学資保険の2024年加入率は?入らない理由と入る余裕がない人向けの対策

学資保険の2024年加入率は?入らない理由と入る余裕がない人向けの対策-サムネイル画像

学資保険の加入率は、2020年度時点で42%程度です。推移としては、加入割合は減ってきていますが依然として学資保険の人気が高いです。ここでは、学資保険の加入割合が減小している理由、それでも高い加入率を維持している学資保険のメリットや、必要な人・不必要な人について解説します。

▼この記事を読んで欲しい人
  • 教育資金を準備したいが、学資保険に入る余裕がない人
  • 学資保険の利用以外で教育資金の準備方法を知りたい人
  • 学資保険はお得なのか、メリットや注意点選ぶ際のポイントを知りたい人

内容をまとめると

  • 学資保険の加入率は42.1%と高いが、入る余裕がない人もいるのが現状
  • 学資保険に入る余裕がない場合には、預貯金・生命保険・祖父母による資金援助などで教育資金を準備
  • 入る余裕がない場合でも貯蓄が苦手な場合などは学資保険の必要性は高い
  • 学資保険に入る余裕がない人でも準備は必要なため、まずはマネーキャリアのFP相談でアドバイスをもらうのがおすすめ
  • 顧客満足度93%で何度でも無料でプロ相談できるマネーキャリアで悩みを解消!
監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

学資保険の加入率【2024年】入ってる割合の推移は?入る余裕がない人も

親世代の価値観では、学資保険への加入は当たり前という加入率の高い時代がありました。


そのため、ご両親に「子どもが生まれたら必ず学資保険に加入しなさい」と言われたことがあるかもしれません。


学資保険は、浪費しがちな方にとって貯蓄手段として選択される商品となっていますが、実際に子どもの教育資金を学資保険で準備している家庭はどのくらいでしょうか。


2022年の学資保険加入率を以下に示しています。


大学等へ進学させるための教育資金の準備方法大学等へ進学させるための教育資金の準備方法


(参考:ソニー生命「子どもの教育資金に関する調査2022」)


高校生以下の子どもの親(748名)を対象に、どんな手段で子供の進学のための教育資金を準備しているかを聞いた結果です。


ソニー生命の調べによると、上記のグラフのとおり、学資保険への加入率は2022年に42.1%となっています。


2015年には59.5%、2016年には60.6%であったことから、学資保険の加入率は年々下がって推移していることがわかります。

学資保険に入る余裕がない人向け|学資保険以外で教育資金に備える方法

子供の教育資金の準備方法として多くの方が利用している学資保険ですが、中には入る余裕がないという方もいらっしゃると思います。


また、学資保険には子供の年齢によっては加入ができないこともあるため、一定年齢以上の場合には他の方法で準備が必要です。


入る余裕がない人などが教育資金を準備する方法としては、

  • 預貯金
  • 生命保険
  • 祖父母による資金援助

などが挙げられます。


それぞれどのような方法なのか見ていきましょう。

方法①:預貯金

学資保険に入る余裕がない人が教育資金を貯める方法のひとつが預貯金の利用です。特に定期預金を利用することがおすすめです。


預貯金の利用は最もリスクが少なく、堅実に貯めていける方法です。


定期預金を活用することで、簡単に出し入れができなくなるため、使ってしまう事を防ぐこともできます。


また、自動積立で毎月決まった日に自動で積み立てられることも特徴です。


自分で貯めようとすると貯金が後回しになってしまいがちですが、自動積立ならば給料日と合わせて設定することで使い込む心配もなくなります。


貯金が苦手でも確実に貯めていける方法です。


ただし、学資保険やつみたてNISAなどよりも金利はかなり低いため、増えることはほぼ無いことを覚えておきましょう。

方法②:生命保険

学資保険に入る余裕のない人が教育資金を準備する方法の2つ目は、生命保険の利用です。


生まれてすぐに入る余裕がない状況でも、年数の経過とともに家計の余裕が出てくることもあります。しかし、年齢が上がると学資保険の利用ができない状況もあるため、その他の生命保険で代用することも検討しましょう。

  • 低解約返戻金型終身保険
  • 個人年金保険
  • 外貨建て終身保険

などで準備が可能です。


低解約返戻金型終身保険は払込満了時点で返戻金額がはね上がる保険です。払込期間を調節することで教育資金の準備に利用できます。


個人年金保険は老後資金のための保険と感じてしまいますが、商品の中には受取時期を調節できる商品もあります。学資保険の代わりとして利用できる商品を探して活用しましょう。


外貨建て終身保険は保険料の払込や受取を外貨で行う保険です。為替リスクが付いて回りますが、日本の生命保険よりも利回りが高く、増える可能性が高い保険です。

方法③:祖父母による資金援助

学資保険に入る余裕のない人が教育資金を準備する方法3つ目は、祖父母による資金援助です。


自分達では貯めることができないと感じる場合には、祖父母に援助を申し出ることも検討しましょう。孫に何かしてあげたいと考えている祖父母は意外と多く、資金援助を受けられる可能性もあります。


中には学資保険を祖父母が契約することで援助を受けることを考えている方もいらっしゃるかもしれません。


しかし、この方法は祖父母の年齢によっては利用することができません。さらに保険料が高額になり返戻率も低くなるなどの注意点が多いため、おすすめできない方法です。


直接的な金銭援助は使い道を教育資金に限定した場合には1,500万円まで非課税で一括贈与も可能です。ただしこちらも様々な注意点があるため、しっかりと検討し必要額を計算したうえで利用するようにしてください。

なぜ学資保険の加入率は高い?学資保険の2つのメリット

教育費用の準備方法は、学資保険以外にも銀行預金を利用した貯金や、つみたてNISAやジュニアNISAなどの資産運用を利用するなど選択肢は様々です。


しかし、年々学資保険の加入率が減っているとはいえ、加入率は依然半数近くをキープしています。なぜ多くの家庭で、学資保険が選ばれているのでしょうか。また、メリットはどのような点にあるのでしょうか。


学資保険のメリットは、大きく「貯蓄性の高さ」「死亡保障」の2点です。次項以降では、代表的な貯蓄方法である積立定期預金と学資保険を比較して、学資保険のメリットを具体的に解説します。


実際に、学資保険積立定期預金を比べてみましょう。


学資保険 VS 積立定期預金

2017年1月現在、積立定期預金の金利相場は0.02~0.2%程度です。


【積立定期預金】※金利を0.2%と仮定した場合

  • 毎月1万円×18年間積み立て;利息は3万9,301円になります。
    利子所得の20%を引くと純粋に残るのは3万1,440円


【学資保険】※利回り(返戻率)は110%越え

  • 毎月1万円×18年間払い込み:利息は21万6,000円になります。


各社プランや契約者の年齢により変動はありますが、積立定期預金よりは学資保険の方が確実に貯蓄性が高いと言えそうです


短期払込(5年~10年の短期間で保険料を払い込む)プランにすることで、さらに返戻率を上げることも可能です。


無理のない範囲の少額からコツコツ貯めれるという点が多くの一般家庭向けと言えますし、人気の理由でしょう。


元本がしっかりある方は、個人向け国債といった方法もありますが、元本割れするリスクもあるので、あまりオススメできません。


個人向け国債は、学資保険の代用としてではなく、万一のインフレ対策として併用する方がいいかもしれません。


また、その他詳しいメリットやデメリットは関連記事にまとめています。ぜひ、こちらも併せてチェックしてみてください。

余裕がない人の学資保険の2つの選び方

ここまで学資保険以外の教育資金準備方法をご紹介しました。


しかし、それを踏まえた上で、やはり貯蓄性契約者の万が一の保障を考えると学資保険に入りたいと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。


ここでは、余裕がない人でも子どもの教育資金準備方法に学資保険を検討したい方の学資保険を選ぶ際のポイントについて紹介したいと思います。


具体的には以下の2つです。

  • 児童手当を学資保険に充てる
  • 保険料をまとめて払う

選び方①児童手当を学資保険に充てる

児童手当制度とは、子どもが中学校を卒業するまで一律で10,000円~15,000円支給される制度です。


児童手当の支給額

支給対象児童一人当たりの月額
3歳未満一律15,000円
3歳~小学生10,000円
(第3子以降は15,000円)
中学生一律10,000円


児童手当をすべて教育資金に回すと総額200万ほどになります。これらを学資保険に充てるメリットは以下の通りです。

  • 銀行の預金より利率が高い
  • 契約者の万が一には払込が免除される
  • 児童手当の無駄遣いを防げる
つまり月々10,000円~15,000円で加入できる学資保険を選ぶことで、余裕がない人でも無理なく教育資金を準備できるでしょう。

選び方②保険料をまとめて払う

学資保険に入る余裕がないのに、まとめて払うなんて無理と思う方がほとんどかもしれません。


しかし学資保険は子どもが生まれる前から加入できるものもあり、比較的余裕のあるうちから学資保険の保険料を払い込んでしまうのも一つの手と言えます。


学資保険は保険料をまとめて払うと手数料が浮く分、保険料が割引されるメリットがあります。また運用期間が長くなる分、返戻率が上がります。


つまり、通常よりも保険料が安くなるのです。


学資保険の保険料をまとめて支払うもう一つのメリットは、先ほど述べた祖父母の資金援助が受けやすいという点です。まとまったお金の方が、月々の保険料を支払ってもらうよりも受け取りやすく、説得しやすいのでないでしょうか。


以上のことからまとめて払込ができる学資保険を選ぶことも検討することをおすすめします。

学資保険に入る割合は減少|入らない理由とは?3つのデメリット

学資保険に加入している割合は年々減少している事はご紹介しました。学資保険に入る余裕がないわけではなく、そもそも選択していない方もいらっしゃいます。


なぜ加入率が減っているのか、3つの理由が挙げられます。

  • 返戻率が低い
  • 元本割れのリスク
  • インフレに弱い

学資保険は返戻率の高いものを選ぶことで、資金を増やすことができます。しかし、この返戻率はそこまで高くありません


以前は120%程とかなり高い商品も出されていましたが、最近ではせいぜい110%程度がいいところです。以前よりもだいぶ低くなってしまっているため、多少リスクはありますが投資などを利用すること検討する方も増えています。


学資保険は途中解約自体はできますが、支払ったもの全額が返ってくるわけではありません。元本割れのリスクがあることもデメリットです。


学資保険は子供が大きくなる前から準備するものです。その時の相場で教育資金を準備しても、インフレで必要額が増えた際には不足が生じてしまいます。インフレリスクに弱いこともデメリットに挙げられます。

学資保険に加入する必要性がある人の特徴



学資保険は必要ないと考えるかもしれません。しかし、中には加入する必要性の高い人もいらっしゃいます。

  • 浪費癖があり貯蓄が苦手
  • 保険料を払い続ける覚悟がある人

などの方は学資保険を検討してください。


学資保険に入る余裕がない人が教育資金を貯める方法のひとつが預貯金です。しかし、この方法はコツコツと貯蓄を続けられる人でないと成立しません。


浪費癖があり貯蓄では使ってしまう可能性が高い人は学資保険の利用を検討してください。


また、保険料を払い続ける覚悟があるならば、学資保険はおすすめです。学資保険を利用する場合には毎月一定額を支払っていくことになります。継続して払う覚悟がある方は学資保険を利用するようにしましょう。

学資保険が不要な3つのケース

必要な方がいる一方、不要な方もいらっしゃいます。入る余裕がないわけではなく、自分で不要だと判断して加入しない方です。

  • 必要な教育資金をすでに確保できている
  • 計画的に自分で資産運用や貯蓄ができる
  • 資産の流動性を重視している

必要に応じて貯蓄などを行う必要はありますが、学資保険として教育資金を準備する必要はないため、自分に合った方法で貯蓄を増やす、運用を行うようにしましょう。

ケース①:必要な教育資金をすでに確保できている

学資保険が不要なケース1つ目は、すでに必要な教育資金が確保できている方です。


教育資金の目安としていくつかのパターンをご紹介します。

区分教育費総額
幼稚園から大学まで全て公立774万円
幼稚園・大学が私立で他は公立1,125万円
小・中学校が公立で他は私立1,283万円
全て私立2,228万円
(参考:文部科学省・教育費負担


私立か公立かによって必要になる金額に大きな違いがあります。ある程度どのような教育を望んでいるのかが決っていれば、必要な資金がどれくらいなのか分かります。


資金を計算し、それに足りる貯蓄がすでにある場合には、学資保険は不要です。

ケース②:計画的に自分で資産運用や貯蓄ができる

学資保険が不要なケース2つ目は、計画的に自分で資産運用や貯蓄などができる場合です。


貯蓄が苦手な方には強制的に準備ができる学資保険はおすすめです。


しかし、貯蓄が得意な方もいらっしゃいます。さらに資産運用で増やせる自信があるのならば、学資保険を利用することにそこまでメリットはありません。教育資金準備のためなので、方法は違ってもたまればよいと言えます。


最近ではつみたてNISAジュニアNISAで初心者でも簡単に資産運用ができます。このような制度を活用して教育資金を確保することもできる状況です。


計画的に貯蓄ができる、資産運用ができる方は学資保険は不要です。

ケース③:資産の流動性を重視している

学資保険が不要なケース3つ目は、資産の流動性を重視している場合です。


学資保険で教育資金を準備する場合、満期まで解約しないことが前提となります。その間何かの事情でまとまった資金が必要になったとしても、学資保険を崩すことはできません。


正確にはできるのですが、途中解約は元本割れに繋がります。


自分の必要なタイミングで引き出すことができないため、資産の流動性が低い状態です。


このように、資産の流動性が低くなることを避けたい方には学資保険は向いていません。


預貯金などの方が流動性は高いと言えるため、流動性を重視している場合には学資保険は不要です。

学資保険の加入ベストタイミングはいつ?できるだけ早めがおすすめ

学資保険には、入るタイミングにリミットがあります。当然、満期を20歳に設定しているのに15歳で入る、などということはできませんよね。

ほとんどの保険が、お子さんが7歳の時を加入の制限としているようです。商品によっては、3歳までという商品もあります。


入りたいと決めたら、早めに契約をするのがいいでしょう。


実際、加入するタイミングに関して調査をすると、お子さんの年齢が低いときほど入る割合が多いことが分かりました。


では、加入時期が早いとどんなメリットがあるのでしょうか?

  1. 月々の支払いが安い
    もちろん、早い加入の方が、長い間支払いをすることになるので、毎月の支払いは安くなります。年齢が1歳変わると毎月の支払いはおよそ1,000円変わります。

  2. 返戻率が高い
    満期時に受け取るタイミングになって実感するのが、返戻率。年齢が1歳変わると、受取額はおよそ40,000円変わります。

  3. 親の年齢も若い方が安い
    意外と見落とされるのが、親の年齢が保険料に影響すること。保護者の万が一にも備える機能がある商品のため、若い保護者にやさしい契約となっているのです。


加入時期は、早いに越したことはありません。商品によっては、生まれる140日前から加入できる商品も。早ければ早いほど返戻率などのメリットは大きくなります。

学資保険の加入でチェックする3つのポイント

学資保険に入る余裕がない人でも、必要になる可能性は出てきます。いざ加入を検討する際にポイントとなる項目をチェックしておきましょう。


加入する際のチェックポイントは、

  • 返戻率
  • 保障内容
  • 受け取るタイミング

の3つです。


今は入る余裕がない人でも、そのうち加入できる状況になるかもしれません。その際にはこれらのポイントを基準にしっかりと選ぶようにしてください。

ポイント①:返戻率

加入時のチェックポイント1つ目は返戻率です。


返戻率は支払った保険料がどれくらい増えて(減って)戻ってくるのかを数字で表したものです。

払込保険料総額÷受け取る学資金総額×100

で計算します。


この数値が100%を超える商品を選ぶことで、資産を増やして教育資金の準備ができることになります。


学資保険を選ぶ際にはまずこの返戻率が高いものを選ぶことが重要です。

  • 払込期間を短くする
  • 年払いを選択する

などでも返戻率を高くすることができますが、そもそも高いものを選ぶことでよりお得になります。


より多くの資金が準備できるよう、返戻率をポイントにまずは商品を絞っていくようにしましょう。

ポイント②:保障内容

加入時のチェックポイント2つ目は保障内容です。


返戻率だけで決めてしまう事は避けてください。保障内容も重要です。


保障内容を確認する前に、まずは学資保険に加入する目的を明確にしておきましょう。目的を明確にしたうえで、どのような保障が必要なのか、医療保障特約等の付帯をどうするのかを検討します。


特約の付帯で保障は厚くなりますが、反対に返戻率は下がってしまいます。


どこまでの保障が必要なのか、しっかりと目的に応じて見極めるようにしましょう。

ポイント③:受け取るタイミング

加入時のチェックポイント3つ目は、受け取るタイミングです。


学資保険は商品ごとに受け取るタイミングにも違いがあります。高校費用をカバーしたいのか、大学費用をカバーしたいのかによって受け取るタイミングが違うことは明白です。


どのタイミングで受け取るのか、選んだ商品がそれに当てはまっているのかなどの確認も重要です。


また、受取方法にもいくつかあります。

  • 入学に合わせて一括受取
  • 入学後に毎年分割で受け取る

などが挙げられます。


どのようなタイミングでいくら受け取るのかをしっかりと考えて、それに合った商品を選ぶようにしてください。

まとめ:学資保険に入る余裕がない人もまずはプロに相談してみよう



いかがでしたか?ここでは学資保険に入る余裕がない人が教育資金を準備する方法についてご紹介しました。


子供が生まれると生活費に余裕がなくなることも多々あります。子供が生まれてすぐに学資保険に入ることは教育資金の準備として重要ですが、中には入る余裕がないと感じる人も多くいらっしゃいます。


このような場合には、預貯金や他の生命保険を活用して教育資金の準備をしておきましょう。


なかには入る余裕がないわけではなく、不要と感じる方もいらっしゃるかもしれません。教育資金の準備方法は学資保険だけではないため、自分に合った方法で貯めていくようにしてください。


学資保険に入る余裕がない人は資金不足に対する不安が大きくなってしまうかもしれません。不安を解消するためにも、まずは保険とお金のプロに相談できるマネーキャリアに相談がおすすめです。


ほけんROOMでは他にも保険やお金に関する記事を多数掲載しています。興味のある方はぜひ参考にしてください。

学資保険の必要性が知りたい方はこちらの記事もご覧ください

ランキング