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精神疾患で通院している方でも生命保険や医療保険に加入できる?

精神疾患で通院歴のある方や現在治療中の方は、通常の生命保険に加入することは困難です。ただし、精神疾患の方々でも加入できる生命保険があります。「引受基準緩和型保険」や「無選択型保険」と呼ばれる生命保険ですが、その特徴を十分に理解し加入を検討していきましょう。

精神疾患の患者は生命保険や医療保険に加入できない?

精神疾患の患者数は、うつ病患者や認知症患者をはじめ、年々増えています。

厚生労働省によると、精神疾患の患者数は、平成14年では250万人、平成23年では320万と増えているとの発表がありました。


社会的には精神疾患の病気への理解が広まってきているのですが、現状としては残念ながら、精神疾患の患者は、生命保険や医療保険への加入は難しいとされています。


そこで、この記事では、精神疾患患者における生命保険・医療保険について、


  • 精神疾患患者がどうして保険に入りづらいのか
  • 生命保険・医療保険の加入時における告知審査・告知義務
  • 精神疾患の患者でも加入できる生命保険

以上のことを中心に解説します。


過去に精神科に通っていた方や現在軽度な精神疾患の可能性のある方などが、生命保険・医療保険への加入ができるかどうか不安に思っていることに対して、参考になるかと思います。


ぜひ最後までご覧ください。

なぜ精神疾患の患者が保険に加入しずらいとされているのか

まず気になることは、精神疾患の患者が生命保険や医療保険に加入しずらいとされている理由ですよね。

これは、保険の仕組みが「相互扶助」の精神にもとづき、また保険料が「大数の法則」にもとづいていることに原因があります。


「相互扶助」とは、加入者全員でお金を出し合い、いざ病気になったり怪我をしたりした加入者がいたらそのお金を払って助けるという仕組みです。


そんな中、仮に怪我をよくする人がいたら、どうでしょうか。


その他の怪我をしない人のほうが損をしてしまう仕組みとなってしまいます。


そのようにならないように、怪我や病気をする可能性の高い人の加入を拒否したり、保険料を高くすることで対応するのです。


精神疾患の患者は、通常よりも自殺率や自傷率が高いとされているので、加入時に断れるケースが多いということです。


でも、ポジティブに捉えると、保険料を高くしたり、条件をつけることで、精神疾患の患者も保険に加入することができるのです。


では、次に、加入時の告知審査・告知義務について説明します。

生命保険や医療保険に加入する際には、健康状態や病歴の告知義務がある

生命保険や医療保険には、健康状態や過去の病歴を告知する義務があります。

では、まず告知内容について説明します。

告知内容とは?

告知内容は保険会社、保険商品によって異なりますが基本的には被保険者(保険の対象となる人)の健康状態や病歴、入院・手術の経験について問うものです。

具体的には

  • 最近3ヵ月以内に入院・手術・検査を勧められたことがありますか? 
  • 過去2年以内に入院をしたこと、または手術を受けたことがありますか? 
  • 過去5年以内にがんまたは上皮内新生物で入院をしたこと、または手術を受けたことがありますか?
  • 過去5年以内に、妊娠・分娩に伴う異常で医師の診察・診査・治療・投薬を受けたことがありますか?(女性のみ)または現在妊娠中ですか?

このような質問が挙げられます。原則すべて「いいえ」の場合加入できます。


告知義務違反をするとどうなる?

もしこの告知で嘘をついた場合は、告知義務違反となり、保険金を受け取れないなどのペナルティをくらいます。  


また保険会社から契約を解除することも可能となっています。


ただし、告知義務違反には2年という時効があります。この時効を過ぎると、保険会社は契約を解除するなどの処置をとることができなくなります。


また2年過ぎたとしても、その間に支払い事由が発生した(入院したなど)場合は、例外となり、時効が過ぎたという扱いにはならないので注意しましょう。

精神科の通院が5年以上前であるならば生命保険や医療保険に加入できる

ご自身が記載する告知書をみると、概ね生命保険各社とも「過去5年以内の通院歴」を聞いています。

これは医療機関のカルテの保存義務が5年間であることが理由です。


医療機関は5年経ったカルテを破棄してもかまいません。


つまり、生命保険会社が、告知書の信憑性を裏付ける資料を5年以上経った場合に見つけることが困難となるからです。

精神疾患が5年以上前に治っていたら告知は不要

5年間の保存義務は診療が終了した日から(つまり、医者にもう通院しなくて良いですと言われた日)から発生します。


その後の再発もないならば、完治し通院しなくなってから5年以上経った通院歴を告知する必要はありません。

3年前に治り、医者からも健康であると証明された場合も生命保険や医療保険に加入可能

実は精神疾患が治った時期が5年前でなく3年前であっても、医者からの健康であるという診断書を提出すれば、生命保険に加入できることが多いです。

詳しくは生命保険の担当者に聞いてみましょう。

患者自身が診療を打ち切った場合は要注意

では、医者から完治したと判断されないうちに患者自身が診療を打ち切った場合はどうなるでしょうか?


医療機関で診療が終了した日から5年間は保存義務があると言う事は、診療を継続している患者は5年以上保存しなければいけないことになります。


つまり、患者自身が精神疾患の治療を打ち切った場合は、医療機関からみれば「診療を継続中」と判断され、5年以上経つカルテでも存在している可能性があります。


このカルテの存在を生命保険会社側が知り得る場合には、加入に難色を示すおそれがあります。


精神疾患の患者でも加入できる生命保険がある

精神疾患を抱える方でも加入しやすい保険は存在します。

生命保険の中には、加入条件を通常よりも緩和した保険や、通院歴などの告知書自体を提出しなくても良い保険があります。

しかし、保険料が高額になる傾向があり、保険商品によっては加入してから一定の期間、受け取る保険料が通常の保険よりも低額になると言った条件もあります。

引受基準緩和型保険

引受基準緩和型保険とは、加入を希望する方の健康状態に関する条件を緩和している保険です。

引受基準緩和型保険は、通常の生命保険より引受基準の緩和や、告知する項目が少ないことが特徴です。


ただし、一般的に保険料は割高で、保障内容も通常の生命保険ほど充実しているとは言えない場合もあります。


また、生命保険各社とも緩和される基準や保障内容に差があるため、自分の希望に沿う保険商品を見つけるためには、複数の生命保険会社の資料を比較しながら選択することが大事です。

無選択型保険

無選択型保険とは、加入を希望する方の健康状態に関係なく保険契約が可能な保険です。

告知や医者の診査がなくても加入することができますが、職業や年収の関係等で加入が認められない場合もあります。


また、保険料も高額になる傾向があり、保障内容の制限や、免責条項が通常の生命保険よりも拡大されている場合があります。


生命保険各社とも、加入可能な範囲が異なるため、加入を希望する方はまず、各社の無選択型保険商品を比較検討する必要があります。

精神疾患患者でも加入できる具体的な保険商品を紹介

では、精神疾患患者でも加入できる保険商品とはどのようなものがあるのでしょうか。


ここでは加入できる可能性のある実際の保険商品を3つご紹介します。


それぞれ保障内容が細かく異なり、保険料とともにまとめたので参考にしてみてください。


また加入する際には特約も確認して必要なものは追加することも検討しましょう。

メディケア生命のメディフィットRe(リリーフ)

まずご紹介するのがメディケア生命のメディフィットRe(リリーフ)です。


保障内容は以下の通りです。

  • 入院給付金(日額5,000円コースか10,000円コース)
  • 手術給付金(手術Ⅰ型か手術Ⅱ型を選択可能)
  • 放射線治療給付金(入院日額×10倍の給付金)
  • 骨髄移植給付金(入院日額×10倍の給付金)

入院は日帰り入院から保障され、がんによる入院は支払い日数無制限です。


手術Ⅰ型は入院中に受けた手術は入院日額×10倍、外来手術は入院日額×5倍を受け取ることができます。


手術Ⅱ型は三大疾病の治療を目的とする入院中に受けた手術のうち、開頭術、開胸術、開腹術については入院日額×40倍、それ以外の手術は入院日額×20倍を受け取ることができます。


また、三大疾病以外の入院中に受けた手術のうち、開頭術、開胸術、開腹術については入院日額×20倍、それ以外の手術については入院日額×10倍、外来手術については入院日額×5倍給付金を受け取ることが出来ます。


保険料は40歳男性、入院日額5,000円、手術Ⅰ型コースで月額3,615円、手術Ⅱ型コースで月額4,185円です。

オリックス生命の新キュア・サポート

次にご紹介するのがオリックス生命の新キュア・サポートです。 

保障内容は以下の通りです。


日額10,000円コース
日額5,000円コース日額3,000円コース
(60歳~85歳限定)
入院1日につき10,000円
1日につき5,000円1日につき3,000円
手術(1回につき、何度でも)入院中は10万円
外来は5万円
入院中は5万円 
外来は2.5万円
入院中は3万円
 外来は1.5万円
先進医療(通算2,000万円まで)先進医療の技術料と同額先進医療の技術料と同額先進医療の技術料と同額

また、契約から1年以内は支払われる全ての給付金が半額になります。

更に特約をつけると三大疾病入院による一時金やがん診断一時金、死亡保険金などを受け取ることも可能です。


保険料は40歳男性、入院日額5,000円コースで3,460円です。

損保ジャパンの新・健康のお守り ハート

最後にご紹介するのが損保ジャパン日本興亜ひまわり生命の新・健康のお守り ハートです。 

保障内容は以下の通りです。(入院日額5,000円の場合)

契約から1年以内契約から2年目以降
入院
1日につき2,500円1日につき5,000円
手術(病気やけが)
何度でも
内容により1回につき
10・5・2.5・1.25万円
内容により1回につき
20・10・5・2.5万円
特殊な手術(注1)
1回のみ
対象外10万円
先進医療
通算2,000万円まで
先進医療の技術料の50%相当分先進医療の技術料

(注1)造血幹細胞移植を目的とした骨髄幹細胞または末梢血幹細胞の採取術を受けたとき


入院は帰り入院から保障され、1入院60日までが限度です。

病気とけがで、それぞれ通算1,000日が限度ですが、三大疾病は通算無制限です。


保険料は終身払い、10年払い済、5年払い済が選べ、それぞれ入院日額3,000円~10,000円のコースがあります。 


40歳男性の場合以下のように設定されています。 

支払い方法終身払い10年払い済5年払い済
入院日額3,000円2,423円7,402円15,465円
入院日額5,000円3,905円11,964円25,003円

参考:知恵袋「軽度の不安障害などで精神科で投薬を受けている場合」

知恵袋に「軽度の不安障害などで精神科で投薬を受けている場合」でも通常の生命保険の加入は厳しいのかという投稿がありました。

これは、厳しい。ということになります。


軽度の不安障害どころか、睡眠薬を飲んでいるだけでも、通常の生命保険の加入が厳しくなってしまうのです。


もちろん、さきに説明した引受基準緩和型や無選択型の生命保険は加入できますので、安心してください。

まとめ

精神疾患は、誰もが発症する可能性があります。


現在はストレス社会とも言われ、この様な社会の現状が精神疾患の患者を増やすことにつながっているとも言えます。


さらに精神疾患は、不摂生を続けると発症するという一定の行動が原因となるわけではありません。


自分が健康に気を使っていても、職場や学校でのいじめ、ご近所トラブル、家庭内の問題、金銭問題と多種多様な要因が複雑に絡み合い発症すると言う側面があります。


病歴や通院歴のある方は、精神疾患の辛さを自覚しているからこそ、自分が万が一の事態になった時のため、生命保険に加入したいという思いは、精神疾患を患ったことが無い方以上に強いと考えられます。


その際には、先ほど説明した「引受基準緩和型保険」や「無選択型保険」の加入も一つの良い選択肢です。


何より大事なのは、精神的なつらさを吐きだせるような家族の存在がいるかどうかだと考えます。


ご自身がつらさを吐露し、分かってもらえるような方が存在するだけでも、相当精神的に楽になるでしょう。


精神疾患を発症する前に、身近な家族がお互いに支え合う努力が必要です。

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