40代におすすめの個人年金は?個人年金保険が40代におすすめな理由も

老後資金の積み立て方法として人気な個人年金保険。40代になり、老後に向けて検討している方も多いはず。そこで、今回は40代向けの個人年金保険の選び方とおすすめをご紹介します。個人年金保険が40代におすすめな理由も解説します。専業主婦・独身女性の方も必見です。

40代の個人年金保険の加入率は25.2%

個人年金保険とは、若いうちに毎月一定額の保険料を払い続けることで、将来定年退職したあとに年金形式で積み立てたお金が返ってくる金融商品のことです。簡単に言うと、国民年金などの公的年金の民間保険版です。


個人年金保険は、基本的に積み立てた保険料よりも、受け取る年金額の方が多くなる商品なので、何もしないでお金を貯めておくよりも、収入のある若い間に積み立てることでお得に老後資金の準備ができます。


近年、年金がもらえないのではないか、という不安が高まる中、個人で老後の貯蓄を準備する必要から、個人年金保険の需要は高まっています。また、40代に入り老後に向けてしっかり準備を考えている方も増えてきており、個人年金保険が必要なのか気になる方も多いのではないでしょうか。


では実際のところ、40代のうちどのくらいの割合が個人年金保険に加入しているかというと、実に25.2%に上ります。


各年代別の加入率データを見ても、50代についで高くなっているのが分かります。

年齢加入率
20~29歳15.3%
30~39歳19.3%
40~49歳25.5%
50~59歳30.2%

(参照:生命保険文化センター「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」)


このように、年齢を重ねるごとに個人年金保険の加入率は上昇しており、40代で個人年金保険に加入する人も多いことが分かります。



40代の独身女性にも個人年金保険は人気

また、最近では晩婚率・未婚率が上昇していることから、独身の女性にも貯蓄性のある個人年金保険の関心が高まっているようです。


ニッセイ基礎研究所「平成23年度 独身女性の生命保険加入実態」のデータによると、独身女性の個人年金保険の加入率は、年齢が上がるほど高くなっており、40代は20代の約8倍の31.8%にも上っています。


独身女性は、自分の将来に対し自分で備えなければいけない、という意識が強く、医療保険などで自身の体を守り、貯蓄型保険などの老後のリスクに備える保険に加入する傾向があるようです。

40代からの個人年金保険がおすすめな3つの理由

以上で見てきたように、40代で個人年金保険に加入する人が非常に多いことが分かりました。


では、40代から個人年金保険に加入するとどんなメリットがあるのでしょうか?


次は、40代からの個人年金保険の加入がおすすめな3つの理由をご紹介します。

理由1:年収が高く、個人年金保険料控除の恩恵が大きい

個人年金保険には、税制適格特約というものがあり、この特約を付加した場合には個人年金保険料控除を受けることができます。


これは一般生命保険料控除とは別枠で受けることができる所得控除で、所得税・住民税の節税になります。


所得控除とは

そもそも所得税と住民税は、課税所得に対して税率をかけて計算するもので、所得控除はその課税所得を減らすことができるよ、という制度のことです。


つまり、課税所得が減るので、課税所得に対して税率をかける所得税と住民税も減る、という仕組みです。


そのため、税率が高い高所得者の方ほど、その節税効果は大きくなります。40代に入り、年収が高くなっている今だからこそ、個人年金保険料控除による節税効果を十分に受けることができるのです。


一時払いは所得控除の恩恵が小さい

個人年金保険料控除は年間の控除額に上限があります。

そのため、保険料の支払い方法を、毎月一定額を支払う「月払い」ではなく、最初に全額支払う「一時払い」にしてしまうと、控除を受けられるのが一時払いをしたその年だけになり、年間の控除額の上限にもかかってしまうため、月払いにした場合よりも所得控除が大幅に小さくなるので注意しましょう。

専業主婦でも所得控除の対象になる場合も

専業主婦は所得は0円です。しかし、一定の条件をクリアすれば夫の所得控除に該当する場合もあります。

その条件とは
  • 戸籍上、配偶者であること
  • 生計を共にしていること
  • 収入が103万円以下であること
以上が条件となります。

しかし、保険に加入していればいくらであっても控除される訳ではありません。控除されるには限度額があり、その限度額は120,000円になります。

夫の生命保険・個人年金保険の保険料で限度額に達していた場合、妻の保険料は控除されないことを理解しておきましょう。  

理由2:月払いができる最後のチャンス

先ほどの個人年金保険料控除の説明でも出てきましたが、個人年金保険の大きなメリットの1つである、所得控除の節税効果を最大限受けるためには、月払いで契約するのがおすすめです。


ただし、個人年金保険の月払いタイプは、払込の期間が短くなるほど月々の保険料は上がり返戻率も低くなります。


40代からならば、支払いは20年から25年ほどありますので、まだ月々の保険料は無理なく支払うことができるかもしれませんし、返戻率も期待できるかもしれません。


しかし、50代に入ると支払い期間は10年から15年ほどしかなく、月払いの保険料が高額になる上に、返戻率もあまり期待できません。


さらに払込期間が短いということは、月払いによって受けられる所得控除の節税効果自体も少なくなってしまうということです。


そのため、月払いがお得になる最後のチャンスである40代の間に、個人年金保険に加入するのがおすすめです。

理由3:安定して確実に老後資金を積み立てられる

日本の金利は現在非常に低くなっており、日銀のマイナス金利の取り組みからも分かるように、徹底した金融緩和によって、これからも金利が低い状態が続きそうです。


その状態で銀行預金に貯金をしていた場合、ほぼお金が増えない状態となります。


しかし、基本的に個人年金保険は支払った保険料よりも多くの年金を受け取ることができますから、せっかく手元にお金があるのであれば、全て銀行預金にするのではなく、一部を積み立てておいて、お得に老後資金を貯めるのがおすすめです。 


また、銀行預金など、いつでも引き出せてしまう貯金は、手をつけない貯金のつもりでも、いざという時は引き出してしまいますよね。


もちろん、本当に必要な場合には大事ですが、本当は節約できたお金を使ってしまうということもあるかと思います。


個人年金保険の保険料の払込方法は、口座を指定して、そこから毎月自動で引き落としになるので、半強制的に老後資金を積み立てることが可能です。


また、途中解約する場合は積み立てた金額よりも少ない金額の受け取り(元本割れ)になる可能性があるので、解約を思いとどまりやすくなります。


そのため、コツコツ自分で貯金するのが苦手な方や、家計をこまめに管理するのが大変な方は、個人年金保険に加入することで、勝手に老後資金が貯まっている状態を作ることができるので、おすすめです。

 

40代から加入するデメリットは利率が低いこと

40代から個人年金保険に加入する唯一のデメリットは、20代など、もっと早く加入するのに比べて利率が低くなることです。


しかし、20代で加入する場合はインフレリスクや、保険会社が破綻するリスクなど様々なリスクを加味した状態で加入しなければいけないので、そのリスクも考えると必ずしももっと早く加入すべきとは言えません。


また、年齢が上がるにつれて利率が下がるということは、この先で今が一番利率が高いということになるので、やはり出来るだけ早く加入するのをおすすめします。




40代におすすめの個人年金保険の選び方

ここからは、40代の方が個人年金保険を選ぶ上で気をつけたいポイントや、おすすめのタイプについてご紹介していきます。


まず、もっとも大切なポイントとして、個人年金保険料控除を受けるために、税制適格特約をつけるようにしましょう。


これをつけるだけで、節税効果も含めた実質利回りが10%以上も増える場合もあります。非常に重要なポイントなので、忘れないようにしましょう。


その上で考えたいのが、利率とリスクのバランスです。


どの商品も、利率が低い代わりにリスクが低い(元本保証など)か、利率が高い代わりにリスクも高い(元本割れの可能性あり)か、のどちらかになります。


自分はリスクを取らずに確実に資産を準備したいのか、多少のリスクは覚悟で資産を増やしておきたいのか、を考えて選ぶようにしましょう。

安定志向なら円建て、もっと増やすならドル建てや変額タイプ

個人年金保険には、積立方法にいくつか種類があります。


安定志向なら円建て

円建ての個人年金保険は、保険料の支払い・年金の受け取りを全て円で行う商品で、契約したタイミングで利率が確定しているものになります。


この商品はドル建てや変額年金に比べて利率は低くなるため、貯蓄性は低くなりますが、元本保証がつくものも多く、リスクが低く安定して老後資金を準備することができます。


無理にお金を増やさなくて良いから、安定して老後資金を確実に準備したい、という方におすすめです。


もっと増やすならドル建てや変額タイプ

ドル建ての個人年金保険は、保険料の支払いは円で行いますが、ドルに両替して運用をドルで行い、年金として受け取る際にまた円に両替して受け取る商品になります。

利率は円建てに比べて高くなっていますが、ドルで運用して円で受け取るため、為替リスクを背負わなければいけません。

円高が進んだ場合、受取額が少なくなり元本割れをする可能性もあるので注意です。

さらに利率の高い商品に変額年金がありますが、これは保険会社が運用している国内や海外の株式・債権などの運用成績によって、受け取れる年金額が変動するタイプの個人年金です。

期待利率はドル建てよりも高くなる一方で、運用対象を自分で選ばなければならないために、専門的な知識が必要になります。

変額年金はドル建てよりもさらに元本割れのリスクが大きい商品なので、もし考える方はファイナンシャルプランナーに相談するのをおすすめします。

長生きするなら終身タイプ、確実に元を取るなら有期タイプ

また、個人年金保険には、年金の受け取り方法にも種類があります。


長生きするなら終身タイプ

終身タイプは、受け取りが開始してから自分が死ぬまでずっと年金を受け取ることができる種類のものになります。


終身タイプを選んだ場合、ある程度長生きすれば元本割れすることなく元が取れますし、何より自分が死ぬまで受け取り続けられるので、一生の安心が買えると言えます。


一方で、早く死んでしまった場合は元本割れするので、その可能性も考える必要があります。


確実に元を取るなら有期タイプ

有期タイプは、10年や15年など、受け取りが開始してから受け取る期間が決まっており、その間に自分が死んだとしても、年金を受け取ることができる種類になります。


終身タイプと違い、受け取れる額が確定しているので元本割れすることもありませんし、自分が死亡してしまっても、配偶者や子供にお金を残すことができます。


一方で、長生きした場合終身タイプに入っていた方がお得になるケースがあるので、その可能性には注意しましょう。

本当に自分に合った商品を見つけるならプロに相談がおすすめ

ここまでで、個人年金保険の選び方について見てきましたが、結局自分に合った個人年金保険を選ぶには、保険のプロに相談するのがおすすめです。


個人年金保険は、基本的に以下の3つを基準に選ぶことになります。

  • 老後に、どのくらいお金が必要になるのか
  • 老後までに、どのくらいのお金を使うのか
  • 今後どのくらい積み立てられるのか 


個人年金保険は元本割れしないためにも、途中解約を基本的には想定しません。そのため、途中で払えなくなることが無いよう、しっかりと支払いシミュレーションができた状態で加入します。 


その上で、そもそも老後にお金で困らないようにいくら必要なのか、老後までにどのくらいお金を使うのか(生活費・養育費・医療費など)、を計算した上で、今後も支払い続けられる積立額を計算することになります。


ここまでで分かる通り、自分の将来のリスクやライフプランが把握できていない状態で、個人年金保険を決めることはできません。しかも、自分の将来のリスクやライフプランを正確に設計するのは、一般的には非常に難しいことです。


そのため、自分に合った個人年金保険を選ぶための1番の方法は、保険のプロに自分のライフプランと一緒に相談することです。 


40代は自分のライフプランを再設計するのに最適なタイミングです。これを機に、保険のプロに相談してみてはいかがでしょうか?

個人年金保険以外の積立方法も検討してみましょう

ここまでで個人年金保険について見てきましたが、老後の資産を準備する方法は他にもあります。 


ここでは、最近注目されている個人型確定拠出年金(iDeCo)と投資信託(NISA・つみたてNISA)について、簡単にメリットとデメリット、個人年金保険と比べてどちらがおすすめなのかを紹介していきます。

個人型確定拠出年金(iDeCo)は節税効果が魅力

iDeCoは、自分で運用方法を選び、毎月一定額の拠出をすることで、老後に掛け金と運用益の合計の給付を受けることができる制度です。 


iDeCoの魅力は何と言っても節税効果で、iDeCoは掛金全額が所得控除になります。個人年金保険料控除も所得控除を受けられますが、全額控除になるのはiDeCoだけです。


また、平均的な利率もiDeCoの方が個人年金保険よりも高く、長期的に運用がうまく行けば、大きな運用益を受け取ることができます。 


ただし、60歳までしか拠出できないので、40代などある程度年齢が上になるとメリットは小さくなってしまいます。


また、iDeCoには注意が必要で運用商品は自分で選ばなくてはならないため、知識や運用商品に関する勉強が必須になります。


そして、利率が高い分、リスクも大きい商品なので、当然元本割れするケースもあり、一定のリスクを覚悟した上で慎重に運用商品を選ぶ必要があります。


一方で個人年金保険は利率も受取額も確定しているので、元本割れの心配をすることもなく、老後の資産を準備することができます。


どちらがいいのか、自分のリスクに対する考え方と相談して決めると良いでしょう。

投資信託(NISA・つみたてNISA)は流動性が魅力

NISA・つみたてNISAは、投資信託の少額投資に対して運用益が非課税となる制度のことで、証券会社で口座を開設し、毎月少額を積み立てることで、長期の資産形成を目指す積立方法になっています。 


NISA・つみたてNISAの魅力は、流動性にあります。 


個人年金保険やiDeCoが途中解約が損、あるいはできないのに対し、NISA・つみたてNISAはいつでも引き出しが可能な上、積み立て期間も最長20年間と短くなっています。 


そのため、とりあえずNISA・つみたてNISAで投資しておいて、万が一必要になったら引き出す、ということも可能です。 


また、iDeCo同様、個人年金保険に比べて平均的な利率が高いので、正しい投資商品を選べれば大きく増やすことが可能です。 


ただし、これもiDeCo同様、利率が高い分リスクも大きく、自分で投資商品を選ばなくてはいけないので、知識・運用商品に関する勉強が欠かせません。


また、当然元本割れの可能性もあるので、個人年金保険とリスクのバランスを考えながら、ご自分に合った方法を選んでみてください。

まとめ:40代からでも個人年金保険はおすすめ

公的年金への不安が高まり、平均寿命も伸びて老後が伸びることが見えている今、老後資金の準備を早く始めることが非常に大切です。 


今回の記事では以下のポイントについて説明してきました。 

  • 個人年金保険の40代の加入率は非常に高い
  • 個人年金保険料控除の恩恵を最大限活用しよう
  • リターンとリスクのバランスで個人年金保険を選ぶ
  • iDeCoは節税効果が嬉しいが、リスクに注意 
  • NISA・つみたてNISAは流動性が高いが、リスクに注意
     


個人年金保険は、早く加入するほど利率が高くなる商品です。もし今個人年金保険を考えているなら、今よりお得なタイミングは今後来ないと言えます。


個人年金保険だけでなく、iDeCoやNISA・つみたてNISAなど、商品に迷ったり、老後の漠然とした不安を確かな安心に変えたい方は、ファイナンシャルプランナーに相談してみてはいかがでしょうか。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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