一時払い養老保険とは?メリット・デメリット、注意点を解説!

養老保険とは満期保険金と死亡保険金が一緒になった保険になります。昔よく販売されていた一時払い養老保険の利率は良いと言われていますが、その一時払い養老保険の内容や解約する際には注意点がありますので、それに関してお話したいと思います。

監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

養老保険の一時払いとは?

まとまったお金があった場合、どういった形で資産を増やすか考えたことがありますか? 


現在日本では、多くの金融商品を少額から個人で始めることができるようになり、たくさんの選択肢の中から選ぶことができるようになっています。 


その中でも「一時払い養老保険」は保障だけでなく貯蓄にも有効だとして注目されてきました。 


しかし、一時払い養老保険にはお得なメリットがある一方で、「あまりおすすめできない」と言われることもあります。 


そこで、この記事では「一時払い養老保険」について、

  • 一時払い養老保険とはどのような保険なのか 
  • 一時払い養老保険はおすすめできない理由 
  • 一時払い養老保険の満期時にかかる税金 
  • ドル建て一時払い養老保険のメリット・デメリット 

以上のことを中心に解説していきます。 


この記事を読んでいただければ、一時払い養老保険についてさらに知識が深まるとともに、気を付けたい点についても理解していただけると思います。 


 ぜひ最後までご覧ください。 

そもそも一時払い養老保険とは?

そもそも普通の養老保険と一時払いの養老保険の違いは何でしょうか。

その前に養老保険についてご紹介しておきましょう。

養老保険とは、老後の生活資金の貯蓄と死亡保障を兼ね備えた生命保険です。

多くは60歳満期で、60歳までに亡くなった場合や高度障害になった場合は、保険金が出て、そのような事態にならずに満期を迎えた場合は、満期保険金を受け取ることができます。

ただし満期前に途中解約した場合は、元本割れをする可能性が高いことを知っておきましょう。

養老保険の返戻率はとても高いといえるものではないですが、ほぼ強制的に貯蓄ができることと生命保険料控除の対象となり節税効果があることなどのメリットがあり、人気な商品です。

それをふまえて、養老保険の一時払いというのは、加入時に一括で保険料を支払うことで、これにより返戻率があがるというメリットがあります。

これは保険会社が運用できる金額と期間が増えることにより、より多くの運用益を生み出せるという仕組みです。  



一時払い養老保険はあまりおすすめできない?

最近は以下のような理由から、一時払い養老保険はあまりおすすめできない保険となっています。

  • 全体的に低い養老保険の返戻率では将来の受取金額を増やしにくい
  • 保険料を支払った年しか生命保険料控除の対象とならず、実質利回りが低くなる
  • 一時払い養老保険の代替になる保険が存在する 
ここからは、それぞれについて説明していきます。

全体的に低い養老保険の返戻率では将来の受取金額を増やしにくい

一時払いのほうが月払いの返戻率よりも高くなるのは間違いないのですが、現在日本はマイナス金利政策中のため、金利が低く、それゆえに予定利率が低いため、返戻率が高くなりづらいという傾向があります。

一括払いで多くのお金を支払っている割には、一時払いをしてもそれほどお得感はないかもしれないというリスクがあります。

保険料を支払った年しか生命保険料控除の対象とならない

養老保険は、毎年年末調整時や確定申告時に生命保険料控除のなかの一般の生命保険料控除の対象となり、税金が控除されます。


最大4万円(旧制度の場合は最大5万円)まで税金が控除されます。


しかし、一時払い養老保険の場合は、支払った年のみ1度しか生命保険料控除の対象となりません


毎年生命保険料控除を受けることで、貯蓄性のある商品であれば税金の還付などを考慮して、実質利回りが高くなりますが、一時払い養老保険に関しては、加入した次の年からは毎年控除を受けることができないので、この実質利回りが低くなるというデメリットがあります。


なお、同じ一括払いとして、全期前納払いがあります。


この全期前納払いの場合は、毎年生命保険料控除の対象となるというメリットがあります。

一時払い養老保険の代替になる保険が存在する

一時払い養老保険の代替になる商品としては、「一時払い終身保険」や、「一時払い年金保険」などがあります


終身保険は、ご自身に万一のことがあった場合に、家族に残すものとして契約する保険です。


年金保険は、自身の老後資金や、生存している間の資金を用意するために契約する保険になります。 


それぞれの保険契約により、メリットとデメリットがあるため、用途をよく考え、計画を立てて契約する内容を選ぶ必要があります。


他にも、万一のリスクに備えつつ、保険期間終了まで生存していた場合に生存保険金として、払い込んだ保険料を上回る保険金を受け取ることができる、低解約返戻金型保険も検討してみてもよいでしょう。

一時払い養老保険の満期時には税金がかかる?

一時払い養老保険の満期時に受け取る満期保険金には税金がかかるのでしょうか?

一時払い養老保険の満期保険金にかかる税金について、説明していきます。

5年以内に満期になる商品は「金融類時商品」となり税金が発生

5年満期の養老保険の場合は、「金融類似商品」に該当するため、他の種類の所得とは別に課税される源泉分離課税が適用されます。

この場合、満期保険金や解約返戻金から、税金を差し引いた金額が保険会社から支払われる形になります。


イメージとしては源泉徴収のような仕組みなので、確定申告は必要ありません。

6年満期以上の商品も「一時取得」もしくは「雑所得」の対象に

6年満期以上の商品の場合、5年以上経ってから解約したり、満期まで待ってから満期保険金を受け取ることで、受け取ったお金には、受取の方法により一時所得」もしくは「雑所得がかかることになります。


確定申告の対象となり、還付金が戻ってくる仕組みになっています。 


しかし、契約自体は6年満期以上になっていても、5年以内に途中で解約してしまった場合、受け取った解約返戻金は金融類似商品と同様の取り扱いとなってしまい、源泉分離課税の対象となるため、注意が必要です。


以下の記事では満期返戻金にかかる税金の計算方法などについても詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

ドル建て(外貨建て)一時払い養老保険について解説

一時払い養老保険には、ドル建て(外貨建て)の商品も販売されており、最近は国内の一時払い養老保険よりも、ドル建て(外貨建て)のものが注目されています。 


ドル建て(外貨建て)一時払い養老保険とはどのような保険なのか、どのようなメリット・デメリットがあるのか確認しておきましょう。 

ドル建て(外貨建て)一時払い養老保険とは?

ドル建て一時払い養老保険とは、読んで字のごとく「ドルで運用されている一時払い養老保険」です。 

保険の仕組みは基本的に日本の一時払い養老保険と同じで、保障よりも貯蓄もしくは資産運用目的で活用している方が多くみられます。 

低金利が続いている昨今、貯金よりも利回りが期待できるものとして注目されています。 

ドル建て一時払い養老保険は、これまで外資系の保険会社がメインに販売していましたが、最近は日本国内の保険会社も積極的に販売に力を入れています。 

ドル建て(外貨建て)一時払い養老保険のメリット

ドル建て一時払い養老保険には、主に次の5つのメリットがあります。 

  1. 予定利率が高い 
  2. 為替リスクをヘッジできる 
  3. 為替差益が得られる 
  4. 相続税対策に有効である 
  5. 節税に役立つ 

近年、日本のみならず世界的に見ても低金利の状態が続いていますが、ドル建て一時払い養老保険は円建てのものに比べて利率が高い傾向にあります。 

また、円とドルで為替差益が生じた場合はその分受取額がプラスされますのでより貯蓄性が高くなります。 

さらに、円建ての一時払い養老保険と同様に、ドル建ての場合も死亡保険金を受け取った際、500万円×法定相続人数まで非課税になるため、相続税対策に利用できます。

また、中途解約した場合は一時所得の50万円控除があるので、節税対策にも効果があります。 

ドル建て(外貨建て)一時払い養老保険のデメリット

ドル建て一時払い養老保険には魅力的なメリットがあることが分かりましたが、反面気を付けたいデメリットもあります。 

主なデメリットは次の3つが挙げられます。 

  1. 元本割れリスクがある 
  2. カントリーリスクがある 
  3. 為替手数料がかかってしまう 

メリットのところで、為替差益が発生した場合は受取金がプラスになることに触れましたが、反対に為替差損が発生した場合は損失になり、そのときの為替次第では元本割れしてしまうリスクがあります。 

また、円建ての一時払い養老保険と同様に、短期間で中途解約すると、払い込んだ保険料よりも解約返戻金の方が少なくなってしまい、元本割れしてしまう可能性があります。 

さらに、海外の情勢を事細かく把握することは非常に難しいため、政治・経済の動向などカントリーリスクもあります。 

まとめ:一時払い養老保険について

今回は一時払いの養老保険について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回のこの記事のポイントは

  • 近年、返戻率が低下しているので貯蓄として効果的とはいえない 
  • 満期が5年以内かそれ以上かによって課される税金が異なる 
  • ドル建て一時払い養老保険はリスクについてもしっかり理解する

です。


近年、低金利が続いていますので昔のような「お宝保険」とよばれる返戻率の高い保険はありません。


その代わりに、貯蓄として個人型確定拠出年金(iDeCo)やNISAなどの人気が出始めています。


これをきっかけに、一時払い養老保険について具体的な保険商品なども調べつつ、iDeCoやNISAについても調べてみてはいかがでしょうか。


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。


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