更新日:2022/08/25
医療保険・生命保険の不要論の真偽とは?【徹底解説】
- 本当に必要な備えをしたい人
- 医療保険が自分にとって必要か知りたい人
- 医療保険の不要論の真相を知りたい人
内容をまとめると
- 医療保険は不要ではない
- 医療保険の不要論を真に受けると、リスク対策が不十分になる
- 医療保険は想定外な多額の医療費をカバーできる
- 医療保険の必要性が高い人はフリーランス・自営業の人
- 医療保険が不要か診断したい方はマネーキャリアの無料相談がおすすめ!
- 医療保険以外の家計やライフプランも相談できるため、必要か不要か判断することが簡単にできる!
医療保険の必要性はわかっていても、ネットなどで不要論を見ると本当にあなたに必要なのか判断するのは難しいですよね。
実際に医療保険に加入すべきかどうか相談されるケースは増えています。
本記事を見てくださっているあなたも医療保険が本当に必要なのかお悩みの方が多いと思います。
ぜひ、専業主婦の方や自営業で医療費に不安を感じている方や、医療保険は自分にいらないと感じている方は、参考にしてみてください!
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 医療保険の不要論とは?
- 不要論①貯金と公的医療保障で賄える
- 不要論②投資の方が利回りが大きい
- 不要論③半年以上の長期入院に対応できない
- 医療保険の180日ルールとは?
- 医療保険の不要論派が多い理由
- 理由①治療が長期化すると負担が極端に大きくなる
- 理由②実際に医療費のために貯蓄できる人はほぼいない
- 理由③特定の疾病の場合は支払い限度日数を延長できる
- 理由④先進医療で数百万円以上かかる可能性がある
- 理由⑤貯金だけで賄うと医療費を出し惜しみしやすくなる
- 医療保険や生命保険の必要性を解説
- がん保険の必要性について | 特に必要な人の特徴2選!
- 必要性①中高年であるほどがん保険への加入を検討すべき!
- 必要性②遺伝子検査や生活習慣のチェックをもとに選ぼう!
- 医療保険が必要な人の特徴を3つで解説
- 特徴①一家の稼ぎ柱
- 特徴②専業主婦(主夫)・自営業者
- 特徴③病気の罹患前後の経済的・精神的負担を減らしたい人
- 医療保険が不要な人の特徴を2つで解説!
- 不要な人①医療費だけに使える貯金額が数百万円以上ある
- 不要な人②すでに既往歴があり高額な保険にしか加入できない
- 生命保険が不要な人の特徴2つ!
- 不要論①独身の場合は必要ない
- 不要論②貯蓄型を選んでも利回りが低い
- 医療保険に加入する上での3つの注意点
- 注意点①健康なうちに加入
- 注意点②先進医療特約は保険会社が直接払いするのが大事
- 注意点③「若い人は定期型」「中高年は終身型」へ加入
- まとめ:医療保険選びで不安や疑問があればプロに相談しよう!
目次
医療保険の不要論とは?
「医療保険の不要論」という言葉をきいたことはあるでしょうか。
医療保険が自分にとって必要かそうでないのか、悩んだ人は多いかもしれません。ネット検索で「医療保険 いらない」というワードが出てきて、「やはりいらないのか」と思った方もいらっしゃるでしょう。
その是非を検証する前に不要論の主張を整理してみます。
- 貯金と公的保険があるから大丈夫
- お金は投資で増やせばよい
- 医療保険は入院が長すぎると対応できない
ではひとつずつ解説していきましょう。
不要論①貯金と公的医療保障で賄える
医療保険の不要論というのは、貯蓄と公的医療保障で賄えるという考え方が軸になります。
不要論を掲げる人は「治療費などの出費が突然必要になっても、高額療養費制度があるから「心配無用」とよく言います。
高額療養費とは、医療保険の公的制度のひとつで、1ヶ月にかかった医療費について一定の金額以上は保険で補填されるという制度です。補填金額は場合により違いますが、約8万円を支払えば(※)あとは公的保険が補ってくれます。
つまり「8万円ほどであれば貯金から捻出できるだろうから、別途支払う医療保険はお金の無駄」というのが不要論派の主張のポイントなのです。
※69歳以下、標準報酬28~50万円の場合
不要論②投資の方が利回りが大きい
医療保険の不要論を唱える人は、保険料がムダである、その分貯金をすればよい、と考えています。さらに、ある程度貯蓄にゆとりがあるのなら、投資をした方がいいというのが医療保険不要論者の主張です。
たとえば、月々2,500円で年間30,000円、10年間で30万円を医療保険(掛け捨て)に支払ったとします。給付金を受けなかった場合、掛け捨てなので30万円は1円も戻ってきませんが、投資に回した場合、30万円にいくらかの運用益がプラスされることになります。
「将来病気をするかどうか未知なのだから、保険に払うくらいなら利回りのよい投資に回した方がいい」というのが、医療保険不要論の論調なのです。
しかし、投資には元本割れというリスクがともなうことも十分考慮しなければいけません。
不要論③半年以上の長期入院に対応できない
医療保険の入院給付金には、1入院あたりの支払限度日数が定められています。
支払限度日数とは給付金が支払われる上限の日数であり、それを超える入院となった場合は超えた日数分は支払われません。その支払限度日数は商品によって様々で、一般的には60日、120日が多いようです。
医療保険不要論では、この1入院あたりの支払限度日数があるから「半年以上などの長期の入院となった場合には備えられない」と主張されています。
医療保険の180日ルールとは?
医療保険に加入したからと言って、無限に給付金が出るわけではありません。
医療保険では入院の場合「支払い限度日数」があり、1入院あたり受け取れる給付金の日数の上限が設定されています。保険商品によって異なりますが、60日型、120日型というケースが多いです。
さらに、同じ病気やケガで再入院し、かつその間隔が180日に満たない場合、同じ入院とみなされます。「180日ルール」と呼ばれます。つまり退院後、半年経たない再入院は1入院としてみなされ、通しての日数が支払い限度日数にあてはめられます。
入退院を繰り返すタイプの疾患においては180日ルールが適用されやすい状況にあり、すぐに支払い限度日数の上限に達してしまいます。
このように、医療保険の給付金には支払い日数の制限があり、不要論派はこの点についても医療保険がいらない理由だとしています。
医療保険の不要論派が多い理由
よく「高額療養費があるから医療保険はいらない」と言われますが、不安をぬぐい切れない方も一定数いらっしゃると思います。
また医療保険の給付金が出た人の話をきいて、「健康なのが一番」とは思いつつ「給付金は正直うらやましい」と思ったりしますよね。
医療保険不要論を検証しながら、その裏に隠れた医療保険が必要なホントの理由をまとめました。
- 治療の長期化で思わぬ多額の出費
- 医療費のために貯蓄できる人はホントにいるのか
- 支払い限度日数は延ばせることもある
- 先進医療は数百万円以上と非常に高額
ひとつずつ詳しく解説していきます。
理由①治療が長期化すると負担が極端に大きくなる
医療保険不要論派の意見として、以下のようなものがありますが、果たしてどうでしょうか。
- 傷病手当金で給料の3分の2を支給してもらえる
- 高額療養費制度で治療費はせいぜい月8万円程度で済む
負担の大きい生活費
毎月、給料のほとんどが生活費で消えていきます。子育て世代の負担は特に大きいでしょう。
独身の方でも給料のうち、一般的には給料のうち50%程度が生活費です。その場合、傷病手当金を療養費に回せるのはせいぜい10〜20%程度でしょう。傷病手当金が給付されたとしても、生活を通常通り維持するのはむずかしいのが現状であり、家計が破綻するおそれもあります。
長期入院になると高額療養費制度でもカバーできない
1ヶ月以上入院するケースを考えてみます。
【A】1ヶ月あたりの支払い
- 8万円(高額療養費制度を利用した場合の治療費)
- 30万円(差額ベッド代・食事代1日あたり1万円+診断費ほか)
【B】1ヶ月あたり治療費にあてられる収入
- 8万円(傷病手当金の約3割を充当)※月収40万円を想定
収入から支払い費用を差し引くと
【B】8万円 - 【A】38万円 = -30万円
30万円の赤字です。つまり月々30万円の実費負担ということになります。
もし治療が4ヶ月長期化したら、合計が100万円を超えます。こうした長期的な入院リスクは、収入や貯金に不安な若い人や傷病手当金をもらえない自営業の方にとっては致命的な負担にもなり得るのです。
理由②実際に医療費のために貯蓄できる人はほぼいない
医療保険の不要論派の人は「医療保険に入るならその分貯蓄すればよい」と言います。
しかし実際、医療費のために貯金ができる人はあまりいません。
貯蓄の目的をきいたとき、「家を買うため」「子どもの教育費のため」「海外旅行に行くため」現状はこうではないでしょうか。
人は「自分だけは大丈夫」と思いがちです。病気やケガというアクシデントは、自分にだけは起こらないと潜在的に思っているものです。実感のわかないリスクに備えるより、差し迫った出費や目の前の願望のために消費するのが人間というものです。
また、お金を貯めるには時間がかかります。貯蓄を始めてすぐのケガや病気には対応できません。若い世代は特に貯蓄に回せる金額も低く積立期間も短いため、医療保険加入の方がリスク回避には効果的です。
理由③特定の疾病の場合は支払い限度日数を延長できる
医療保険の不要論を主張する人は、「給付金の支払い限度日数がある」という点をデメリットとして指摘します。
しかし、医療保険には下記のように支払い限度日数を引き延ばせるプランもあります。
- 長期入院になりがちな疾患(がんや心疾患、脳血管疾患など)が対象
- 支払い限度日数を拡大、または無制限にできるプランがある
対象となる疾患の種類や延長可能日数は、商品や特約の種類により異なりますので、詳しくは保険会社や代理店に確認してみましょう。入院日数を心配している方はこのようなプランの検討も一案です。
また、お勤めの方は数年以上の長期療養に備え就業不能保険も視野に入れると、より手厚い保障を得ることができます。就業不能保険というのは、数年〜数十年の長期間にわたって病気やケガで長い間働けない場合に給付金が出るという、給与を補うための保険です。就業不能保険についてはこちらで詳しく解説しています。
理由④先進医療で数百万円以上かかる可能性がある
現代は医療が日々進化しています。あなたはある最新の治療法の存在を知ります。有効性が高いこともわかりました。
ただ、公的保険がきかず、高額の費用がかかるようです。あなたは残念ながら費用のためにあきらめることにしました…
もし、この治療法が先進医療として認定されていた場合、医療保険で特約をつけていれば保障の対象となっていた、ということになります。先進医療に頼るほどの病気にかかる確率は低いかもしれません。しかし、そうなった場合致命的な負担になります。先進医療費は放射線治療や手術など、数百万円になる治療もあります。
確率は低くても致命的な損害となる場合、もっとも保険が効力を発揮します。先進医療を使っていたら治療することができたのに、お金を理由にその希望を捨てざるを得ないのは、後悔どころではすまされないと思います。ご家族のことならなおさらです。
理由⑤貯金だけで賄うと医療費を出し惜しみしやすくなる
医療費の負担を貯金だけでまかなう場合には、貯金を減らしたくなくて医療費を出し惜しみしてしまうということがあるかもしれません。
必要な治療であったとしても、お金の心配をして受けるのをやめてしまうという可能性もあります。それによって治療が余計に長引いたり、不完全な治療により再発することで、結果的に経済的な負担が余計にかかるということも考えられます。
治療の長期化や病気の重症化は、家族にとって経済的にも精神的にも大きな負担となりますので、治療を受ける際にお金の心配をせず、必要な治療をきちんと受けることが、病気を完治する上では重要です。
医療保険で医療費の負担にしっかりと備え、お金のことを気にせず治療に臨めるようにしておきましょう。
医療保険や生命保険の必要性を解説
ここで生命保険(死亡保障)の保障はいくら必要か考えてみましょう。
医療保険と生命保険の主体部分である死亡保障は関連性が深いので参考にしていただきたいからです。
同じ年齢の人でも保障額は子持ちの人と独身の人とでは大きく違ってきます。それぞれどのくらいの保障が必要でしょうか?
子供がいる既婚者の場合、3,00万円~5,000万円程度の手厚い保障が必要と考えられます。
現代は共働き世代が多いので、通常の生活費には当面困らないとは思いますが、子供がいる場合、教育費の負担が大きいです。
教育費は、幼稚園から大学まで全て私立の場合は1人あたり約2,600万円、全て公立の場合は約1,000万円かかります。
(参考:平成30年度子供の学習費調査の結果について/文部科学省)
子供の人数や公立・私立学校の選択によって金額は変わってきますが、いずれにしても大きな金額なので手厚い保障が必要となります。
生命保険もライフステージによって必要性や必要な保障額が大きく変わります。
医療保険同様に、生命保険の死亡保障部分についてもしっかりと考える必要があるでしょう。
次の大見出しでは生命保険が不要または必要性の低い人の特徴について解説しますので、興味のある方はぜひご覧ください。
がん保険の必要性について | 特に必要な人の特徴2選!
ここからは、がん保険の必要性について解説していきます。
がんは一生のうちに2人に1人が罹患する病気であると言われており、しっかりとした備えが必要です。
特に備えが必要な、
- 中高年の方
- 遺伝リスクがある方・生活習慣に不安がある方
必要性①中高年であるほどがん保険への加入を検討すべき!
がんの治療は、初期に発見されたり重篤化していなければ、手術と1週間程度の短期の入院で済むケースが一般的です。
しかし中高年になるにつれて、がんの罹患率や重篤化率は上がっていきます。
がんの進行ステージが上がっていくと、上記の入院での治療に加え、退院後も化学療法(抗がん剤治療)が長期に及ぶ可能性があります。
また、治療が終わり経過観察となったとしても、再発してしまう場合もあるのです。
がんの進行ステージはステージ0から4までの5段階あり、一般的にステージ3や4となると積極的に化学療法や放射線治療が併用して行われるようになります。
近年では化学療法や放射線治療は、入院せず外来での通院による治療で行われることも増えています。
がん保険の診断一時金や通院給付金など、入院を伴わない通院でも保障されるように備えて多くことが重要です。
必要性②遺伝子検査や生活習慣のチェックをもとに選ぼう!
がんの原因は様々ですが、生活習慣や遺伝が要因となって発症するケースもあります。
日本において、生活習慣や感染が原因でがんとなった人は、男性の53.3%、女性の27.8%です。
そのうち、喫煙は男性の約29.7%、女性の約5.0%で大きな要因となっています。
喫煙は肺がんを引き起こすイメージが強いですが、実は肺以外にも10部位で喫煙とがんの因果関係が科学的に証明されています。
(参照:
がんの発生要因:[国立がん研究センター がん情報サービス、たばことがん:[国立がん研究センター がん情報サービス)
喫煙習慣がある人は、そうでない人に比べてがんになる可能性が高いと言えますので、がん保険を検討することをおすすめします。
また遺伝によってがんになる場合もあります。
がんの家系で心配だという方は、遺伝子検査を利用すると、自分ががんになりやすいか調べることができます。
がん保険と医療保険の組み合わせであったり、それぞれの保障内容について、たくさんの保険商品の中から選んでいくことは非常に大変です。
たくさんあって複雑な保険商品を比較検討するには、保険のプロに無料相談するのが効率的です。
生涯を左右する大事な決定となる保険選びですので、保険のプロに頼るのは賢い選択であると言えます。
医療保険が必要な人の特徴を3つで解説
医療保険は治療費の補填だけではなく、多方面からサポートしてくれる保険です。
医療保険の必要性が高い人の特徴は
- 働きざかりの稼ぎ頭
- 専業主婦(主夫)やフリーランス
- 精神的負担を減らしたい人
働けなくなったときの収入減をどうするかという点がポイントになります。
突然のケガや病気、近年は精神疾患による長期的な休職も念頭に置いた方がよいかもしれません。
では詳しく解説していきましょう。
特徴①一家の稼ぎ柱
一家の稼ぎ柱がケガ、病気を負い長期的な入院となると、収入減に見舞われて家計がたちゆかなくなるというリスクがあります。
家族は看病に時間をとられ、外に出て働くこともむずかしい状況になります。
稼ぎ柱が長期的に入院となった場合、生活費が底をつく可能性も高くなります。
昨今は一家の主が精神疾患により長期に渡り働けなくなるというケースも多くなっています。
稼ぎ頭の療養で収入が落ち込んだ場合、家計をどう維持するか普段からそのリスクについて十分考えておく必要があります。
医療保険は自分のためだけではありません。医療保険の給付金によって家計を安定させることは、かけがえのない家族と生活を守ることにもつながるのです。
特徴②専業主婦(主夫)・自営業者
医療保険の不要論は、主婦(主夫)や自営業者にも該当するとは言えません。
主婦(主夫)が普段担っている家事、育児、介護などの作業は数多くあり、主婦(主夫)が入院し不在となれば、家事代行や介護サービスにかかる費用が新たに発生します。
盲点となりがちな費用ですが、このあたりのリスクも十分想定しておく必要があります。
また自営業やフリーランスの場合、加入できるのが国民健康保険となり、傷病手当金の制度がありません。自営業やフリーランスの方は公的な保険での保障が不十分な側面があることを忘れてはいけません。
医療保険不要論どころか、自営業やフリーランスの方こそ医療保険で万が一に備えるべきと言えるでしょう。
特徴③病気の罹患前後の経済的・精神的負担を減らしたい人
いざ病気になり入院手術となると、治療費、入院費で多額の費用が発生し経済的負担にさいなまれることになります。
たとえ短期間の入院であったとしても、数十万円もの大金を出費すれば少なからず日々の生活を圧迫することになります。治療費の支払いが増えれば増えるほど、精神的なダメージも大きくなっていきます。
そこで医療保険に入っていれば、給付金があることで生活を経済的に支えると同時に、精神的な不安も軽減してくれます。
医療保険不要論は、この精神面でのメリットが見落とされやすいですが、医療保険で保障されていること自体がメンタル面の安定につながるのです。
病気にかかり日々の生活で不安が生じても、医療保険に守られ治療に専念できるという安心感は療養生活の上でとても大事だと言えるでしょう。
医療保険が不要な人の特徴を2つで解説!
さて、ここまでの説明で医療保険についての必要性については理解できたでしょうか?
入院期間が長期になった場合には、医療費の負担だけではなく差額ベッド代や食事代、家族の交通費、さらには働けなくなった期間の収入の補てんなどでかなりの出費になってしまいます。
健康保険の制度である高額療養制度や傷病手当金が利用できたとしても、それだけではまかないきれず生活が立ち行かなくなるケースも出てきます。
では、医療保険が不要な人とはどのような人でしょうか?次の2つが考えられます。
- 医療費だけに使える貯金額が数百万円以上ある
- すでに既往歴があり高額な保険にしか加入できない
ひとつずつ詳しく説明していきます。
不要な人①医療費だけに使える貯金額が数百万円以上ある
1つ目は貯金が多額にあり医療費として使える貯金だけで数百万円以上ある人です。
先の大見出し「不要論派の多くにもホントは医療保険が必要な5つの理由」で説明しましたが、先進医療費や長期治療化した場合の医療費を貯金でまかなえるなら医療保険で補てんしなくても生活には困らないからです。
しかし、高所得者でも老後資金が破綻する危険性があります。なぜかと言うと、退職後には年金収入での生活が基盤となりますが、それまでの高い生活レベルを落とすのは意外と難しいのです。
現状維持で生活をしていくと、例えば5,000万円ほどあった貯金も15年程度で破綻しているケースが実際におこっているからです。
そのように考えると、医療保険に加入せずに一生を終えるのは危険ではないかと考えられるので注意が必要です。
不要な人②すでに既往歴があり高額な保険にしか加入できない
2つ目は既往歴があって高額な保険にしか加入できない人です。保険は健康体の人と既往歴ありの人とで保険料は公平に保たれなければなりません。
ですから既往歴ありの人の場合、保険契約を断られるときと条件付で契約を引き受けられたり、無選択型・引受緩和型など、通常の保険料より高い保険契約でしか加入できないケースが多いです。
条件付契約の場合、保険会社の社医と呼ばれる医者に再度診察を受けた結果、最終的に数十%増しの保険料で契約可能になる場合と、部位不担保と言ってその部分(例えば子宮に関する部分など)については病気になっても支払わないという場合があります。
高額な保険料を支払ったり、実際に給付金を受け取る可能性の大きい傷病については受け取れないとなると魅力が半減してしまいます。
また、引受緩和型の保険料は高く、加入年齢や給付金額によっては月に数万円程度の保険料を支払うことになるのであれば、さすがに貯金した方が良いので医療保険は不要だと考える人もいるでしょう。
生命保険が不要な人の特徴2つ!
医療保険だけでなく、生命(死亡)保険についても不要論が存在します。その不要論の主張はどういったものでしょうか。
主に以下の2つの理由から不要論を主張しています。
- 独身の場合は必要ない
- 貯蓄型を選んでも利回りが低い
それぞれ内容を確認していきましょう。
不要論①独身の場合は必要ない
1つ目は、独身の方の場合は死亡保険は必要ないという主張です。
妻(夫)や子どもを養っている訳ではないので、万一のことがあっても家族に大きなお金を遺す必要がありません。
むしろ要介護状態となったとき、自分を介護してくれる家族がいない分、介護サービス利用料や介護施設入居費用などを貯金しておくことのほうが大事です。
独身の方は大きな死亡保障を備えなくて良いので、その分毎月積立などで貯金や投資をしてコツコツと資産形成を行いましょう。
ただ独身の方が全く死亡保険が必要ないという訳ではありません。
独身の方は自らの葬儀費用を準備しておくという意味で、最低限の金額(数百万円程度)の死亡保険には加入しておくと良いでしょう。
不要論②貯蓄型を選んでも利回りが低い
2つ目は、貯蓄型の生命保険を選んでも利回りが低いという主張です。
貯蓄型の生命保険とは、毎月の保険料の一部が積み立てられ、死亡時には死亡保険金が支払われるだけでなく、満期時や解約時にも満期金や解約返戻金が支給される場合があるタイプの保険です。
一般的な積立による運用商品と比べると積立利率は低いですが、契約から一定期間経過していれば払込保険料以上の解約返戻金が支給される(=元本割れしない)という商品内容になっています。
したがって死亡保険として利用しつつ、保障が不要になったら解約してお金を手元に置いておくという貯金のような使い方もできます。
具体的には、
- 子どもが独立するまでの間・まとまった貯金が手元にない状態 → 死亡保障
- 子どもの独立後・ある程度貯金が手元にある状態 → 解約返戻金を受け取る※
※解約の際は、解約返戻金がすでに払い込んだ保険料以上の金額となっているか確認しましょう。
もちろん保険以外の積立式の運用商品の方が一般的には利回りが高くなる傾向にありますので、しっかり増やしたいのならそちらの方がおすすめです。
しかし運用商品の中には元本割れのリスクの高いものもあり、投資にあまり詳しくない方いとっては難しく感じることもあるでしょう。
- 貯金と同程度の利回りでいい
- 自分で積立するよりも保険として強制的に積立をした方がしっかり貯金できそう
医療保険に加入する上での3つの注意点
生活を守るために大切な医療保険。加入の際にはどんな注意点があるのでしょうか。
医療保険の保険料は長い期間にわたり支払っていくことになります。
保障内容はもちろん、保険料の面でも納得のいくものを選びたいものです。あわてて加入してあとで後悔したくないですよね。
そこで医療保険加入時の注意点を3点ほどあげてみました。
- 加入は健康なうちに
- 先進医療特約は「直接払い」の商品を
- 「若い人は定期型」「中高年は終身型」
ではひとつずつ解説していきます。
注意点①健康なうちに加入
医療保険に加入しようと思ったら、審査をクリアする必要があります。
病歴の有無など所定の審査基準を通ってはじめて医療保険に入ることができます。
つまり健康でないと医療保険に入ることができません。
また審査を通過できても、保障制限がかかったり保険料割増の条件付きになったりすることがあります。
医療保険には、審査に通りやすい健康なうちに申し込むのが望ましいでしょう。
元気なうちはなかなか医療保険といってもピンとこないかもしれませんが、病気になると加入することがむずかしくなる可能性もありますので、医療保険は健康なうちに申し込むようにするのが大事です。
注意点②先進医療特約は保険会社が直接払いするのが大事
医療保険で先進医療特約をつけると、厚生労働省が指定した高度な医療技術が受けられます。
先進医療は公的な医療制度では補えないため、特約をつけておくと治療時の経済的負担が軽減されます。
先進医療特約でポイントになるのは、医療機関への直接払いができるかという点です。直接払いが可能であれば高額な医療費を立て替える必要がありません。
直接払いについては保険会社や商品により異なりますので、加入時によく確認するとよいでしょう。
注意点③「若い人は定期型」「中高年は終身型」へ加入
医療保険には定期型と終身型という種類があります。
終身型は時代の変化により保証内容が古くなるデメリットがあるため、若い人にはおすすめできません。
また終身型は定期型に比べ保険料が高くなるので、収入が低く貯金も少ない若い世代にはマイナス要素です。
一方定期型は多くの場合、保険期間が70歳頃までという商品がほとんどです。
それ以上保険期間を延長できないため、中高年の場合は保険期間の終了前に定期型から終身型に切り替える必要があります。
年を取るとともに、罹病のリスクと比例して医療保険の必要性が高まります。
若い頃は定期型で保険料を抑え、保険期間が終わる前に終身型保険への切り替えをするというのが医療保険との賢いつき合い方と言えるでしょう。
まとめ:医療保険選びで不安や疑問があればプロに相談しよう!
記事をまとめると
- 医療保険の不要論を鵜呑みにすると大切な家族と生活を守ることができない
- 想定外の入院、長期療養のために医療保険はある
- 自営業者やフリーランスは医療保険のメリットが大きい
医療保険は長い人生を多方面から支えてくれる頼もしい保険です。
「入っていればよかった」と後悔しないように、しっかり医療保険について検討することが重要です。
望む医療や家族形態によって検討するポイントも違ってくると思いますが、顧客満足度93%で全国からオンライン可能なマネーキャリアの無料相談で、まずは素朴な疑問や悩みから解決してみてください。