更新日:2022/09/18
学資保険で子供の病気は保障される?子供や親が病気でも加入可能かも解説
学資保険では、もし子供や契約者である親が病気になった際に保障されるのでしょうか?また、そのような学資保険に加入すべきなのでしょうか?今回、病気やケガを保障してくれる学資保険に入るべきかを解説します。また、持病があっても入れる学資保険や告知書について解説します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 学資保険で子供の病気に備えられる?親に持病があっても加入可能?
- 子供の病気は保障されるかは学資保険次第
- 病気が保障される学資保険に加入するメリット・デメリット
- 医療保障がついているメリット
- デメリットはやはり返戻率の低さ?
- 【結論】学資保険と病気の保障は別で考えるべき
- 親・子どもが病気の場合の対処法をそれぞれ紹介
- 親が病気の場合:契約者を別の人に変更してみる
- 子どもが病気の場合:兄弟の学資保険を手厚く・親の生命保険で
- 持病がある方が学資保険に加入する際、「告知義務違反」に注意
- 病気でも貯蓄可能!学資保険以外の資産運用方法を紹介
- つみたてNISAやジュニアNISAなどの投資信託
- 米ドル建て終身保険
- まとめ:病気でも学資保険に加入は可能だが他の運用方法も検討!
目次
学資保険で子供の病気に備えられる?親に持病があっても加入可能?
子供が生まれると、将来の大学費用などのために学資保険への加入を考える人は多いのではないでしょうか。
「子供のために入りたい」と考えている方の中には、学資保険には子供の病気やケガへの備えがつけられているものもあり、何がよいのか悩みますよね。
また、加入者が病気の場合や子どもが病気にかかっている家庭では、「加入できるのか不安がある」「どんな学資保険がおすすめか知りたい」など、悩む方も多いでしょう。
そこでこの記事では
- 子供の病気保障がある学資保険
- 学資保険+医療特約の特徴
- 病気や持病があっても入れる保険
- 子供や親が病気の場合の学資保険加入方法
- 病気でもできる学資保険以外のおすすめな資産運用方法
子供の病気は保障されるかは学資保険次第
将来かかる子供の学費を用意するために、学資保険というものがあります。
子供が小さなときに入るか悩む方が多いですが、子供の医療費の備えについても考えている人もたくさんいるようです。
学資保険はただ貯蓄できるだけでなく、子供に何かあったときのために医療保障がついているものもあります。
選ぶ会社によっても保障される内容に違いがありますが、子供の医療保険に加入していない方は医療特約をつけると将来何かあったときに安心かもしれませんね。
例えば、貯蓄に重きをおいているものは、子供に何かあったとしても残念ながら保障を受けることができません。
入院費や手術代など、かかった費用すべてを親が負担するのは学費も用意しなくてはならないのに大変ですよね。
学資保険によっては、想像したくはないですが子供が満期を迎える前に亡くなってしまったときに死亡給付金を受け取れるものもあります。
入る前に内容をしっかり確認してじっくり検討しましょう。
病気が保障される学資保険に加入するメリット・デメリット
学資保険によっては、子供が病気になったときの備えをプラスできるものもあります。
加入してから「医療保障もついているものがよかった」「こんなに手厚い医療保障はいらなかった」などと後悔しても、途中解約すると受け取れるお金がかなり減ってしまうためもったいないですよね。
しっかり内容を見極めて、加入した後に後悔しないようにしましょう。
自分が何を重視して学資保険に入りたいのかを考えると、プランを選びやすいですよ。
医療保障がついているメリット
医療保障がついているものは、どのようなメリットがあるのでしょうか。
今は元気な子供でも、この先病気をしないとは限りませんよね。
この先何かあったときのために医療保険に加入しておくと安心ですが、学資保険や医療保険など、保険にたくさん加入するのが面倒に感じる方も多いでしょう。
その点、かかった医療費についても保険が降りるものなら、病気の備えと教育費の貯蓄を一つの保険でまかなうことができます。
一つの学資保険で病気の備えもできるので、
- 支払いもシンプルでわかりやすくなる
- 家計管理がやりやすくなる
といったメリットもありますよ。
医療特約は、医療保険のように子供の病気やケガなどの広い範囲で保障があるためつけておくと安心です。
デメリットはやはり返戻率の低さ?
学資保険の医療特約は子供に何かあったときのためと思うと、つけたほうがよいと検討される方も多いでしょう。
しかし、デメリットも知った上で納得して入ることが大切です。
色々な備えをつける一番のデメリットは、返戻率が低くなることです。
医療特約をつけた場合、満期を迎えたときに元本割れ(支払った額より受け取るお金が減る)するものも多く、「教育費をしっかり貯めたい」という方は保障をつけずに貯蓄に専念したほうがよいでしょう。
医療保険と比べてみて、自分に合ったものを選ぶことが大切です。
元本割れしてもよいから病気やケガへの備えをしたいという方は、満期を迎えるときにいくらくらい貯蓄しときたいかを考えて加入してくださいね。
【結論】学資保険と病気の保障は別で考えるべき
学資保険には子供への病気の保障をつけられる商品もありましたが、医療保険に比べて万が一のときに受け取れる保険料が少なく、特定の病気に関しての保障が充実しているともいえません。
病気のリスクに備えるなら、医療保険に加入して備えたほうが安心です。
学資保険に加入する一番の目的は、10年先、15年先などを見据えて子供の将来の教育費に備えるためです。
しかし、保険料を受け取る時期になったころには物価が上昇している可能性が高く、返戻金と実際に必要な学費との差が生まれます。
病気の保障に対する特約をつけて返戻率が下がってしまうと、さらにその差が大きくなってしまいます。
そのため、少しでも貯蓄を増やすためには、学資保険と病気の保障は別で考えたほうがいかもしれません。
親・子どもが病気の場合の対処法をそれぞれ紹介
親が病気の場合:契約者を別の人に変更してみる
非常に簡単な手法ですが、病気持ちではない健康な方に契約者を変更すれば学資保険に加入することができます。
例えば、父親が心臓病を患っていても母親が健康であれば契約者を母親に変えることで加入は可能となります。
なお、一般的には契約者=保険料支払義務を持つものとなりますが、実際の契約の場合は異なります。
契約者ではなく別の者が支払をしている場合もあります。
上のケースで行くと、契約者は母親ですが実際の支払いをするのは父親というケースです。
この場合、保険会社からすれば保険の運用上問題がないため加入を受け入れるケースが多いでしょう。
ただし、契約者を父親から母親に変える事で、一家の大黒柱である父親に万が一の事があった場合、保険料免除特則での保険料免除などが適用されなくなりますので、その辺りは考慮する必要があります。
子どもが病気の場合:兄弟の学資保険を手厚く・親の生命保険で
どちらの方法をとっても実質的な問題は出てきませんが、その分だけ資産管理について注意を払わなければならなくなります。
そのため保険に関する記録帳をつけておくことをおすすめします。
兄弟の学資保険を手厚くする
1つ目は兄弟の学資保険内容に関して手厚い内容にすることです。参考までですが、学資保険の場合では兄弟がいる場合、保険会社によっては「兄弟割引」という優遇措置を受けられるケースがあります。
これは家計に負荷をかけすぎることで保険を解除されてしまう危険性を回避するものです。このような保険契約がある事も覚えておいていただければと思います。
親の生命保険で準備する
2つ目はご兄弟全員が病気を患ってしまったり、1つ目の方法では家計に負担がかかりすぎてしまって難しい方は、親の名義の生命保険で教育資金を確保しておくこともできます。持病がある方が学資保険に加入する際、「告知義務違反」に注意
これに違反することを告知義務違反と言います。
告知義務違反を犯すと加入している保険を保険会社側が一方的に解除することができます。
これは双方での話し合いによる処置ではなく一種の損害賠償のようなものなので注意してください。
なお、告知書類を提出した後、告知内容に不備や記入漏れがあると気付いた場合は、その時点で保険会社に連絡して内容を追加することも可能です。
病気でも貯蓄可能!学資保険以外の資産運用方法を紹介
学資保険は子どもの教育資金のために加入しています。
ところが、保険の要素もあるために健康状態の告知で持病や病気を申告したところ、加入出来ない場合があります。
また、告知の内容によっては健康体の人との公平性を保つために、契約に保険料割り増しなど条件付きで保険会社が契約を引き受けるケースもあります。
この場合、普通に契約する場合と比べると保険料が上がる事で返戻率が大幅に下がり、本来の目的の教育資金としての魅力がなくなってしまいます。
学資保険は保険会社や郵便局、銀行などで加入出来ますが、病気によって学資保険の教育資金としてのメリットを感じない場合は、学資保険以外での教育資金を貯蓄する方法もあります。
そこで次に投資信託と米ドル建て終身保険による資産運用方法をご紹介します。
つみたてNISAやジュニアNISAなどの投資信託
定期預金よりも学資保険のほうが利息が高いとはいえ、長期間積み立てをおこなったとしても大きく貯蓄が増えるものではありません。
もう少し積極的に貯蓄を増やしたいと思っている方は、つみたてNISAやジュニアNISAなどの投資信託を活用してみるのもおすすめです。
一般的な投資信託と同じように元本割れのリスクはありますが、長期運用をおこなうことでリスクが低くなっています。
この二つの投資の最大のメリットは非課税投資枠があるということです。
- つみたてNISA…年間40万円(最長20年)
- ジュニアNISA…年間80万円(最長5年、2023年末に廃止)
投資により利益が出ても、上記の金額までの投資については税金がかかりません。
つみたてNISAに関しては、売買手数料がかからない上、非課税対象となる商品が金融庁の審査により厳選された投資信託と一部のETFなので、初心者でもチャレンジしやすいです。
また、保有する商品を選択したあとは、自動的に運用されるので、手間がかかったり、難しかったりすることはないでしょう。
途中で解約すると税金が発生する、金融機関の変更ができないなどのデメリットはありますが、非課税投資というメリットは大きいです。
ただし、すぐに大きな利益を得ることはできません。長期的にコツコツと貯蓄を増やしていきたい人におすすめです。
米ドル建て終身保険
教育資金を貯めるなら学資保険と思い込んでいる方も多いと思いますが、終身保険を代わりにする方法もあります。
ただ、日本は金利の低迷が続いており、満期まで運用しても返戻金はいまいちな状況です。
そんな中、円ではなくドルを運用して資産を増やす「米ドル建て終身保険」が注目を集めています。アメリカは現在のところ日本に比べて利回りがよく、返戻率が高いです。
払込期間はいろいろと選べますが、短く設定しておくとより多くの返戻金を受け取ることができます。
また、払込期間が終了したあともそのまま運用し続けることができ、できるだけ長く運用すると返戻金がアップします。
例えば、妊娠中から加入し払込期間を10年にしておくと、子供が10歳になるころには払込期間が終了しますが、大学に入学する頃まで運用し続けることが可能です。
そうすることでより多くの返戻金を受け取ることができます。
子供の学費として必要なタイミングで解約返戻率が100%を超えていれば、学資保険の代わりとして活用できます。
ただし、メリットばかりではありません。以下のようなデメリットもあります。
- ドルと円の為替相場の変動によってリスクが生じる
- 保険料の支払いや受け取り時に為替手数料がかかる
円をドルに換金した時より円高のときに換金して受け取ると損をします。
以下の記事では、学資保険と米ドル建て保健を比較して詳しく解説していますので参考にしてください。
まとめ:病気でも学資保険に加入は可能だが他の運用方法も検討!
学資保険は病気でも加入できるかどうかについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
今回の記事のポイントは、
- 学資保険によって病気の保障をつけられるもある
- 病気の保障にもしっかり備えたい場合は、医療保険に加入したほうがよい
- 学資保険に医療保障をつけると返戻率が低くなる
- 学資保険に病気の保障をつけないほうが貯蓄性が高まる
- 健康状態の審査が契約者のみの学資保険もある
- 親の生命保険、リスクの低い投資信託、米ドル建て終身保険などで教育資金の貯蓄を進める方法もある
学資保険を契約する前には健康状態の審査がありますが、子供についての審査が必要ない場合もあります。子供の健康状態に関係なく、契約者となる父や母が健康であれば契約することは可能です。
また、学資保険によっては加入条件がゆるい(ない)ものもあるので、もし持病や病歴があったとしても入れることがあります。ただし、病歴や健康状態を偽って申告すると告知義務違反となるので、隠さず、忘れず申告することが大切です。
学資保険に加入できない方、学資保険よりも効率よく貯蓄を増やしたい方は、今回ご紹介したような、投資信託や米ドル建て終身保険での資産運用を活用して貯蓄することも検討してみましょう。
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