個人型確定拠出年金(iDeCo)のバランス型商品で運用益を最大化

個人型確定拠出年金(iDeCo)のバランス型商品は分散投資によるリスク軽減等ができますが、信託報酬が高くなる傾向にあります。リスク軽減のため相関係数を参考とし、手数料等を考慮したうえで個人型確定拠出年金(iDeCo)のバランス型商品の運用益を最大化しましょう。

個人型確定拠出年金(iDeCo)のバランス型商品の概要

個人型確定拠出年金(iDeCo)の運用商品として運営管理機関が提供するものについては、定期預金や保険の元本保証型の商品、国内債券、国外債券、国内株式、国外株式、REIT等がありますが、個人型確定拠出年金(iDeCo)においては元本保証型以外の商品については、主にファンドを組んで投資信託商品として提供されています。このような中でバランス型商品とは何かをみていきましょう。



バランス型商品の内容

個人型確定拠出年金(iDeCo)におけるバランス型商品とは、1つの投資信託商品の中に、投資先として複数の投資先が入っている商品のことです。


例えば、その投資信託を1万円で購入するとして、国内債券に2000円、国外債券に2000円、国内株式に3000円、国外株式に2000円といった形で分散して投資されている商品のことを指します。

バランス型商品の構成

個人型確定拠出年金(iDeCo)におけるバランス型商品の構成については、何種類の投資先を組み合わせるか、配分をどうするかはそれぞれのバランス型商品を設計する会社の自由です。そして、バランス型の場合は、資産の種類だけではなく、例えば株式なら投資先が先進国か、発展途上国かの違いや、運用方法がアクティブかインデックスかの違いがあり、運用パフォーマンスに影響する事情があります。

個人型確定拠出年金(iDeCo)におけるバランス型商品の2つのメリット

個人型確定拠出年金(iDeCo)においては、各運営管理会社においてバランス型商品が複数提供されている状況にあり、かつ、投資先の選択として人気があります。


では、このバランス型商品が人気を集める理由、具体的には、個人型確定拠出年金(iDeCo)におけるバランス型商品のメリットとは何かを見ていきましょう。

メリット1:分散投資によるリスク軽減

個人型確定拠出年金(iDeCo)におけるバランス型商品が選ばれる最大の理由は、分散投資により元本を毀損するリスクを軽減することです。


例えば、国内経済が悪く株価が低迷している中、外国では好景で株価上昇しているという場合、国内のみに投資していれば運用パフォーマンスが良くないことは明らかでしょう。これを外国株と組み合わせることで日本株投資分の損失リスクを軽減できるのです。

メリット2:自動的な資産再配分の実施

個人型確定拠出年金(iDeCo)をバランス型商品で運用していると、例えば最初の配分が国内債券、国外債券、日本株式、外国株式の資産配分を1:1:1:1とした場合、外国株式のみ運用パフォーマンスが良いと相対的に外国株の資産比率が高まります。


しかし、本来外国株はハイリスクハイリターンなもので、このまま外国株の比率を高めるのはリスクがあります。それを1:1:1:1に戻すよう自動調整してくれるのです。

個人型確定拠出年金(iDeCo)のバランス型商品の2つのデメリット

このように、リスク分散や資産配分の自動調整といったメリットがある商品ですが、1つのファンドの中にいろいろな商品を取り込んでいるために単独の商品のみの場合より発生するデメリットというものが存在します。ここでは、個人型確定拠出年金(iDeCo)におけるバランス型商品のデメリットをみていきましょう。

デメリット1:信託報酬が高額傾向である問題

個人型確定拠出年金(iDeCo)においても、単独の例えば日本株式のインデックスファンドを選択する場合、日経225等の一つの指標のみに着目し、その225の配分に合わせた商品配分にするだけなので手間が少ないです。


しかしバランス型商品とした場合、着目する指標が複数存在し、商品配分もその数だけ検討が必要となります。その手間ゆえに信託報酬が高額になる傾向があります。長期複利運用益に影響が出ます。

デメリット2:再投資複利運用の効用を最大化できない問題

個人型確定拠出年金(iDeCo)の特徴は、運用益非課税で、その運用益を再投資し、複利で運用していくことで運用益を高めていくことです。とすると、運用益が最大化する商品、例えば外国株式等の1点買いを行うのがこの仕組みを最大限活用することとなります。


しかし、バランス型商品は投資対象商品を分散するため、この運用益の最大化を放棄していることとなるのです。1点買いで相場が下落する傷よりましという選択です。

バランス型商品の選択基準について

以上を踏まえた上で、個人型確定拠出年金(iDeCo)におけるバランス型商品を投資先として選択する場合、どのようなバランス型商品を選択するべきでしょうか。そこには分散投資を行うことがよいとされる商品の相関関係や商品買い付け時等の手数料などの事情が絡んでくるのでそれを検討し、個人型確定拠出年金(iDeCo)のバランス型商品の運用益の最大化を図りましょう。

分散投資を行う際の相関関数

個人型確定拠出年金(iDeCo)で分散投資商品を選ぶ場合、その分散投資がリスクの軽減となっているのかを把握する必要があります。その際に押さえるべきは商品の相関関数です。


例えば国家公務員共済組合連合会の資料を参照すると、日本株式と海外債券の相関関数は-0.063です。この相関関数は1に近いと同じ動き、-1に近いと逆の動きということなので分散投資を考えたら逆の動きをする商品構成を選択しましょう。

手数料等の比較について

個人型確定拠出年金(iDeCo)のバランス型商品を選択する場合は、どの商品構成とするかは相関関数を参考にして決めた上で、どの会社から購入するかを考える場合、買付手数料が発生するか否かという問題と、運用していく際の運営管理機関への手数料を押さえて、なるべく無料の会社を選択しましょう。毎月この手数料が徴収されると運用益に影響がでます。

まとめ

個人型確定拠出年金(iDeCo)のバランス型商品は、株式や債券の複数の商品から構成される投資信託商品であり、分散投資によるリスク軽減が図れることや自動資産再配分が図れることなどのメリットがありますが、信託報酬が高くなる等のデメリットがあります。このメリットを最大化するために商品の相関関数を参考にして商品を選択するとともに、手数料も考慮して個人型確定拠出年金(iDeCo)の運用益の最大化を図りましょう。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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