更新日:2022/06/04
就業不能保険は支払い条件が厳しい?加入すべき?選び方とは
公的保障のカバーできない部分を補ってくれる就業不能保険ですが、その支払い条件は厳しいのでしょうか。自営業で傷病手当金が出ない方やローンや子育てなど「もしも働けなくなった場合」の不安に備えて、就業不能保険を検討されている方の参考になれば幸いです。
内容をまとめると
- 就業不能保険の注意するポイントとして、免責期間や就業不能状態について・精神疾患は対象外となる場合があるなど、一般的な定義を解説
- 働けない状態になった時に、公的保障制度を利用したとしても経済的な不安がある方には安心材料としておすすめの保険
- 就業不能保険が必要な人は、自営業やフリーランスなどの個人事業主や預貯金が少なくローンを抱えている方、長期入院の可能性が高い方など。
- 就業不能保険の比較する際の4つのポイントを紹介
- 就業不能保険も含め、保険選びの際はマネーキャリアでオンライン無料相談がおすすめ
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 就業不能保険の支払い基準は厳しい?注意点とは
- 注意点①免責期間がある
- 注意点②所定の就業不能状態のみ適用される
- 注意点③精神疾患が適用範囲外の可能性がある
- そもそも就業不能保険とは?
- 公的保障でまかなえない生活費をカバーできる
- もしも働けなくなった時の経済的不安を軽減できる
- 就業不能保険が必要な人はどんな人?
- ①自営業やフリーランスの方
- ②子育てやローン返済等で預貯金に不安がある方
- ③長期入院が見込まれる方
- 就業不能保険の比較方法4選
- ①給付金の支払い条件
- ②保険金の設定額
- ③給付期間や給付回数
- ④傷病手当金とのバランス
- 就業不能保険は年代や性別・ライフプランをもとに選ぼう!
- まとめ:保険の悩みならまずはマネーキャリアで無料相談!
目次
就業不能保険の支払い基準は厳しい?注意点とは
注意点①免責期間がある
就業不能保険には、免責期間(支払対象外期間)があり、一般的に60日から180日程で設定されています。
入院やケガがで長期に渡る治療が必要、また働けない状態であることが就業不能保険の条件であるため、それらの条件を満たしているのかをみる期間でもあることから、すぐにはもらえない仕組みになっています。
平均入院日数が29.3日となっており、社会人で働いている年齢層に絞ると、15歳から34歳までが11.1日、35歳から64歳までが21.9日となり、実際の給付金を受け取る状態になるには日数が少なく、受給できないと考えてしまうかもしれません。
(参考:生命保険文化センター)
しかし、入院するだけが受給条件ではなく、在宅療養も含めた働けなくない状態と対象になるため、入院が60日満たないとしても保険の支給要件にはマッチします。
また、保険商品によっては、免責期間がなく支給できるものもありますが、そういった商品は月々の保険料が割高になります。
注意点②所定の就業不能状態のみ適用される
保険給付金を受けるためには、保険会社ごとの働けなくなった状態の定義を理解しておくことはとても大切になってきます。
自然妊娠や出産に対して支給事由を対象外にしている保険会社は多いですが、支払対象としている保険会社も存在します。
また、帝王切開や切迫流産など入院を要するなどの異なる状態であれば、支給対象になる場合もあります。
精神疾患は、治療が長く続くことが予想され、また年々増加する傾向にあります。
また、見た目で判断しずらいことや、いつ発症していつ回復したのかなど、治療をするうえでの境界線が分かりづらいなどの理由から、保険対象外として取り扱いずらく障害不能保険の支給事由の対象外としている保険会社もあります。
反対に対象としている保険会社もあるので、加入する際は保障対象になるかどうかチェックが必要です。
働けないくなった状態を見る時に、障害等級を基準にする場合があります。
1~3級の身体障害者手帳が交付されたときと、国民年金による1~2級の障害等級に該当したときの大きく2つに分けられます。
(参考:生命保険文化センター)
公的な制度を判断基準とするため、保険会社が定める基準と比べても分かりやすいのがメリットです。
注意点③精神疾患が適用範囲外の可能性がある
病気やケガをして働けなくなった状態になったときに給付金を受け取れるのが、就業不能保険です。医療保険と大きく違うのは、自宅療養でも保険受給事由になるということ。
ただし、医師の指示で在宅療養をし、支払対象外の期間に全く働く事ができないと判断された場合に給付の対象となります。
重い障害が体に残り、仕事を辞めざるを得なくなったとしても、うつや精神疾患にともなう状態は対象外となることがあり、その基準は保険会社によってさまざまです。
また再発の恐れや完治しにくいなど長期化しやすく患者数も年々増えている傾向にあり、傷病手当取得の疾病も「精神および行動の障害」が割合として一番多く締めています。
(参考:厚生労働省「傷病手当金について」)
判断基準があいまいで長期化になりやすい理由から、障害不能保険の支給事由の対象外としている保険会社もあります。
働けなくなったからといって必ず支給されるわけではないので、加入前には必ず保障内容を確認する事が必要です。
就業不能保険にはさまざまな種類があります。数ある保険会社の中から自分に合った保険を選ぶのは大変です。オンラインで無料相談ができる保険の専門家マネーキャリアへ相談する事をおすすめします。
そもそも就業不能保険とは?
業務外での病気やケガが原因で入院したときに、療養のために仕事を長い期間休まなければいけない時がでてくるかもしれません。働きに行けないということは収入が減るということになり、不安要素の一つとなります。
医療保険に入っていれば治療費やそれらにかかわる費用をまかなえるかもしれません。しかし、家賃やローンなどもろもろの生活費までは補えないうえ、給料などの収入が減ったことへのリカバーができるものは公的保障制度以外ありません。
また公的保障制度を利用したとしても100%補えるわけではなく、働き方によっては公的保障をもらえるまでに時間がかかるなど手薄になります。
働けなくなったとき、収入が減ってしまったことへの備えとして就業不能保険があります。
公的保障でまかなえない生活費をカバーできる
働けなくなった状態になるときに、公的保障制度から給付金が支給されます。
会社員や公務員なら、傷病手当金や障害厚生年金の支給がありますが、傷病手当金なら月収の約3分の2の給付額、障害厚生年金なら診察した初日から1年6カ月後に障害認定を受けたタイミングで給付がはじまります。
自営業やフリーランスなら、傷病手当の保障はないため収入が減った時のサポートがなく、障害基礎年金を受けれるとしても、前述と同じように診察した初日から1年6か月後に障害認定が受けれれば給付がスタートするため、その間の収入がない状態になりかねません。
収入の確保や固定的に支払われる生活費をカバーするためにも、公的保障制度を利用できるとはいえ働けなくなったことへの備えが大切になります。
もしも働けなくなった時の経済的不安を軽減できる
働くことができない状態になったときに預貯金などの蓄えがなく、ある程度の期間の生活費をまかなえない場合、収入が減ることで家賃やローン・教育費などの支払いがなどが家計を圧迫します。
また、自営業やフリーランスといった公的保障制度の傷病手当金が支給対象にならない働き方をしている場合、働けなくなると同時に収入がゼロの状態になる可能性が高くなります。
傷病手当金を受ける事ができる会社員や公務員の方でも、家計での固定費が多く月収の約3分の2を受給していたとしても、支出が多い場合は経済的に苦しくなります。
こういったもしも働けなくなった状態になったときに、就業不能保険へ加入していれば収入が減ることへの不安も軽くなります。
現状の収入や家計の固定費の内訳などを一度見直しながら、就業不能保険について国内最大級のライフプラン相談サービスがうけれるマネーキャリアへ相談してみるのもおすすめです。
就業不能保険が必要な人はどんな人?
会社員や公務員であれば、傷病手当金を受け取る事ができ有給休暇なども利用しながらある程度困ることなく生活する事ができます。
自営業者やフリーランスでの働き方であれば、傷病手当金や有休休暇などの公的保障制度が手薄なため、収入がゼロになってしまう可能性も出てきます。
就業不能保険が必要な人のポイントとしては
- 自営業やフリーランスの人
- 貯蓄が少ない人
- 車や住宅などのローンを返済している人
が挙げられ、会社員や公務員だから大丈夫という訳ではないので、就業不能保険が必要な方についてみていきましょう。
①自営業やフリーランスの方
個人事業主といわれる自営業やフリーランスの方が加入する国民健康保険には傷病手当金などの保障はありません。
公的保障制度で対象となるのが障害基礎年金になりますが、始めて診察を受けた日から1年6カ月経った日が障害認定日となるため、年金を受け取るまでに時間がかかり、その間の保障は何もない状態となります。
また、生活費や教育費など固定的な支出がある程度多い場合は、働けなくなったことで収入がなくなっている状態としては非常に厳しいものがあります。
公的保障制度が会社員や公務員の方より充実していない分、働けなくなり収入が減る事へのリスクはご自身で考え準備していく必要があり、就業不能保険の検討する必要性は高いといえます。
②子育てやローン返済等で預貯金に不安がある方
就業不能保険が必要な方は、自営業やフリーランスの方に限ったことではありません。
会社員や公務員でも、車や住宅のローンを返済したり、子育てや教育費にかける支出など固定的に家計から支出している部分があります。
毎月の収入を見越して返済計画や支払いをしていますが、月収の約3分2の傷病手当金を受けていても影響がないかどうかの金額設定になっているでしょうか?
預貯金などの蓄えがあり、当分の間の収入が減っても大丈夫であれば問題ありませんが、日々の生活である程度余裕を持っていない方であれば、就業不能保険を検討されてみることをおすすめします。
③長期入院が見込まれる方
病気やケガで長期の療養を必要としたときに、長期の入院の平均は29.3日といわれています。
(参考:生命保険文化センター)
長期入院が長く続くことで働けない状況になってしまったときに、治療費やそれにかかわる支出などで生活費も含めて出費はかさんでしまうものです。
また、30代で病気やケガで働けなくなり傷病手当を受けている人は、死亡する人に比べて6倍多いといわれています。
(参考:ほけんROOM「働けなくなる確率は?就業不能状態に備える保険や公的保障を解説」)
死亡リスクに備えることも大切ですが、特に30代から40代の方はご自身が生存していて働けなくなったときへのリスクにも備えることが大切だと言えます。
ご自身の状況に合わせて他の保険も絡めながら、就業不能保険などを備えておくことが重要になってきます。
就業不能保険の比較方法4選
- 給付金の支払い条件
- 保険金の設定額
- 給付期間や給付回数
- 傷病手当金などの公的保障制度とのバランス
①給付金の支払い条件
まずは、ご自身の働き方が公的保障制度にどのように当てはまるのかを確認していきましょう。
会社員や公務員であるなら組合健保や協会けんぽへの加入されています。次の条件を満たせば給付金を受ける事ができます。
- 業務外での病気やケガであること
- 療養のため働くことができないこと
- 給与の支給がなく、4日以上連続して休んでいること
上記要件を見たいしていれば、支給開始から最長1年6カ月間・月収の約3分の2が給付されます。
障害状態になったら給付金が受け取れます。自営業やフリーランスなどの方は「障害基礎年金」、厚生年金に加入している会社員は「障害厚生年金」が給付されます。
- 障害基礎年金は障害等級1・2級
- 障害厚生年金は障害等級1~3級
障害年金 公的年金の中の一つで、 上記が対象等級となり、診察を初めて受けた日から1年6か月後に障害認定をされた場合、以下の給付金が支払われます。
障害等級/家族構成 | 子なし | 子一人 |
---|---|---|
1級 | 976,125円 (月額81.343円) | 1,200,825円 (月額100.068円) |
2級 | 780,900円 (月額65,075円) | 1,005,600円 (月額83,800円) |
障害等級/家族構成 | 独身 | 配偶者ありの 2人世帯 |
---|---|---|
1級 | 約144~180万円 (月額 約12~15万円) | 約168~204万円 (月額 約14~17万円) |
2級 | 約120~144万円 (月額 約10~12万円) | 約144~180万円 (月額 約12~15万円) |
3級 | 約60~72万円 (月額 約5~6万円) | 約60~72万円 (月額 約5~6万円) |
自営業やフリーランスの場合は、傷病手当金や障害厚生年金の保障はありません。障害基礎年金のみの受給となります。
働けなくなった時にもらえる公的保障制度からの給付金額と現在の収入の差額を確認していくことが大切になってきます。
②保険金の設定額
会社員や公務員であっても、公的保障制度からの給付金が支給されたとしても全額保障されているわけではありません。
不足額に生活費の金額を確認、給付金の金額と生活費などの支出となる金額を把握し、その数字に合った保険を選ぶことをおすすめします。
自営業やフリーランスといった個人事業主の場合は、公的保障制度は障害基礎年金のみとなるため、働けない原因となった原因の初診日から1年6カ月後からの給付となります。
その間は収入ゼロとなる可能性が高いため、実際の生活費など数字を確認しながら「もしも無収入になったら」のリスクに備えるための保険を選んでいきましょう
③給付期間や給付回数
就業不能保険で一番大切な給付内容についてですが、各社の取り扱いがそれぞれあるため、ご自身のスタイルにあった商品を選んでいかなければいけません。
選ぶ際には、重要視しているポイントが保障対象となるのかどうか確認をしていく事が大切になります。
一般的には60日から180日を設定している保険商品がありますが、免責期間を設けていない商品などもあります。
支払外対象期間が短ければ保険掛金は割高になります。
また、会社員や公務員の方なら傷病手当金の給付で働けなくなったら収入がゼロになるわけではないので、支払外対象期間を長めに設定してもいいですね。
目的に合わせて設定されることをおすすめします。
子育て期間中のみの設定、車や住宅ローン・教育費などの支払いが終わるまでの期間など、収入が減っては困る期間だけを設定する事で保険料を抑える事ができます。
反対に万全に備えておきたい方は、リタイアする年齢まで想定した期間を設定しておくと安心ですね。
ご自身のライフスタイルに合わせていくことが大切になってきます。
契約期間中毎月1回の支給が一般的ですが、支払回数の上限を決めていたり、一時金という形で給付設定があったりと様々です。
また、精神疾患の場合は支給対象外の取り扱いをしている会社もあります。支給制限を設け回数の上限を決めているところもあるので、都度内容を確認するようにしましょう。
④傷病手当金とのバランス
会社員や公務員の方は傷病手当金が支給されることもあり、より就業不能保険を決めかねるかもしれませんね。
傷病手当金の支給条件にあてはまった場合、次の計算式によって算出されます。
標準報酬月額を平均した金額÷30日×2/3
例えば月収30万円であれば、約20万円。月収の約3分の2が傷病手当金として支給されます。
前述したように、給付金の支給分とローンや教育費・食費などの生活費の割合によって就業不能保険の給付額だったり受給方法を選んでいきましょう。
保険商品によっては、傷病手当金を受けとれる1年6カ月の間は就業不能保険の受取金額を半額にできるプランもあり、保険料も割安になります。
このように就業不能保険は各社の保険商品ごとに取り決めから、受け取り方法まで様々です。よりよい保険商品を選ぶためには、お金や保険の専門家に相談することが一番です。
就業不能保険は年代や性別・ライフプランをもとに選ぼう!
より詳細に就業不能保険が必要な人の特徴や選び方について知りたい方は以下の記事を参考にしてみてはいかがでしょうか?
男性・女性別、年代、独身・既婚別、貯金の有無などあらゆる人の生活環境やライフプランにもとづいた就業不能保険の必要性や選び方について説明していますので、是非ご覧ください。
まとめ:保険の悩みならまずはマネーキャリアで無料相談!
就業不能保険は、働けなくなって収入が減ってしまうことへ備えるための保険です。病気やケガなどで長期の療養が必要になった時に毎月お給料のように保険金が受け取ることができます。
もしものリスクに備える生命保険や医療保険・介護保険などと同じように、働けなくなったときの収入減へのサポートがあればより安心できます。
ただし、ご紹介してきたように就業不能保険の取り扱いは保険会社や商品によって、かなり違ってきます。特に、精神疾患に対する保障についての受け取り方や給付制限などはしっかりと確認しましょう。
またご自身の事は、実は一番よく分からなかったりもします。保険の専門家に相談することで思いつかないプランやアドバイスをもらえることもありますし、数多くの保険商品の中からニーズに合った商品も紹介してくれます。
ぜひ、オンラインで手軽に無料相談が出来るマネーキャリアで保険の相談をしてみて下さい。