iDeCoの手数料の安さを一覧で比較!手数料負けで損しないための注意点

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iDeCoは、金融機関によって手数料が違うのは知っていますか?手数料が最安の金融機関と高い金融機関で比べれば、30年で10万円以上の差になります。iDeCoはどの金融機関でも手数料がかかるため、手数料負けしないための注意点も含めて解説します。



▼この記事を読んで欲しい人

  • iDeCoに加入したけど、手数料の高さが気になっている人
  • 手数料負けすると聞いてiDeCoへの加入をためらっている人
  • iDeCoに加入する金融機関選びで迷っている人

内容をまとめると

  • iDeCoは、口座管理手数料や加入手数料など、5つの手数料が存在する
  • 手数料が最も安い金融機関は、大手のネット証券
  • 大手ネット証券は運用できる商品の信託報酬も安い傾向
  • 最低掛金で低リスクな運用をしていると、手数料負けする可能性はある
  • iDeCoに関する相談は、相談満足度93%のマネーキャリアへ!

iDeCoにかかる主な手数料の種類


iDeCoはメリットが多い私的年金制度ですが、手数料がかかります。iDeCoでかかる手数料は以下5種類です。

  1. 加入時や移換時の手数料
  2. 口座管理手数料
  3. 給付手数料
  4. 還付手数料
  5. 信託報酬

手数料①加入時・移換時手数料

iDeCo(個人型確定拠出年金)に加入するときや、企業型DC(企業型確定拠出年金)からの移換時に発生する費用です。


加入時や移管時のみかかる手数料で、一度しか発生しません。2022年3月現在、手数料は2パターンです。

  • 下記金融機関以外:2829円
  • さわかみ投信のみ:3929円

手数料②口座管理手数料

口座管理手数料は、以下3種類にわけられ、毎月支払います。

  • 金融機関へ払う手数料(運営管理手数料)
  • 国民年金基金連合会へ払う手数料(掛金拠出時のみ)
  • 信託銀行へ払う手数料(iDeCo開設者全員)
運営管理手数料は金融機関により異なりますが、最安は0円です。

必ずかかる口座管理手数料は以下2種類で、毎月拠出している人は毎月171円拠出していない人は毎月66円になります。
  • 国民年金基金連合会へ払う手数料:月105円
  • 信託銀行へ払う手数料:月66円
年払いや拠出する月を決めて拠出する場合は、拠出する回数ごとに105円が発生するため、回数により異なります。

手数料③給付事務手数料

給付事務手数料は、iDeCoを受け取るときに支払う手数料です。全額一時金として受け取る場合は1回だけ支払いますが、年金として受け取る場合は回数分支払います。


2022年3月現在、手数料は2パターンです。

  • 下記金融機関以外:440円 
  • あいおいニッセイ同和損害保険:385円
給付事務手数料だけを見ると、あいおいニッセイ同和損害保険が最安です。ただし、あいおいニッセイ同和損害保険は運営管理手数料が発生するため、手数料の総額は高くなります。

手数料④還付事務手数料

還付手数料は、還付が行われるときに発生する手数料です。


還付とは、限度額を超えて拠出された掛金や、加入資格のない月に拠出された掛金などを返すことです。自分の掛金や加入資格に注意しておけば、支払うことはありません。


1回あたりの還付手数料は下記の通りです。意外と高いので、うっかりミスをしないように注意しましょう。

  • 国民年金基金連合会:1048円
  • 信託銀行:440円

手数料⑤信託報酬

信託報酬は、投資信託保有時にかかる手数料です。運用会社に対して支払います。


iDeCoに限らず、投資信託を保有すると必ず発生します。年間◯%といった形で、投資した金額に対して発生するのが特徴です。


一般的には、アクティブ型投資信託の信託報酬は高く、インデックス型投資信託の信託報酬は安いです。

資産運用で手数料が安いかは重要項目

iDeCoに限らず、手数料が安いかどうかは重要な比較項目です。


特に、投資信託では手数料の差が顕著になっています。店舗型の証券会社や銀行の窓口では販売手数料や信託報酬が高額な投資信託が今でも販売されています。


中には、販売手数料3.3%以上信託報酬年1.5%以上の投資信託もあり、一部の金融機関がノルマ達成のために販売しているのが現状です。


iDeCoではここまで手数料が高い商品はありませんが、投資信託によっては信託報酬で年間1%前後の違いはあります。


手数料が安い商品だから良い商品とは限りませんが、同じような投資対象なら手数料は安いほうがよいでしょう。


iDeCoは、金融機関によって運営管理手数料や購入できる商品の信託報酬に差があるため、できる限り安く投資できる会社を選ぶべきです。

iDeCoの手数料の安さを一覧で比較

iDeCoの手数料について、以下の金融機関で比較します。

  • ゆうちょ銀行
  • みずほ銀行
  • りそな銀行
  • SBI証券
  • 楽天証券
上記6金融機関の手数料を表にすると、以下の通りです。手数料は、掛金を拠出した場合の金額とします。

金融機関
口座管理手数料うち運営管理手数料
ゆうちょ銀行430円259円
みずほ銀行
(資産50万未満)
431円以内260円以内
りそな銀行
(個人払込)
493円以内322円以内
SBI証券171円0円
楽天証券171円0円
みずほ銀行は資産50万円以上ならSBI証券、楽天証券と同様運営管理手数料は0円です。りそな銀行はiDeCoプラス割があり、適用されれば運営管理手数料は0円です。

ただ、SBI証券や楽天証券をはじめとした大手ネット証券なら無条件で0円であり、口座管理手数料は最安になります。

iDeCoにおける3つの手数料対策

iDeCoは、どの金融機関を選んでも手数料がかかります。なるべく手数料を安くする対策は以下3つです。

  1. 年払い
  2. 口座管理手数料がかからない金融機関を選ぶ
  3. 信託報酬が安い商品を扱う金融機関を選ぶ

対策①年払い

口座管理手数料のうち、国民年金基金連合会へ払う手数料105円は掛金を拠出する回数ごとにかかります。


年払いにすれば、月払いと比べて年間1155円手数料を安くできます。


ただし、口座管理手数料と信託銀行へ払う手数料は毎月発生するので、口座管理手数料が高い金融機関を選んでしまったらほとんど意味がありません。

対策②口座管理手数料の期間を選ぶ

最も大切なのは、最初から口座管理手数料が無料の金融機関を選ぶことです。口座管理手数料が無料の金融機関は複数あり、取り扱っている商品も優秀な金融機関が含まれています。


口座管理手数料が無料の金融機関は、2022年3月現在、以下の通りです。

  • イオン銀行
  • 大和証券
  • 野村證券
  • 松井証券
  • マネックス証券
  • 楽天証券
  • auアセットマネジメント
  • auカブコム証券
  • SMBC日興証券
  • SBI証券

対策③信託報酬が安い商品を扱っている運営管理機関

口座管理手数料だけでなく、信託報酬も比較しましょう。金融機関によって運用できる投資信託が違うため、信託報酬も差が出ます。


信託報酬の安い投資信託で有名なeMAXIS Slimシリーズを複数の種類から選べ、商品ラインナップも充実している金融機関は以下3社です。

  • SBI証券
  • マネックス証券
  • 松井証券
特に、10年以上iDeCoを取り扱うSBI証券ではeMAXIS Slimシリーズだけで8本を取り扱っており圧倒的です。特段の理由がない限り、iDeCoはSBI証券を選ぶとよいでしょう。

iDeCoの手数料負けで損をしてしまう原因

「iDeCoは手数料負けする」という批判を時々聞きますが、手数料負けは加入者の知識不足から生まれているだけです。


手数料負けとは、運用の利益よりも手数料が上回ることを意味します。節税メリットを考えれば手数料負けをすることはほとんどありませんが、ここでは純粋に運用益と手数料の比較で考えます。


iDeCoで手数料負けが発生する原因は、以下2つです。

  • 定期預金など元本確保型商品だけで運用している
  • 最低金額の5000円で毎月拠出し、手数料が高い金融機関で運用している
元本確保型商品で運用すればほとんど利益が出ないので、運用益が毎月負担する手数料に負けます。

元本確保型以外で運用していても、掛金が少ないと手数料負担率が上がります。毎月171円の口座管理手数料と仮定した場合、掛金に対する手数料負担率は以下の通りです。(小数点以下第3位を切り捨て)
  • 月5000円:年率3.42%
  • 月1万円:年率1.71%
  • 月2万円:年率0.85%
運営管理手数料がある金融機関なら、月5000円の掛金だと年率4%近くになります。つまり、年率4%以上の利益が出せないと確実に手数料負けします。

年率4%は株式に投資する投資信託以外では難しく、ハイリスクな商品を選ばないと手数料に勝てないでしょう。口座管理手数料の安い金融機関でも、年率3.42%を上回るにはそれなりにリスクをとった運用でなければ手数料分を取り返せません。

手数料以外にチェックするべき金融機関のポイント

iDeCoは手数料が最も重要なポイントですが、手数料以外にチェックすべきポイントもあります。


iDeCoを運営している金融機関は、基本的には信用できる会社ですが、念のためチェックしましょう。

  • 投資できる商品の運用実績
  • あなたが投資したい商品があるかどうか
  • 運用診断などのサポートツールの有無
  • アフターフォロー
  • 口座残高の確認などがしやすいかどうか
  • 給与受取口座を掛金引き落とし口座に指定できるか
iDeCoのおすすめの金融機関や証券会社についてはこちらの記事がおすすめです。

iDeCoの開始・運用以外にかかる手数料はある?

iDeCoの開始時や掛金拠出時以外にかかる手数料はあるのでしょうか。ここでは、以下4つの場合について解説します。

  1. 運用指図者となる場合
  2. スイッチングをする場合
  3. 脱退する場合
  4. 掛金を変更する場合

①運用指図者にかかる手数料

運用指図者とは、掛金の拠出をせず、現在積み立てた資金で運用のみを行う人をいいます。運用指図者にかかる手数料は、以下2つです。

  • 金融機関へ払う手数料(運営管理手数料)
  • 信託銀行へ払う手数料(iDeCo開設者全員)
このうち、信託銀行へ払う手数料はどの金融機関でも必ずあります。月66円と決まっており、最低でもこの金額は負担しなければいけません。

②スイッチングの手数料

スイッチングとは、現在運用している商品を売却し、別の商品を購入することをいいます。スイッチングの手数料は、原則として発生しません。


例外は購入時に手数料がかかる投資信託ですが、iDeCoの投資信託は大半が購入手数料無料です。大手ネット証券では購入時手数料のある投資信託はないため、ないものと考えてよいでしょう。


ただし、スイッチングは運用中の商品に対して、損益を確定することになります。長期的観点からスイッチングしない方がいい場合もあるので、慎重に判断しましょう。

③脱退するときにかかる手数料

iDeCoは原則として、脱退できません。脱退には以下の条件を全て満たす必要があり、非常に厳しいです。

  • 国民年金の保険料免除者
  • 障害給付金の受給者ではないこと
  • 通算拠出期間が1ヵ月以上5年以下または個人別管理資産が25万円以下
  • 企業型DCまたはiDeCoの資格喪失日の属する月の翌月から起算して2年未満
  • 企業型DCから脱退一時金の支給を受けていないこと
脱退時は、手数料が4180円発生します。

④掛金変更時の手数料

iDeCoは、月5000円以上で1000円単位で掛金を決めることができます。掛金の変更は年1回しか認められません。


掛金変更は、書面での手続きが必要で数ヶ月程度かかりますが、手数料はかかりません。なお、掛金を0円にする場合は変更ではなく休止となり、休止は年1回の制限なく何度でも手続きできます。

【参考①】ろうきんでiDeCoを始めるとデメリットがあるって本当?

iDeCoは、銀行や証券会社、保険会社だけでなく、ろうきんでも始められます。iDeCoの知名度向上に伴い、ろうきんの窓口で提案を受けた人もいるでしょう。


ここでは、ろうきんでiDeCoを始めるべきかどうか解説します。

  1. ろうきんのiDeCoは手数料が高め
  2. ネット証券と比べて商品ラインナップは少ない

①iDeCoでろうきんを利用すると手数料が高い傾向にある

ろうきんのiDeCoは、ネット証券と比較すると手数料が高めです。毎月掛金を拠出する場合の口座管理手数料は以下の通りです。

  • SBI証券:月171円
  • ろうきん:月431円
一部の保険会社や地方銀行よりは安いものの、ネット証券の最安手数料と比較すると倍以上になります。

②選択できる商品が少ないと言われている

ろうきんのiDeCoで選択できる商品は16種類です。もっと少ない金融機関もあるため、ろうきんが特別少ないとはいえません。


ただし、ネット証券には負けます。

  • SBI証券:37種類
  • 松井証券:40種類
  • マネックス証券:27種類
ネット証券は商品が多いだけでなく、信託報酬が安い投資信託も充実しています。ろうきんでは、上記ネット証券3社で運用できるeMAXIS Slimシリーズは一切選べません。

商品が少ない上に、信託報酬が高めの商品から選ぶしかありません。地方銀行や保険会社よりは良心的ですが、特別選ぶ理由が見つからない金融機関ともいえます。

【参考②】企業型DCとiDeCoについて

同じ確定拠出年金でも、iDeCoと企業型DCは少し違います。ここでは、企業型DCとiDeCoについて解説します。

  • 手数料の比較
  • 企業型DCからiDeCoへの変更方法

企業型確定拠出年金とiDeCoの手数料比較

企業型確定拠出年金とiDeCoは、手数料を誰が負担するかで違います。

  • 企業型DC:会社負担
  • iDeCo:加入者負担
ここまでお伝えした口座管理料は、企業型DCなら従業員への負担はありません。企業型DCなら会社から掛金が出るので、自己負担もないです。

唯一負担するのは投資信託の購入手数料や信託報酬ですが、iDeCoでも負担します。手数料の面で、企業型DCはiDeCoと比べて優遇されているといえます。

企業型DCからiDeCoへの変更方法

ただし、転職した場合は企業型DCから強制的に脱退させられます。転職先でDCがあれば入り直せば問題ありませんが、DCのない企業へ転職する場合はiDeCoへの移管が必要です。


企業型DCからiDeCoへ移管する方法は以下の通りです。

  1. iDeCoを開設したい金融機関で加入者情報入力
  2. 申込書類に必要事項を記入
  3. 金融機関へ郵送
  4. 手続が完了し各種書類到着
必要事項記入時は、事業主の証明書が必要になります。あらかじめ会社に申し出てもらっておくようにしましょう。

なお、退職後6ヶ月以上放置すると国民年金基金連合会へ自動移管されてしまいます。余計な手数料が取られるので、必ず6ヶ月以内に手続きを完了させてください。

まとめ:iDeCoで失敗したくないならまずはマネーキャリアで無料相談!

ここまで、iDeCoの手数料について解説しました。

  • iDeCoには主に5つの手数料がある
  • 金融機関により手数料が異なり、30年以上の運用になれば10万円以上の差になる
  • 手数料が安く信託報酬が安い商品が充実しているネット証券がおすすめ
  • 最低掛金で低リスクの運用をすると、手数料負けする可能性がある
iDeCoは、金融機関選びを間違わなければ問題ありません。とにかく、手数料が安い大手ネット証券から選びましょう。

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