子供の入院費はほとんどかからない?保険にわざわざ加入する必要ある?

子供の入院費への備えをしていますか?全く備えをしていないと、想定外の出費が必要になる可能性があります。いざという時のためにも、事前に入院費や制度について学んでおくことが大切です。本記事では子供の入院費や、保険加入の必要性について解説いたします。

子供の入院費はいくらかかる?

子供が入院した場合の備えをしていますか?


体の発達や免疫が不完全な子供は、色々な病気のリスクに晒されています。


子供が入院すると、入院費用以外にも様々な出費が必要です。


それでは子供の入院に対して、一体どのような備えをしたら良いのでしょうか。


本記事では


  • 子供の入院原因や平均日数は?
  • 子供の入院費や手術費用はいくらかかる?
  • 入院費以外に考えられる出費は?
  • 子供の入院費を抑える方法は?
  • 子供の入院に備えて保険に加入する必要性は?


上記について解説いたしますので、ぜひ最後までご覧ください。


ほけんROOMでは他にも保険やお金に関する様々な記事を掲載しています。


合わせて参考にしてみてください。

子供の入院原因として多いもの入院の平均日数を確認!

子供の入院原因としては何が考えられるでしょうか。


実は、まだ体が未発達で免疫のない乳児と、ある程度成長し免疫の付いた高校生とでは、入院原因となる病気の割合が異なります。


そのためどの年齢にはどのような病気のリスクが高いのかを、あらかじめ知っておくことが大切です。


病気のリスクを知り早期に対処をしておけば、子供の入院費を支払うリスクを減らせるかもしれません。


ここでは子供の入院原因と割合、平均入院日数を世代別に解説いたします。


それぞれの世代で注意しておくべき点も解説していますので、参考にしていただければ幸いです。

未就学児の子供に多い入院原因と割合・日数

未就学児に多い入院原因と割合、入院日数は以下の通りです。


病名割合入院日数
1位肺炎17.4%6.3日
2位気管支炎11.0%5.8日
3位喘息10.5%6.2日


上位3つはいずれも呼吸器官に関係する病気でした。


未就学児はまだ呼吸器官が未発達なので、咳によって炎症を起こし重症化することが多いようです。


肺炎気管支炎はウイルス性のものが多く、風邪が悪化して発症するケースが多くあります。


未就学児の喘息は「小児喘息」であることが多く、早期治療をすれば子供のうちに自然治癒しやすい病気とされています。


いずれも悪化すると入院が必要になりますので、風邪のような症状が現れたらすぐに病院へ相談しましょう。


"ただの風邪"でも注意が必要


未就学児のかかりやすい病気は、一般的な風邪のウイルスや細菌が原因になることが多いです。


未就学児はまだ呼吸器官が未発達で、ウイルスや細菌に対する免疫も付いていません。


大人にとってはただの風邪で済むような病気でも、未就学児の場合は重症化してしまうリスクが高いのです。


そのためただの風邪だからと放置せずに、早めに対処をする必要があります。

小学生の子供に多い入院原因と割合・日数

小学生の子供に多い入院原因と割合、入院日数は以下の通りです。


病名割合入院日数
1位肺炎3.4%6.9日
2位喘息3.1%6.3日
3位盲腸2.3%7.8日


未就学児の場合は上位3つが多くの割合を占めていましたが、小学生の子供の場合は色々な病気に分散する傾向にありました。


上位3つの病気を見てみると、未就学児と同様肺炎と喘息が多くありました。


また新たに盲腸が3位に浮上しています。


盲腸は小学校高学年から中学生にかけて発症しやすい病気です。


もちろん低学年や乳幼児も発症する可能性は十分ありますので、万が一に向けて備えておく必要があります。


盲腸は早期発見が大切


盲腸の最も多い症状は腹痛です。

小学生、特に低学年の場合は、「お腹が痛い」という訴えがあっても、具体的にどこが痛いかや、どのように痛いかまで細かく説明するのは難しいでしょう。

その結果発見が遅れ、重症化してしまう可能性があるのです。

盲腸は早期発見であれば投薬や食事制限などによる治療で済む可能性があります。

しかし発見が遅れると手術が必要になり、入院をしなければなりません。

そうなると子供の入院費の負担をする必要があります。

そのため子供が腹痛を訴えたら、盲腸の可能性を疑ってみると良いかもしれません。

中学生・高校生の子供に多い入院原因と割合・日数

中学生・高校生の子供に多い入院原因と割合、入院日数は以下の通りです。


病名割合日数
1位盲腸2.5%6.5日
2位胃腸炎1.6%9.2日
3位肺炎1.0%7.4日


中学生・高校生の場合は、上位3つの中に胃腸炎が入っています。


胃腸炎の原因は


  • ウイルス
  • 細菌


など様々です。


最初は腹痛や下痢、吐き気などの症状から始まり、悪化すると脱水症状などを起こす可能性があります。


軽症であれば投薬治療のみで済むかもしれませんが、重症化すれば入院が必要になるので、ただの腹痛と放置せず注意しておくことが大切です。


免疫が付いたからこそ注意が必要


中学生・高校生になると活動範囲や交友関係が広がり、人と接触する機会が増えてきます。

つまり感染症にかかる可能性が増えているのです。

中学生・高校生は未就学児や小学生と比較すると免疫がついているので、悪化するリスクは比較的低いです。

しかし絶対に悪化しないとは限りません。

そのため「免疫があるから大丈夫」ではなく、常に感染症へのリスクに備えておく必要があります。

保険適用前・保険適用後:子供の入院・手術にかかる費用は?

厚生労働省の「平成30年度医療保険に関する基礎資料」の「年齢階級別1人当たり医療費」によると、0〜4歳児の入院費は平均90,416円です。


しかし保険が適用されることで、子供の入院費が抑えられます。


2歳児が肺炎で5日間入院した場合の実例をご紹介します。


明細項目費用
初・再診料4,820円
入院料等64,600円
医学管理等4,500円
検査500円
投薬1,170円
診断群分類152,110円
合計医療費227,700円
自己負担額
200円


医療費合計が227,700円という高額に対して、自己負担はたったの200円です。


この理由としては、


  • 自己負担が2割
  • 高額療養費制度
  • 乳幼児医療費助成制度

上記の3点を活用したことによります。

医療費は通常3割負担ですが、未就学児の場合は2割負担で済みます。

高額療養費制度医療費が年収から算出した医療費の上限額を超えた場合に、超過分を負担してくれる制度です。

今回のケースの場合は、80,100円が上限額でした。

それに加え各自治体で展開している乳幼児医療助成制度を利用したことで、200円という子供の入院費を実現しました。

なお医療費とは別に、食事代として5,520円が発生しています。

食事代は保険適用外なので、基本的に全額負担が必要です。

ただし自治体によっては食事代も負担している場合があるので、お住まいの自治体の制度を確認してください。

子供の入院費用以外にかかる費用が多いことも

子供が入院することになった場合、子供の入院費以外に、


  • 差額ベッド代
  • 大人のベッド代
  • 付添人や家族の食事代


が必要になる場合があります。


大人と違い乳幼児の場合は、夜泣きの可能性があります。


大部屋の場合夜泣きをしてしまうと、同室の子供たちに迷惑をかけてしまいます。


よって迷惑をかけるのを防ぐために、子供が入院する時は差額を支払い個室を利用するケースがあるのです。


差額ベッド代は1日平均6,354円もかかります。


大人が付き添いで泊まる場合はそのベッド代もかかるので、ベッド代だけでも高額になるリスクがあります。


また基本的に病院では、付き添い人や家族の食事が出ません。


よって長時間渡り付き添う場合は、外食費用がかかってきます。


この他にも兄弟がいる場合は、


  • 病児保育代
  • ファミリーサポート代


などがかかる可能性があることも考えましょう。


子供の入院中に未就学児の兄弟が病気にかかった場合、病児保育を利用する可能性があります。


自宅で看病できる場合は問題ありませんが、仕事や付き添いで看病が難しい場合は子供を預けなければなりません。


しかし病気の間は通常の保育園・幼稚園に行くことができないため、病児保育を利用することになります。


また未就学児の兄弟がいる場合、保育園・幼稚園の送り迎えが必要です。


仕事や付き添いで送り迎えができない場合は、有料の地域のファミリーサポートを利用して送り迎えをお願いすることになる可能性があります。


また入院が長引くと親の収入にも影響が出る可能性があります。


たとえ欠勤で収入が減っても、入院中も保育料や幼稚園代は全額必要です。


子供の入院費と保育料・幼稚園代で負担が大きくなる点を注意しましょう。


このような公的な保障だけでは賄えない部分も、保険を活用することで出費を抑えることができます。

子供の入院を支援する制度を活用しよう!子供の場合意外と安いことも


子供の入院費を抑えるためには、様々な制度の活用をしてみてはいかがでしょうか。


日本には国や自治体が行っている、医療費を助成する制度があります。


子供の入院や手術で医療費の負担が大きくなる場合は、各助成制度の活用をして出費を抑えることが可能です。


ここでは主に


  • 国の助成制度
  • 自治体の助成制度
  • 医療費控除


以上を解説いたします。


子供の入院には色々な心配が付いて回るかと思いまうので、せめて医療費の心配を減らすためにも、事前にどのような助成制度があるかを知りましょう。

国の助成制度:自己負担割合や高額療養費制度

子供の医療費が安い理由の1つ目は国の助成制度です。


国の助成制度としては、


  • 自己負担の割合が低い
  • 高額療養費制度

が挙げられます。

それぞれの制度について解説いたします。


自己負担割合が2割


そもそも日本の場合は医療費が全額負担ではありません。

義務教育就学後〜70歳未満の国民は、医療費が3割負担です。

一方未就学児の場合、自己負担額が2割負担になります。

よって大人と比べると医療費が安くなるのです。

そのため子供の入院費も安く抑えられます。


高額療養費制度が利用できる


高額療養費制度は、医療費が1ヶ月に負担する上限額を超えた場合に、超過分を支給してくれる制度です。

上限額は年齢や収入によって変わります。

例えば年収が約370万円〜約770万円の場合は、上限額が下記の計算式で求められます。

80,100円+(医療費-267,000)×1%

上記の式に入れる医療費は自己負担額ではなく総額です。

計算式で上限額を求めたら、自己負担額から上限額を引くことで、支給される金額が求められます。

子供の入院費の負担が大きい場合は、この制度を活用すれば、負担額をかなり抑えられます。

申請は加入済みの公的医療保険に行いましょう。

なお差額ベッド代や食事代は対象外なのでご注意ください。

また、先進医療も対象外です。

自治体ごと:乳幼児医療助成制度(東京都のマル子・マル乳など)

子供の医療費が安い理由の2つ目は乳幼児医療助成制度の活用です。


各自治体では子供にかかった医療費を保障する制度を設けています。


保障内容は自治体によって異なりますが、医療費の一部、あるいは全額を負担してくれるものが一般的です。


国の公的保障と組み合わせることで、子供の入院費をかなり抑えられる可能性がありますので、各自治体の制度をご確認ください。


ここでは東京都の例をご紹介いたします。


東京都の制度をご紹介!


東京都では東京都に住所のある子供を対象に、

  • 乳幼児医療費の助成制度(マル乳)
  • 義務教育就学児医療費の助成(マル子)

という助成制度があります。

それぞれ対象年齢が異なり、マル乳は小学校入学までマル子は小学生~中学校卒業までが対象です。

マル乳は入院・通院にかかった医療費や薬剤費の助成を行っています。

この制度を利用することで、子供にかかる医療費や薬剤費を実質無料にすることができます。

マル子の助成制度は以下の通りです。

  • 入院にかかる医療費・薬剤費の自己負担分全額
  • 通院にかかる医療費・薬剤費のうち、一部負担金を超える金額を全額

なおマル乳もマル子も、差額ベッド代や食事代は助成の対象外です。

幼稚園・保育園の補助制度も


自治体によっては幼稚園や保育園にかかる費用を補助してくれる制度があります。

東京都では23区それぞれに、独自の補助制度があります。

区によって制度や金額が異なりますので、お住まいの自治体の制度を確認しましょう。

詳しくは下記関連記事でご紹介していますので、合わせてぜひご覧ください。

年間の医療費を計算すると医療費控除が利用できることも

支払った金額が大きい場合は医療費控除が利用できるかもしれません。


医療費控除は各世帯の年間の医療費が10万円(所得合計が200万円までの場合は所得合計の5%)を超える場合に、住民税や所得税を減額、あるいは一部が返ってくる制度です。


よって子供の入院費等で医療費の負担が大きかった場合は、利用を検討してください。


医療費控除の計算方法


医療費控除の計算方法は以下の通りです。

年内に支払った医療費の総額 - 保険金等で補填される金額 - 10万円(または所得合計の5%)

なお控除対象になるのは主に、


  • 治療費
  • 治療のための薬剤費
  • 通院の際の交通費
  • 治療としてのマッサージやお灸


など治療に関係することが中心です。


差額ベッド代等にかかる費用は含まれないので注意しましょう。


確定申告が必要


医療費控除を受ける際は、確定申告を行います。

会社では年末調整を行っているかもしれませんが、医療費控除は年末調整では行えませんのでご注意ください。

なお確定申告の際は領収書が必要になりますので、忘れずに保管しておきましょう。

確定申告は毎年2月中旬〜3月中旬にかけて行っています。

医療費控除を受けたい場合は忘れないように気をつけましょう。

困ったらお金のプロに相談しよう


子供の医療費として支払ったお金が医療費控除の対象になるのか、判断が難しい場合があります。

自己判断した結果、いざ申告してみたら対象外だったという可能性も……。

そんな間違いを防ぐためにも、確定申告前にプロへの相談を行うことがおすすめです。

マネーキャリアではお金のプロによる無料相談を実施しています。

不安なことを不安のままにするのではなく、事前に相談して明確な状態にしておきましょう。

子供の入院に備えて保険に加入する必要はある?

子供が入院した場合は、様々な公的助成が受けられます。


確かに公的助成を活用すれば、医療費自体は抑えられるかもしれません。


しかし助成の対象外になる費用については、どうしても負担がかかってしまいます。


そのためいざという時の出費に備え、保険に入るのがおすすめです。


保険に加入することで子供の入院で想定以上の出費があったり、一時的に収入が減ったりした場合のリスクを減らすことができます。

いざ入院してから困ることも!かかりそうな費用を考えておこう

子供が入院をすると、入院費のように治療に関係する費用以外にも、お金が必要になる可能性が高いです。


例えば


  • 差額のベッド代
  • 付添人の食事代


などは公的な補助の対象外です。


入院が長期間になるほど、こういった対象外になるお金の負担が増えてしまいます。


また、欠勤によって収入が減る可能性も考慮しなければなりません。


しかし医療保障の付いた保険に入っておけば、子供の入院費以外の出費にも対応できます。


医療保険はもちろんのこと、学資保険に医療保障を付けることもできますので、ライフプランに合わせて保険加入を検討してみましょう。


下記関連記事は学資保険の医療保障についての解説です。


子供の入院費に備える保険への加入をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。

保険相談はマネーキャリアがおすすめです!

子供の入院費等に備えるには、公的補助と合わせて保険も利用することも検討しましょう。


しかし保険を選ぶ場合は、


  • 子供の入院費に備えるためにベストな保険は?
  • 家庭のライフプランに合った保険は?

など、様々な疑問点が出てくるのではないでしょうか。

保険についてお悩みの場合は、ファイナンシャルプランナーなど、プロに相談することがおすすめです。

マネーキャリアでは無料保険相談を行っています。

マネーキャリアは予約から相談まで全てオンラインで、時間や場所を選ばずにご利用いただけます。

子供の入院費や医療費控除など、お金についてのお悩みでしたら気軽に相談可能です。

詳細は下記リンクよりご確認いただけますので、ぜひご覧ください。

まとめ


子供の入院費や公的助成、保険加入の必要性について解説しました。


最後に本記事の内容をまとめたいと思います。


  • 子供の年齢によってかかりやすい病名が異なる。
  • 公的助成を活用することで子供の入院費が抑えられる。
  • 医療費の負担が大きい場合は、医療費控除が受けられる。
  • 医療費以外の想定外の出費は、保険でカバーできる。
  • 子供の入院費についての悩みは、お金のプロに相談するのがおすすめ。

大切な子供との生活を守るためにも、保険を活用して万全の備えをしましょう。

保険加入をお悩みの方は、ぜひマネーキャリアへご相談ください。

ほけんROOMではこの他にも保険やお金に関する様々な記事を掲載しております。

ぜひ合わせてご覧ください。

医療保険の必要性が知りたい方はこちらの記事もご覧ください

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