更新日:2023/07/20
テレビの購入費用は経費にして大丈夫?仕訳や勘定科目も解説!
従業員のため、あるいは来客のためにオフィスにテレビを設置しようと考えている経営者の方はたくさんおられるでしょう。その費用が経費にできるか知っていますか?この記事ではテレビ購入費用が経費になるのか、その経理処理なども含めて完全解説していきます。
- オフィスにテレビを購入・設置するか迷っている人
- テレビの購入費用を経費で落としたい人
- 自宅兼オフィスのフリーランスや個人事業主
- 少しでも会社の支出を削減したい人
- テレビを購入費用を経費にできるか
- テレビの購入費用が経費となる事例
- テレビの購入費用を経費とするときの経理処理
- テレビの購入費用を経費とするのが難しい事例
- DVDレコーダー・ブルーレイレコーダーなどの周辺機器が経費にできるか
- NHK受信料、Netflix・アマゾンプライムなどを経費にできるか
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 基本的にテレビは「娯楽用品」として経費にできない
- テレビを経費にできる主な事例
- テレビを経費にするときの勘定科目と仕訳方法【購入価格別】
- テレビを経費計上するときに使用する勘定科目
- 仕訳方法①10万円未満のテレビを購入した場合
- 仕訳方法②10万円以上20万円未満のテレビを購入した場合
- 仕訳方法③20万円以上のテレビを購入した場合
- 仕訳方法④中小企業の小額減価償却資産の特例が適用の場合
- テレビを経費にするのが難しい主な事例
- ①自宅とオフィスが一緒の場合
- ②社宅に置く場合
- 参考①DVDレコーダー、ブルーレイレコーダーなどは経費にできる
- 参考②NHK受信料、Netflixやアマゾンプライムは利用方法・設置場所次第
- テレビの購入費用の経費化に関するまとめ
目次
基本的にテレビは「娯楽用品」として経費にできない
オフィスにテレビを設置したいと考えている経営者の方もおられるのではないでしょうか?
そのときに気になるのが、「テレビの購入費用は経費として落ちるのかどうか」ということ。
結論から述べると、一般的にテレビは娯楽用品として見なされてしまうため経費にすることはできません。
しかし、テレビを購入する目的・理由によっては経費にできる可能性があるのです。
どのようにすれば経費にできるのか、その際の経理処理などを以下で解説していきます。
テレビを経費にできる主な事例
早速ですが、テレビの購入費用が経費となる事例をいくつか挙げていきましょう。
テレビ購入の目的が
- 商品開発にテレビの存在が必要
- テレビによって情報収集を行いたい
- 店舗あるいは従業員の休憩室などに設置したい
- テレビ会議で利用したい
- 顧客とのオンライン打ち合わせに利用したい
- 顧客が視聴するために設置したい
テレビを経費にするときの勘定科目と仕訳方法【購入価格別】
さて経費にするときに知っておかねばならないのが、勘定科目と仕訳方法です。
ここで重要なのが、テレビの購入価格。
実はテレビを購入する際の仕訳方法は、テレビの購入価格に左右されるのです。
そこでこの項目では、
- 使用する勘定科目
- 仕訳方法①テレビの価格が10万円未満
- 仕訳方法②テレビの価格が10万〜20万円未満
- 仕訳方法③テレビの価格が20万円以上
- 仕訳方法④「中小企業の小額減価償却資産の特例」が適用される場合
テレビを経費計上するときに使用する勘定科目
まずは使用する勘定科目について知っていきましょう。
テレビの購入費用を経費として仕訳する際の勘定科目は
- 消耗品費
- 福利厚生費
- 減価償却費
テレビの購入費用 | 仕訳方法 |
---|---|
10万円未満 | 資産価値がないため、費用として計上する。 このときの勘定科目は ・消耗品費(業務目的での購入) ・福利厚生費(従業員のために購入) |
10万円〜20万円未満 | 一括償却資産として簡易処理を行うことができる。 このときの勘定科目は ・一括償却資産 |
10万円〜30万円未満 ※中小企業のみの特例 | 青色申告を行う企業などが対象。 このときの勘定科目は ・消耗品費 |
その他 | 資産として扱われ、減価償却費化する。 このときの勘定科目は ・備品(固定資産勘定) |
仕訳方法①10万円未満のテレビを購入した場合
仕訳方法②10万円以上20万円未満のテレビを購入した場合
続いて、テレビの購入費用が10万円以上20万円未満であったケースをご紹介していきます。
前提条件
テレビの購入などに際する条件は
- 購入費用:180,000円(設置費用込み)
- 購入手段:現金
- 購入目的:来客用
- 借方:一括償却費
- 借方の金額:180,000円
- 貸方:現金
- 貸方の金額:180,000円
仕訳方法③20万円以上のテレビを購入した場合
仕訳方法④中小企業の小額減価償却資産の特例が適用の場合
最後に、中小企業が対象となる少額減価償却資産の特例が適用されるケースをご紹介していきます。
前提条件
テレビの購入などに際する条件は
- 購入費用:220,000円(設置費用込み)
- 購入手段:現金
- 購入目的:来客用
- 会社情報:青色申告法人
以上の通りです。
仕訳方法
では早速仕訳の方法を見ていきましょう。
- 借方:消耗品費
- 借方の金額:220,000円
- 貸方:現金
- 貸方の金額:220,000円
となります。
中小企業(青色申告法人)の場合、10万〜30万円未満のものを購入した際に少額減価償却資産の特例が適用される仕組みです。
平たく言うならば、本来は「一括償却費」などになるところを「消耗品費」として資産計上できるようになります。
ただし何度も申し上げている通り、対象となるのは青色申告を行う法人のみですのでご注意ください。
テレビを経費にするのが難しい主な事例
さてテレビの購入費用を経費として計上する方法をご紹介してきました。
しかし残念ながら、場合によっては経費にできないこともあります。
例えば
- 自宅とオフィスが一緒の場合
- 社宅に置く場合
①自宅とオフィスが一緒の場合
②社宅に置く場合
続いて、社宅にテレビを設置する場合のことを考えていきましょう。
このケースでは、経費にすることは不可能です。
賃貸のマンションでは、入居当初からテレビが設置されていることはありません。
もとより家具付きであることが謳われている物件であればテレビは設置されていますが、社宅でそのような貸し出し方法をすることはまずないと思ってください。
例えばこれがエアコンなどの必需品であれば、どの社宅であっても最初から設置されているでしょう。
しかしテレビはそうではありません。
そのため、テレビを社宅に設置する費用を経費とするのは無理であると思っておいてください。
よほど考慮すべき理由がない限り、社員それぞれにテレビを購入してもらうのが原則です。
参考①DVDレコーダー、ブルーレイレコーダーなどは経費にできる
テレビには例えば
- DVDレコーダー
- ブルーレイレコーダー など
- ビジネスに必要となるテレビ番組を録画して視聴した
- 仕事のためにDVDやブルーレイを見て勉強した
参考②NHK受信料、Netflixやアマゾンプライムは利用方法・設置場所次第
テレビに関係する費用は、何も機器の購入・設置費用に関するものだけではありません。
例えば
- NHK受信料
- Netflix
- アマゾンプライムビデオ など
- 利用方法
- テレビなど視聴媒体の設置場所
テレビの購入費用の経費化に関するまとめ
「情報収集やあるいは来客のためにテレビは不可欠である」と考えている企業も多くおられるかも知れません。
どのような目的でテレビを設置・利用しているのかを明確にして、経費にできる分は経費で仕訳するようにしましょう。
またこれからテレビを設置しようかと検討しておられる方も、その設置場所や目的はきっちり確認しておくことをおすすめします。
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