更新日:2022/05/24
専業主婦・扶養内のパート主婦でもiDeCo加入のメリット・注意点とは?
専業主婦や扶養内のパート主婦の方でも、老後資金の不安があるという方も多いかと思います。そんな方の悩みにお答えして、専業主婦や扶養内のパート主婦でもiDeCoに加入することによるメリットがあるかどうか、どんな場合におすすめかを解説していきます。
内容をまとめると
- 専業主婦・パート主婦でも、iDeCoを利用するメリットは存在する
- ただし、所得控除の恩恵を受けられるのは不要に入っていない程度の収入がある方
- 年収が133万円以上の社会保険加入者なら、年に15%の利回りがあるためおすすめ
- 自分もiDeCoを始めたいけれど1人で計画を立てるのが不安という方は、マネーキャリアで無料相談がおすすめ!
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目次を使って気になるところから読みましょう!
- パート主婦がiDeCoを利用する際に知っておくべき基礎知識
- 専業主婦の掛金限度額
- 夫の所得控除の対象にはならない
- 退職して専業主婦になる場合にiDeCoについて検討するべきこと
- ①掛金を変更する
- ②運用指図者になる
- 専業主婦がiDeCoに加入する3つのメリット
- メリット①自分名義の資産を長期的に安定して形成できる
- メリット②iDeCoの節税効果を得られる
- メリット③復職した場合に積立金を引き継ぐことができる
- 専業主婦がiDeCoに加入する2つのデメリット
- デメリット①掛金全額控除の恩恵がほとんどない
- デメリット②掛金は5,000〜23,000円の範囲
- 年収103万円以上のパート主婦はiDeCoがおすすめ
- iDeCoの節税効果をシミュレーション
- 社会保険加入者は年収133万円以上で15%の利回りがある
- まとめ:iDeCoで失敗したくないならまずはマネーキャリアで無料相談!
目次
パート主婦がiDeCoを利用する際に知っておくべき基礎知識
iDeCoは老後資金を用意するための個人年金制度です。
専業主婦の掛金限度額
iDeCoは、国民年金の保険者の号数である「第1号被保険者」「第2号被保険者」「第3号被保険者」によって掛金限度額が変わります。
専業主婦の場合であれば「第3号被保険者」に該当するため、年間上限額は27,6万円であり、月に23,000円までつみたてることが可能です。下限は一律5000円であり、1,000円単位で上昇させることが可能です。
ただし、これはあくまで専業主婦、年間収入が103万円以下の扶養に入っている方の場合です。103万円以上の場合であれば、「第3号被保険者」を抜けることとなり上限額も上昇します。この場合、社会保険や国民年金の対象となるため注意が必要です。
また、iDeCoでは資金を運用するにあたりいろいろな手数料が発生します。掛金があまりに低いと、手数料が運用益を上回る手数料負けになる場合もあります。
手数料を差し引いて利益を出すのは、少ない掛金では難しいです。専業主婦の場合であれば、月の掛金限度額が23,000円と低い金額であるため、手数料負けする可能性も高いということは覚えておきましょう。
掛金の上限について職業別に記載したこちらの記事も参考にしてみてください。
夫の所得控除の対象にはならない
専業主婦がiDeCoを利用する際に不利な一面として、iDeCoの税制優遇の効果を受けられないという点が挙げられます。
iDeCoには所得控除・運用益の非課税・受取時の控除の3つの税制優遇措置が存在しますが、専業主婦の場合は1つ目の所得控除を受けることができません。
その理由として、専業主婦の場合であると自身で住民税や所得税を支払っているわけではないため、確定申告や年末調整がありません。所得控除は確定申告もしくは年末調整の際に申請が必要であるため、行うこと自体ができないのです。
ここで重要なのは、夫の所得控除の対象にはならないということです。もし被扶養者である専業主婦がiDeCoを利用していたとしても、自身の扶養者である夫に対して所得控除の対象になるわけではありませんので、注意してください。
退職して専業主婦になる場合にiDeCoについて検討するべきこと
これから自分の仕事を退職して専業主婦になる場合、iDeCoについて検討するべきことが2つあります。
- ①掛金を変更する
- ②運用指図者になる
①掛金を変更する
1つ目の検討事項として、掛金を変更する必要があります。
先ほど紹介したように、専業主婦の掛金上限額は月に23,000円です。もし退職して専業主婦になる前に23,000円以上の掛金をiDeCoで積み立てている場合、「第3号被保険者」への変更届と共に、掛金の変更届を申請しなければなりません。
ここで注意するのは、掛金の変更が年に1度しかできないということです。退職を考えている場合には、事前に掛金の変更を行うことができるかを確認しておきましょう。
②運用指図者になる
2つ目の検討事項として、運用指図者になるか検討する必要があります。
もともと2017年までは、専業主婦はiDeCoに加入することができず、退職し専業主婦になる場合であると運用指図者になるか脱退するしかありませんでしたが、現在では専業主婦でも問題なく加入できるようになりましたが、そのため退職による脱退ができなくなりました。
しかし、専業主婦であれば今後つみたてを行っていくのは収入的にも難しいという方もいると思います。そんな時に有効なのが、運用指図者になることです。
運用指図者になれば、退職する前までつみたて運用していた資金のみを運用することになるため、今後掛金をつみたてる必要がなくなります。
103万円以下の収入であれば、iDeCoで継続的につみたてるのも負担になるため、そういった方は運用指図者になるのがおすすめです。
専業主婦がiDeCoに加入する3つのメリット
専業主婦がiDeCoに加入する利点は、3つ挙げられます。
- メリット①自分名義の資産を長期的に安定して形成できる
- メリット②iDeCoの節税効果を得られる
- メリット③復職した場合に積立金を引き継ぐことができる
メリット①自分名義の資産を長期的に安定して形成できる
1つ目の利点として、自分名義の資産を長期的に安定して形成できることが挙げられます。
元から専業主婦の方や、退職によって専業主婦になる方の中には、結婚や妊娠などがかかわってくることが多いです。そのため家庭の収入は扶養者が稼いでいると考えられますが、かといって自分の資産を持たなくていいというわけではありません。
病気や事故などのトラブルや、離婚によって専業主婦ではいられないという場合もないとは言えません。そういった際に、自分名義の資産をiDeCoを活用することで用意しておくことができれば、いざ自分の老後に資金がないという場合でもiDeCoによって資産を残すことが可能です。
たとえ専業主婦であっても自分名義の資産を形成しておくことで突発的な事態にも対応することができるのです。
メリット②iDeCoの節税効果を得られる
2つ目の利点として、iDeCoの節税効果を得られることが挙げられます。
先ほど紹介した所得控除・運用益の非課税・受取時の控除の中で、所得控除は受けることができませんが、それ以外の2つは専業主婦でも恩恵を受けることが可能です。
- 運用益の非課税
- 受取時の控除
受取時の控除
受取時の控除には、退職所得控除と公的年金等控除の2つがあります。一括の受取であれば退職所得控除、分割の受取であれば公的年金等控除を利用することができるため、自分のプランに合わせた税金の免除を受けることができるのは魅力的といえます。メリット③復職した場合に積立金を引き継ぐことができる
3つ目の利点として、復職した場合に積立金を引き継ぐことができることが挙げられます。
結婚や妊娠、育児などで退職し専業主婦になる場合、その後の復職も考えられます。iDeCoでは、復職した場合でもそれまでにつみたてた掛金や運用益をそのまま引き継ぐことができます。
また、運用指図者になっていた場合でも変更届を申請することでつみたてを再開することも可能であるため、退職や専業主婦になることが決まっているからとiDeCoを利用しないのはもったいないです。
もし復職を考えた退職を行う場合であれば、事前にiDeCoを利用してその期間分の利益を出すことも上手な利用法といえます。
専業主婦がiDeCoに加入する2つのデメリット
もちろん、専業主婦がiDeCoに加入することによる欠点も存在します。
- デメリット①掛金全額控除の恩恵がほとんどない
- デメリット②掛金は5,000〜23,000円の範囲
デメリット①掛金全額控除の恩恵がほとんどない
1つ目の欠点は、掛金全額控除の恩恵がほとんどないことです。
iDeCoの税制優遇効果である掛金全額控除、つまり所得控除は、専業主婦の場合であれば扶養に入っている影響で、所得時と住民税自体を払っていません。
そのため、所得控除を申請する年末調整や確定申告がなく、掛金に対する控除を受けることができません。もちろん自分で確定申告を行っているという方でも、掛金の金額自体が低いため控除の恩恵が少ないことは変わりません。
もし掛金全額控除を受けたいという場合であれば、自身で国民年金や社会保険に入る程度の収入を得る必要があり、その場合は不要から抜けなければいけないということを覚えておきましょう。
デメリット②掛金は5,000〜23,000円の範囲
2つ目の欠点は、掛金は5000円〜23,000円の範囲に定められていることです。
iDeCoを利用する際には、ライフプランに沿った無理のない積立が重要ですが、かといって掛金の金額が低すぎると積立金額が低く、運用益が少なくなってしまいます。
専業主婦の場合は掛金が5,000〜23,000円の範囲と決められており、そもそもの自分の収入が少ないことがネックです。もし夫にiDeCoの積立金を用意してもらう場合であっても、23,000円以上はつみたてられません。
また、掛金の少なさからiDeCoを利用する際の手数料に大きの金額を取られてしまうことによる手数料負けがおこる可能性があります。掛金が少なければその分資金に占める手数料の割合が大きくなるため、掛金が低いほど手数料負けする可能性が高まることになります。
掛金の金額が低い設定になっているのは専業主婦の収入の少なさからも仕方がないといえますが、かといってその分の運用資金の用意や運用益、手数料に苦労することは欠点といえます。
年収103万円以上のパート主婦はiDeCoがおすすめ
iDeCoをおすすめしたいのは、年収103万円以上のパート主婦です。
年収が103万円を超えている方であれば、扶養にはいっていないため確定申告を行う必要が出てきます。この場合であれば、パート主婦であっても所得控除を受けることができるため、iDeCoの税制優遇効果をしっかりと受けることが可能です。
また、収入の多さから自身で社会保険や国民年金に入る必要があり、国民年金の保険者の号数も変化するため、掛金の上限金額も23,000円よりも上昇します。
積み立てる金額が高いほどiDeCoの効果を実感することが可能です。
iDeCoの節税効果をシミュレーション
パート主婦であっても、自分がiDeCoを利用することで本当に恩恵を受けることができるのか不安な方もいるかと思います。
そんな方は、iDeCoの節税効果をシュミレーションすることで、自分がどのような資金計画を立てればよいかの目安を導き出すことができます。
おすすめのシュミレーションツールは、iDeCo公式サイトの「簡単税制優遇シュミレーション」です。
シミュレーションを行う際に重要なことを3ステップで確認しましょう。
- 掛け金を設定
- 期間を確認
- 目標金額の確認
社会保険加入者は年収133万円以上で15%の利回りがある
パート主婦であっても、社会保険加入者であれば年収133万円以上で15%の利回りがあります。
年収が133万円以上で社会保険に加入している方であれば、所得税が5%、住民税が10%である時、月に10,000円つみたてを行えば年間で18,000円の税負担がなくなります。
年に120,000円で18,000円の税負担が軽減される場合、実質利回りが15%と運用益以外でも利益が出ている計算となります。
つまり、年収133万円以上で社会保険加入者であれば、iDeCoを利用するだけで15%の実質的な利益を出すことができるということです。
もちろん、積立金額が高ければさらに税負担は軽減され、さらに運用益もあることから普通の貯金などと比べてはるかに高い利回りで資金を運用することができるのです。
扶養に入っている場合はこの利回りで行うことはできないため、年収133万円以上の社会保険加入者はiDeCoを利用するだけで得だということを覚えておいてください。
まとめ:iDeCoで失敗したくないならまずはマネーキャリアで無料相談!
専業主婦やパート主婦の場合のiDeCoの利点や欠点、利用の仕方について解説しました。
自分とは別に家計を支える収入を持つ夫や家族がいる場合、どうしても扶養に入っていることで自分名義の資産を持つことがありません。しかし、万が一の事態に備えて老後の資金を自分で用意しておくことも重要です。
しかし、専業主婦やパート主婦であればiDeCoのような資産運用についての詳しい知識を持っていることは少なく、自分だけで資産運用するのは不安だという方も多いのではないでしょうか。
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