更新日:2024/03/07
転職時に必要なiDeCoの手続きをまとめ|面倒で放置した場合どうなる?
年々転職回数が増えているといわれています。この時にiDeCo(イデコ)も関係してきます。現在加入中の年金制度と必要な手続きについて詳しく解説しています。また、手続きを行わなかった場合のデメリットについても解説しています。
内容をまとめると
- 他の年金制度とiDeCoで資金を持ち運びできる。これを移換という。
- iDeCo加入中に転職した場合、転職先によって手続きが異なる。
- 企業型確定拠出年金加入中に転職した場合、iDeCoへの移換を忘れると自動移換されて損をしてしまう。
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目次を使って気になるところから読みましょう!
- iDeCo加入中に転職する場合に必要な手続き【パターン別】
- パターン①転職先で企業型確定拠出年金に加入する場合
- パターン②転職先で企業型確定拠出年金に加入しない場合
- パターン③転職先に確定給付企業年金がある場合
- パターン④自営業者や個人事業主など国民年金第1号被保険者になった場合
- パターン⑤専業主婦など国民年金第3号被保険者になった場合
- パターン⑥公務員になった場合
- 企業型確定拠出年金加入中に転職する場合に必要な手続き
- 企業型確定拠出年金からiDeCoに移換する場合
- 厚生年金基金・確定給付企業年金に加入していた場合に必要な手続き
- 厚生年金基金・確定給付企業年金からiDeCoに移換する場合
- 企業年金連合会からiDeCoに移換する場合
- 【参考】iDeCoに関する個人資産のポータビリティとは?
- 転職時にiDeCoに関するよくある質問
- 質問①転職時にiDeCoの手続きをしないで放置するとどうなる?
- 質問②転職時のiDeCoの手続きはいつまでにすれば良い?
- まとめ:iDeCoについての相談ならマネーキャリアで無料相談!
目次
iDeCo加入中に転職する場合に必要な手続き【パターン別】
- パターン①転職先で企業型確定拠出年金に加入する場合
- パターン②転職先で企業型確定拠出年金に加入しない場合
- パターン③転職先に確定給付企業年金がある場合
- パターン④自営業者や個人事業主など国民年金第1号被保険者になった場合
- パターン⑤専業主婦など国民年金第3号被保険者になった場合
- パターン⑥公務員になった場合
パターン①転職先で企業型確定拠出年金に加入する場合
- 転職先の担当者に手続きについて確認する。
- 「加入者資格喪失届」を準備する。
- 必要な添付書類をどちらか準備する。
・「個人型年金の加入者資格喪失に係る証明書」
・本人であること、企業年金の加入者等であることが確認できる書類 - 2.3.の必要書類を加入中のiDeCo運営機関に提出する。
併用できる企業の場合でも必要な手続きがあります。iDeCoと企業型確定拠出年金を両方利用する場合は次の手続きを行います。
- 転職先の担当者に手続きについて確認する。
- 自営業や専業主婦、学生の方(国民年金の第1、第3号加入者)は「加入者被保険者種別変更届(第2号被保険者用)」、会社員や公務員の方(国民年金の第2号加入者)は「加入者登録事業所変更届」を準備する。
- 転職先から「事業所登録申請書兼第2号加入者に係る事業主の証明書」を受け取る。
- 2.3.の必要書類を加入中のiDeCo運営機関に提出する。
55000円/月≧iDeCoの掛金/月+企業型確定拠出年金の掛金/月
パターン②転職先で企業型確定拠出年金に加入しない場合
企業型確定拠出年金のメリットは、掛金や維持費等が企業負担である点です。掛金が足りない場合はマッチング拠出という制度を使って自分で掛金を追加でき、その掛金
は所得控除も受けられます。
しかしデメリットもあります。金融機関が指定されているため、気に入った投資先がないことがあります。iDeCoであれば自分が運用したい商品を選択できるため、iDeCoを継続したいという方も出てきます。
- 自営業や専業主婦、学生の方(国民年金の第1、第3号加入者)は「加入者被保険者種別変更届(第2号被保険者用)」、会社員や公務員の方(国民年金の第2号加入者)は「加入者登録事業所変更届」を準備する。
- 転職先に「事業所登録申請書兼第2号加入者に係る事業主の証明書」を記入してもらい、受け取る。
- 1.2.の必要書類を加入中のiDeCo運営機関に提出する。
パターン③転職先に確定給付企業年金がある場合
確定給付企業年金とは、雇用者が将来受け取れる年金を先に設定し、企業が運用する年金です。企業次第ですが、iDeCoの内容を移換できます。
- 転職先の担当者に手続きについて確認する。
- 「加入者資格喪失届」を準備する。
- 必要な添付書類をどちらか準備する。
・「個人型年金の加入者資格喪失に係る証明書」
・本人であること、企業年金の加入者等であることが確認できる書類 - 2.3.の必要書類を加入中のiDeCo運営機関に提出する。
移換できない、またはしない場合は以下の手続きが必要です。
- 自営業や専業主婦、学生の方(国民年金の第1、第3号加入者)は「加入者被保険者種別変更届(第2号被保険者用)」、会社員や公務員の方は「加入者登録事業所変更届」を準備する。
- 転職先に「事業所登録申請書兼第2号加入者に係る事業主の証明書」を記入してもらい、受け取る。
- 1.2.の必要書類を加入中のiDeCo運営機関に提出する。
パターン④自営業者や個人事業主など国民年金第1号被保険者になった場合
企業ではありませんので、企業型について考えることはありません。引き続きiDeCoに加入することが可能です。国民年金第1号被保険者になった変更だけおこないましょう。以前から自営業や個人事業主の方は国民年金の区分が変わりませんので、手続きの必要はありません。
- 会社員や公務員、専業主婦や学生の方(国民年金の第2、第3号加入者)は「加入者被保険者種別変更届(第1号被保険者用)」を準備する。
- 1.の必要書類を加入中のiDeCo運営機関に提出する。
パターン⑤専業主婦など国民年金第3号被保険者になった場合
企業ではありませんので、企業型について考えることはありません。引き続きiDeCoに加入することが可能です。国民年金第1号被保険者になった変更だけおこないましょう。
- 「加入者被保険者種別変更届(第3号被保険者用)」を準備する。
- 1.の必要書類を加入中のiDeCo運営機関に提出する。
パターン⑥公務員になった場合
公務員は企業勤めではありませんので、企業型確定拠出年金や確定給付企業年金はありません。代わりに退職時に受け取れる給付金として、「年金払い退職給付」と「退職手当」の制度があります。
iDeCoについては引き続き加入することが可能です。
- 自営業や専業主婦、学生の方(国民年金の第1、第3号加入者)は「加入者被保険者種別変更届(第2号被保険者用)」、会社員や公務員の方は「加入者登録事業所変更届」を準備する。
- 転職先に「事業所登録申請書兼第2号加入者に係る事業主の証明書(共済組合員用)」を記入してもらい、受け取る。
- 1.2.の必要書類を加入中のiDeCo運営機関に提出する。
企業型確定拠出年金加入中に転職する場合に必要な手続き
転職先で同じ年金の制度があればそのまま同じ場所へ移しましょう。転職先で担当者の方に確認をしながら手続きをすすめてください。
転職先に企業型確定拠出年金の制度がない時が大事です。同じ制度がないと資産の行き場所がなくなってしまいます。これを作るため必要なのがiDeCoです。
従業員になる他に、公務員や自営業、その他専業主婦(夫)になる方も該当になります。また転職先の運営機関では不満があり投資先を自由に選びたい方も該当します。
企業型確定拠出年金からiDeCoに移換する場合
- 資産を移換するiDeCo運営機関を選ぶ。
- iDeCo未加入の場合、『加入手続きに必要な書類』を準備する。
- 移換のために「個人別管理資産移換依頼書」を準備する。
- 他の必要書類を確認する。(本人確認書類や、確認書など)
- 2.3.4.の必要書類を移換先のiDeCo運営機関に提出する。
厚生年金基金・確定給付企業年金に加入していた場合に必要な手続き
- 厚生年金基金・確定給付企業年金からiDeCoに移換する場合
- 企業年金連合会からiDeCoに移換する場合
- 運用で増えた部分である利益が非課税になる。
- 受け取り方法によって使える控除を選べる。
厚生年金基金・確定給付企業年金からiDeCoに移換する場合
- 老齢年期の支給開始年齢になっていない。
- iDeCoに加入している。
- 転職前の運営機関に、転職後1年以内に申請する
未加入の方でも、加入手続きをすれば大丈夫です。実際の手続きについて確認しましょう。
- 資産を移換するiDeCo運営機関を選ぶ。
- iDeCo未加入の場合、『加入手続きに必要な書類』を準備し、加入手続きを完了する。
- 転職前の運営機関に「厚生年金基金・確定給付企業年金 移換申出書」の右側「移動可否決定通知書」を記入してもらい、受け取る。左側は自身で準備する。
- 3.の必要書類を移換先のiDeCo運営機関に提出する。
企業年金連合会からiDeCoに移換する場合
条件を最初に確認しましょう。次の3点になります。
- 老齢年金の支給開始年齢になっていない
- iDeCoに加入している。
- 企業年金連合会に、iDeCo加入後3か月以内に申請する。
- 資産を移換するiDeCo運営機関を選ぶ。
- iDeCo未加入の場合、『加入手続きに必要な書類』を準備し、加入手続きを完了する。
- 「中途脱退者等年金給付等積立金、積立金移換申出書(本人申出)」を準備する。
- 3.の必要書類を連合会へ提出する。
【参考】iDeCoに関する個人資産のポータビリティとは?
ポータビリティとは他の場所への移動のしやすさを意味します。iDeCoにおいては、転職などがあった際に積立ていた年金資産を移動することを言います。
メリットは確定拠出年金という制度に加入し続けることで、税金軽減をしながら大きな年金資産が作れる点です。税制メリットは以下の通り、3つあります。
- 掛金が全額所得控除される
- 運用結果の利益が非課税
- 受取時に控除を受けられる
転職時にiDeCoに関するよくある質問
- 質問①転職時にiDeCoの手続きをしないで放置するとどうなる?
- 質問②転職時のiDeCoの手続きはいつまでにすれば良い?
質問①転職時にiDeCoの手続きをしないで放置するとどうなる?
- 資産運用が止まり、金利0%の状態になる。
- 自動移換をした時に手数料がかかる。
- 管理手数料として毎月手数料がかかる。
- 年金を受け取る年齢が遅くなる可能性がある。
- 自動移換後に再び資産を運用機関へ移換する際に手数料がかかる。
内容 | 手数料 |
---|---|
自動移換される際の手数料 | 4348円 |
自動移換中の手数料 | 52円/月 |
自動移換から個人型確定拠出年金へ移換 | 3929円 |
自動移換から企業型確定拠出年金へ移換 | 1100円 |
自動移換から確定給付企業年金へ移換 | 1100円 |
自動移換から脱退一時金として受け取る | 4180円 |
質問②転職時のiDeCoの手続きはいつまでにすれば良い?
移換の内容 | 手続きの期間 | 期間超過後 |
---|---|---|
iDeCoからの移換 | ― | ― |
企業型確定拠出年金からiDeCo | 転職後 6か月以内 | 国民年金基金連合会への自動移換 |
厚生年金基金や確定給付企業年金からiDeCo | 転職後 1年以内 | 脱退一時金として受け取る |
企業年金連合会からiDeCo | iDeCo加入後 3ヵ月以内 | 脱退一時金として受け取る |
まとめ:iDeCoについての相談ならマネーキャリアで無料相談!
この記事では、転職をする時に必要なiDeCoの手続き方法をお伝えさせていただきました。
- 加入内容の変更手続きが必要な場合がある。
- 他の年金制度と関連した移換手続きが必要な場合がある。
- 移換手続きには期限があり、過ぎてしまうと損をしてしまう。
また、実際にiDeCoを移動させることをきっかけに運用先や、掛金の変更を検討される場合もあると思います。そんな悩みを解決するのがマネーキャリアの無料相談です。
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