更新日:2020/03/09
代表的な貯蓄型保険である養老保険の5年満期には注意が必要!
養老保険に加入している人は、一般的に5年満期の契約となっていることが多く見受けられます。しかし、5年満期の場合、金融類似商品となり源泉分離課税が適用されることをご存知でしょうか。養老保険の源泉分離課税は、所得に関係なく一定の税金を差し引かれることになります。
目次を使って気になるところから読みましょう!
貯蓄型保険の養老保険は5年未満の満期だと損になる?
- 養老保険の特徴
- 貯蓄性生命保険の4つのタイプの紹介
- 5年満期の養老保険の満期保険金が所得税非課税になる仕組み
- 金融類似商品となる3つの条件
貯蓄性の高いとされる養老保険の特徴とは?
- 子どもの教育資金準備のため
- 老後の生活資金のため
さらに貯蓄だけでなく、生命保険としても利用することができるので、万が一の時には満期金と同額の死亡保険金が給付されます。
ただし、注意をしなければならないのが、解約をする場合です。
満期を迎えるまでに解約をしてしまった場合は、それまでに支払った保険料よりも、解約返戻金は少なくなってしまいます。
バブル時代、養老保険は爆発的に販売されており、今の予定利率とは雲泥の差があります。
もし、昔に加入した養老保険がまだ満期を迎えていない長期契約なのであれば、大切に継続しておくようにしてくださいね。
貯蓄型生命保険の4つのタイプを紹介!
貯蓄型の使命保険には、先ほど紹介した養老保険の他にも多くの生命保険があります。
ここでは、貯蓄性の高い生命保険について「終身保険型」「養老・学資保険型」「外貨建て保険型」「個人年金保険型」の4つのタイプに分けて説明していきます。
終身保険型
養老・学資保険型
外貨建て型
個人年金保険型
5年満期の養老保険の返戻金が所得税非課税になる仕組み
課税される対象は、満期保険金の全額に対してではなく、受け取った総額の保険金から支払った保険料の差額です。
ちなみに、5年以上経過した満期保険金は一時所得の扱いとなります。
- 満期金総額ー支払った保険料総額ー50万円
5年満期の養老保険は金融類似商品に該当する
また、5年以上の契約期間である養老保険を、5年未満で解約した場合にも、この金融類似商品に該当するので、注意が必要です。
金融類似商品に該当する要件は
- 保険契約期間が5年以下
- 払込方法が定められた方法
- 保障倍率
貯蓄系の生命保険だからといって、加入しているだけで貯蓄ができると思っていると、5年満期の養老保険のように、源泉分離課税により思っていた満期保険金より少なくなってしまうことがあります。
金融類似商品は源泉分離課税となる
5年満期の養老保険が源泉分離課税された場合、満期保険金や解約返戻金を受け取った時点で、税金が差し引かれているため、確定申告をする必要はありません。
養老保険は、5年満期なのか、5年満期以上の長期契約なのかによって、金融類似商品として扱われるかが変わります。
もちろん、5満期以上の養老保険でも、5年経過前に解約すると、金融類似商品の扱いです。
源泉分離課税では所得税の課税率は一定になる
- 所得税15%
- 復興特別所得税0.315%
- 住民税5%
以前は、5年満期の養老保険に源泉分離課税が20%かかると言われていましたが、平成25年1月1日から平成49年12月31日までは復興特別所得税も追加され、合計で20.315%の税金がかかることになっています。
金融類似商品となる3つの条件
したがって、要件を満たしていなければ、満期金を受け取る時には、一時所得として、所得控除を受けることができるようになるのです。
しかし、短期間で貯蓄ができるからと、5年満期を選ぶケースが多いのですが、実はこの金融類似商品に当てはまってしまう可能性が非常に高いのです。
5年満期の養老保険に加入する場合は、税金面でも大きく変わる可能性があるので、必ず知っておきたい金融類似商品に関する3つの条件を詳しく見ていきましょう。
保険期間は5年以下でなければならない
したがって
- 保険期間が5年以下であること
また、5年以上の保険期間がある養老保険でも
- 保険期間が5年を超える契約で、契約日から解約されたもの
養老保険に加入する場合、源泉分離課税がかからないようにするためには5年満期ではなく5年1か月以上の契約期間が必要になるということです。
仮に、10年満期の養老保険に加入していて、5年1か月で解約した場合は、この条件に当てはまらないので、源泉分離課税がかかることはありません。
保障倍率について
- 災害死亡保険金および、入院や手術給付金の日額に支払い限度日数を乗じて計算した金額が、満期保険金額の5倍未満
- 普通死亡保険金額が、満期保険金額の1倍以下
たとえば、かんぽ保険では契約期間中の死亡保障額を、満期保険金額を基準として、「2倍型」「5倍型」「10倍型」があります。
2倍型の場合、満期保険金額が100万円だとすると、契約期間中の死亡保障は200万円になります。
このような場合には、金融類似商品の保障倍率の条件に該当してしまうので、注意が必要です。
支払い方法について
- 月払い
- 年払い
- 全期前納払い
- 一時払い
- 一時払い
- 契約日から1年以内に、払込保険料総額の50%を支払い
- 契約日から2年以内に、払込保険料総額の75%を支払い
他の保険が満期になり、少しでも良い利率の保険への移行をするケースが多いため、5年満期で一時払いで養老保険に加入するといったケースが多くなるのです。
一時払いは、月払いや年払いなどよりも、返戻率が良くなり、結果として支払うべき保険料の総額が月払いや年払いなどよりも、安くすむということが理由の1つです。
まとめ:貯蓄性の高い養老保険とその注意点
- 養老保険は貯蓄性に優れた保険である
- 養老保険の満期を5年以上にした方が所得税がかかるリスクが小さくなる
- 5年満期の養老保険は金融類似商品として源泉分離課税となる
生命保険の選び方が気になるという方はぜひこちらを読んでみてください。