個人年金保険の受取人変更はできる!贈与税を抑えるために必要な知識

個人年金保険の受取人は、契約者との関係により、年金受取時に課せられる税金の区分で、税金額は大きく変わります。少しでも節税するために、個人年金保険の契約途中で受取人の変更をすることができますが、契約者とどのような関係に変更すれば節税になるのか、解説します。

個人年金保険の受取人変更をする際の3つの注意点




税金対策などで個人年金保険の受取人の変更を考えている方も多いでしょう。


個人年金保険の受取人を変更する際には、以下のような注意が必要です。


注意点を確認したうえで、名義変更をしていきましょう。


  • 受取人の関係性によって税金が違う
  • 個人年金保険の年金受取時までは税金の支払いはない
  • 受取人変更前の期間に支払う税金に変化はない
上記の注意点について、詳しく解説していきます。

注意点①:個人年金保険の税金は契約者と受取人の関係によって異なる

個人年金保険の年金の受取時に、契約者本人、配偶者、子など関係性によって支払う税金の種類が異なります。


関係性については、大きく分けると2つに分けられます。


ひとつは、契約者と年金を受け取る人が同じ場合、もうひとつは契約者と年金を受け取る人が違う場合です。


例えば、夫が契約者で妻が受取人といった場合などです。


同じ場合は所得税の支払いになり、違う場合は贈与税の支払いになります。


このように関係性により、支払う税金がことなります。


税金によっては控除があるものもあったり、支払う税金の金額も種類によって異なるため注意が必要です。

注意点②:受取人変更をしても、個人年金受取時までは税金を支払わなくていい

注意点の二つ目としては、個人年金保険の受取人を変更しても変更した直後には税金はかからず、受取時に税金を支払わなくてはいけないということです。


契約者と受取人が違い、贈与税が発生することに気づき受取人の変更をしようと考えている方もいるでしょう。


ただその場合、受取人の変更を行ったときに税金が発生するわけではなく、年金の受取時に変更前までの期間の贈与税が発生します。


受取人の変更時は、あくまでも事務手続きのみなのでそこのところも考慮したうえで、受取人の名義変更が必要です。

注意点③:受取人変更前の期間にかかる税金は変わらない

注意点の3つ目は受取人変更前の期間の分の税金は変わらないということです。


保険の契約後に税金を支払わなくてはいけないことに気づき受取人の名義変更をした場合、契約者と受取人が違っていた期間の保険料分は贈与税を支払います。


また、受取人の変更後の保険料に対しては所得税の支払いです


受取人の変更をした場合、契約者と受取人が同じだったときと、変更後の2つの期間に対して別々の税金がかかることを理解しておきましょう。

個人年金保険の受取人変更で贈与税を抑える!節税対策として活用




個人年金保険の年金受取時の税金は、契約者と受取人を同じにしておくと所得税になるため節税できます。


したがって個人年金保険の受取人変更により、節税につなげることができるでしょう。


まず、贈与税税率についてみていきます。


控除後の税金額税率控除額
200万円以下10%
300万円以下15%10万円
400万円以下20%25万円
600万円以下30%65万円
1000万円以下40%125万円
1500万円以下45%175万円
3000万円以下50%250万円
3000万円超55%400万円


例えば、契約者が夫で受取人が妻、年金総額が500万円だった場合で贈与税を計算してみます。


500万円ー110万円(基礎控除)=390万円

390万円が課税対象になります。


390万円×0.15-10万円(控除額)=48万5000円

この48万5000円が贈与税で支払う金額になります。


ただし、贈与税は1年目のみで2年目からは所得税になります。


これだけかかる贈与税が、受取人の変更をすることでそれまでの保険料分の贈与税はかかることになりますが、安く抑えることができ税金の負担を軽減することができるでしょう。


したがって、税金の負担を減らしたい場合には早めに受取人の変更をすることで、贈与税を抑えることにつながります。

参考:受取人の死亡によって受取人変更をする場合、税金はどうなる?




個人年金保険の受取人が死亡した場合、受取人の変更をしないと年金を受け取れません。


この場合、死亡した受取人が契約者の場合契約者出ない場合で支払う税金が違います。


このような状況のときにかかる税金について、それぞれ解説していくので参考にしてみてください。

ケース①:死亡した受取人が契約者であった場合

個人年金保険の契約者が年金の受取人になっていた場合、死亡後には年金を相続するかたちになるため相続税がかかります。


相続税とは、亡くなった人の財産などを相続し取得したときに、受け継いだ人にかかる税金です。


ただし、基礎控除というものがあり遺産総額が3,600万円までは控除されるためこれよりも少ない金額の遺産であれば税金はかかりません。


会社の経営や土地を持っている、マンション経営などをしている場合には、これくらいの遺産があることは多いです。


しかし、一般的には3,600万円ほどの遺産を持っている人は少ないでしょう。


したがって、相続税は富裕層にかかる税金と言えます。


では、基礎控除はどのように出されるのでしょうか。


以下、計算式になります。


基礎控除=3,000万円+600万円×法定相続人の人数

法定相続人が一人増えるごとに600万円プラスされていきます。


この個人年金保険の受取人が契約者であった場合、年金の受け取る権利を相続人に相続、または遺贈されたとみなし税金がかかりますが、控除額以下であれば税金の支払いはありません。


法定相続人の人数によっても、控除額は変わってくるので必要な方は計算してみてください。

ケース②:死亡した受取人が契約者ではない場合

死亡した受取人が契約者でない場合のケースでは、2つのケースがあります。

継続受取人が契約者であった場合と継続受取人が契約者でなかった場合です。


継続受取人とは、受取人が死亡した後に年金を継続して受け取ったり、一時金として受け取る人のことを言います。


以下上記2つのケースについての詳細です。

継続受取人への年金支払の際の税金について知りたい方は参考にしてみてください。


継続受取人が契約者であった場合

年金を受け取る権利を贈与されたとみなして、贈与税がかかります。


この場合、継続年金の評価額に対して課税されることになります。


年金受給権の評価額は以下のなかで最も多い額が評価額です。

  • 解約返戻金の額
  • 年金に変えて一時金を受け取ることができる場合は、その一時金の額
  • 予定利率などをもとに計算されて出された金額


将来受け取る額ではなく、現在の価値で一番多い額を対象にして算出されるものが評価額となります。


また、遺族が年金の支払いにかえて一時金を受け取った場合は、この一時金を相続したとみなして相続税がかかることがあります。


継続受取人が契約者でなかった場合

課税関係はありません。


ただし、一時金を受け取った場合は所得税として課税されることがあります。

個人年金保険の受取人変更するか迷ったらプロに相談がおすすめ




個人年金保険の受取人の変更をすると、課税される税金も変わってくることがあります。


それにより、税金の負担が大きくなってしまうこともあるので、なかなか素人だけで受取人の変更を判断するのは難しいです。


そんなときは、マネーキャリアなどで個人年金保険の受取人の変更を相談してみましょう。


マネーキャリアなどでは無料でお金全般の相談にのってくれます。


個人年金保険の受取人の変更も税金対策も含めて一番いい方法を提案してくれるので、一度軽い気持ちで相談してみてもいいでしょう。

個人年金保険の受取人変更に関するまとめ




今回は個人年金保険の受取人の変更について解説してきました。


注意点には

  • 受取人の関係性によって、かかる税金が違う
  • 税金の支払いは受取人の変更直後ではなく、年金受取時に税金がかかる
  • 受取人変更前の期間についての税金に変化はなく、受取人変更前の期間での税金と変更後の税金の2種類が受給時に支払いが必要になる
がありました。

契約者と受取人が違う場合は、年金を贈与するというかたちになります。

したがって、受取人の変更により贈与税がかからなくなる場合もあるため、税金対策につながります

また受取人が死亡した場合、その受取人が契約者であったときには贈与税や相続税がかかります。

一方、契約者出なかった場合は課税対象でないけれども、一時金受取時には所得税がかかることを理解しておく必要があるでしょう。

このように、個人年金保険の受取人を変更すると、税金関係で変化が生じることがあり、難しいです。

マネーキャリアなどを使って相談することで、変更前後でどのような税金がかかり、税金対策も考えてくれるのでおすすめです。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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