【火災保険】一戸建て中古住宅の相場は?安く抑える選び方を解説!

「みんなどれくらいの費用を払っているの?相場はいくら?」「中古住宅は火災保険に安い費用で加入できるの?」この記事ではこんな気になるお悩みを解決するために、一戸建て中古住宅の火災保険料の相場や、保険料の仕組み。そして安く抑えるための方法などを紹介します。

一戸建て中古住宅の火災保険料の相場は? 費用は安くできるの?


一戸建て中古住宅の、火災保険料の相場は条件によって様々です。

また、中古住宅だからという理由で価格が大きく変わるということは無いようです。

ですが、火災保険の仕組みを知ることで価格を抑える工夫は可能です。


何かあった時のために加入しておきたい火災保険、いざ加入を検討する段階になり頭を悩ませてしまう方も多いことでしょう。


そこで今回は「一戸建て中古住宅の火災保険料の相場とその内容」について

  • 火災保険料の相場は新築住宅、中古住宅でどのくらい違うのか
  • 火災保険料はどうやって決められているのか
  • 火災保険に入るタイミング
以上のことを中心に解説していきます。

この記事を読んでいただければ、一戸建て中古住宅の火災保険の相場や加入のタイミング、選ぶ際のポイントについて知ることができます。

ぜひ、最後までご覧下さい。

火災保険料の相場は新築住宅でも中古住宅でもあまり変わらない!

古い家だと新築住宅に比べて建物の価値が下がっているので、火災保険料の相場も安くなるのでは?


そう思う方もいらっしゃることでしょう。


実は一戸建ての火災保険料の相場は新築住宅でも中古住宅でもこれといった大きな違いはありません。

というのも、火災保険料の相場は新築か中古かといった時価ではなく、新価(再調達価格)を元に決められることがほとんどだからです。


では火災保険の相場を決めている「再調達価格」とはどういったもので、どのように決められるのでしょうか?

火災保険料を決める「新価」と「時価」の違いを解説

一般的に住宅などの建物を評価する基準として「新価」と「時価」があります。


  •  新価 → 再調達価格とも呼ばれ、「新品に建て直した場合の価格」のことを指します。 
  •  時価 → 「新価から時間経過によって消耗された分を差し引いたもの」を指します。


 一戸建て中古住宅の再調達価格の算出方法は、新築時の建築価格が分かっているか、分かっていないかによって異なります。 


新築時の建築価格が分かる場合はその価格を元に物価変動などを考慮して算出します。建築時の評価額が分かるため、正確な金額を出すことができるのがメリットです。


 一方、新築時の建築価格が分からない場合は場所や構造・床面積などから概算の金額を算出します。概算額なので、プラスマイナス30%の調整が可能です。

火災保険料の設定は再調達価格(新価)で設定することが主流に

中古住宅の火災保険は多くの場合、再調達価格(新価)で保険金額が決められます。 


 というのも、古い家だからと言って時価で設定していると、災害などが起こって住宅の建て直しが必要となった場合、同じ家を建てられる額の保証は受けることはできません。


 というわけで、何かあった時のために火災保険で対応するために、火災保険の保険金額は新築住宅であるか中古住宅であるかに関わらず、再調達価格で設定することが一般的になっています。

火災保険が中古住宅において重要である2つの理由

火災保険は、中古住宅であっても重要な保険です。


保険は万が一のリスクに備え加入するものですが、火災保険における万が一のリスクとは

  • 火災、自然災害などで経済的な破損が生じたとき

をまず思い浮かべます。

これは新築でも古い家であっても関係なく起こりえる損害ですね。


新築、中古問わず暮らしに損害が起こりえたときに頼りになるのが火災保険です。

また、盗難や破損などの人的な損失も補償されるので、中古住宅であっても備えておきたい保険ですね。


ここからは中古住宅において火災保険が必要となる理由を、さらに2つのポイントに絞って解説します。

理由①火災保険に加入しないと住宅ローンが組めないこともある

中古住宅を住宅ローンで購入する時に、火災保険加入が条件となっていることが多くあります。


また、火災保険に質権設定を求められることもあります。


質権設計とは、住宅ローンを組むときに借入金の担保に、火災保険の保険金を請求する権利を質権に設定することです。 

質権とはローン完済までの間、債権者が債務者から受け取るとした物・権利などの担保を保管する権利です。
返済が滞ったときに、それを売却し、弁済を受けることが可能となります。


つまり、万が一のことが起こったときに債権者が貸付金を回収することができる、ということです。


このように、そもそも火災保険に加入しないと住宅ローンが組めないことが多いほど、火災保険が重要ということがわかりますね。


理由②中古住宅こそ火災保険で万が一のリスクに備えるべき

古い家だから、毎月お金を払ってまで守る価値のあるものなんて無いと思っていませんか?


実は、古い家こそ火災保険が必要とも言えます。


近年台風や大雨などの災害が増えてきていますが、火災保険は自然災害での損害も補償されます。火災保険で補償されている損害の数は、火災より自然災害が上回っており、これこそが中古住宅に火災保険が必要な理由です。


古い家と比べると、新しい家の方が改良され強度も上がり、災害に対して強くなっています。

古い家こそ、自然災害の発生時に損害を受けやすいので火災保険の保証が役に立つでしょう。

中古住宅の火災保険に入るタイミングは引き渡し日に注意!

一戸建て中古住宅を購入した場合、火災保険は補償開始日が住宅引き渡し日となるように早めに手続きしておきましょう。


というのも、入居日が住宅引き渡し日の後となる場合でも、所有権が自分に移ったタイミングで自分の火災保険のみが適応されていることになるからです。

引き渡し日の後、火災保険加入までの間に損害があれば、保証はありません。

住宅引き渡し日に間に合わないといった状況は避けたいです。


火災保険に加入するまでには保険会社を比較したり、補償内容を確認したりと手間と時間がかかります。


一戸建て中古住宅の購入を決めた時点で火災保険に関しても検討しておきたいものです。検討に際しては、無料で見積書を一括で取れるサービスもあるので、ぜひ活用してみましょう。

火災保険料を決める際に基準となる5つの要素!

一戸建て中古住宅の火災保険料の相場は新築住宅と中古住宅でほとんど違いがないことや、中古住宅の火災保険の必要性をお分かりいただけたかと思います。

では、火災保険料はどのような基準で決められているのでしょうか?


一戸建て中古住宅の火災保険料を決める際のポイントとして

  1. 建物の構造は何か
  2. 建物の建築素材は何を用いているか
  3. 専有面積はどのくらいあるか
  4. どこまでを補償範囲とするのか
  5. 保険の契約期間をどのくらいにするのか
があります。

ここからは火災保険料がどのようにして決まるのか、ポイント毎に解説していきます。

ポイント① 建物の種類

一戸建て中古住宅の火災保険料を決める際のポイント1つ目は、建物の種類です。


火災保険料はマンションやアパートといった共同住宅なのか、一戸建ての住宅なのかといった建物の種類によって相場が異なります。


ここで言う建物の種類とは、燃えにくさ、壊れにくさにより区別されており、それを構造級別と呼んでいます。構造級別は建物が何でできているのかを表す指標でもあります。


構造級別は以下の3つに分類されます。

  • M構造(マンションやアパートなど)
  • T構造(鉄骨造の一戸建てなど)
  • H構造(木造の一戸建てなど)
火災保険料の相場はM構造→T構造→H構造の順に上がっていきます。

M構造はマンションやアパートといった共同住宅で、コンクリート造やコンクリートのブロック造、レンガ造、石造のものと耐火建築物を指しています。


T構造は一戸建てで、コンクリート造や鉄骨造などの耐火建築物です。


H構造は木造の一戸建てなどです。2×4(ツーバイフォー)などの枠組壁工法建物もH構造に含まれています。

ポイント② 建物の建築素材

一戸建て中古住宅の火災保険料を決める際のポイントつ2目は、建物の建築素材です。


火災保険料の相場は建物の建築素材によっても変わってきます。


一戸建て中古住宅の場合でも、鉄骨造やコンクリート造といった火に強い建築素材で建てられている住宅は火災保険料の相場が低くなる傾向にあります。


一方、木造や2×4(ツーバイフォー)で建てられている一戸建ての場合、火災保険料の相場は高くなります。


ただし、建築素材による火災保険料の相場の違いは目安となります。前述した耐火建築物の基準を満たしていれば、火災保険料は低く抑えられます。

ポイント③ 建物の専有面積

一戸建て中古住宅の火災保険料を決める際のポイントつ3目は、建物の専有面積です。


その理由は、専有面積によって建物の評価額が変わるからです。


一般的に、専有面積が大きいと建物の評価額は上がります。建物の評価額により保険金額は変わるので、結果、支払う火災保険料も変わってきます。

建物の専有面積は火災保険料、保険金額を決める大きな要素となっているわけです。


というわけで、火災保険を契約する際には、正しい専有面積を申告することが大切です。

ポイント④ 補償範囲の広さ

一戸建て中古住宅の火災保険料を決める際のポイントつ4目は、建物の補償範囲の広さです。

補償範囲の広さは、保険料の決定において最も大きいポイントとなります。


火災保険は火災だけでなく、台風や水害などの自然災害による損害、盗難などの損害も補償の対象になります。


補償範囲を広げれば広げる程、それに伴って支払う火災保険料は高くなります。

逆に、必要でない補償を外すことで支払う火災保険料を少なくすることができます。


不必要なお金を払わないためにも、自分の住宅の特徴によって、必要な火災保険の補償を選ぶようにしましょう。

ポイント⑤ 保険契約期間

一戸建て中古住宅の火災保険料を決める際のポイントつ5目は、保険契約期間です。


火災保険料の保険契約期間は1年から10年まで、1年刻みで選ぶことができますが、その契約期間により、1年あたりの火災保険料は異なります。


長期契約にすると保険料はお得になりますが、火災保険は基本的に一括払いの場合が多いため、一度に支払う負担は大きくなります。


一方、短期契約にすると割高ではありますが、1回ごとの負担は軽く、定期的に見直すことができるというメリットがあります。

中古住宅で火災保険料を安く抑える4つの方法

大きなコストのかかる火災保険ですが、中古住宅での加入の際に安く抑える方法があります。


一戸建て中古住宅の火災保険を安く抑える方法として、

  1. 必要でない補償や特約を外す
  2. 保険契約期間を長くする
  3. 免責金額を調節する
  4. 複数社の見積もりを取り比較する
が挙げられます。

本当に必要かどうか取捨選択をし、よりお得な方法で加入できるようにしましょう。

以上について1つずつ解説していきます。

方法① 不要な補償・特約を外す

前の「ポイント④ 補償範囲の広さ」でも説明していますが、一口に火災保険といっても火災だけでなく、台風や水害などの自然災害による損害、盗難などの損害も補償の対象になります。


補償の範囲を広げると、その分火災保険料は高くなります。


ですので、必要ない補償や特約は極力外すことで、火災保険料を抑えることができます。


 国土交通省のハザードマップでは住んでいる場所の洪水・土砂災害・津波のリスクを確認することができますので、補償の内容を選択する際の参考にしてみて下さい。

方法② 保険契約を10年などの長期契約にする

火災保険の契約期間は最長で10年です。

保険会社は会社ごとに長期係数(割引率)というものを定めており、契約期間が長ければ長いほど火災保険料は割安になる仕組みになっています。


また、長期契約で途中解約をした場合でも、未経過期間に応じて保険料が戻ってくるので、長期契約をする際のリスクは少ないと言えるでしょう。


なお、10年契約の場合は保険料が高額となるので、保管料を一括で支払うのが難しい場合、一括払いよりも高くはなりますが、年払いで支払うこともできます。


方法③ 免責金額を調節する

一般的に免責金額を多く設定すれば、保険料は抑えることが可能です。

免責金額については、保険会社や保険の種類によって、免責方式・フランチャイズ方式の2種類があります。


  • 免責方式 → 設定している金額を超えた分だけの保険金が支払われる
  • フランチャイズ方式 → 設定している免責金額を超えれば、保険金が全額支払われる


会社や保険の種類で設定は変わりますが、自己負担0~20万円など幅広くありますので、自分がどの条件で設定しているのかしっかり把握しておきましょう。

また、補償によって免責金額を個別に設定することで、リスクにしっかりと備えつつ保険料を抑えることができます。


方法④ 複数の会社で見積もりを取る

中古住宅における火災保険は、契約する保険会社によって保険料や補償内容が異なります。


利用している不動産会社や住宅ローン会社から火災保険を提案される場合がありますが、勧められるがままに契約すると、同じ補償内容なのに火災保険料が他社よりも高かったという恐れもあります。


そうならないために、複数の会社から見積もりを取って比較してみて、納得のいく補償内容、価格の保険会社と契約するようにしましょう。

参考:火災保険の具体的な補償内容8つを解説



中古住宅に必要な火災保険は火災だけでなくそれ以外の損害に対しても補償されますが、具体的な補償内容はどういったものがあるのでしょうか?


火災保険の補償内容は大きく分けると8つあります。

  1. 火災:火災(失火やもらい火、放火)、落雷、ガス漏れなどによる破裂・爆発による損害を補償
  2. 水災:台風やゲリラ豪雨などによる洪水・土砂崩れによる損害を補償
  3. 風災・ひょう災・雪災:暴風や暴風雨、ひょう、豪雪、雪崩などによる損害を補償
  4. 水漏れ:給排水設備や近隣の部屋から生じた水漏れなどによる損害を補償
  5. 物体の落下・飛来・衝突:石が飛んできて窓ガラスが割れた、車が突っ込んできたといった外部からの影響による損害を補償
  6. 騒じょう・集団行動などによる破壊:デモやストライキなどの集団行為や暴力行為による損害を補償
  7. 盗難、盗難による破損・汚損:盗難により家財が盗まれたり、建物や家財が破損、汚損した場合に補償
  8. 偶然の事故による破損・汚損:偶然の事故や誤って破損・汚損した場合に補償

以上のように、火災保険は火災、自然災害の他に予測不可能な事故まで、一戸建て中古住宅の補償を幅広くカバーすることが可能です。

まとめ:火災保険料の一括見積もりサービスを利用してみよう

一戸建て中古住宅の火災保険料の相場とその内容、加入する時に気をつけたいことについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?


今回の記事のポイントは

  • 火災保険料の相場は建物の再調達価格によって決まり、新築住宅と中古住宅では大きな違いはない
  •  火災保険料は建物の種類、建築素材、専有面積、補償範囲、契約期間によって決まる
  • 火災保険に入るタイミングは住宅の引き渡し日にしておくのが良い
  • 火災保険に入る際には不要な補償を外す、長期契約にする、複数社の見積もりを取ることで安く抑えることができる
でした。

火災保険を検討する際には複数の保険会社の見積もりを取り、比較してから加入するようにしましょう。火災保険料の一括見積もりサービスもあり無料で利用できるので、ぜひ活用してみて下さい。

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