更新日:2024/03/08
携帯代や電話代は経費にできる!個人の携帯代も経費にして平気?
誰もが仕事で使うようになったスマートフォンですが、携帯代は経費にできるかどうか悩んでいる方も多いでしょう。通話代も含めて経費にできるうえに、プライベート用と使い分けることでさまざまなメリットがあります。今回は携帯代や電話代を経費にする方法について紹介します。
- 携帯代や電話代を経費にしたい方
- 携帯電話の法人契約を考えている方
- 税務の基礎知識を身につけたい方
- 携帯代や電話代を経費にする方法
- プライベート用と分けて使う経理上のメリット
内容をまとめると
- 携帯代や電話代は「通信費」として経費にできる
- 機種代も「消耗品費」として経費にできる
- 個人事業主であればプライベート用と按分することで経費にできる
- 携帯電話の法人契約にはさまざまなメリットがある
- 経費や税務に関してさらに詳しく知りたい方は、マネーキャリアの利用がおすすめ!最適なプランを無料オンライン相談で提案してくれます!
目次を使って気になるところから読みましょう!
携帯代や電話料金にかかる費用を経費にできる場合
現代ではプライベートで使用するスマホと仕事用のスマホを分けている方は多いですが、実はそれが携帯代を経費にするうえで重要なポイントです。
ではまず、携帯代を経費にできるケースについて
- 会社が支給した携帯を使用した場合
- 個人用の携帯を業務でも使用した場合
- 役員や個人事業主が個人用の携帯を業務でも使用した場合
①会社がビジネスの用途で携帯を支給した場合
まず、会社がビジネス用途で支給した携帯電話の場合、購入費および通話料・通信費はそのまま全額経費にすることができます。
ほとんどの会社に設置されている固定電話やFAXの費用が当然のように経費になることを考えれば分かりやすいでしょう。
それらは当然ながら取引先との連絡など、完全に仕事に使用している電話であり、その通話料が経費になるのと同じことで、それが固定電話か携帯電話(スマートフォン)なのかどうかは関係ありません。
社員が1,000人以上の会社のうち、半数が会社からスマホを支給されているという統計がありますが、どの会社でも社用の携帯代を経費として計上しています。
②従業員が個人用の携帯電話を業務で使用した場合
授業員が個人用の携帯電話を業務で使用している場合、プライベートで使った分を分離し、携帯代のうち「仕事で使用した分だけ」経費にすることができます。
この場合、明細などを確認してどれだけの分が仕事に使用したのかを確認しなければならず、非常に手間がかかります。
当然といえば当然ですが、仕事で使用している通話や通信のみが経費になり、家族や友人に電話をかけたり、メール・チャットなどを用いた場合もその分は経費になりません。
税務調査の際も、一台の携帯電話を「プライベート」と「個人」でどのように区分けしているかを証明する必要があります。
ですから、携帯代や電話代をきっちり経費にしたいのであれば、携帯電話の使い方に関して公私混同することはあまりおすすめしません。
③役員や個人事業主が仕事用と私用に同じ携帯を使用した場合
役員や個人事業主が仕事用と使用で同じ携帯電話を使った場合も、基本的には「仕事(事業)で使用した分だけ」経費になります。
ただし個人事業主の場合は「按分」という考え方で仕訳ができます。
たとえば毎月の携帯電話料金のうち、
- プライベート分:70%
- 事業用:30%
携帯代や電話代を仕訳する際の勘定科目
さまざまな費用を経費計上するうえで、経理担当にとって難しいのは勘定科目です。
では次から、携帯代に関して
- 固定電話・携帯電話の機種費用
- 固定電話・携帯電話の通話料および通信費
固定電話の設置費用・携帯の機種費用は「消耗品費」か「固定資産」
固定電話および携帯電話の機器代、いわゆる機種費用は基本的に「消耗品費」という勘定科目を用いて計上します。
消耗品費は一般的に会社の備品であり消耗品であるコピー用紙やインク、清掃用品、机や椅子、お茶菓子など、幅広い項目に用いられる勘定科目であり、携帯電話の機種代もこの中に含める事ができます。
費用が10万円以上の場合は「固定資産」扱いとなり、すぐに全額を損金にはできないため、数年にわたって減価償却していく必要があります。
ただし中小企業の場合は、「中小企業投資促進税制」に基づき30万円までであれば、1年で300万円まで消耗品費として全額損金算入できる「少額減価償却資産」を利用することができます。
また、20万円未満であれば3年で減価償却を完了できる「一括償却資産」を選択することもできます。
通話料などの費用は「通信費」
すでに何度も出ているように、携帯代や電話代はすべて「通信費」として勘定することで経費にすることができます。
携帯代や電話代の他にも、
- インターネット(固定回線)定額料金
- 回線開設工事料金
- プロバイダー料金
- 屋内配線・設備レンタル料金
- モバイルルーター(Wi-Fi)通信費
- FAX料金
- 切手代
携帯代や電話代の仕訳方法
携帯代や電話代などの「通信費」は、
借方 | 貸方 |
---|---|
通信費 10,000円 | 普通預金 10,000円 |
また、たとえば個人事業主がプライベート利用での費用を3割として按分したい場合は、
借方 | 貸方 |
---|---|
通信費 7,000円 事業主貸 3,000円 | 普通預金 10,000円 |
このように通信費と「事業主貸」という勘定科目で分けて携帯代を仕訳します。
基本的に携帯電話を購入したタイミング、また携帯電話料金が口座から引き落とされたタイミングで経費として精算します。
携帯代の経費化を考える際に知っておくべきポイント
コミュニケーション手段が多様化するなかで、うまく通信費を経費にするために、いくつかのポイントを抑えておく必要があります。
そのポイントについて、
- 携帯の法人契約
- 証拠の保存
①携帯は法人契約するべき
冒頭でも個人用と仕事用の携帯電話を「公私混同」することのデメリットを挙げましたが、可能なら携帯電話は法人契約するべきです。
法人契約することのメリットとしては、
- 個人でどれくらい使用したのかチェックする必要がない
- 個人契約よりも料金が安くなる場合が多い
- 社員の利用状況を一括で管理できる
- プライベートとの併用により誤って個人情報が流出することを避けられる
- 会社全体でチャットアプリなどを活用しコミュニケーションを円滑化できる