更新日:2024/04/23
養老保険で貯蓄を考えている人が知っておくべきメリット・デメリット
養老保険は、保障と貯蓄性の2つの機能を兼ね備えた保険として知られています。死亡時・満期時どちらでも保険金が支払われるのは大きなメリットですが、反面デメリットもあります。ここでは特徴を把握し、貯蓄性の高い養老保険をより効率的に活用する方法も見ていきます。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 養老保険で貯蓄を考えている人が知っておくべき低金利の現在
- 養老保険による貯蓄には、積立タイプと一括タイプがある
- 養老保険を貯蓄目的で使うメリット
- メリット1:死亡保険と同等の満期保険金を受け取れる
- メリット2:終身保険より貯蓄性が高く元本割れリスクが少なく確実性が強い
- メリット3:満期前に解約しても解約返戻金が受け取れる
- 養老保険を貯蓄目的で使うデメリット
- デメリット1:生活を圧迫する可能性のある保険料の高さ
- デメリット2:昔と比べて金利が低くなり加入前に計算をする必要がある
- デメリット3:満期を過ぎると更新をすることが出来ない
- デメリット4:そもそも種類が少なく扱っていない会社も多いため積極的におすすめされない
- デメリット5:インフレリスクや保険会社の破綻リスクがある
- 養老保険の貯蓄性を高めるためには?
- 特約をつけず、保障内容を簡潔にする
- 平均的に保険料が高いので、無理のない範囲に設定する
- 保険料の負担が厳しいなら、払い済み保険や契約者貸付制度、自動振替貸付制度を利用する
- まとめ
目次
養老保険で貯蓄を考えている人が知っておくべき低金利の現在
養老保険による貯蓄には、積立タイプと一括タイプがある
積み立てタイプは保険料を月払や年払のように支払っていくタイプ、一括タイプは保険料を契約時に一括で払ってしまうタイプです。
一括タイプも、一時払いと全期前納タイプに分かれます。
一時払いタイプは保険料が一回払いで、全期前納タイプは契約上は年払のものをまとめて支払うタイプです。
あらゆるタイプの中で一時払いが一番利回りが良いのですが、この低金利時代では各保険会社は利益を出すことが困難になり、軒並み販売中止となりました。現在では積み立てタイプと一括タイプの全期前納タイプのみの取り扱いになっています。
養老保険を貯蓄目的で使うメリット
メリット1:死亡保険と同等の満期保険金を受け取れる
掛け捨てが基本的に嫌いな日本人にとっては、「死ななくても損しない」というのは大きなメリットに感じられ、これが養老保険の人気につながりました。
メリット2:終身保険より貯蓄性が高く元本割れリスクが少なく確実性が強い
解約返戻率は養老保険のほうが高く、終身保険よりも貯蓄性に優れていると言えます。
メリット3:満期前に解約しても解約返戻金が受け取れる
養老保険を貯蓄目的で使うデメリット
保険としては貯蓄性が高い養老保険ではありますが、デメリットもあります。
デメリット1:生活を圧迫する可能性のある保険料の高さ
保険と名の付くものの中で、養老保険は保険料の高さではかなり高い部類に入ります。
しかも銀行預金と違ってやっかいなのは、保険料の高さに耐えきれなくなって途中で解約した場合、元本割れしてしまうことです。
デメリット2:昔と比べて金利が低くなり加入前に計算をする必要がある
デメリット3:満期を過ぎると更新をすることが出来ない
もちろん定期保険が更新されると、更新前と比べ保険料が上がってしまうデメリットはありますが、それでも保障が一切なくなってしまうことを考えれば、デメリットは小さいと考える人も多いです。
デメリット4:そもそも種類が少なく扱っていない会社も多いため積極的におすすめされない
デメリット5:インフレリスクや保険会社の破綻リスクがある
また、20年や30年といった長い期間の間には、経営が傾く保険会社も出ないとも限りません。もし、自分が養老保険に加入している保険会社が経営破綻してしまった場合、当初契約した保険金が受け取れない可能性が高まります。
養老保険の貯蓄性を高めるためには?
特約をつけず、保障内容を簡潔にする
例えば、かんぽ生命の養老保険「新フリープラン」1,000万円(60歳満期)に30歳男性が加入したとします。
特約を付けない場合の月払保険料は30,600円ですが、入院特約等をつけると月払保険料は35,700円になります。
30年間の総支払額は、特約なし11,016,000円、特約あり12,852,000円となります。
満期の時に受け取れる満期保険金はどちらも1,000万円ですから、特約をつけるとどれだけ貯蓄性を損なうのか、お分かりいただけると思います。
平均的に保険料が高いので、無理のない範囲に設定する
銀行での積み立てであれば、積み立てることが困難になって中止したとしても、元本は保証されていますが、養老保険の場合、途中解約すると必ず元本割れします。
保険料は、将来的にも支払える範囲で設定しましょう。
保険料の負担が厳しいなら、払い済み保険や契約者貸付制度、自動振替貸付制度を利用する
払い済み保険
保険料の支払いを中止し、保障は小さくなるものの満期まで継続させる方法です。
契約者貸付制度
解約返戻金の8割(保険会社によって割合は異なります)まで、保険会社から貸付を受けられます。それで保険料を支払い、当座をしのぐことが可能です。
自動振替貸付
保険料の支払いがない場合、解約遍歴んの範囲内で、保険会社が自動的に保険料を立て替えて支払う制度です。
養老保険の払い済み保険についてはこちらで詳しく解説していますので、ぜひ読んでみてください。
まとめ
生命保険の選び方が気になるという方はぜひこちらを読んでみてください。