【要注意】貯蓄型の医療保険のデメリットとは?掛け捨て型と違いを比較

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貯蓄型医療保険は払い込んだ保険料が積み立てられ、保障が必要なくなってもお金が戻ってきます。そんな貯蓄型医療保険には、いくつかの種類があることを知っていますか?本記事では貯蓄型医療保険の種類や、掛け捨て型との違いについて解説します。



▼この記事を読んで欲しい人
  • 貯蓄型医療保険への加入を検討している人
  • 貯蓄型医療保険にはどのような種類があるのか知りたい人
  • 医療保険は貯蓄型と掛け捨て型のどちらに加入すべきか迷っている人

内容をまとめると

  • 貯蓄型医療保険には解約返戻金タイプ・健康還付金タイプ・お祝い金タイプの3種類がある
  • 貯蓄型医療保険は還付金を次の保険の原資として使える
  • 掛け捨て型医療保険の方が商品数が圧倒的に多く、見直しや商品の比較・検討がしやすい
  • 医療保険に加入するなら掛け捨て型の方がおすすめ
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医療保険の貯蓄型(積立型)と掛け捨て型の違いを比較!


医療保険には、大きく分けて貯蓄型と掛け捨て型の2種類があります。それぞれの違いは以下の通りです。


貯蓄型掛け捨て型
保険料割高割安
解約返戻金・還付金の有無
保障期間終身定期


貯蓄型は保険料の一部が積み立てられるため、給付金の支払いがなくても解約返戻金などで保険料が返ってきます。長期にわたって積み立てを行うことから、保障期間は終身タイプが一般的です。


ただし、保険料が保障と積立の両方に使われるため、掛け捨て型と比べると保険料は割高になります。


掛け捨て型は給付金以外で保険料が返ってくることがありません。その分貯蓄型よりも保険料は割安です。また、保障期間は定期タイプが一般的なため、保障内容の定期的な見直しが可能です。

貯蓄型(積立型)の医療保険の5つのデメリット


一見すると貯蓄と保障が両立できてお得に思える貯蓄型医療保険ですが、実は以下のようなデメリットがあります。

  1. 掛け捨て型と比べて商品数が非常に少ない
  2. 基準日以降は解約返戻金が貰えなくなる
  3. 解約返戻金をもらうには医療保障の放棄が前提になる
  4. 他の金融商品と比べて貯蓄性が悪い
  5. 解約時期の判断が難しい

以上のデメリットを理解して加入しないと、お得どころかむしろ損をする可能性が高いです。


本章では、上記で挙げたデメリットをそれぞれ解説します。加入後に「こんなはずじゃなかった」と後悔する前に、デメリットを把握しておきましょう。

デメリット①:商品数が圧倒的に少ない

貯蓄型医療保険のデメリット一つ目は、商品数が圧倒的に少ないことです。


一般的な医療保険は掛け捨て型の商品が大半を占めます。そのため、掛け捨て型の商品と比較すると貯蓄型の商品数は非常に少ないです。


自分に合った医療保険を選ぶには、多くの商品を比較・検討することが重要です。最初から選択肢の少ない貯蓄型に絞ってしまうと、適切な医療保障が選定しにくくなります。


医療保険を選ぶ際は貯蓄型だけに絞るのではなく、掛け捨て型も含めて検討しましょう。

デメリット②:解約返戻金は基準日以降になると貰えなくなる

貯蓄型医療保険のデメリット二つ目は、基準日以降になると解約返戻金が貰えなくなることです。


健康還付金タイプの医療保険では、健康還付金の支払基準日が過ぎると解約返戻金がもらえません。


健康還付金も解約返戻金も、これまで積み立ててきた保険料の中から支払われます。つまり、健康還付金が支払われた場合は積み立てた保険料が健康還付金に充てられるため、解約返戻金の分がなくなるのです。


そのため、解約返戻金が必要な場合は基準日より前に解約を行う必要があります。なお、基準日前の解約でも入院や手術で給付金の支払いがあった場合は金額が減る、もしくは全くなくなる点には注意しましょう。

デメリット③:解約返戻金は医療保障の放棄が前提になる

貯蓄型医療保険のデメリット三つ目は、解約返戻金をもらうのは医療保障の放棄が前提になることです。


解約返戻金を受け取るには、当然ですが解約が必要です。解約をすれば、医療保険の最大のメリットである医療保障を手放すことになります。


一旦医療保険を解約して再度加入しようとした場合、

  • 健康状態次第では新たな医療保険に加入できなくなる
  • 契約年齢によって保険料が上がる

などのリスクがあります。


高齢になるにつれて病気の罹患率が上昇するため、医療保障の放棄は非常に危険です。特にがんに関しては、がんは男女ともに2人に1人が罹患するとされており、60代以降から罹患リスクが急上昇します(国立がん研究センター「最新がん統計」より)。


必要なタイミングで必要な医療保障を得るためにも、無計画な解約は避けましょう。

デメリット④:他の金融商品よりも貯蓄性が悪い

貯蓄型医療保険のデメリット四つ目は、他の金融商品よりも貯蓄性が悪いことです。


医療保険、生命保険などの保険商品は利回りが悪く、貯蓄としては向いていません。


例えば、毎月の積立額を1万円として、満期時返戻率が110%の医療保険(満期30年)と、年率3%で30年間資産運用した場合をシミュレーションしてみます。

医療保険資産運用
元本360万円360万円
30年後396万円約583万円
リターン36万円約223万円

以上のように、医療保険と資産運用ではリターンに大きな差が生まれます。そのため、「貯蓄と保障が両立できるから」と安易に貯蓄型医療保険に加入するのではなく、貯蓄をする場合は他の金融商品について勉強しましょう。


多くの人はお金や経済に関するリテラシーが足りず、失敗や勘違いをしがちです。お金に関する失敗は大きなリスクになる場合もあるため、慎重に選択してください。


お金に関して勉強する際は、ファイナンシャルプランナー(FP)など、販売利益を目的としないプロへの相談をすることがおすすめです。

デメリット⑤:解約時期を決めるのが難しい

貯蓄型医療保険のデメリット五つ目は、解約時期を決めるのが難しいことです。


解約返戻金はピーク時期となるのが70〜80歳など加入時に決定されます。また、還付金やお祝い金がもらえるのは、数年に一度とタイミングが決まっています。


このように還付金や給付金がもらえる時期が決まっている場合は、心理的にも経済合理的にも中途半端な時期にやめづらいです。医療保険は定期的な見直しを行う必要がありますが、以上の点が見直しの妨げとなる恐れがあります。


医療保険の本来の役割は病気やケガによる経済的リスクのカバーです。そのため、解約返戻金などの還付金を前提とした加入は避け、解約のしやすい掛け捨ても含めて検討しましょう。

貯蓄型の医療保険のメリット:還付金を次の保険の原資に使える


貯蓄型医療保険のメリットは、還付金を次の保険の原資として使えることです。


終身型医療保険の最大のデメリットは医療方法や技術の変化により、医療保障が古くなる危険性がある点です。保障内容の劣化とともに保障内容の見直しを行う場合、終身型は定期型よりも多額の保険料を支払った分、解約する上で心理的なハードルが生じやすくなります。


しかし、貯蓄型であれば払い込んだ保険料の大半が返還されるため、次の保険商品の保険料への原資として利用可能です。これにより、保障の変更・見直しをする際の経済的・心理的ハードルが低くなります。


ただし、この方法の大きな落とし穴として以下の点が挙げられます。

  • 保障内容の見直しができるのは解約返戻金がピークに達する70〜80歳の高齢時
  • 高齢時には傷病歴を持っている可能性が高い
  • 傷病歴がある場合は高額な保険料を支払い無選択型や引受緩和型などに加入することになる

結論としては、確かに解約返戻金などの還付金を次の保険の原資に使えるメリットがありますが、その際のリスクも大きい点には注意が必要です。

医療保険の貯蓄型(積立型)の3つの種類


貯蓄型の医療保険とは、給付金の支払いがなくても払い込んだ保険料が何らかの形で返ってくるタイプの医療保険です。払い込んだ保険料の一部が積み立てられ、所定の条件を満たした場合に返還されます。


受け取り方法は主に以下の3種類があります。

  1. 解約返戻金タイプ
  2. 健康還付金タイプ
  3. お祝い金タイプ

本章では、上記3種類の貯蓄型医療保険について、それぞれ特徴を解説します。

種類①:解約返戻金タイプ

解約返戻金タイプは、解約時にこれまで払い込んだ保険料が返ってきます。病気やケガで給付金をもらっていても、受け取り金額は減りません。解約のタイミングは契約者次第のため、ライフイベントに向けた資金の準備としても活用可能です。


返戻率は加入期間に応じて異なり、一般的には長期間になるほど高くなります。返戻率は以下の式で計算できます。

受け取り金額 ÷ 払込済み保険料の総額 × 100 = 返戻率(%)

ただし、基本的に返ってくる金額は払込済み保険料の総額よりも少ないです。また、短期で解約した場合は解約返戻金が全くないか、あってもごく僅かになります。

種類②:健康還付金タイプ

健康還付金タイプでは、所定の年齢までに払い込んだ保険料が返ってきます。受取期間は60〜70歳あたりで設定することが一般的です。受け取り金額は積立期間が長期になるほど大きくなり、老後資金の準備としても活用できます。


受け取り金額は加入中の給付金の支給の有無により変わります。

  • 給付金を受け取っていない → 受け取り金額=払込済み保険料の総額
  • 給付金を受け取っている → 受け取り金額=払込済み保険料の総額-給付金額
以上のように、病気やケガで給付金を受け取っている場合は、受け取り金額が減る点には注意しましょう。

種類③:お祝い金タイプ

お祝い金タイプでは、一定期間を健康に過ごすとお祝い金が支払われます。例えば、「5年間で一度も給付金の支払いがなければ3万円を給付」というイメージです。


お祝い金には決まった用途がないため、家計の足しにしたり旅行に行ったりと、生活を豊かにする目的で利用できます。


ただし、お祝い金はあくまで保障を使わなかった分がキャッシュバックされるシステムのため、病気やケガで給付金を受け取っている場合はお祝い金がもらえません。


なお、解約返戻金タイプや健康還付金タイプは終身型の医療保険であることが一般的ですが、お祝い金タイプの場合は定期型の医療保険でも取り扱われます。

医療保険は貯蓄型よりも掛け捨て型の商品の方がおすすめ!


医療保険に加入する場合は、貯蓄型よりも掛け捨て型の商品の方がおすすめです。


貯蓄型は保障が必要にならなくても保険料が返ってくるメリットがある一方で、

  • 商品が少なく比較・検討がしづらい
  • 解約返戻金が元本割れしたり全くなくなる可能性がある
  • 解約時期の判断が難しい

などのデメリットがあります。そのため、医療保険本来の役割を考えると、貯蓄型への加入はおすすめできません。


掛け捨ての場合は、

  • 商品数が豊富で比較・検討しやすい
  • 保障内容の見直しが気軽にできる

などのメリットがあります。医療保険はライフステージや医療技術の変化に合わせた見直しが重要です。掛け捨て型なら還付金がないことで気軽に見直しができて、多くの商品から自分に合った商品が選べます。


以上の点から、医療保険としての役割が十分に発揮できる掛け捨て型の方がおすすめです。

掛け捨て型の医療保険の2つのメリット


医療保険に加入する場合は掛け捨て型も検討しましょう。


解約時に保険料が無駄になるからといって、必ずしも損というわけではありません。掛け捨て型医療保険には、医療保険本来の役割を十分に発揮できる、以下の2つのメリットがあります。

  1. 商品数が豊富
  2. 保障内容の見直しがしやすい
本章では上記で挙げたメリットをそれぞれ解説します。

メリット①:商品数が多い

掛け捨て型医療保険のメリット一つ目は、商品数が多いことです。医療保険は掛け捨て型が一般的であり、商品数も貯蓄型と比べると圧倒的に多いです。


病気には遺伝や生活習慣などが少なからず関係します。例えば、がんには遺伝性腫瘍という体質があり、この体質に該当する場合は家系内で特定のがんが発症しやすいです。他にも、

  • がん
  • 脳卒中
  • 心筋梗塞
  • 高血圧性疾患
  • 糖尿病
  • 肝硬変
  • 慢性腎不全

これら病気をまとめて七大生活習慣病と呼ばれ、日頃の生活習慣が原因となる場合があります。


以上のように、病気に対するリスクは人それぞれ異なります。そのため、保障内容を多岐にわたって検討できるのは大きなメリットです。

メリット②:保障内容の見直しがしやすい

掛け捨て型医療保険のメリット二つ目は、保障内容の見直しがしやすいことです。


掛け捨て型の商品には解約返戻金や健康還付金がありません。そのため、還付時期により解約のタイミングを左右されず、保障内容の見直しがしやすいです。


近年は、

  • 医療技術の進歩
  • 入院が長期化した場合の担当医師の診療報酬削減政策

などの理由から、医療状況が目まぐるしく変化しています。このような変化に対し臨機応変に対応するためには、保障内容の見直しのしやすさが重要です。


時代に合った保障を柔軟に準備するためにも、掛け捨て型医療保険への加入を検討しましょう。

貯蓄型の医療保険・生命保険ランキング|おすすめを紹介!

医療保険は掛け捨ての方が、商品がたくさんあったり、思い立った時に保障の見直す行動が起こしやすかったりと、前述で解説しました。


しかし、貯蓄型の保険にもメリットがあります。

  • 長期で保有することで資産形成として活用できる
  • 契約者貸付など低い金利で利用する事ができる

などが挙げられます。


ある程度の期間の保有は必要になりますが、掛け捨てでない事で解約返戻金を受け取れることができます。それらを元に医療保障をキープしつつ、新しく保険に切り替えるための軍資金や老後の資金として蓄えておくことができます。


また、一定期間お金を借りる事ができる契約者貸付保険が途中から払えなくなった時に立て替えてくれる自動貸付の制度があるので、長期的に考えた時に貯蓄型はデメリットばかりではありません。


貯蓄型にする事でのメリットについて説明していきます。

おすすめ①:子もちは1000万円の貯蓄生命保険もおすすめ!

教育費がかかるお子様がいる場合、医療保険だけでは経済的サポートは十分とはいえず、生命保険など残された家族のために保険に入る方はすくなくありません。


両親にもしもの事があると生活が一変することから、医療保険の治療のためだけではなく残された家族の数年間の生活を保障するために、普通の貯金では貯める事のできない金額を生命保険や死亡保障のある医療保険で備えておくことが必要になります。


また、万が一の事がなかったとしても、その後子供が独立し残された家族への経済的サポートが不要になってきたときに、長期でコツコツ積み上げてきた解約返戻金を活かして、老後の資金に変えていくこともできます。


自主的に貯金をすることが難しい方だったり、保険会社が運用することで貯金をするより高額な金額になる場合もあるため、商品の特性と長期計画を考えた時に貯蓄型の生命保険を検討してみるのは悪くない選択です。

おすすめ②:老後直前で見直し予定があるなら貯蓄医療保険に加入

生命保険や医療保険それぞれに貯蓄型の保険タイプはあります。


長い目で見たときに貯蓄型の保険を選ぶことで、満期後に手元にお金が残るメリットがあります。


この特徴を利用して満期となる老後の直前に、より病気リスクが高くなる先を見越して見直しの予定を考えている人は、解約返戻金がついた医療保険に再加入してもいいですね。


見直したいタイミングと返戻金額とを考慮し、新しい保険商品へ加入するための軍資金にするのも一つの方法です。


しかし、この方法にはデメリットがあり、老後の直前まで健康でいる事が条件になってきます。見直そうと思った段階ですでに病気を患っている場合は、入りたい保険に加入できない場合が出てきます。


保険の種類によっては、既往歴があっても特定の保険であれば加入できるケースもあります


例えば、がん保険や三大疾病保険など特定の病気など高齢になるにつれて重症化しやすく治療も長期化するなどの危険があるなどの理由から、加入が可能になっている商品もあります。


しかし、無選択型や引受緩和型など既往歴や持病があっても緩い告知で加入できる保険は、支給事由に条件が設けられていて考えている保障内容よりも手薄な内容になってしまったり、保険料が高くなる傾向があるのでおすすめはしません。


いずれにしても、保険を見直し新たに保険を加入する場合も含め、しっかりと保障内容や支給事由を確認することが大切になってきます。

【参考】貯蓄型(積立型)医療保険と貯蓄型生命保険の違い


医療保険以外の貯蓄型の保険商品としては生命保険もあります。それぞれの商品の特徴は以下の通りです。

医療保険生命保険
給付金・保険金の受取人被保険者本人被保険者の家族
給付金・保険金の受取時期入院時・手術時など被保険者の死亡時
主な利用目的病気やケガへの備え遺族の生活費
葬儀代など

貯蓄型の生命保険は解約時に解約返戻金がもらえ、解約をしなくても死亡後に死亡保険金がもらえます。そのため、遺族の当面の生活資金として利用可能です。


医療保険は病気やケガになった際の入院費などの金銭的サポートが目的です。そのため、解約せずに死亡した場合は給付金がもらえません。確実にお金を受け取りたい場合は解約が必要になります。

まとめ:医療保険など金融商品選びはお金のプロであるFPに相談


貯蓄型医療保険の種類や掛け捨て型との違いを解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


医療保険を選ぶ際は「貯蓄性の有無」などの表面的な損得で判断するのではなく、保障内容や見直しのしやすさに注目することが大切です。


自分に合った医療保険を選ぶ際は、FPを始めとした保険のプロに相談しましょう。保険業法的に、保険商品や保険会社の実名をサイトで紹介することはできません。しかし、直接の

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