更新日:2022/09/30
告知なしで加入できる学資保険を紹介!メリットとデメリットを考える
学資保険は一般的に健康状態の告知が必要ですが、告知なしで加入できる場合があります。告知不要というのは病気があったり健康診断に不安な点がある人にはありがたいものですが、契約条件にはデメリットもあります。また学資保険以外で教育資金を貯める方法についても解説します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
告知なしで加入できる学資保険が存在する
子どもの将来の教育資金のため、学資保険を検討している方は多いと思います。
しかし中には、加入時の審査として必要となる健康状態の告知がネック…という方もいらっしゃるかもしれません。
病気があったり健康診断の結果が良くないなど、どうしようもないことのために学資保険に加入できないというのは、つらいものですね。
実は、学資保険の中には告知なしで加入できる商品が存在します。
この記事では
- 告知なしで加入できる学資保険の注意点
- 告知なしで加入できる学資保険が向いている人とは
- 学資保険以外で教育資金を貯める方法
について詳しく見ていきます。ぜひ最後までご覧ください。
告知なしで加入できる学資保険の注意点
告知なしで加入できる学資保険は、どのようなことに注意をしなければならないのでしょうか。
通常の学資保険には「払込免除特約」が標準的に付加されています。
これは契約者が万が一死亡もしくは重大疾病の状態となった場合に、以降の保険料支払いが免除されながら保険金は通常通り受け取れるという仕組みです。
学資保険の最大の魅力とも言えるこの仕組みが、告知なしの学資保険の場合には適用されません。
また、被保険者(子ども)に対する保障もありません。
契約者に対しての保障がない
前述の通り、告知なしの学資保険には払込免除特約が付加されません。
払込免除特約は「自分に万が一のことがあった場合、子どもの教育資金はどうなるのだろう」という、親の不安を払拭してくれるものです。
これがないということは、健康状態に不安があるために告知なしを選びながら、将来にわたって保険料を支払い続けられる確証が必要ということになります。
そうであれば、学資保険を選ぶ必要性そのものからよく検討する必要があるでしょう。
被保険者に対しての保障がない
学資保険には、被保険者(子ども)への保障が付くものと付かないものがあります。
子どもがもしも入院や大きなケガをした時のことを考えると、保障も検討する価値のあるものですが、告知なしの学資保険では付けることができません。
なお、万が一子どもが亡くなってしまった場合には、それまでに払い込んだ保険料を保険金として受け取ることになっています。
告知なしで加入できる学資保険は何の為の保険なのか
健康状態の事情から告知ありの学資保険に加入できない人にとって、告知なしで加入できる学資保険があるということは朗報でしょう。
しかしその代償として契約者・非契約者に対する補償がないとなればデメリットの方が大きいと感じられるかもしれませんね。
そうとなると、告知なしの学資保険はどのような人に向いているのでしょうか。
孫への学資援助の為の保険
例えば、祖父母が可愛い孫のために学資保険に加入したい時、告知なしの学資保険はとても有効かもしれません。
年齢を重ねれば、誰しも病気をしやすくなります。
保障の充実よりも、まず「孫への教育資金のプレゼント」という目的を果たしたいこのような場合に、告知なしで加入できるというのはとても魅力的です。
<参考>告知義務違反とは
告知なしの学資保険について解説していますが、では通常の「告知あり」の学資保険における告知義務とはどのようなものでしょうか。
これは他の生命保険と同じく、保険会社の所定の用紙に記入をするもので、過去の入院・手術や病気治療の有無が問われます。
そしてもしもこの告知内容に虚偽があれば「告知義務違反」となり、保険会社には契約を解除する権利があります。
この場合、それまでに払い込んだ保険料は返還されず、もちろん保険金も支払われません。告知は正直に行いましょう。
子どもの教育資金は学資保険以外でも準備できる
ここまで読んで「告知なしの学資保険は魅力的だけど、デメリットと天秤にかけると…」と思った方もいらっしゃるかもしれません。
また通常の学資保険を検討している方でも、他に教育資金を貯める方法があればあわせて検討するのも良いですね。
実際のところ、一昔前まで子どもの教育資金は学資保険に入っていれば十分という風潮でした。
しかし現在は金利がとても低く、学資保険だけでは貯蓄性を期待するのは難しい状況です。
それでは、学資保険以外で教育資金を準備する方法について見ていきましょう。
貯金、資産運用、国債、生命保険など選択肢は色々
教育資金を貯める方法はさまざまです。
絶対的にこの方法が一番、というものはありませんので、それぞれのメリット・デメリットを理解しご自身に合ったものを見つけることが大切です。
保険だけでなく投資など、ジャンルを超えて検討したいときは、ファイナンシャルプランナーへの相談もおすすめです。
低リスクで堅実に積み立てたい方向け
もっともオーソドックスには、貯金という昔ながらの方法です。
現在の金利の低さにより、増やすという意味では期待ができませんが、「減るリスクがない」という点に注目しましょう。
また当然ながら、加入年齢や健康状況などの審査による制限がありませんので、間口の広い方法といえます。
会社員の方であれば財形貯蓄という方法もあります。
給料から天引きされることで強制的に貯められるという点が魅力です。
貯蓄性を求めたい方向け
ただ貯めるのではなく、お金を増やしていきたいという場合には、資産運用を考えるのが良いでしょう。
ただしリスクを伴うことになりますので、手元の資金にある程度のゆとりをもって行うことが大切です。
選択肢はドル建て終身保険や投資信託などがありますが、2018年からスタートしたつみたてNISA(金融庁|つみたてNISAの概要)は少額からスタートでき、長期の運用を前提とした非課税制度ですので、教育資金を貯めるには適しているといえます。
また原点に返って学資保険を検討するのであれば、他の方法にはない「保障」があるという点が大きなメリットになります。
先に述べた通り、学資保険には契約者に万が一のことがあった場合にその後の支払いが免除される「払込免除特約」が付加されます。
また例えばかんぽ生命「はじめのかんぽ」であれば、子どものケガや病気による入院に対する特約「その日から」が付くなど、子どもが成長する中で起こりうるアクシデントにも備えることができます。
低解約返戻型終身保険が話題
貯蓄タイプの保険として「低解約返戻型終身保険」というものがあります。
これは生命保険の一種ですが、途中解約しないことを前提に、支払う保険料が通常の保険より安く設定されています。
満期までは返戻率が低く、途中解約した場合は確実に元本割れしてしまいますが、払込満了時に通常の保険と同じくらいの返戻率となり、さらに受け取りを先延ばしにすることで返戻率が上がりますので、教育資金の積み立てとしては検討してみる価値の高い方法です。
まとめ:告知なしの学資保険はデメリットもよく考えよう
告知なしの学資保険について、デメリットを中心に見てきましたが、いかがでしたでしょうか。
- 告知なしの学資保険には、契約者・被保険者に対する保障がない
- 告知なしの学資保険が向いているのは「孫に学資保険をプレゼントしたい祖父母」など
- 学資保険以外で教育資金を貯める方法の中で、低解約返戻型終身保険が話題