猫に肝障害が見つかり治療を開始しました。

しばらくは保険金をもらいながら愛猫の病気の治療を行っていたところまではいいのですが、何年目かの更新のタイミングで突然、特約として「肝・胆道系疾患」については補償対象外とし、その内容で保険を継続する通達がきたといいます。

健康な状態で加入したペットが肝障害をを患い、突然肝疾患は補償対象外にされるのは、保険会社が保険金を支払いたくないという態度に思え、またたく間にペットの飼い主を中心に炎上騒動となりました。

契約者側からすれば、このように思うのも当然ですし、納得がいかないことへの怒りが湧き上がるのも無理はありません。

しかし、ペット保険は基本的には解約の意思を示さない限り毎年審査が行われ、自動的に更新していくものです。

ペットの過去の既往症や現在の健康状態により、更新を断ったり特約がつくことももちろんあります。
ペット保険も慈善事業ではないので、「契約者からの保険料<会社が支払う保険金」の契約が多くなってしまえば経営が立ち行かなくなるので、仕方のない措置でもあります。

これは、そんな契約者と保険会社の齟齬が引き起こしたトラブルといえます。

ペット保険の闇については以下の記事でも解説しておりますので、参考にしてみてください。

ペット保険のトラブルを防ぐには?3つの防止方法を徹底解説!


ここまでペット保険のトラブルに関する具体的な事例をご紹介してきました。

家族であるペットが健康であることが第一ですが、いざ病院にかかったときに保険金が支払われない・振り込まれないなどのトラブルにあいたくないですよね。

そこでこの項目ではペット保険のトラブル防止方法について

  1. 告知内容は正確に申告する
  2. 重要事項説明書、約款を十分に確認する
  3. 通院履歴や補償内容等、疑問点があれば必ず問い合わせる
上記の3点を詳しく解説していきます。

①:告知内容は正確に申告する

ペット保険のトラブルを防止するために大切なことの1つ目は、告知の内容は正確に申告することです。


そんなの当たり前と思うかもしれませんが、非常に大切なことになってきます。


嘘の申告をしてもどうせバレないと思い、故意的に申告をしなかった場合確実にバレてしまいます。


また、嘘の申告をするつもりがなくても、ペットの通院歴を忘れた、生年月日を間違えた、すでに完治した病気なので申告の必要がないと思ったなど、悪意がない場合でも虚偽の申告をしたとして告知義務違反になってしまいます。


そのため、どんな些細なことでも正確に申告するようにしましょう。

②:重要事項説明書、約款を十分に確認する

ペット保険のトラブルを防止するために大切なことの2つ目は、重要事項説明書、約款を十分に確認することです。


こちらも当たり前のことのように思われますが、重要事項説明書は情報量が多く、読むのにも時間がかかってしまうため、さらっとしか確認していない方がいるのも事実です。


しかし、これらの中には、契約の内容や補償外になる病気や怪我、免責の有無や更新時の条件など、ペット保険を契約する上で非常に重要な情報が記載されています。


重要事項説明書や約款に記載されているにも関わらず「知らなかった」と後々トラブルになることが増えていますので、必ず十分に確認し、書類を保険するようにしましょう。

③:通院履歴や補償内容等、疑問点があれば必ず問い合わせる

ペット保険のトラブルを防止するために大切なことの3つ目は、通院履歴や補償内容等、疑問点があれば必ず問い合わせることです。


ペット保険に初めて契約する方は特に、専門的な用語や内容が多いペット保険に対してさまざまな疑問点が出てくると思います。


通院歴はどこまで必要なのか、なにが補償されて何が補償外なのか、その病名を言われてもピンとこないことも多いと思います。


中には、人間の生命保険や医療保険で似たような用語だからと、同じ解釈をしていても、意味が異なることもあります。


どんな些細なことでも、疑問に思ったことは解決するまで問い合わせをし、保険会社との齟齬がないようにしていきましょう。

ペット保険でトラブルになってしまった際の2つの対処法とは?


これまでペット保険のトラブルとなる理由や具体的なトラブル例、防止方法などご紹介してきました。

しかし、それらを気をつけていてもトラブルになってしまうことがないとは言い切れません。

そこでこの項目ではペット保険でトラブルになってしまったときの対処法について

  1. 国民生活センターに相談する
  2. クーリングオフ制度を利用して解約する
上記の2点を詳しく解説していきます。

①:国民生活センターに相談する

ペット保険でトラブルになってしまった場合の対処法として、国民生活センターに相談するという対処法があります。


契約時に約款などの書類をすべて確認し、こちらの落ち度がない場合は有効な手段となります。


以前、愛犬が体調不良になり、動物病院で処置・検査を行い、しばらくの間投薬治療を続け、それでも体調が回復しないので精密検査をしたところてんかんと診断されたケースがあります。


このとき、契約者である飼い主はてんかんは補償の対象外だと認識していたので、診断後の治療費は請求する気はありませんでした。


しかし、飼い主は診断前の治療費やさまざまな検査が補償外なのはおかしいと主張し、保険会社は治療費の補償はなかったものの、和解金を支払うことで両者が和解をしたという事案があります。


このように、契約者に落ち度がなく、「おかしいのではないか」と思ったことがあれば国民生活センターに相談するのも一つの手段です。

②:クーリングオフ制度を利用して解約する

ペット保険でトラブルになってしまった場合の対処法の2つ目は、クーリングオフ制度を利用して解約をするということです。


クーリングオフとは、一定期間内に申請をすれば契約を撤回できる制度のことです。


内容をきちんと確認せずに申し込んでしまった、補償内容がミスマッチだった、知人の紹介で断りきれずに申し込んでしまったなどのケースでクーリングオフを利用することができます。


一年以下の保険の契約はクーリングオフができない場合もありますが、利用できるペット保険も多くあります。


基本的に「契約を申し込んだ日」または「重要事項説明書を受領した日」のいずれか遅い日から8日以内がクーリングオフの期間になりますので、早めの行動が肝心です。


ペット保険のクーリングオフについては以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。


ペット保険の解約方法については以下の記事でも解説しておりますので、参考にしてみてください。

ペット保険の一括比較サービスを利用するのもおすすめ

近年加入者が増えていっているペット保険ですが、それでも現在の加入率はペットを飼っている方のおよそ10%程度にしかなりません。


ペットの治療費は全額自己負担となりますので、突然の病気による手術等で数十万円といった高額な費用がいきなり請求されてしまうことも珍しくありません。


しかし大切なペットには最適な治療を余裕を持って受けさせてあげたいですよね


もしもの時、治療費の負担を少しでも軽減し飼い主やペットが治療に専念できるように、前もってペット保険に加入しておくことをおすすめします。


MOFFMEでは「どんな保険に加入すれば良いか分からない」・「入りたい保険がいくつかあるけど、どれが一番良いのか悩む」といった方のために、ペット保険の一括比較を行っております。


ペット保険への加入を検討されている方はぜひ利用してみてください!

まとめ:ペット保険関連のトラブルには要注意!

今回は、ペット保険のトラブルについてご紹介してきました。

ポイントは
  • 保険加入時の告知は正確な情報を申告する
  • 補償内容や重要事項説明書、約款は十分に確認する
  • 待機期間中の病気や怪我は補償されないことを認識する
  • 補償対象外の病気や免責事項も確認する
  • ペット保険は毎年更新のタイミングで審査がある
  • 疑問などがあれば納得するまで保険会社に問い合わせをする
  • トラブルにあってしまった場合は国民生活センターやクーリングオフ制度を利用す
でした。

初めてペット保険に加入する方は特に、多くの疑問や不安があると思います。
それをそのままにしてしまうことで、後々大きなトラブルになってしまうこともあります。

わからないことがあれば都度問い合わせをし、保険会社との齟齬をなくすことでトラブルは起こらずにすみます。

すでにペット保険に加入している方は、改めて加入しているペット保険の内容を確認してみましょう。


またほけんROOMでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください!

ランキング