学資保険の最大のメリットである保険料払込免除特則を徹底解説!

学資保険には払込免除となる特則があります。貯蓄に最適と言われる学資保険ですが、貯蓄以外に、契約者にがん・三大疾病など万が一の場合に利用可能。払込免除の特則は、他の特則と比較しても必要です。学資保険への加入をする際、必ず知っておきたい特則・税金を徹底解説します。

契約者に万が一があったら学資保険はどうなるの?払込免除を解説

学資保険のメリットと言えば、保険料払込免除特則と言っても過言ではありません。

自分に万が一のことがあったら子供の教育資金を貯められない...」という不安をお持ちの方は多いですよね。

その不安をすべて解消してくれるのが払込免除特則です。

学資保険に加入していた場合、保険料払込免除特則を付加していれば、両親やそのどちらかに万が一のことがあったとしても、学資保険を継続していくことができる場合があるのです

そこでこの記事では、学資保険を検討している方に向けて
  • 保険料払込免除特則が適用されるケース
  • 払込免除特則の注意点
  • 貯蓄目的の場合の払込免除特則の必要性
について解説していきます。

最後まで読んでいただければ、ご自身で払込免除特則が本当に必要なのかを考えられるようになるはずです。

ぜひ最後までご覧ください。

学資保険の保険料払込免除特則が適用される主な3つのケース

学資保険の保険料払込免除特則が適用されるのは、契約者に万が一のことがあった時となりますが、死亡時以外の適用もあります

適用となるのは
  • 契約者が死亡したとき
  • 契約者が高度障害になったとき
  • 契約者が身体障害者になったとき
以上の3つの状態の時に保険料免除特則が適用となります。

ですから契約者の死亡時だけでなく、死亡に準ずるほど大変な状態になり、子どもの教育資金の貯蓄準備が出来なくなった時にも保険料払込免除となるケースがあります。

ただし、この特約が適用となるには、学資保険を加入している保険会社や学資保険の種類によって、違いがあります。

2つの学資保険に加入していて、保険会社がそれぞれ違う場合、比較してみると必ずしも両方の学資保険が払込免除の適用になるとは限らないので注意が必要です。

ケース①:契約者が死亡したとき

学資保険は教育資金を貯蓄することが目的です。

被保険者である子どもが万が一死亡した時には、死亡保険金は支払われません。
死亡給付金としてそれまでの既払込保険料相当額が支払われることになります。

ただし、保険会社によっては「保障型」の学資保険も取り扱っているところがあり、その場合は、受け取る死亡給付金額が多くなります。

契約者には、死亡保障として学資保険に特則をつけることが出来ます。この保険料払込免除特則をつける事により、契約者の保障に厚みがつきます。

生命保険にも死亡保障があるように、学資保険にも契約者の死亡時には、保険金を支払う代わりにその後の保険料が免除となります。これは、子どもの将来的な教育資金を考えると大変重要と考えられます。

契約者の死亡原因については、病気や事故などの理由は問われません。

ただし、一般の生命保険と同様に、保険金目的などの故意による死亡(自殺など)については、免除の対象とはなりません。

ケース②:契約者が三大疾病などの高度障害状態に該当したとき

契約者が三大疾病によって高度障害状態になった時に、払込免除特則の適用になります。

三大疾病とは、以下の病気のことを指します。
  • がん(悪性新生物)
  • 急性心筋梗塞
  • 脳卒中
がん、心筋梗塞、脳卒中は、「死亡原因の三大疾病」とも呼ばれ、通常の病気と比べて死亡率が高かったり治療費が多くかかるために「三大疾病」と位置づけられています。

三大疾病については保険会社によって、学資保険の保険料払込免除特則における適用事由は違っています。

三大疾病と診断された場合、高度障害状態にならなくても、払込免除が適用とされる学資保険もあります。

高度障害状態についても、保険会社によって基準規定が相違しますが、加入している学資保険の約款に記載されている高度障害状態でなければ、払込免除の対象外となります
該当するかどうかは、約款を確認、もしくはご加入の保険会社に問い合わせしてみてください。

ケース③:契約者が不慮の事故により身体障害の状態になったとき

契約者が保障が始まる日以後の病気・ケガを原因として所定の高度障害状態になったときに払込免除特則が該当になります。

この、高度障害については、各保険会社が規定を定めていて、該当しなければ払込免除は非対象となります。

高度障害の状態には、おもに7つのケースがあります。
  • 両眼の視力を全く永久に失ったもの
  • 言語またはそしゃくを全く永久に失ったもの
  • 中枢神経系、精神または胸腹部臓器に著しい障害を残し、終身常に介護を要するもの
  • 両上肢とも手関節以上で失ったか、またはその用を全く永久に失ったもの
  • 両下肢とも足関節以上で失ったか、またはその用を全く永久に失ったもの
  • 1上肢を手関節以上で失い、かつ1下肢を足関節以上で失ったか、またはその用を永久に失ったもの
  • 1上肢の用を全く永久に失い、かつ1下肢を足関節以上で失ったもの
高度障害は、とても重度のものとされており、国が定める障害者福祉法で定められる内容とは相違します。

また、契約者が万一不慮の事故に遭って一定の身体障害の状態になった時に、学資保険の払込免除特則が該当になります。 

ただし、保障が始まる日以後に発生した不慮の事故によって、契約者が180日以内に所定の身体障害状態になったときに該当となります。180日以降の場合は該当になりませんので注意してください。

学資保険の保険料払込免除特則の注意点


学資保険に保険料払込免除特則を付加しようと検討する際には、必ず知っておかなければならない注意点があります。
  • 契約者の年齢制限
  • 保険料の支払い方法
  • 契約者の自殺
  • 満期や解約時の返戻率
学資保険が払込免除特則に該当したからといって、必ずしも適用になるとは限りません。

また、特則を付加するためには、契約者の年齢制限健康状態の確認が必要となります。

保険料払込免除特則を付加したいと思っても、契約者の年齢や健康状態の基準規定は、取り扱う保険会社や学資保険の種類によって相違します。

また、学資保険は子どもの教育資金のための貯蓄と考えている方もいらっしゃると思います。

しかし、学資保険は「保険」です。払込免除特則は生命保険の要素の一部分になります。
そのため、払込免除特則を付けると保険料が上がりますので、その点は注意しておきましょう。

注意点①:契約者に年齢制限がある場合が多い

学資保険の契約者になるためには、契約者になろうとする人の年齢が、加入しようとする保険会社の規定に定めれられた年齢以下でなければなりません。

最近では、孫のために学資保険に加入しようとしている場合が多くなっていますが、おじいちゃんやおばあちゃんの年齢によっては、契約者になれない場合があります。

保険に加入する時には、学資保険の場合は契約者の健康状態の告知や診査があるからです。

おじいちゃんおばあちゃんの年齢になりますと、健康上の問題が出てきて加入しづらくなっています。

さらに平均余命も関係してきます。

たとえば、30歳の人が契約者になるのと、80歳の人が契約者になるのとでは、払込免除特則に該当する確率が、圧倒的に80歳の人の方が高いからです。

このように考えると、年齢制限は保険という性質上、仕方のないことかもしれません。

注意点②:一時払いの場合は払込免除なし

先ほどからご説明しています通り、契約者が死亡、高度障害に該当した場合には、それ以降の保険料の支払いはありません。

これが、保険料払込免除特則の原点です。

しかし契約時に一時払いをした場合、一括で満期まで保険料が支払済みになっていますので、もし契約途中で特則事由に該当した場合でも、以後の保険料が発生しません。

満期までの保険料を支払ってしまっているので、それ以上の保険料を支払うことがないのです。

一括払いで万が一の状態に該当した場合は、返金してもらえるのではないかと思う人もいますが、残念ながら一括払いの場合、返金制度はありません。

通常通りの継続となります。

ただし、同じ一括払いでも、全期前納の場合は一括で支払った保険料の中から、毎年保険料を充当していることになりますので、特則事由に該当した場合は、未経過期間の保険料は返金されます。

この違いは覚えておいてください。

注意点③:契約から3年以内の契約者の自殺は、払込免除なしとなる

学資保険では保険金目当ての自殺等が多発したため、一定期間の免責期間(保険金が支払われない期間)が設けられています。

これは、一般の生命保険でも同じように定められています。
一般の生命保険では被保険者にあたりますが、学資保険の場合は契約者となります。

過去に自殺者は年間で3万人にものぼったことがありました。
当時は、自殺についての免責期間は1年や2年と定められていましたが、保険金目的の自殺を避けるため、ほとんどの保険会社は自殺による免責期間を3年に引き上げました。

もし仮に自殺を決意し保険に加入したとしても、3年間も自殺の意思を継続できないと考えられているからです。

もちろん、自殺ではなくても、保険金のために他人に自分を殺害するよう強要しても、保険料払込免除特則や保険金支払いの事由には該当しません。

注意点④:保険料払込免除特則をつけると、返戻率は下がってしまう


学資保険の基準は、貯蓄のための保険としての機能を備えているため、それ相応の保険料を支払わなくてはなりません。

掛け捨ての保険の保険料は安いですが、貯蓄要素の高い保険の保険料は高いです。

そして、さらに保険料払込免除特則を付加した場合は、契約者の万が一の保障がプラスされるわけですから、その分、保険料は高くなります。

この保険料払込免除特則に対しての保険料は、保障部分になりますから掛け捨てになります。
一般の生命保険でいう定期保険と同じ考え方になります。

このように、契約者の保障部分(掛け捨て)の保険料が発生しますから、支払う保険料の総額が多くなります。

しかも掛け捨て部分がプラスされるわけですから、特則を付加しない場合と比較すると、同じ満期保険金を受け取る場合、返戻率は当然低くなることになるのです。

学資保険に加入するのにこんなにも注意点があるのかと、驚いている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実際に家庭状況などを考慮すると、「適正な保険料はいくらか」「支払は何年が妥当か」「いつ保険金を受け取ればよいのか」などほかにも考えるべきことはたくさんあります。

それをすべて自分で考えるのは正直難しいですよね。

そのようなときは保険のプロ(FP)に無料相談をおすすめします。家庭の状況などを考慮し適切なお金の使い方を提案してくれます。

下の赤いボタンから相談の詳細を確認・予約ができますので、ぜひお気軽にお申し込みください。

学資保険の保険金に所得税や贈与税が発生する可能性がある

ところで、学資保険は教育資金を貯金する目的なので、税金とは無縁と思っていませんか?


実は、受取人を誰にするかによって税金がかかる場合がありますので、表を使ってご説明します。


 契約形態 契約者満期保険金
受取人
① 契約者=受取人(受け取りが一時金)
② 契約者=受取人(受け取りが年金)
③契約者≠受取人母or子


満期保険金の税金関係を見る時は、契約者と受取人が同一人か否かで見て行きます。 


上の表でいきますと、①と②は契約者と受取人が同一人です。 

①と②の違いは、満期保険金を一時金で受け取るか年金で受け取るかの違いです。 

③は契約者と受取人が別人の場合です。


 以下の事例で見ていきましょう。


  • 満期保険金300万円 
  • 保険料総額280万円(返戻率110%) 
  • 年金で4年間受け取った場合、1年で75万円(配当金は今回はなしで計算)


①契約者=受取人で、満期保険金を一時金で受け取る場合


契約者の所得とみなされ所得税の「一時所得」扱いになります。

ただし、一時所得の場合は特別控除額が50万円あります。


課税対象になる金額は次の式で計算します。

(受け取った金額-所得を得るために支払った金額-特別控除額50万円)×1/2 


これを保険契約に当てはめると、



(満期保険金ー保険料総額ー50万円)×1/2となります。


つまり、満期で受け取った金額から、満期まで掛けた保険料総額を差し引いた額が50万円までなら非課税という事になります。


上のケースで計算してみると

300万円ー280万円<50万円 となり、非課税となります。 

①の場合、差額が50万円を超えるケースはほとんどなく、実質非課税となる事が一番多いパターンです。


②契約者=受取人で、満期保険金を年金で受け取る場合


 契約者の所得の一部とみなされ、所得税の「雑所得」扱いになります。 


 課税対象になる金額は次の式で計算します。 

(受け取った金額ー必要経費)


これを保険契約に当てはめると、 (年金年額ー必要経費)となります。

年金の必要経費は、年金年額×払込保険料の合計額÷年金の総支給見込額で計算します。


上のケースで計算してみると

75万円ー(75万円✕280万円÷300万円)=5万円 となり、5万円が所得に加算されて所得税や住民税がかかります。


 一例として、所得税率10%、住民税率10%の場合ですと、 5万円✕(10%+10%)=1万円の税金が毎年、4年間に渡ってかかることになります。


雑所得の場合は、特別控除額がありませんので、一時所得より税金がかかりやすくなります。


③契約者≠受取人で、満期保険金を受け取る場合


 契約者が第三者へ贈与したと見なされ、「贈与税」となります。


 課税対象になる金額は次の式で計算します。 


(受け取った金額−基礎控除額110万円)✕税率 


これを保険契約に当てはめると、(満期保険金ー110万円)✕税率となります。

この税率は、基礎控除額を引いた後の課税価格によって税率が決まっています。

この課税価格が200万円以下の場合は10%です。


上のケースで計算してみると(300万円ー110万円)✕10%=19万円 となり、19万円贈与税がかかってしまいます。


このように同じ満期保険金をもらったとしても、契約形態によって税金がかかる場合とかからない場合があります。 


特に契約者と受取人を別人にしてしまうと、最も税金の高い贈与税の対象になってしまいます。

契約する際は 契約者=受取人にして一時金でもらうのが一番税金がかからない方法です。

教育資金が目的の学資保険には保険料払込免除特則はつけるべき

保険料払免除特則は、学資保険にはセットになっているケースが結構多いですが、保険会社によっては「選択制」を取っている会社もあります。 

保険料が高くなってしまうので、学資保険は貯蓄のみでよいと考えるケースがありますが、本当に付加しなくてよいのかよく考える必要があります。

学資保険に保険料払込免除特約を付加するということは、契約者の生命保険を付け加えるということになります。

学資保険の契約形態を考えてみてください。

一般の生命保険ですと、契約者は保険料を払う人、被保険者は保険がかけられている人ですから、被保険者である子どもの保障となります。しかし、学資保険の場合は親である契約者の保障ということになります。
ですから契約時の告知や診査は、契約者のものが必要となるわけです。

このように、契約者の生命保険だと考えると、学資保険ではなく、一般の生命保険で保障を準備すればよいと考えることもできますが、その場合は保険料を比較してみてください。

学資保険に特則を付加したとしても、多少は保険料が高くなりますが、一般の生命保険で死亡保障を準備するより、はるかに安くなっています。

契約者に万が一のことがあった場合にも、学資保険は継続したいと考えるならば、保険料払込免除特則は付加しておいたほうがよいと言えます。

まとめ:学資保険に払込免除特則は必ずつけるべし

子どもの教育資金のための学資保険には、貯蓄機能以外に払込免除特則を付加することができます。

もし、学資保険の契約者が世帯の大黒柱だった場合、契約者に万が一の事があった場合、遺された遺族は悲しみとともに生活水準も一気に下がってしまう可能性もあります。

そのような場合、せっかく子どものために準備してきた学資保険の継続が出来なくなり、解約という形で契約が「なし」となってしまう恐れがあるのです。

心の痛みだけでなく、生活への影響を考えるためにも、学資保険の払込免除特則は大切な役割を果たしています。

払込免除特則を特約として付加しておけば、契約者に万が一の事があっても、子どもの教育資金ための貯蓄は、保険料を支払わずに満期金を受け取ることができます。

この、万が一の事、とは、大きく分けて3つあります。
  1. 契約者が死亡したとき 
  2. 契約者が三大疾病(がん・急性心筋梗塞・ 脳卒中)などの高度障害状態に該当したとき 
  3. 契約者が不慮の事故により身体障害の状態になったとき
契約者が万一の状態になった時の大きな助けにつながります。

教育資金としての貯蓄目的はもちろんですが、学資保険は保険としての大変必要な要素も持っています。

学資保険への加入を検討する際には、保険料払込免除特則を付加する場合と付加しない場合との保険料を比較した上で、保険料払込免除特則を付加して加入することをおすすめします。

なお、学資保険を契約するにあたって、契約形態によっては税金がかかってしまう事もあります。
税金がかからないように、契約者と受取人を同一人にすること、満期保険金の受け取りは一時金にすることを強くおすすめします。

また、今回は学資保険のメリットの一つである保険料払込免除特則について説明しましたが、こちらの記事「学資保険のメリット・デメリットとは?」にて、学資保険のメリットの全まとめが載っているので、ぜひご覧になってください。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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