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医療費控除は子供にかかった医療費も控除申請することができる?

子供は病気やケガをすることが多くその分医療費もかかります。また、子供を妊娠・出産する際も高額な医療費がかかるため医療費控除が受けられるか気になりますね。子供にかかった医療費は医療費控除の対象となるもの・ならないものがありますのでしっかり区別しておきましょう。

子供・児童にかかった医療費も医療費控除を受けられる?

子供は大人ほどの抵抗力はなく病気になったり、成長期なのでケガをしたりする場合が多いです。


その際に、医療機関で診療してもらった費用は医療費控除の対象になるのでしょうか。


ご自分の医療費と子供の医療費を合わせて控除対象になるなら、非常にお得ですよね。


そこで、この記事では「子供にかかった医療費を医療費控除できるか」について、


  • 子供に関する医療費控除の対象となるもの・ならないもの
  • 子供医療費助成金を受給した場合について
  • 医療費控除の申告方法
以上のことを中心に解説していきます。 

この記事を読んでいただければ、子供に関する医療費控除の対象となるケース・対象とならないケースは何か、そして控除申告の際の注意点について知ることに役立つかと思います。

ぜひ最後までご覧ください。

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子供の医療費は家族分と合算して医療費控除を受けられるものもある

医療費控除とは、1年間にかかった医療費を申告することで、税制上の優遇措置が受けられる仕組みです。


子供の治療に関する診療であるなら医療費控除を受けることができます。ただし、医療費控除の対象となれば自動的にかかった医療費が戻ってくるわけではありません。


医療費控除を希望する場合には、申告が必要です。


では、申告の際に子供の分の医療費はどのように控除するのか、こちらで説明します。

子供にかかった医療費は家族分の合計に含めて医療費控除を申告する

医療費控除の対象になる家族は、申告する本人と「生計を一にする6親等内の親族および3親等内の姻族」が該当します。


当然のその中にはご自分の子供も含まれます。


これら家族分の合計に子供の医療費も含めて、医療費控除を申告することになります。


「生計を一にする」とは、例えば申告する本人と同居している親族でも、収入があるものの、(行政から見て)明らかに独立して生活していると判断できる場合には、生計を一にしているとはいえません。


逆に、申告する本人と配偶者や子供が同居していなくても、生活費などを仕送りしている場合には、生計を一にしていることになります。  

1年間の医療費が10万円を超えた場合超過分を控除できる

子供を含めた家族の医療費が医療費控除の対象になっても、無条件でかかった費用分が控除されるわけではありません。


この医療費控除の対象となる条件の一つに、原則として家族の1年間の医療費が年間10万円を超えていることが必要です。


ただし、その年の総所得金額などが200万円未満の人は、10万円ではなく、総所得金額などの5%の金額を超えた分が医療費控除の対象となります。

子供医療費助成金を受給した場合はどうなる?

地方自治体では、子供の健康と健やかな育成を図ることを目的に、保険診療による医療費の一部を助成しています。


各地方自治体の助成金制度の対象になるのは、日本国内に住む0歳から中学卒業までの児童であるケースがほとんどです。


この助成を申請すれば、保険診療による一部負担金の額が軽減されることになりますが、医療費控除の申告の際には医療費助成金の分はどうなってしまうのでしょうか。


こちらでは、子供に関する医療費助成金について、医療費控除申告の際の取り扱いを説明します。

医療費助成金の分は医療費から差し引かなければならない

医療費控除の申告の際、医療費助成制度で軽減された分の費用は差し引いて計算する必要があります。


実際にご自分や家族の負担とならなかった分は、医療費控除の申告分へ加えることができません。

その他出産育児一時金など医療費から差し引くべきものがあるので注意が必要

医療費控除の申告の際、差し引いて計算しなければならない助成制度は他にもあります。


その他の助成制度としては「出産育児一時金」があげられます。


この出産育児一時金とは、健康保険から妊娠・出産に必要な費用をサポートするため、原則として1児につき42万円支給される制度です。


健康保険の被保険者または被扶養者(配偶者)が、妊娠4ヶ月以上で出産したときに支給されます。


このお金を受け取った場合には、やはりその分は医療費から差し引くことになります。

子供を妊娠・出産した際の費用で医療費控除の対象となるもの・ならないもの

子供を妊娠・出産した際の費用は、それが正常分娩であった場合は公的な医療保険は適用されず、原則として全額自己負担となります。


ただし、地方自治体では、前述した出産育児一時金などで助成制度を行っていますし、妊娠・出産した際の費用は医療費控除の対象になるものもあります。


こちらでは、妊娠・出産した際の費用で、医療費控除の対象となるもの・ならないものを解説します。

妊婦定期健診や切迫早産などの入院費は対象になる

医療費控除の対象と認められる費用は次の通りです。

  • 妊婦定期健診
  • 妊娠悪阻(おそ)や切迫早産などの入院費
  • 出生前診断:検査の結果、異常が発見され医療的処置をした場合のみ対象
  • 羊水検査:検査の結果、異常が発見され医療的処置をした場合のみ対象
  • 妊娠検査
  • 正常分娩
  • 異常分娩(帝王切開など)
  • 一ヶ月健診
  • 産後健診
  • 乳児健診
  • 乳腺炎などを治療するための母乳マッサージ
  • 人工授精
  • 不妊治療
  • 交通費:医療機関へむかう際に利用した公共交通機関(バス・電車)の費用

紙おむつ代や自ら希望した場合の差額ベッド代などは対象外になる

医療費控除の対象と認められない費用は次の通りです。

  • 妊娠検査薬
  • 差額ベッド代:自分で希望した場合は医療費控除の対象外
  • 出産準備品の購入代:パジャマ・洗面具など
  • 紙おむつ代
  • 里帰り出産のための交通費:医療機関ではなく実家に戻るための交通費は対象外

出産手当金などは差し引く必要がある

出産により「出産手当金」を受け取った場合は、こちらを医療費から差し引く必要があります。


この出産手当金とは、産前42日・産後56日に、勤務先の健康保険より標準報酬日額の約2/3のお金が支給される制度です。


国民健康保険にこの制度はなく、会社員や公務員のように勤務先が健康保険組合に加入している場合に受け取れるお金です。

中絶費用は、医者が必要ありと判断した場合のみ医療費控除の対象となる

中絶が医療費控除の対象になるのは次の基準に該当することが条件です。


  • 母体保護法に基づき中絶の必要があると医師から判断された
  • 母体保護法で中絶医師として指定されている医師が行った
この条件に該当すれば医療費控除の対象になります。この「母体保護法」とは、中絶に関する定めを明記した法律のことです。

この法律には、妊娠により妊婦の身体へ必要以上に負担がかかり、最悪の場合には出産で命を落とすリスクがあるなど、妊婦に重大な異変が起こる際、胎児よりも母親の命を優先して治療を行うことが明記されています。

ただし、経済的な理由による中絶の場合でも、医療費控除の対象になります。

子供の予防接種は医療費控除を受けられる?

子供はまだ大人ほど免疫力はなく、インフルエンザなどの感染症にかかるリスクが高いです。その予防のための注射は医療費控除の対象になるのでしょうか。


こちらでは、医療費控除の対象となるケース・ならないケースを解説します。

子供の予防接種は基本的に医療費控除の対象とならない

インフルエンザの予防接種は希望する人だけが受ける任意接種です。そのため、基本的にかかる費用は全額自己負担です。


自由診療であるため費用は医療機関によって異なります。およそ1回3,000円~7,000円と大きく幅があります。なお、乳幼児は1シーズンで2回受けることが推奨されています。

医師が必要と判断した場合のみ対象になる

そもそも予防接種は、感染症などの「予防」を目的するものであり「治療」が目的というわけではないので、原則として医療費控除の対象ではありません。


ただし、医師が必要であると判断し、予防接種を指示すれば、医療費控除の対象となる場合があります。 


例えば、乳幼児に持病がある場合、「インフルエンザにかかれば持病が悪化してしまう。」とか、他の病気に既に罹患しており、「別の病気が理由で免疫力が弱まっていて、インフルエンザにかかる危険性が高い。」など、身体に大きなリスクをもたらすと医師が判断し、予防接種をすれば、医療費控除の対象となる可能性があります。

通院のための交通費は公共交通機関の利用であれば医療費控除を受けられる

医療機関へ来院する目的で、移動に利用したバスや電車などの領収書があれば必ず取っておきましょう。


こちらも、治療に関係した移動なので医療費控除の対象となります。


ただし、通常は領収書のない場合がほとんどですので、医療機関が発行した領収書に出費や経路をメモしておくことが良いでしょう。


タクシー代については、やむをえず利用した場合にのみ医療費に含めることができます。例えば、ケガをしていて歩行が困難であったり、妊婦の方で身重の状態で歩行にリスクがあったりする場合、タクシー代を医療費控除へ含めることができます。 


そのため、電車・バスで無理なく通うことができる健康状態なら、タクシー代は医療費に含めるのが認められないことになります。

医療費控除を受けるには確定申告をする

医療費控除を受けるには、確定申告が必要です。この確定申告は、毎年、2月16日から3月15日の期間内に、ご自分の住民票のある地域を管轄する税務署へ、前年の収入・支出などを申告する方法です。


こちらでは確定申告の際の書類の収集や注意点について説明します。

会社員も確定申告が必要

申告する人がサラリーマンなどの給与所得者でも、年末調整で医療費控除を申告することはできません。申告を希望するならば、自営業・自由業の方々と同様に確定申告を行う必要があります。


ただし、申告する内容が医療費控除だけなら「還付申告」を行っても構いません。この還付申告とは、確定申告の期間(2月16日から3月15日)に限らず、いつでも申告できる方法です。さらに申告猶予期間は5年もあります。


注意点としては、猶予期間が長いので、申告する本人が「そのうち申告するから今年は面倒なので申告しない。」と、そのまま放置してしまい、申告期限が過ぎてしまうことも考えられます。


申告期限を過ぎると、税務署で受け付けてもらえなくなりますので、できるだけ速やかに申告しましょう。


また、年末調整を行っている給与取得者の方々は、自営業者などと違い確定申告に慣れておらず、手間取ることもあるかと思います。


そのため、慎重に書類へ医療費などの記載事項を漏れなく記入し、提出の際に不備が無いように心がけましょう。

確定申告の必要書類をもれなく用意しておこう

こちらでは確定申告の必要書類、そして記載・提出の際の注意点を説明します。


必要書類は次の通りです。


  • 確定申告書A:国税庁のホームページ・各税務署で取得します。
  • 医療費控除の明細書:詳細は後述します。
  • 医療費などの領収書・レシート:提出は必要ないですが、医療費控除の明細書への転記に必要です。詳細は後述します。
  • 医療費通知:健康保険または国民健康保険の保険者から送付された「医療費のおしらせ」です。提出は必要ないですが、こちらも医療費控除の明細書への転記に使用します。
  • 本人確認書類:詳細は後述します。
  • 源泉徴収費:正規・非正規従業員問わず給与所得者の場合は必要です。

医療費控除の明細書について


医療費控除の明細書は、1年間にかかった医療費の明細をまとめる書類です。この書類は国税庁のホームページや各税務署で取得します。

平成29年度分から新しく提出が必要となった書類です。この書類に記載することで領収書・レシートを申告の際に提示する必要がなくなりました。

医療費控除の明細書には、領収書・レシートの他、「医療費通知」分も転記します。ご自分の保管していた領収書・レシートの内容と重複して記載しないように注意しましょう。

領収書やレシートについて


治療費や購入品の費用などの領収書やレシートは、医療費控除の明細書の使用により、申告の際に提示する必要はなくなりました。

ただし、領収書やレシートは医療費控除の明細書へ転記する場合に必要となります。また、領収書・レシートもご家庭で5年間大切に保管しましょう。

なぜなら、その5年の間に国税庁が申告内容について確認したい場合、領収書・レシートの提出を求められることがあるからです。

本人確認書類について


提出の際には申告書や明細書の他、マイナンバー(個人番号カード)の両面の写しを添付した添付台紙が必要です。

マイナンバー(個人番号カード)が無い人は、次の書類を用意します。

  • 番号確認書類の写し:通知カード・住民票の写し・住民票記載事項証明書のいずれか
  • 身元確認書類の写し:番号確認書類の写しに加え運転免許証・パスポート・在留カードなどのいずれか

まとめ:子供にかかった医療費は医療費控除を受けられるか

子供にかかった医療費を医療費控除できるかについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。 


今回の記事のポイントは 

  • 子供の場合も医療費控除の対象となるもの・ならないものがある
  • 医療費助成金、出産育児一時金、出産手当金などで医療費から軽減された分は、差し引いて申告しなければならない
  • 子供の予防接種は、医師が必要と判断したなら医療費控除の対象になる場合がある
  • 医療費控除は確定申告(還付申告)で税務署へ提出する必要があり、医療費に関連する領収書やレシートは、申告書類を作成した後でも、大切に保管しておく

でした。 


医療費控除を申告する場合、確定申告を行ったことがない人は、記載がなかなかスムーズにいかないと考えられます。


よく領収書などを確認しながら慎重に書類を作成し、余裕をもって税務署へ申告しましょう。  

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