更新日:2021/10/06
個人年金は貯金の代わりにできるがデメリットの方が大きい!
老後資金の重要度が増している現代、老後の貯金代わりとして個人年金に加入する人も多くなりました。しかし、安易に個人年金に入ることはリスクも伴います。そこで今回は、個人年金を貯金代わりに運用するメリットとデメリットなどを紹介していきます。
- 個人年金を老後の貯金代わりにしようと考えている方
- 貯金ができず老後資金が不安な方
- 長期的な資産運用・資産形成に興味がある方
- 個人年金を貯金代わりにすることはメリットとデメリットがある
- 貯金が出来ない人にしか個人年金はおすすめできない
- 貯金をしながら余ったお金で資産運用するのが良い
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 個人年金保険は貯金の代わりにできる!
- 個人年金保険を貯金の代わりにする2つのメリット
- メリット①貯金が苦手な人でもお金を貯められる
- メリット②貯金より利率が高い
- 個人年金保険を貯金の代わりにする4つのデメリット
- デメリット①個人年金保険の利率は低くなってきている
- デメリット② 途中解約をすると元本割れする
- デメリット③インフレで実質的に元本割れするリスクがある
- デメリット④お金の流動性が低くなる
- 個人年金と比較した貯金の2つのメリット
- ①流動性が高い
- ②元本割れするリスクが限りなく低い
- 個人年金と比較した貯金の2つのデメリット
- ①お金が増えることはない
- ②貯金する意思が強くないとお金が貯まらない
- 個人年金保険がおすすめな人は貯金が苦手な人だけ!
- 個人年金保険よりおすすめな老後の資金準備の方法
- ①iDeCo
- ②NISA・積立NISA
- 損をしない効率的な資産形成をしたいならまずは資産形成のプロに無料相談!
- まとめ:個人年金は貯金の代わりにできるがおすすめはできない
目次
個人年金保険は貯金の代わりにできる!
個人年金保険とは、老後のために毎月一定額を保険会社に支払い、資金を運用してもらう保険のことです。
保険会社に支払い積み立てた資金は、60歳以降に受け取ることができます。
老後のための貯金のような役割をもっているため、老後の貯金代わりに個人年金保険に加入する人が多いです。
しかし、個人年金保険では、積み立てているお金を簡単に動かすことができません。
急にお金が必要になった時、途中で解約してしまうと結果的に損をすることになりますので、簡単にお金を動かせる貯金の方がおすすめです。
余ったお金を個人年金保険に当てる人もいますが、それならば他にもっとお金を増やすことに重点を置いた保険に加入するほうが得策です。
個人年金保険を貯金代わりにする際は、保険内容をよく理解して加入をしましょう。
個人年金保険を貯金の代わりにする2つのメリット
貯金代わりに個人年金保険に加入するメリットもあります。
ここでは、2つのメリットについて紹介していきます。
- 貯金が苦手な人でもお金を貯められる
- 貯金より利率が高い
「貯金が苦手でなかなかお金を貯められない」
「銀行に貯金しているが、金利を考えた資金運用をしたい」
そんな方はぜひチェックしていってください。
安易に加入して後悔しないためにも、メリットをよく理解して、個人年金保険が自分のニーズに答えてくれる保険なのかしっかり考えましょう。
メリット①貯金が苦手な人でもお金を貯められる
個人年金保険は口座振替で毎月保険料を支払います。
そのため、貯金が苦手な人でも自動的にお金を貯められる仕組みになっています。
積み立てた資金は、満期を迎えるか、中途解約しない限り使うことができません。
中途解約してしまうと、元本割れして損をすることになりますので、気軽に中途解約をすることはできません。
通帳から簡単に引き出すことができる貯金の場合、つい貯金用口座に手をだしてしまいますよね。
個人年金保険では気軽に資金を動かすことが出来ないので、貯金が苦手な人にとってはメリットとなるでしょう。
満期を迎えればまとまったお金を手にすることができるので、貯金が苦手な人も老後を安心して送ることができます。
貯金が苦手な人が個人年金保険を貯金代わりにするのは、一つの手段としておすすめです。
メリット②貯金より利率が高い
個人年金保険のメリットとして、貯金よりも利率が高いことが挙げられます。
現代の日本は、超低金利時代となっています。
銀行にお金を預けている場合、普通預金で金利が0.001%ほどです。
昔は銀行にお金を預けているだけでお金が増える時代でしたが、現代では銀行にお金を預けているだけではお金は増えません。
老後を見据えた長期的な資金なので、少しでも金利が高いところに預けていた方が将来的にお得になります。
ただ、最近は個人年金でも金利が下がってきています。
あまり過度に期待をしていると、満期を迎えた老後に
「思っていたよりお金が増えていない」
ということになりかねませんので、注意しましょう。
こちらについては個人年金保険のデメリットについての解説で詳しく説明しているので、是非チェックしてください。
個人年金保険を貯金の代わりにする4つのデメリット
個人年金保険を貯金代わりにするデメリットもあります。
今回は4つのデメリットについて解説していきます。
- 個人年金保険の利率は低くなってきている
- 途中解約をすると元本割れする
- インフレで実質的に元本割れするリスクがある
- お金の流動性が低くなる
個人年金保険は長期的な資金運用を目的とした保険です。
老後に後悔することのないよう、デメリットについても理解を深めておきましょう。
「資金を増やす目的で個人年金保険にるのは本当にお得なのか」
「満期を迎える前にまとまった資金が必要になった場合どうなるのか」
そんな不安を抱いている方は、是非以下の4つの項目をチェックしていってください。
デメリット①個人年金保険の利率は低くなってきている
個人年金の利率は以前に比べて低くなってきています。
利率が下がってしまえば資金形成のために個人年金に入る意味はなくります。
もし、どうしても利率のよい個人年金保険に入りたいという方は、「変額年金保険」という個人年金の種類もあります。
こちらは毎月積み立てている資金をもとに、株など変動するもので運用していく保険です。
資金を増やす目的で「変動金利」の保険を選択する人もいます。
ただ、「変動金利」は「固定金利」よりリスクが高いことは忘れてはいけません。
老後の資金となる大事なものなので、リスクをおかして「変動金利」の保険に入ることはあまりおすすめできません。
デメリット② 途中解約をすると元本割れする
個人年金は、途中解約をすると元本割れして損をすることになります。
途中解約をして、元本すべて返ってくるということは基本的にあり得ません。
途中解約をした際どれほどの損失になるかというと、それは加入している保険の返戻率によります。
個人年金に加入する際は保険会社に「返戻金」の有無と「返戻率」を確認するようにしましょう。
保険会社が必ずこの説明をしてくれるとは限りません。
自分の資金を守るためにも「途中解約したらどうなるか」という点は必ず自分から質問しましょう。
もし、国民年金を貯金代わりにするのなら、極力リスクは背負わない方がよいです。
これは個人年金の大きなデメリットになりますので、途中で解約をする可能性はないか、じっくり考えてください。
デメリット③インフレで実質的に元本割れするリスクがある
個人年金保険に加入し満期を迎えても、インフレにより実質的に元本割れする可能性もあります。
理解を深めるために、まずデフレとインフレについて解説します。
- デフレ…「物の物価が下がって、お金の価値が上がること」
- インフレ…「物の物価が上がって、お金の価値が下がること」
つまり、老後の必要資金を2000万だと考え個人年金に加入しても、インフレが続き満期を迎えた時、その2000万が2000万の価値を持っているとは限らないのです。
個人年金保険は基本的に固定金利なので、将来受け取る額というのは加入時に決まっています。
インフレへの対応ができない保険になっているのです。
そのため、固定年金保険に加入し満期を迎えても、実質的に元本割れするリスクがあります。
デメリット④お金の流動性が低くなる
個人年金保険に加入すると、積み立てている資金は動かすことができません。
中途解約する手もありますが、元本割れして損をするだけでなく、老後の資金を受け取ることができなくなります。
また、解約の手続きにも時間がかかってしまいます。
個人年金保険は長期的な保険なので、満期を迎えるまでの間に急にまとまった資金が必要になる、というケースはおおいにあり得ます。
そんな時に必要な額を簡単に引き出すことができないのは、個人年金のデメリットと言えるでしょう。
個人年金を貯金代わりに運用していると、この点が落とし穴になりますので注意しましょう。
貯金と同じような感覚で加入すると、
「資金が必要な時に損をする」
「資金を用意できない」
というトラブルに発展しかねません。
個人年金と比較した貯金の2つのメリット
- 流動性が高い
- 元本割れするリスクが限りなく低い
①流動性が高い
個人年金保険と比較して、貯金は流動性が高いです。
老後を迎えるまでの長い期間、急にまとまったお金が必要になることは充分にあり得ることです。
そんな時貯金の場合、銀行に行けば簡単にお金を引き出すことができます。
大きな金額でなければカードを使ってコンビニで引き出すことも可能です。
これが個人年金保険の場合、安易に解約することができず、お金を動かすことができません。
どうしても資金が必要になり途中解約したとしても、返戻金が元本に到底及ばず、資金が足らないというトラブルにも発展しかねません。
このような不安を抱えることなく、資金を手元においておけることは貯金の最大のメリットです。
人生のなかでこれからどんなトラブルが発生するかは、誰にも予想ができません。
だからこそ、どんなトラブルにも瞬時に対応できる貯金は実はとてもオススメなのです。
②元本割れするリスクが限りなく低い
貯金のメリットとして、元本割れするリスクが限りなく低いことが挙げられます。
個人年金保険に加入する人は、「老後元本より多くの資金を調達できる」と思っている人が多いです。
しかし実際は、個人年金保険は元本割れするリスクが高く、貯金の方が元本割れするリスクが低いのです。
理由は以下の通りです。
- 戻返率に左右されない
元本より多くの資金を調達する目的で「変額保険」に加入した場合、保険会社の運用がうまくいかないと戻返率が下がり、元本割れして手元に返ってくる可能性があります。
貯金にはそのような心配がありません。
- 課税の心配がない
個人年金保険に加入すると、年金を受け取る際、雑所得として課税対象となります。
そのため、受取金額が元本と同額だった場合でも、課税分を差し引き元本割れしてしまう可能性があります。
貯金にはそのような心配がありません。
個人年金と比較した貯金の2つのデメリット
個人年金と比較した貯金のデメリットもあります。
ここでは貯金の2つのデメリットを解説します。
- お金が増えることはない
- 貯金する意思がないとお金が貯まらない
①お金が増えることはない
貯金のデメリットのひとつは、お金が増えることはないということです。
現在銀行の普通預金の金利は0.001%です。
日本銀行が出している平均年利率(2021年9月)
ただ貯金をするだけではお金は増えないということを頭にしっかり入れておきましょう。
そのため貯金で老後資金を貯めようと考えている方は、
①年収の増加に伴って毎月の貯金額を増やす
②貯金とは別に投資信託などを利用して資金運用を行う
など対策を取り、老後資金を増やしていく必要があるでしょう。
「毎月一定額貯金してるから大丈夫」
と安心するのは現代ではあまりよくありません。
インフレによりお金の価値が下がり続ければ、毎月貯める貯金額も増やさなければいけません。
定期的に貯金額の見直しを行うことが大切です。
②貯金する意思が強くないとお金が貯まらない
個人年金保険は、毎月自動的に口座から引き落としをしてくれる仕組みになっています。
対して貯金は、自分の意志で行っていく必要があります。
- 貯金するのを忘れてうっかり全額つかってしまう
- 毎月貯金の管理をするのが面倒くさい
- 貯金が一定額たまるとつい無駄遣いしてしまう
こんな方々は、個人年金保険を貯金代わりにする方がおすすめです。
老後資金を貯める目的の貯金は、1,2年で終わる話ではありません。
10年、20年と続ける必要がある貯金です。
無理をしないために、個人年金保険を貯金代わりにするのはひとつの手でしょう。
個人年金保険は、途中解約をすると損をする仕組みにもなっています。
そのため、よほどの理由がない限り解約することもないでしょう。
貯金ように簡単にお金をおろすこともできないので、自然と老後資金が貯まっていくと思います。
個人年金保険がおすすめな人は貯金が苦手な人だけ!
個人年金保険を貯金代わりに運用することがおすすめな人は、貯金が苦手な人だけになります。
貯金をしっかりできる人であれば、リスクをおかして個人年金に加入する必要はないでしょう。
ただ、なかなかうまく貯金ができない人にとっては、お金が貯まりやすい仕組みを利用できるので個人年金保険はおすすめです。
しかし加入する際は以下のデメリットを忘れないでください。
- 利率が悪い
- 流動性が低い
個人年金保険よりおすすめな老後の資金準備の方法
個人年金保険を貯金代わりに運用するよりもおすすめの資金準備方法を紹介します。
これまで説明してきた通り、個人年金保険を貯金代わりに運用することはリスクが高いうえに、資金が増える可能性はほぼありません。
貯金がしっかりとできる人であれば、貯金するほうが安全にお金を貯めることができます。
しかし、それだけでは資産運用とは言えません。
一定額の貯金を確保したうえで、余ったお金を資産運用・資産形成に回すのがおすすめです。
資産運用・資産形成におすすめの2つ(iDeCoとNISA)を紹介しますので、ぜひ一読していってください。
①iDeCo
老後のための資金運用・資金形成の方法として、とても人気なのが個人型確定拠出年金「iDeCo」です。
iDeCoは加入者のニーズに合わせて運用方法を選択できる自由度の高い私的年金です。
元本確保型、変動型、バランス型から自分に合った運用を選びましょう。
しっかり貯金を確保して残りをiDeCoで運用するのであれば、多少リスクはありますが、変動型やバランス型で資産の増加を試みるのがおすすめです。
節税対策としても万能なのもiDeCoのメリットです。
支払う費用は全額所得控除の対象になります。
受け取る際も、非課税で受け取ることが可能なので、その点もとてもお得です。
もちろんメリットだけでなくデメリットもあります。
②NISA・積立NISA
「NISA・積み立てNISA」も、とても人気の投資信託です。
NISAもiDeCo同様、期限付きですが非課税で資金を運用することができます。
NISAの種類を簡潔に説明すると以下になります。
- 一般NISA…投資信託上級者におすすめの制度
- 積み立てNISA…投資信託に詳しくない方におすすめの制度
積み立てNISAであれば、少ない金額から開始することもできるので、気楽に始めやすい投資信託です。
損をしない効率的な資産形成をしたいならまずは資産形成のプロに無料相談!
資産運用・資産形成をしていくことは現代においてとても大切なことです。
しかし、「難しそう」「リスクが怖くて挑戦できない」そんな不安を抱える方も多いでしょう。
そんな方は、プロに相談するのが一番です。
損をしない効率的な資産形成の方法を提案してくれます。
資産形成に少しでも興味がある方はマネーキャリアで無料相談をおこなっていますので、是非オンライン無料相談で気軽に相談してみてください。
何度でも無料対応してくれるので、悩みがすっきりするまで保険の相談をすることができます。
資産形成に少しでも興味があるのなら、諦めてしまうのはもったいないです。
今後資産形成の重要度はより深まっていきます。
今から一歩踏み出して、損なく効率的に資金形成する方法を身につけましょう。
まとめ:個人年金は貯金の代わりにできるがおすすめはできない
以上、個人年金を貯金代わりに運用することについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
この記事のポイントは
- 個人年金保険を貯金代わりにすることのメリット・デメリット
- 個人年金と比較した際の貯金のメリット・デメリット
- 個人年金がおすすめな人は貯金が苦手な人だけ!
- 個人年金よりオススメの老後の資金準備の方法