医療保険での受取人の種類や税金の仕組みについてプロが徹底仮説!

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医療保険で受取人になれるのは、原則としてごく一部の親族だけなのは知っていますか?また、受取人を誰にするかによって税金の扱いが異なる場合もあります。医療保険の複雑な仕組みについて、税金の扱いや計算方法も含めてプロが徹底的に解説します!



▼この記事を読んで欲しい人
  • 医療保険の受取人を誰にするか迷っている人
  • 受取時に税金が発生するのか不安な人
  • 医療保険を検討している人

内容をまとめると

  • 受取人に設定できるのは、原則としてごく一部の親族のみ
  • 受取人による請求が難しい場合は、代理人による請求も可能
  • 給付金は、同じ額でも受取人を誰に設定するかによって税金が異なる
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医療保険の受取人(被保険者)になれる人


医療保険の受取人になれる人は誰でしょうか。


結論から言うと、受取人になれるのは、原則として下記いずれかに該当する人です。

  • 契約者本人 
  • 契約者の配偶者 
  • 契約者の2親等以内の血族

2親等以内の血族とは、子・親・兄弟・孫・祖父母のいずれかです。親族の中でも、特に血縁関係の深い人に限られます。


医療保険では、被保険者が受取人を指定できます。受取人を誰にするかによって、請求の仕方や税金の扱いが変わるので注意が必要です。

受取人と被保険者が同じ場合のメリット:給付金請求が容易である

最も分かりやすいのは、受取人と被保険者が同じ場合です。医療保険で死亡保険金以外の給付は、受取人と被保険者が同じ場合が一般的になっています。


受取人と被保険者が同じ場合のメリットは、給付金の請求が容易であることです。入院や通院が始まった時点で、給付金が必要であれば迅速に申請できます。


診断書などの必要書類も、自分で医師に依頼すれば簡単に準備できるので、給付金も早く受け取れます。

受取人と被保険者が同じ場合のデメリット:重症時に請求が難しくなる

受取人と被保険者が同じ場合、デメリットもあります。被保険者が重症時に請求が難しくなってしまうことです。


意識がなければ申請できませんし、長期の入院になった場合はかなり難しくなります。万が一に備えて指定代理請求人を指定しておき、被保険者以外でも給付金の請求ができるようにしておくべきでしょう。

被保険者以外が給付金を請求する2つのケース

医療保険では被保険者が給付金を請求するのが一般的ですが、被保険者以外が給付金を請求するケースが2つあります。

  1. 指定代理人が請求する
  2. 指定代理人以外が請求する

ケース①:指定代理人が受け取る

指定代理人は、被保険者が給付金を請求できない特別な事情がある際に、被保険者の代わりに請求できます。


たとえば、下記のような場合が該当します。保険会社によって異なる可能性もありますので、契約している保険会社へ確認してください。

  • 傷害または疾病により、保険金等を請求する意思表示ができないとき 
  • 治療上の都合により、傷病名または余命の告知を受けていないとき 
  • その他、上記2つに準じた状態であるとき

指定代理人になれる人は、下記の通りです。保険会社によって異なる可能性があります。
  • 被保険者の配偶者
  • 被保険者の直系血族 
  • 被保険者と同居または生計を一にしている被保険者の3親等内の親族

指定代理人へ給付金を支払う際、保険会社は被保険者へ連絡することはありません。

ケース②:指定代理人以外が受け取る

指定代理人以外が受け取ることもできます。ただし、下記2つの場合のみです。

  • 指定代理請求人が指定されていない場合
  • 指定代理請求人がすでに亡くなっている場合

指定代理請求人以外の人が代理人となり、給付金を請求します。

医療保険の受取人の種類ごとの税金の違い

医療保険は、受取人によって税金の扱いが変わります。また、給付金と解約金でも税金の扱いは異なりますので、受け取る際は注意が必要です。


また、所得の金額によっては確定申告が必要になります。

  • 給付金
  • 解約返戻金


給付金にかかる税金

医療保険の給付金については、受取人が受け取った場合は非課税です。非課税になる給付金の中で、主なものは下記の通りです。 

  • 入院給付金 
  • 手術給付金 
  • 通院給付金 
  • 三大疾病給付金 
  • がん診断給付金(がん保険の場合)
ここで記載がないものについても、給付金に該当するものについては非課税となります。ただし、受取人が死亡し相続財産として相続人に引き継がれた場合は相続税の課税対象になる場合もあります。


ちなみに、死亡保険金については契約者・被保険者・受取人の組み合わせによって3パターンに分かれます。

税金の扱い契約者被保険者
受取人
相続税 妻(または子)
所得税・住民税
贈与税

解約返戻金にかかる税金

解約返戻金は、給付金と異なり課税対象です。保険料を誰が負担しているかによって、税金の扱いは異なります。

  • 保険料負担者と解約返戻金受取人が同じ場合:所得税(一時所得)
  • 夫が妻の保険料を負担していた場合:贈与税
本来、契約者が保険料を負担しているのが原則ですが、夫が妻の保険料を実質的に負担している例はよくあります。所得税とならずに贈与税になってしまう点は注意が必要です。

一時所得の場合、解約返戻金が支払保険料の総額を上回った場合のみ課税される可能性があります。下回っている場合は所得ではなく損失ですので、税金は発生しません。

解約返戻金の所得税(一時所得)の計算方法は下記の通りです。

(解約返戻金-支払保険料総額-50万円)×1/2×所得税率

贈与税の場合、解約返戻金がそのまま課税対象になります。

(解約返戻金-110万円)×贈与税率

贈与税の扱いになると税金が高くなるので、夫が妻の保険料を負担するのは避けたほうが無難です。

医療保険の給付金・還付金は原則非課税である

前述の通り、医療保険の給付金や還付金(解約返戻金)は原則非課税です。所得税法施行令30条において定められています。


解約返戻金についても、医療保険で解約返戻金が支払保険料の総額を上回る例は稀です。一時所得そのものが発生せず、課税対象にならないことがほとんどでしょう。


ただし、終身保険で保険料を全て払い込んだ後の解約など、場合によっては一時所得が発生する可能性もあるので、不安な場合は保険会社に問い合わせて確認してください。

医療保険の給付金・還付金で課税される2パターンの例外

例外として、給付金や還付金(解約返戻金)で課税されるパターンは2つあります。受取人以外が給付金を受け取る場合や、解約返戻金が払込保険料の総額を上回る場合は税金が発生します。

  1. 受取人以外が給付金を受け取る場合
  2. 解約返戻金が保険料の支払総額を上回る場合


パターン①:受取人以外が給付金・保険金を受け取る

受取人以外が給付金・保険金を受け取る場合は課税されます。給付金については、受取人が給付金を受け取らずに死亡した場合、相続財産として相続人に引き継がれます。


相続人が相続について単純承認した場合、給付金は相続税の課税対象です。ただし、基礎控除があるので給付金程度では実際に課税されることはないでしょう。


死亡保険金については、契約者と被保険者が同じであれば相続税、全て異なる場合は贈与税として課税されます。

パターン②:還付金が保険料の総支払額を上回る

解約返戻金が保険料の支払総額を上回る場合、一時所得として課税対象になります。保険の解約返戻金については大きく分けて3パターンありますが、課税対象になりうるのは従来型のみです。

  • 従来型
  • 低解約返戻金型(解約返戻金抑制型)
  • 無解約返戻金型(掛け捨て)
最近は、保険料の安さをアピールする無解約返戻金型の医療保険が広まっているため、このパターンに当てはまる人はほとんどいません。

医療保険の受取人に関するQ&A

医療保険の受取人に関して、よくある質問をQ&Aにまとめました。医療保険を契約する際の参考にしてください。

  1. 医療保険の給付金は確定申告が必要ですか?
  2. 身内以外の人を受取人にできますか?

Q1:医療保険の給付金は確定申告が必要ですか?

医療保険の給付金は原則非課税です。確定申告は要りません。


ただし、医療費控除を受ける場合は確定申告が必要です。医療費控除は、高額な医療費を払った場合に所得税の控除が受けられる制度で、確定申告しない限り適用されません。


実際に控除される金額は、下記の通りです。


実際に支払った医療費の合計額-保険金などで補てんされる金額-10万円

ここから所得税率をかけた金額だけ還付金を受け取れます。

Q2:身内以外の人を受取人にできますか?

受取人になれるのは、原則として身内だけです。

  • 契約者本人 
  • 契約者の配偶者 
  • 契約者の2親等以内の血族
例外的に、下記のような人に対して保険会社が認める場合があります。
  • 事実婚状態の配偶者 
  • 婚約者 
  • 同性のパートナー
ただし、受取人として認められるためには、関係性を証明する書類などが必要です。

Q3:医療保険の給付金は受取人を変更できますか?

受取人が個人の場合、原則として変更できません。指定代理人の変更は可能です。

  • 被保険者の配偶者 
  • 被保険者の直系血族 
  • 被保険者と同居または生計を一にしている被保険者の3親等内の親族
保険会社によっては、被保険者と同居し生計を一にしている人を認める場合があります。

Q4:受取人を複数設定することはできますか?

生命保険については、受取人を複数にすることは可能です。ただし、その際でも原則として身内しか受取人になることは認められません。


受取人が複数になる場合、受取人ごとの取り分を%で定めます。受取人が1人の場合に比べて、保険金の受け取り手続きが煩雑になることが多くトラブルを招く懸念もあります。

まとめ:医療保険に関する疑問は保険のプロに無料相談!

医療保険の受取人や税金について解説しました。

  • 受取人は原則として契約者本人、配偶者、2親等以内の血族に限られる
  • 受取人が請求不可能なら請求代理人による請求が可能
  • 給付金は原則非課税
  • 解約返戻金は一時所得の対象だが、実際に課税される例は少ない
医療保険は様々な商品が販売されていますが、特定の保険会社や商品について実名をWeb上で公開することはできません。

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