更新日:2022/05/17
医療保険の最低限の保障内容や他の商品との選び方をプロが徹底解説!
医療保険に加入する際は最低限の保障で保険料を安くしたいと考えている方は多いです。しかし安さだけで保険料を選ぶのは危険ですし、保障内容もおざなりにはできません。そこで今回は最低限の保障で医療保険に加入したいとき、どのようなポイントを抑えれば良いか解説します。
- 最低限の保障と安い保険料を重視したいときどのように医療保険を選べば良いのか分からない方
- 自分自身が「備えるべきリスク」についていまいち把握できない方
内容をまとめると
- 医療保険の入院給付金は最低額に設定し、入院よりも通院時の保障を重視しよう
- 独身者は医療保険と就業不能保険、既婚者は医療保険と死亡保険、30代後半以降は終身型医療保険というように、それぞれの状況で異なるリスクに合わせて選ぼう
- コストを抑えるために医療費控除で節税したりネット型保険での加入や各種割引制度等をフル活用しよう
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目次を使って気になるところから読みましょう!
- 医療保険の最低限の保障内容の選び方3選
- 選び方①:日額保障給付金は5000円が目安
- 選び方②:一時金よりも通院保障を重視
- 選び方③:先進医療特約を絶対に追加
- 【家族構成・年齢別】最低限必要な医療保険おすすめの選び方4選
- 選び方①:独身の人は「医療保険」と「就業不能保険」に加入
- 選び方②:妻子もちは「医療保険」と「生命(死亡)保険」に加入
- 選び方③:20代〜30代前半なら医療保険は掛け捨て定期を選択
- 選び方④:30代〜50代なら医療保険は掛け捨て終身を選択
- 医療保険やその他保険の保険料を削減・節約する方法4選
- 方法①:医療費控除
- 方法②:終身型医療保険で「終身払い」を選択
- 方法③:ネット型保険も検討
- 方法④:割引制度
- 女性保険は必要ナシ
- まとめ:医療保険選びで不安や疑問があればプロに相談しよう!
目次
医療保険の最低限の保障内容の選び方3選
医療保険の保障内容は最低限にして保険料をできるだけ抑えたいと考えている方は多いですが、「安い保険料」と「最低限の保障」を両立させたいとき、どのように保障内容を選べば良いのか分からないという方も多いでしょう。
そこでまずは、最低限の保障内容で医療保険をどのように選べば良いか、
- 入院給付金は5,000円で充分
- 一時金よりも通院保障を重視した方が良い
- 先進医療特約は必ず付帯する
選び方①:日額保障給付金は5000円が目安
医療保険の入院給付金は「日額5,000円」または設定できる最低の金額に設定します。
なぜ最低限の5,000円で充分なのか、その理由としては
- 入院日数が短期化されている傾向にある
- 医療費が高額になった場合は高額療養費制度を利用できる
- 入院が長期化した場合は就業不能保険を活用できる
年 | 一般診療所 平均在院日数 | 病院 平均在院日数 |
---|---|---|
平成11年 | 19.3 | 41.8 |
平成17年 | 21.6 | 39.2 |
平成23年 | 17.5 | 34.3 |
平成29年 | 12.9 | 30.6 |
所得区分 | 負担上限額 | ※多数回該当 |
---|---|---|
年収1,160万円~ | 252,600円+(医療費-842,000円)×1% | 140,100円 |
年収約770万~約1,160万円 | 167,400円+(医療費-558,000円)×1% | 93,000円 |
年収約370万~約770万円 | 80,100円+(医療費-267,000円)×1% | 44,400円 |
~年収約370万円 | 57,600円 | 44,400円 |
69歳以下
所得区分 | 所得上限額 | ※多数回該当 |
---|---|---|
年収約1,160万円~ | 252,600円+(医療費-842,000円)×1% | 140,100円 |
年収約770万~約1,160万円 | 167,400円+(医療費-558,000円)×1% | 93,000円 |
年収約370万~約770万円 | 80,100円+(医療費-267,000円)×1% | 44,400円 |
~年収約370万円 | 57,600円 | 44,400円 |
住民税非課税者 | 35,400円 | 24,600円 |
- 差額ベッド代
- 食費(1日あたり3食)
- アメニティー代
- 日用品、被服費等
選び方②:一時金よりも通院保障を重視
医療保険を選ぶ際は一時金よりも通院保障を重視することで、低コストで最低限の保障を得ることができます。
医療保険では入院・手術時に「一時金」を受け取れるタイプの保険があります。一時金は入院日数や手術内容にかかわらず一定額を受け取ることができるため、短期入院の場合は給付金よりも多くの金額を受け取れるメリットがあります。
ただし一時金を受け取れるタイプの医療保険にも、
- 一般的に給付金を受け取るタイプより保険料が高い
- 特にがんなどは入院を行わずに通院治療で完治を目指すケースが増えている
- 一度に受け取れる金額が多くても入院が長期化した場合に対応できない
- 給付金タイプに20歳で加入:7,310円
- 一時金タイプに20歳で加入:13,887円
選び方③:先進医療特約を絶対に追加
医療保険に加入する際は、必ず先進医療特約を付帯しましょう。
先進医療特約とは保険が適用されない高度な医療行為である「先進医療」を受けた場合に医療費の実費が保障される特約です。
なぜこれが必須なのか、それは先進医療の治療費(技術料)は非常に高額になる可能性が高く、場合によっては数百万円の自己負担になるリスクがあるからです。
中央社会保険医療協議会の「令和3年6月30日時点で実施されていた先進医療の実績報告について」によると、代表的な先進医療における技術料の平均額は次のとおりです。
治療内容 | 1件あたりの平均技術料 | 年間実施件数 |
---|---|---|
MRI撮影及び超音波検査融合画像に 基づく前立腺針生検法 | 108,183円 | 1,338件 |
高周波切除器を用いた 子宮腺筋症核出術 | 300,857円 | 105件 |
陽子線治療 | 2,649,978円 | 1,285件 |
重粒子線治療 | 3,186,609円 | 683件 |
このように、年間1200件以上実施されている「陽子線治療」でも平均で約260万円という非常に大きな自己負担が発生しています。
実際に先進医療の必要が生じる可能性はかなり低いですが、万が一必要になった場合の金銭的リスクは非常に大きいです。医療費が支払えないために必要な治療が受けられず命を落とすという事態も起こり得ます。
医療保険における先進医療特約は、ほとんどの場合基本保障に200円から300円プラスするだけで加入できます。低コストで大きなリスクに備えられるので、ぜひ加入しておきましょう。
【家族構成・年齢別】最低限必要な医療保険おすすめの選び方4選
どのような医療保険を選べば良いかは、年齢や家族構成など置かれている環境によって大きく変わります。
そこで次は、医療保険における最低限必要な保障について、
- 独身:医療保険と就業不能保険
- 既婚者:医療保険と生命保険
- 20〜30代前半:掛け捨て定期医療保険
- 30〜50代:掛け捨て終身保険
選び方①:独身の人は「医療保険」と「就業不能保険」に加入
独身の方は、
- 医療保険
- 就業不能保険
- 病気やケガによる入院など有事の際に頼れる人が少ない
- 入院が長期化すると収入がゼロになるだけでなく仕事を失うリスクもある
- 老後にリスクが高まる認知症などによる要介護状態に備える必要がある
- 仕事や子育てで生活習慣が乱れている
- 毎日のように強いストレスを感じている
- 日常的に睡眠不足である
- 長期間にわたって喫煙習慣がある
- 生活習慣病に罹患している
- 歯周病で噛む力が弱くなっている
選び方②:妻子もちは「医療保険」と「生命(死亡)保険」に加入
既婚者であり子どもがいる方は、
- 医療保険
- 死亡保険
- 大学入学費用:82万円
- 大学在学費用:151万円
選び方③:20代〜30代前半なら医療保険は掛け捨て定期を選択
年齢が20〜30代前半である若い方は、最低限の保障で保険料を抑えられる定期型医療保険をおすすめします。
なぜ定期型医療保険がおすすめなのか、理由としては、
- 収入が安定しない年代でも低コストで最低限の医療保障を得られる
- 終身保険は保険料が固定されるがそのせいで簡単に見直し・解約ができない
- 将来的には終身保険が古くなっている可能性がある
- 死亡リスクは低いため死亡保険が必要なケースは少ない
選び方④:30代〜50代なら医療保険は掛け捨て終身を選択
年齢が30〜50代の方が最低限の保障で医療保険に加入する場合は、終身型医療保険への加入をおすすめします。
なぜ定期型ではなく終身型医療保険がおすすめなのか、その理由としては、
- 高齢になるにつれて病気への罹患率や重症化率、要介護リスクが高くなる
- 高齢になると医療保険の保険料が上がる
- 持病がある場合など、高齢に伴って保険への加入自体が困難になる
- 高額な先進医療の費用に備えられる
年代 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
20〜24歳 | 607 | 649 |
30〜34歳 | 1,619 | 3,295 |
40〜44歳 | 5,151 | 13,182 |
50〜54歳 | 14,143 | 19,351 |
60〜64歳 | 53,937 | 35,150 |
医療保険やその他保険の保険料を削減・節約する方法4選
ここまではおすすめできる医療保険そのものについて解説してきましたが、保険の選び方以外にもコストを減らすための方法がいくつかあります。
そこで次は、医療保険およびその他の保険における保険料を節約する方法として、
- 医療費控除
- 終身払い
- ネット型保険
- 各種割引制度
方法①:医療費控除
医療費控除を活用することで、節税ができます。
医療費控除とは納税者が支払った医療費を確定申告することで、一定の所得控除が得られるしくみです。医療費控除の金額は所得額で変わり、
- 200万円以上:医療費総額 ー 保険金等 ー 10万円
- 200万円未満:医療費総額 ー 保険金等 ー 所得額 × 0.05
- 入院費・通院費
- 医療器具購入費
- 介護費用
- 差額ベッド代
- 病院までの交通費
- 入院に伴う日用品や着替えの購入費
方法②:終身型医療保険で「終身払い」を選択
医療保険の保険料支払方法には、一般的に
- 短期払い:一定期間内に保険料の払込を完了させる
- 終身払い:保険に加入中は一生涯保険料支払を行い続ける
- 終身払い:2,258円
- 短期払い(60歳払込):5,054円
- 短期払い(65歳払込):3,930円
方法③:ネット型保険も検討
医療保険に加入する際は、代理店等で加入する店舗型ではなくネット契約で加入するネット型保険を選択することもできます。
ネット型保険のメリットとしては、
- 店舗型の保険より安い保険料で契約できる
- 契約してから最短で保障が開始される
- 余計な保障を付帯せずに済む
方法④:割引制度
医療保険に加入する際は、各種割引制度が適用される条件をクリアすることで保険料が通常よりも安くなる場合があります。
保険料割引制度の一例として、
- 健康優良体割引:血圧・BMIが保険会社の定める基準値以内である
- 非喫煙者割引:直近1年間以内に喫煙を行っていない
- 高額割引:契約した保険の保険料が一定額を超える
- 最低血圧が90以下、最高血圧が140以下
- BMIが18〜27の範囲内
- 現在非喫煙者である
- 以前は喫煙者だったが現在は禁煙に成功している
- 契約1件あたりの割引適用基準額が3,000万円を超えた場合に割引
- 契約1件あたりの割引適用基準額が5,000万円を超え場合はさらに高い割引率
女性保険は必要ナシ
新規で保険加入を考えている女性の中には、通常の保険ではなく「女性向け保険」を検討している方も多いかもしれませんが、実はおすすめできません。
女性向け保険は「女性が負いやすいリスク」に万全の備えができることが強調されているため、乳がんや子宮がんなど女性特有疾病に備えるには一見もっとも良い選択肢のように見えるかもしれません。
女性特有疾病で入院した場合には通常よりも多くの給付金や一時金が受け取れたり、帝王切開や異常分娩など出産に伴う問題も保障してくれます。これは、通常の保険に「女性疾病特約」を付帯した場合も同様です。
ただし女性向け保険への加入を考える際には、
- 女性特有の病気は特別治療費が高くなるわけではない
- 女性特有の病気だからといって重症化しやすいわけではない
- 「女性向け」をうたう保険は単なるマーケティング戦略であることが多い
- 男性:1,163万円
- 女性:1,149万円
まとめ:医療保険選びで不安や疑問があればプロに相談しよう!
今回は最低限の保障で医療保険に加入するというテーマでさまざまな点を取り上げてきましたが、いかがでしたでしょうか。
今回取り上げた「最低限の保障」選びに関して、初めて加入する方にとってはどれだけノウハウが提示されても「結局自分はどの保険を選べば良いのか分からない」と悩むことも多いでしょう。
そこで活用できるのが、誰でも無料でオンライン保険相談ができるマネーキャリアです。
マネーキャリアでは将来のために正確なライフプランを設計し、保険のプロが相談者にとって最善の保険を提案してくれます。最低限の保障と安い保険料を両立したいけれど自分ですべて決めることに不安があるという方は、ぜひ利用者満足度93%の「マネーキャリア」を利用してみてはいかがでしょうか。
ほけんROOMではこの記事以外にも役に立つ記事を多数掲載していますので、そちらもぜひご覧ください。