個人型確定拠出年金(iDeCo)を続けるための納付方法の基礎知識

個人型確定拠出年金(iDeCo)の掛金の納付方法は、会社員の一部で給与からの天引ができる以外は、口座振替です。個人型確定拠出年金(iDeCo)を止めることはできませんし、未納ではメリットが失われます。拠出が難しければ、減額や停止など納付方法を変更しましょう。

個人型確定拠出年金(iDeCo)掛金の納付方法の原則

個人型確定拠出年金(iDeCo)の掛金の納付方法は、原則、2通りです。サラリーマンの掛金の納付方法は給与から天引です。それ以外の人の掛金は、金融機関の口座から振替となります。どちらの納付方法でも最低拠出額や、拠出額を変更する場合の金額の単位、掛金の上限などが変わることはありません。

個人型確定拠出年金(iDeCo)給与天引

会社員の個人型確定拠出年金(iDeCo)掛金の納付方法は、原則、給与からの天引です。ただし、事業主の準備が整っていない場合などは、事業主は給与天引という納付方法をしなくても構いません。企業によっては、事務が煩雑なので積極的ではない所もあるようです。また、会社員が個人で口座振替をしたい場合、それが認められます。したがって、会社員でも、実際には、個人的に金融機関から口座振替をする人が多くいます。

個人型確定拠出年金(iDeCo)口座振替

個人型確定拠出年金(iDeCo)の口座振替は、毎月26日(休業日の場合は翌営業日)に引き落とされます。最低月額は5000円で、1000円単位で増減することができます。掛け金の上限は、自営業、会社員、主婦などの加入者の立場によって異なります。納付方法はある程度変更できますが、「やめる」ということだけはできません。




会社員の個人型確定拠出年金(iDeCo)の納付方法

個人型確定拠出年金(iDeCo)では会社員の納付方法の原則が給与天引とされつつも、対応していない事業主が多いのが現状です。それでも、会社員の勤め先が、個人型確定拠出年金(iDeCo)の掛金の納付方法として給与天引に応じているような場合、会社員は給与天引と個人での口座振替とを選ぶことができます。どちらを選択した方が良いか、それぞれにメリットとデメリットとがあります。

納付方法を給与天引にしたときのメリット

個人型確定拠出年金(iDeCo)の納付方法を給与天引にする最大のメリットは、「納付を忘れてしまった」ということがないことです。確実に納付されるので、未納ということがありません。また、個人型確定拠出年金(iDeCo)の運用中のメリットは掛け金が所得控除の対象となることですが、この手続きも毎月会社で行ってくれることになります。

納付方法を給与天引にしたときのデメリット

納付方法を給与天引にすると、各種手続きに時間がかかることになります。運営主体(国民年金基金連合会)や運営管理機関(受付金融機関)への連絡の間に、事業主が入る分、事務が複雑になるからです。掛金の変更などを申し込んでも、実際に反映されるタイミングが思っていたよりも遅れてしまう可能性があります。また、離職転職の場合にも、会社を通じて手続きをしなければなりません。

個人型確定拠出年金(iDeCo)の納付方法を変更するには。

個人型確定拠出年金(iDeCo)には一つデメリットがあります。老後の資産形成のための制度なので、一度始めたら原則止めることができないことです。とはいえ、長期にわたって掛金を払うのですから不測の事態も発生するでしょう。そのような場合には、納付方法を変更することで対応します。

個人型確定拠出年金(iDeCo)の変更

個人型確定拠出年金(iDeCo)はやめられませんが、納付方法の変更として金額は変更できます。毎年4月から翌年3月の間の1年に1度、金額を変更できます。運営管理機関(金融機関など)へ連絡し、必要書類を提出します。なお、自営業、サラリーマン、主婦といった立場(被保険者)が違うと上限額も変わりますが、このような被保険者の変更は、この年に1度の納付方法の変更には含みません。

個人型確定拠出年金(iDeCo)の停止

個人型確定拠出年金(iDeCo)を「やめる」のではなく、以降の積立を停止するという納付方法の変更はできます。納付を再開することもできます。これらはいつでもできます。ただ、積立を停止すると、当然ながら掛金の所得控除は無くなります。一方、個人型確定拠出年金(iDeCo)の制度運営に係る費用(口座管理料等)はかかります。それまでの積立額を運用することで利益を出していくことを目指すことになります。

個人型確定拠出年金(iDeCo)掛金が未納の場合

サラリーマンには納入方法に給与天引という選択肢がありえます(事業主によります)。しかし、多くの人が口座振替という納入方法をとることになります。すると、口座振替日に掛金が入金されていなかったという事態が生じえます。この場合、未納という扱いになります。個人型確定拠出年金(iDeCo)では、国民年金のような前納・後納という制度はありません。

掛金が引き落とされないとどうなるか。

口座振替日に引落しができなかった場合、その月の掛金は拠出されなかったことになります。国民年金には前納や後納という制度がありますが、個人型確定拠出年金(iDeCo)にそのような制度はありません。後からその月の分を振り込むことはできないのです。直接ペナルティが課せられるわけではありませんが、未納の月の分は個人型確定拠出年金(iDeCo)のメリットを失うことになります。

未納で失うメリットとは。

個人型確定拠出年金(iDeCo)の掛金が未納となると、運用中の所得控除が減ります。保険料を拠出していないので、所得控除の対象となる支出がないからです。また、老後に受け取るときにも、控除が減って税負担が重くなります。掛け金を払っていない期間は、退職所得控除での「勤続年数」に含まれないからです。このように未納の場合は不利になりますから、減額や停止など納付方法を見直すことで対応しましょう。

まとめ

個人型確定拠出年金(iDeCo)の掛金の納付方法は、会社員の一部に給与からの天引があるほかは、口座振替になります。天引では未納を防げますが、各種手続きを会社を通して行わなければならないので時間がかかります。個人型確定拠出年金(iDeCo)は途中でやめられませんし、未納状態では個人型確定拠出年金(iDeCo)のメリットが失われてしまいます。拠出が難しくても、減額や停止など納入方法の変更を検討した方が良いでしょう。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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