日本の保険会社の医療保険には外国人でも加入できる?必要な条件は?

日本で生活している外国人も医療保険に加入したいと考える方はたくさんいらっしゃいます。しかし、日本の医療保険に外国人が加入するためには満たさなければならない条件があり、注意点もあります。必要な補償を得るためにそれらについて詳しくご説明していきます。

外国人でも医療保険に入れるのか

日本で生活している外国人の中には、医療に関する補償を充実させたいと考えている方がたくさんいらっしゃいます。 

そこで医療保険に加入することを検討しますが「外国人が日本の保険会社の医療保険に加入できるのか?」という疑問に悩む方は少なくありません。 


ここでは、外国人でも日本の医療保険に入れるのかどうか、入れるとすればどのような条件が必要なのかについてご説明していきます。 


また医療保険の加入を考える際に注意すべき問題点についても触れていきますので、日本での医療保険選びの参考にしていただけますと幸いです。 

外国人でも医療保険に加入可能である

結論から申し上げると、外国人でも日本の保険会社の医療保険に加入することは可能です。  

ほっと一安心した方もいらっしゃると思いますが、加入するにあたっては一定の条件を満たしている必要があります。 


そして、その条件はクリアすることが容易ではないため、加入できない方がいらっしゃるのも事実です。 


では、外国人が医療保険に加入するために必要な条件や、注意すべき問題点などについて詳しくご説明していきます。  

外国人が医療保険に加入するための条件

外国人が日本の保険会社の医療保険に加入するためには次の3つの条件を満たしている必要があります。 

  1. 日本に居住していること 
  2. 日本語の読み書きができること 
  3. 日本の銀行口座を持っていること 


では、それぞれの条件について詳しく見ていきましょう。 

日本に居住していること

外国人が日本の保険会社の医療保険に加入するために必要な条件の1つ目は「日本に居住していること」です。  

現在日本に居住しており、在留カードおよび特別永住者証明書を持っているか、または外国人登録がなされている必要があります。 

日本語の読み書きができること

外国人が日本の保険会社の医療保険に加入するために必要な条件の2つ目は「日本語の読み書きができること」です。 


こちらは、契約書の記入などで日本語の読み書きが必要になるのはもちろんのこと、約款の内容をきちんと理解してもらうために必要なことです。 


外国人に限ったことではありませんが、保険に加入する際は自分が加入しようとする保険の内容について十分に理解した上で加入するのが大原則だからです。 


また、告知書で聞かれている項目について自分で答えることができなければ契約に進むことができません。 


医療保険は、人の命や健康に関わる大切なものなので外国人であっても内容をしっかりと理解してから加入する必要があります。 

日本の銀行口座を持っていること

外国人が日本の保険会社の医療保険に加入するために必要な条件の3つ目は「日本の銀行口座を持っていること」です。 


これは、医療保険の保険料の引落しに使うためです。


外国人であっても、お給料の受け取りや家賃・水道光熱費などの支払いのために日本の銀行で口座を開設している方もいらっしゃるでしょう。 


しかし、外国人にとって日本で口座開設するのは少しハードルが高めで、口座開設に制限が設けられていることが多いです。 


銀行にもよりますが、90日以内の短期滞在の場合や、90日以上の長期滞在ビザを持っていても日本の滞在期間が6ヶ月未満の方は口座開設ができないとされています。 


外国人が医療保険に加入するために銀行で口座開設する場合は、条件などをあらかじめ銀行に確認しておくと安心です。 

外国人が医療保険に加入するときの注意すべき問題点

外国人が医療保険に加入する際には、次のような注意すべき点があります。 
  • 観光ビザ、就学ビザでは加入できない 
  • 雇用先で健康保険に加入できるか確認する 

万が一の補償のためにも、注意点についてしっかりと理解しておくことが大切です。



観光ビザ、就学ビザでは加入できない

医療保険に加入したい外国人が、観光ビザや就学ビザしか持っていない場合は、医療保険に加入することができません。

  

もし、観光ビザや就学ビザしか持っていない外国人で補償が欲しいという方は、日本へ入国する前もしくは入国した後に海外旅行保険に加入するという方法があります。 


海外旅行保険は、訪日外国人が日本国内において、ケガや病気をした際に医療機関を受診した際の治療費用や患者・遺体を本国へ移送する際の費用が補償されます。 


日本に入国する前に加入しておくこともできますし、最近は入国後にスマホやインターネットでも加入することができるので、医療保険に加入できない外国人に利用していただきたい保険です。  

雇用先で健康保険に加入できれば医療保険の必要性は低い

日本の企業に在籍している外国人であれば、一定の条件を満たせば企業の社会保険制度に加入することになります。  


日本では、雇用関係で使用されている人は国籍を問わずに社会保険への加入が義務付けられていますので、外国人労働者であっても日本人と同様に加入が義務付けられています。 


フルタイムで勤務している外国人の方は原則的に加入が義務付けられていますし、パートタイムなどであっても次の要件を満たせば社会保険に加入することができます。 


  • 週の所定労働時間が20時間以上 
  • 雇用期間が1年以上の見込みである 
  • 賃金月額が8万8千円以上 
  • 学生ではない 
  • 常時501人以上の企業に勤務している  

上記の要件をいずれか1つでも満たせば社会保険の加入対象者になります。


また、外国人にとって気になるのは、日本を離れ母国に帰国した場合、掛けていた厚生年金がムダになってしまうのではないか?ということではないでしょうか? 


実は、日本の厚生年金制度では、加入期間が6ヶ月以上あれば、加入期間に応じた「脱退一時金」を請求することができます。 


決められた期間内にきちんと請求すれば受給することができますので、掛けた分が損してしまうということはありません。 

 

参考:保険会社によっては他の書類を要求されることも

医療保険に加入する際、保険会社によっては「住民票」や結婚されている場合には「婚姻証明書」などの書類の提出を求められることもありますので、どのような書類が必要になるのか保険会社に確認することをおすすめします。  

まとめ

外国人であっても、日本の保険会社の医療保険に加入することは可能です。  

しかし、

  • 日本に居住していること
  • 日本の読み書きができること
  • 銀行口座をもっていること


の3つの条件を満たす必要があり、加入のハードルは高めとなっています。 


他にもほけんROOMには保険についてたくさんの記事があります。興味がある方はぜひご覧ください。

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