個人型確定拠出年金(iDeCo)での様々な契約内容の変更とその手順

個人型確定拠出年金(iDeCo)は将来のため長い期間運用するのでその間に様々な環境の変化が起きます。そんな時契約内容の変更をしなければならないこともあるかと思います。この記事では個人型確定拠出年金(iDeCo)の契約変更でできることとその手順を解説します。

個人型確定拠出年金(iDeCo)での契約変更情報を全てお伝えします!

2017年の1月から個人型確定拠出年金(iDeCo)の制度が改正され現役世代の方がすべて加入できるようになりました。

加入される方の数も徐々に増えてきた個人型確定拠出年金(iDeCo)ですが、加入後に個人型確定拠出年金(iDeCo)の内容を変更したいな・・・となったとき、実際どこに連絡すればいいの?どこまで変更可能なの?とどうしたらいいのかわからないですよね。

この記事では個人型確定拠出年金(iDeCo)の契約変更の情報をお伝えしたいと思います。


個人型確定拠出年金(iDeCo)の契約内容の変更は以下の事が可能です。

  1. 運営管理機関を変更
  2. 加入者から運用指図者への変更
  3. 掛け金の変更
  4. 運用の変更

では、ひとつずつ確認していきましょう。

個人型確定拠出年金(iDeCo)の運営管理機関の変更手順

個人型確定拠出年金(iDeCo)は運営管理する銀行や証券会社、保険会社などによって運用商品の取り揃えや毎月の口座管理の手数料が違います。

近くの銀行で加入したはいいけれど、調べたらもっと管理料が安いところがあったのに!となってしまったとき、実は運営管理機関の変更が出来るのです。


1.変更したい運営管理機関から変更書類を送ってもらう

変更したい運営管理機関の資料請求やインターネットでの申込書請求などを行うとパンフレットともに変更の書類一式が同封され送られてきます。

『運営管理機関変更届』と『配分指定書』の2枚が必要書類ですが、1枚にまとめているところもあります。


2.書類を記入し変更したい運営管理機関へ返送する

必要書類に記入を行ったら変更したい運営管理機関へ返送します。自分でする手続きはここで完了です。運営管理機関のほうで国民年金基金連合会へ手続きを行ってくれます。


3.手続き完了・各種控え書類の確認

手続きが完了すると、移換完了通知書が運営管理機関から送られてきます。約1~2か月ほどかかります。


このとき、現在加入の運営管理機関へは特に連絡を入れなくとも移換作業をしてくれます。

個人型確定拠出年金(iDeCo)の運営管理機関の変更の注意点

意外と簡単に行える個人型確定拠出年金(iDeCo)の運営管理機関の変更ですが、注意しなければならないことが2点あります。


  • 移換手数料』がかかる。各金融機関で違うので、無料のところもあれば4,000円程度かかるところもある。 
  • 移換する際、運用している商品すべていったん売却し、資産を一時金化してから移すという作業を行うが、期間が2か月近くかかる。そのため『2か月間の運用状況によっては資産が減る可能性』がある。


手数料や移換作業の変更に時間がかかることを考えると、運営管理機関の口座管理料が多少の違いなのであれば、変更はしない方がリスクがないでしょう。

加入者から運用指図者への変更手順

運用指図者とは、個人型確定拠出年金(iDeCo)の加入者が何らかの理由で掛け金の拠出が出来なくなった時、資格喪失届を出すことにより新たな掛け金を出さず運用だけを行う人のことを言います。

変更手順としては『加入者資格喪失届』を運営管理機関へ提出する事で運用指図者になることができますので、運営管理機関に連絡し書類を送ってもらいましょう。

例として、

  • 60歳以降に会社を定年退職した場合(70歳まで資産運用の継続ができる)
  • 失業など事情により支払いが困難になった場合
  • 転勤などで一時、海外に居住することとなった場合

などが運用指図者になるケースとなります。

なお、運用指図者となった場合でも口座管理料は払わなくてはいけません。

運用指図者から加入者への変更も可能

一度、運用指図者になった方も掛け金の拠出ができるようになったら運用指図者から加入者へ変更することも可能です。

その際は、運営管理機関に『個人型年金加入申出書』を提出し改めて加入の手続きを行うことで加入者へ変更ができます。

個人型確定拠出年金(iDeCo)への掛け金の変更


毎月の個人型確定拠出年金(iDeCo)への掛け金を増額したい、または減額したいと思われた時、掛け金の変更が可能です。

また、運営管理機関が証券会社や保険会社のとき、引き落とし銀行口座の変更したいというときにも同じ手順になります。

1.運営管理機関に連絡し書類を送ってもらう。

運営管理機関から掛け金の金額変更の場合は『加入者掛金変更届』、引き落とし銀行口座を変更したい場合は『加入者掛金引落期間変更届』と『口座振替依頼書』を送ってもらいましょう。


基本、運営管理機関への連絡となりますが、一部のネット証券会社などでは自身で直接国民年金基金連合会へ電話をするよう案内している会社もあるので注意しましょう。

2.運営管理機関に返送

必要事項を記入し運営管理機関へ返送しましょう。各運営管理機関ごとで変更の書類の締め切り日が違いますので、送付時期によっては金額変更が反映されるのが1か月ほどずれることもあります。

掛け金の変更のルールとは?

この掛け金の金額変更で注意すべき点として変更ルールがあります。

金額変更は1年に1回しかできません。

またこの1年間というのは、4月分に引き落とされる掛金分から翌年3月に引き落とされる掛金分までと年度ごとで区切られています。


上記最後で説明しましたが運営管理機関ごとに変更の締め切りがありますので、3月分引き落とし直近で変更手続きを取ってしまうと、手続きがずれ込んで4月分からの変更になってしまった場合その後1年間変更ができません。

個人型確定拠出年金運用の2大必殺変更技とは?

個人型確定拠出年金(iDeCo)は将来のため長期間で運用するため、最初に決めた運用商品も年齢や環境の変化、そして市場の変化によって運用方針を見直す、というのも必要になってきます。

そのため運用の変更をと考えたとき、『運用の2大必殺変更技』と言われる2つの方法があります。

  1. 資産の配分変更
  2. スイッチング

運用商品の損益は自己責任型なのが確定拠出年金の仕組みです。この2つの方法をうまく利用しましょう。では、詳しく解説していきます。

商品への資産の配分を変更

毎月の掛け金で購入する運用商品の種類や資産の配分割合を変更することです。


例えば、月々1万円の掛け金の配分を変える

    元本確保型商品A 50% ⇒ 30%

    元本確保型商品B 40% ⇒ 20%

     投資信託商品C 10% ⇒ 50%


といった形で安定的な運用から積極的な運用に変更したい(もしくはその逆)といった場合に行います。

手続き方法は運営管理機関のネットサービスにログインし、インターネット上での手続き、もしくはコールセンターに加入者自身が電話して行います。


あくまで長期間での運用で資産を増やす個人型確定拠出年金(iDeCo)なので度々の配分変更は行わないようにしましょう。結果的に短期的な資産の運用になり、専門的な知識がない場合だとリスクが高くなります。

退職時期が近づいた、運用商品の市場が大きく変動しているので積極運用から安定運用に変えるなどの場合に行いましょう。

商品自体を変更するスイッチング

毎月の掛け金の配分を変更するのが配分変更ですが、スイッチングは今までに積み立てきた資産の商品全体を変更します。

例えば、今まで積み立て残高100万円を変える

    元本確保型商品A 50万円 ⇒ 10万円(40万円分売却)

    元本確保型商品B 30万円 ⇒ 30万円

    投資信託商品C  20万円 ⇒ 20万円

    投資信託商品D  新たに購入 40万円


といった形で行います。この場合、商品自体を売却し、その利益で新たな商品を購入して資産に組み入れるので

  • スイッチング完了までに日数がかかる
  • スイッチング自体には手数料はかからないが商品によっては売却手数料がかかる

という注意点があります。

配分変更と同様にリスクを考え、度々の変更は行わないようにしましょう。受け取り時期が近づいた際運用の利益確定のため、元本確保型商品に変更するや、長期運用で資産全体の商品の割合が崩れてきたのを調整する(リバランス)などの場合に行うようにしましょう。

契約を変更したい場合はまず運営管理機関へ連絡を!


ほとんどの場合、運営管理機関で各種変更の受付窓口を設けています。公正な運営のために加入者の状況を把握する義務あるからです。

上記の手続きのほか、氏名・住所の変更や、加入者に万が一があった場合、年金資産の残高や商品の売買などの問い合わせも運営管理機関に連絡することで、手続きの方法や必要な書類の送付を行ってくれます。

何か契約で変更が発生した場合はすぐに運営管理機関に連絡しましょう。

まとめ

個人型確定拠出年金(iDeCo)は将来のため長期間、掛け金を支払い運用していきます。そのため、家計状況の変化や年齢によっていろいろな変更が出てくると思います。


その際にはまず運営管理機関に連絡して契約を最新の状態にしておくことが大切です。もし何らかの原因で加入資格が喪失してしまった時、そのまま受け取りの年齢になってしまったらせっかく積み上げた資産も意味がなくなってしまいます。

将来の資金を個人型確定拠出年金(iDeCo)でしっかり殖やすために、契約の整備もしっかりしていきましょう。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

ランキング

  • 個人型確定拠出年金(iDeCo)の掛金のオススメの配分設定は?
  • 個人型確定拠出年金(iDeCo)の所得控除対象と源泉徴収票の全情報
  • 加入前に必見!個人型確定拠出年金(iDeCo)の手数料を正しく知ろう
  • 老後が心な人必見!!個人型確定拠出年金(iDeCo)の仕組みを全て公開
  • 個人型確定拠出年金(iDeCo)は複数の金融商品を選択できるのか?
  • 老後が心配なら、個人型確定拠出年金(IDeCo)!そのメリットとは!?
  • 個人型確定拠出年金(iDeCo)の加入者が死亡した場合の大事な確認点
  • 個人型確定拠出年金(iDeCo)の節税メリットを確定申告で獲得しよう
  • 個人型確定拠出年金(iDeCo)の運営管理機関を選ぶポイントは何か?
  • 個人型確定拠出年金(iDeCo)がまた法改正!今回の改正ポイントは?
  • 401kのまとめと個人型確定拠出年金(iDeCo)と企業型の違いの比較
  • 個人型確定拠出年金(iDeCo)の掛金を給与天引き以外で支払う方法
  • 個人型確定拠出年金(iDeCo)の引き落とし口座への変更方法と注意点
  • 個人型確定拠出年金(iDeCo)に潜む罠?特別法人税とはなにか
  • 退職時、会社で加入していた確定拠出年金はどうなる?iDeCoへ移行は?