火災保険と建物価格の関係は?火災保険補償額の決め方を徹底解説!

火災保険料を決める建物価格(建物評価額)がどのように決められているかご存知でしたか?建物価格は再調達価額または時価で算出され、火災保険料をいくらにするかの基準になります。この記事では、建物価格の具体的な評価方法、マンションと建売の場合についてなどを解説します。

火災保険と建物価格の関係は?補償額の決め方を解説

火災保険に加入する際には、建物価格から保険金額を決める必要があります。

建物価格の決め方が分からなかったり、建物価格がどう影響するのか不安を感じる方もいるかと思います。


保険金額とは、火事や災害などの被害が出た場合に火災保険会社が契約に基づいて支払う損害保険金の限度額(上限)のことです。


保険金額を決めるには、建物の価値(保険価額)を決めなくてはいけません。

今回は火災保険と建物価格の関係について、


  • 建物価格で決まる保険金額
  • マンションや建売の建物評価額
  • 家財道具の補償

以上の3点を中心に解説します。


読んでいただけると、火災保険に加入する際の建物価格や火災保険補償額を決める際に役立つかと思います。


ぜひ最後までご覧ください。




火災保険の保険金額は建物価格でいくらか決まる!

火災保険の保険金額は、保険価格をもとに設定されます。

そのため、建物価格が正確でなければ十分な補償を受けることが出来ません。


まず火災保険の保険金額と建物価格の関係について、


  • 建物価格の計算方法
  • 保険金額の相場
  • 火災保険金額は建物価格に合わせるべき


以上の3点を詳しく解説します。

建物価格の計算方法

火災保険に加入するうえで、「保険金額をいくらにするのか?」はとても重要な事です。

火災保険での建物価格は不動産取引の市場価格と異なる基準で算出されます。


  • 建物の構造
  • 延べ床面積
  • 築年数
以上の3点を中心にして、個々に算出されるようです。

これらの情報をまとめて損害保険会社代理店に算出してもらう形になります。


建物にかける保険金額のことを、建物の価値を価格にしたものとして「保険価額」といいます。


保険価額は「新価(再調達価額)」と「時価」という2つの基準で設定されます。


  • 新価(再調達価格)
    その建物を新たに建てるとしたらいくらかかるのかという価格のこと

  • 時価
    建物を建てた際にかかった金額から現在までの経過年数によって起きる消耗や経年劣化を考慮してその価値を減らした価格のこと

現在、新価をベースにすることが一般的だそうですが、10年以上前に長期契約した火災保険などは時価で契約されている場合もあるようです。


時価で保険価額を決めるので火災保険料を安くすることが可能になります。

ですが万が一の際に建物が全焼してしまった場合は、同じ建物を新築することは不可能です。


新築の建物ならば、新価で評価してもらい万が一の際でも同じ建物を新築できるようにしておくことが重要になります。




保険金額の相場

火災保険に加入する際に気になることのひとつが保険料の相場ではないでしょうか?

長期契約する場合も多く、何度も契約するものではない為、妥当な金額が分かりずらいものです。

ここからは火災保険の相場について説明します。

月額火災保険料の目安~一戸建て(新築・中古)~

火災保険料は、一戸建てとマンションというだけでもかなり違います。
規模や建物の価格によって3,000万~7,000万の価格の物件を対象にした場合、ベーシックなプランだと12,000円/~年から価格設定がされます。

あくまでも目安なので、月額など詳細や金額は見積りをきちんと行った上でご確認するようにしてください。

火災保険の保険料は建物の価値次第なので、細かい目安額を出すのは難しいかと思います。

建物の価値は「新築か中古か」「建物を構成する資材は何か」などを中心に決められています。

例えば、

  • コンクリートでできた建物は燃えにくいので金額も低くなる
  • 木造建築は燃えやすいために金額が高くなる
以上のような具合で算出されるそうです。


当然のことですが、建物は古くなるにつれ価値も下がっていきます。
新築した時に出された評価額より現在の価値は下がっている可能性も出てくるということです。

火災保険の契約を更新する時は、新築時と同額で大丈夫かも考えるようにしましょう。

月額の火災保険料の目安~マンション(分譲・賃貸)~

マンションの場合、新しいマンションを買い直せる保険料に設定すべきかと思う人もいるかもしれません。
ですが、これは誤りなんです。 

マンションの分譲価格は土地代共用部分価格が含まれているため、実際に住んでいる部屋の価格は分譲価格よりも低くなります。

そのため、支払額はその部屋だけを基準に決めなくてはいけません。
一戸建てと同じで部屋の価値次第で評価額が決まってしまうので、目安額の算出がとても難しくなります。

火災保険金額は建物価格に合わせるべき

次に火災保険金額の設定を建物価格に合わせるべき理由について説明します。

火災のリスクを恐れ新価以上の保険金額に設定することは避けた方が良いかと思います。
一見手厚い補償を受けられるので保険料さえ許すならいいのでは?と思う方もいるかもしれません。

しかし、火災保険の補償上限額が新価である限りどれだけ高い保険金額を支払っていても
実際に支払われる補償額は新価の満額までになります。

つまり、建物や家財がどんなに損害を負ったとしても、結局新価以上の補償を受けることはできず、その超過部分の保険金額に対する保険料がすべてムダになってしまいます。

これは超過保険とも呼ばれています。
火災保険の保険金額を考える際に、必ず気を付けるべき重要なポイントです。

時価を基点に保険金額を設定する方法もあります。
比較的に保険料はリーズナブルに済ませることができますが、補償の手厚さには少し不安が残ってしまいます。

火災保険での保険金のみで今までの住環境を再現することはとても難しいものです。
損害を受けた建物や家財と同等のものをそろえ直すには、費用を負担する可能性があることは理解しておいてください。

4,000万円の建物に4,000万円の保険金額を設定した場合

建物評価額=保険金額となっているので評価額を上限に損害額通りの保険金額を受け取ることが出来ます。

火災で1,500万円の損害を受けたとしても、1,500万円の保険金が支払われるので保険金で損害のすべてを補てんすることができるということです。

4,000万円の建物に5,000万円の保険金額を設定した場合

建物評価額<保険金額となってしまいます。
火災保険は災害などで建物(または家財)が被った損害を“補償”、損失分の穴埋めをするのが目的の保険です。

損害額を上回る保険金を受け取ることは不可能になります。
火災の全焼により4,000万円の損害を受けたとしても、受け取れる金額は4,000万円までで5,000万円は受け取ることが出来ません。

 保険金で損害を補てんできますが、建物価値以上の保険をかけている分、保険料が勿体なく思えてきませんか?

4,000万円の建物に2,000万円の保険金額を設定した場合

建物評価額>保険金額となります。
建物評価額より小さい保険金額を設定した際は、損害額よりも小さい保険金しか受け取れません。

マンションや建売の場合の建物評価額は?

マンションや建売の場合はどうでしょうか?

マンションは所有部分共有部分があり、所有部分のみの建築費を出すことは難くなります。


建売の場合も土地と建物の費用がセットになっているため、評価額を誤りやすくなります。


ここからはマンションや建売の場合の建物価格について、


  • マンションの場合
  • 建売の場合


以上の2点分けて説明します。

マンションの場合

まずマンションの場合の建物評価額の計算方法について説明します。

分譲マンションの分譲価額は、区分所有部分の建築費以外にも土地代(敷地利用権の価格)や共有部分の建築費が含まれます。


そのため、建築費がわかりにくくなってしまいます。

マンションの場合、保険独自の評価方法で所在地と延べ床面積から推定されることになります。


◆新築費単価表
「○○県のマンションであれば、1m²あたり○○万円」という要領で建築費を推定していきます。


マンションの新価は、保険会社または保険代理店が計算します。

注意すべきことは、占有部分と共用部分の線引き(境界線)です。


境界線の引き方は2種類になります。


  • 上塗り基準
    壁は共有部分とみなし、上塗り部分とその内部だけを占有部分とした場合
  • 壁芯基準
    室内だけでなく、壁の中心線までが占有部分とした場合

壁芯基準の方が面積は広くなり価額も高くなります。

どちらの方式で計算するのかは、そのマンションが専有部分をどう定義しているかどうか

によって変わります。


マンション管理規約などで確認しておくようにしましょう。

建売の場合

次に、建売住宅の建物評価額の計算方法を説明します。


新築建売住宅の場合

建売住宅の場合、土地代を含んで表記されているため建築費がわからないことがあります。

確認方法は以下の2つです。


  1. 売主からの確認する方法
  2. 消費税から逆算する方法


1の場合は簡単ですが、売主から確認できなかった時は2で確認をとることになります。

「土地の売買には消費税が課税されないが、建物の売買には消費税が課税される」ことを利用して確認を取ります。


売買契約書に記載されている消費税から逆算すれば、建築費がわかるということになります。


 (例)売買契約書に記載されている消費税額が100万円だった場合、100万円×108/8=1,350万円が消費税込みの建物価格となります。


中古建売住宅の場合

中古建売住宅の場合、建築当時の建築費がわからないことが多くあります。

もし建築費がわかったとしても、そのままの保険金額を設定しては当時との物価の違いなどもあり実際に同じものを建てるための金額には足りないかもしれません。

そのため中古戸建ての場合、保険独自の評価方法が以下のように2つ設定されています。

  • 年次別指数方
    新築当時の建築費がわかっている時、当時から現在までの物価の変動を考慮し「もし、現時点で新築したらどのくらいかかるのか」を推定する方法です。
  • 新築費単価法
    新築当時の建築費がわからない時、構造と立地から建築費を推定する方法 です。
    「●●県に建つ、××構造の建物なら、1㎡あたり○○円くらいで建築できるだろう」という要領で現在の建築費を推定します。

この2つの計算は保険会社や保険代理店で計算されます。

家財道具の補償は?

自宅の家財の総額を考えたことありますか?
家財の評価額は「1,000万円です。」と言われても本当に合っているのかよくわからないものです。


「建物」の保険金額を決める時と同じで、火災保険の家財の価格も「新価」で設定します。


家財の評価は世帯主の年齢や家族構成によって評価する簡易評価と、自分で持っている家財の合計金額を計算する2つの方法があります。


  • 新価(再調達価格)
    新たに購入するとしたら、いくらかかるのかという価格です。
    基本的には現在持っている家財がすべて失われた場合、もう一度買い替えることができる金額が適切な保険金額となります。



靴下1足、歯ブラシ1本、ペン1本から家財です。

家中を見回してみましょう。


家財を一度にすべて買い直すとなるとかなりの額になるうえに、計算も大変ですよね?

簡易家財表(新価:再調達価額)(参考)


2名
(大人のみ)
3名
(大人2名
小人1名)
4名
(大人2名
小人2名)
5名
(大人2名
小人3名)
1名
27歳以下540万円620万円700万円790万円310万円
28~32歳730万円820万円900万円980万円310万円
33~37歳1,040万円1,120万円1,200万円1.290万円310万円
38~42歳1.260万円1.350万円1.430万円1.510万円310万円
43~47歳1.440万円1.520万円1.600万円1.680万円310万円
48歳以上1.520万円1.600万円1.680万円1.760万円310万円


家族構成が1名の場合を除き、建物の床面積が33㎡以下の住宅は上表の60%が標準的な評価となります。


上記に記載のない家族構成の場合は、家族構成が大人2名の評価額に人数に応じて金額(大人1名:130万円、小人1名:80万円)を加算していきます。


大人は18歳以上、小人は18歳未満とします。


家財の標準的な評価額(参考)

~33㎡
未満
33~66㎡
未満
66~99㎡
未満
99~132㎡
未満
132㎡
以上
持ち家560万円920万円1.100万円1.510万円1.840万円
賃貸340万円620万円860万円1,100万円1,360万円


この表を参考にして保険金額を設定してみましょう。

大きな家具や家電製品などの価格もはべやすいかと思います。


大きなものは実際に価格を調べる積算評価を行い、簡易評価と組み合わせ全体の保険金額を考えてもいいのではないかと思います。


契約の際は、必ず担当者に相談するようにしてください。
保険金額を上げれば当然保険料も高くなります。


万一、火事に遭た際に再調達価額以上の金額は受け取れません。

本来の評価額より高く設定したとしても無効にしまいます。


高ければ良いというものでもないので注意しましょう。

まとめ:火災保険と建物価格の関係、補償額の決め方について

火災保険と建物価格の関係や補償額の決め方について解説しましたが、いかがでしたか?

今回のポイントは、

  • 保険金額は建物評価額に合わせる
  • 建物評価額は再調達価格か時価で算出される
  • 建物だけでなく家財も再調達価格を把握しておく
  • マンションや建売住宅は、評価額を誤りやすい


以上の4点です。


補償額をきちんと把握することができれば、保険の無駄をなくすことにもなります。

そして、保険の不足を埋めることも可能になります。


保険は実はすごくシンプルで、必要な補償・保障を準備をするだけなんです。

しかし、その補償や保障がいくら必要になるのか難しく感じてしまいますよね?


まずは、自分の補償額をしっかりと把握してみましょう。

現在火災保険に加入している場合は、補償額は本当に適切なのかを確認してみてはいかがでしょうか?


そして、これから加入すると言う場合には、補償額をきちんと計算し、無駄が出ない保険に加入するように心がけましょう。


この他にもほけんROOMでは、保険に関する情報を多数掲載していますのでぜひご覧ください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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