生命保険ALL

生命保険の必要性

生命保険の選び方

生命保険の見直し

【FP監修】0歳の赤ちゃんに終身保険・終身医療保険は必要?不要?

生まれたばかり、0歳の赤ちゃんにも保険をかけてあげたほうが良いのではないか、親としてそう感じたことはないでしょうか。この記事では、赤ちゃんは保険に加入すべきなのかという疑問について、FPの意見をふまえながら解決していきます。

アンケートにご協力いただいたFPの方々(50音順、敬称略)

ファイナンシャルプランナー
下澤 純子
保険営業歴20年。現在は生命保険営業専門のコンサルタントで、保険営業さんを対象に、営業のやり方、集客の仕方を教えています。著書『働く女性がしたたかにしなやかに生き抜く仕事術』『成績のいい人はモテる人』。7月発売予定『身の丈セミナー講師入門(仮)』

【FPアンケート】0歳の赤ちゃんの保険の必要性と選び方

今回の記事では、現役のファイナンシャルプランナー(FP)の9名の方にアンケートを受けていただき、その回答を元に記事を作成しています。 
赤ちゃんが誕生すると、喜びとともに親としての責任も実感するようになります。

そのため赤ちゃんの誕生を機に、新たに保険に加入したり、加入している保険の見直しを検討するというのが一般的になっています。


自分の保険の必要性について考えていると、ふと生まれてきた赤ちゃんにも保険をかけてあげたほうがいいのではないかと感じたことはないでしょうか。


この記事では、赤ちゃんは保険に加入したほうがいいのかどうか疑問について、FPの意見をふまえながら解決していきます。




0歳の赤ちゃんが終身保険や終身医療保険に加入するメリットとは?

保険に加入する必要があるとすれば、何か目的・メリットがあるはずです。

そこでまずは、生まれたばかり、0歳の赤ちゃんが保険に加入するとどんなメリットがあるのかみていくことにしましょう。

保険料が安く済む

保険料は保険料支払いのリスクの高さに応じて決まっています。


保険料支払いのリスクは、基本的に年齢が上がるほど高くなるため、それに伴って保険も年齢とともに上がっていきます。


(*ただし、生まれてから幼稚園に入るぐらいまでは死亡・入院のリスクが比較的高い傾向があり、加入年齢が若いほど高くなるという逆転現象が起こります。)


そのため、同じ商品に生まれてすぐに加入した場合と、20歳になってから加入した場合では、毎月支払う保険料は「生まれてすぐに加入した」ほうが安くなります


また0歳から60歳までの60年間で支払う保険料総額と、20歳から60歳までの40年間で支払う保険料総額を、終身保障タイプの保険で比較した場合、0歳で加入したほうがトータルで安くなるということもあります。


前者の方が20年分保障期間が長いにも関わらずです。


契約年齢0歳(男性)20歳(男性)0歳(女性) 20歳(女性) 
月払保険料1,141円1,565円1,172円1,853円
60歳までの保険料総額821,520円751,200円843,840円889,440円
(加入条件:オリックス生命 新キュア 日額5,000円・60日型・先進医療特約付帯・60歳払済


契約年齢 0歳(男性)20歳(男性) 0歳(女性)20歳(女性)
月払保険料 1,032円1,222円1,047円1,427円
60歳までの保険料総額743,040円586,560円753,840円684,960円

(加入条件:オリックス生命 新キュア 日額5,000円・60日型・先進医療特約付帯・終身払

0歳児の入院率は実は高い

入院率は一般的に年齢が上がるほど高くなる傾向があります。


しかし幼稚園に入るぐらいの年齢(0〜4歳)までは逆転現象が起こり、0歳児の入院率は比較的高いという調査結果が出ています。



推計患者数(単位:千人)
総数1318.8
0歳10.8
1〜4歳7.1
5〜9歳4.9
10〜14歳5.3
15〜19歳7.0
20〜24歳10.2
40〜45歳
32.3
60〜65歳95.6
80〜85歳188.9
(出所:厚生労働省・患者調査・年齢階級別にみた施設の種類別推計患者数 平成26年10月)


0歳の赤ちゃんが入院する場合には、お母さんが付き添って入院するのが一般的です。


0歳の赤ちゃんが医療保険していれば、給付金で付き添いにかかる費用にも備えることができるというメリットがあります。

赤ちゃんが病気になったときに保険に加入できないリスクがなくなる

子供であっても、がんや難病のような重い病気にかかってしまうリスクはあります。

骨のがんである骨肉腫は、成長期である子供の発症リスクが高くなっています。


保険に加入するためには健康状態についてのチェックがあり、その中には「今までがんにかかったことがありますか」という質問項目があります。


通常の病気であれば、完治して5年を経過すれば申告が必要なくなるのに対し、がんの場合は「今まで」という条件がつくケースがほとんどです。


そのため一度でもがんになったことがあれば申告しなければならず、保険へ加入できないリスクが非常に高くなります。


0歳で保険に加入していれば、将来病気が原因で保険に加入できないリスクをなくせるというメリットがあります。

保険料を短期払いすることで、将来に保険をプレゼントできる

商品によっては、5年や10年といった短期払いができる保険もあります。

そのため子供が独立するまでの間に、親がすべての保険料の支払いを済ませておくことで、子供が独立するタイミングに、保険料負担のなくなった保険を子供にプレゼントしてあげるということが可能です。

0歳の赤ちゃんが終身保険や終身医療保険に加入する注意点とは?

0歳の赤ちゃんが保険に加入する場合には、注意しておかなければならない点もあります。

特に終身保険や終身医療保険など終身保障タイプの保険の場合には、より注意が必要となるようですので、しっかり確認しておきましょう。

地域差はあるが、乳幼児医療費助成制度などの医療費助成を受けることができる

乳幼児にかかる医療費に対しては、乳幼児(子ども)医療費助成制度という公的な助成制度が用意されています。

何歳までこの助成制度の対象とするかは各自治体で決めることになっているため、住んでいる地域によって対象年齢には差があります。


しかし小学校就学前(6歳)まではどの自治体でも入院の有無に関わらず助成の対象となっています(それ以上の助成は各自治体による上乗せ保障)。


中には高校卒業(18歳)まで入院の有無を問わず医療費を全額助成する自治体もあり、助成内容によっては子供の医療費負担に備えるという目的で保険に加入する必要性はないといえます。


ただし、助成対象は公的医療保険制度対象の医療費・薬剤費のみであり、差額ベッド代や付き添いのための費用などは対象となりません。


そのため医療保険に加入する際には、乳幼児(子ども)医療費助成制度の内容を確認した上で、助成対象ではない費用に備える必要性があるのかを考える必要があります。

入院の短期化も含め、医療の進化により状況が変わりうる

終身保障タイプの医療保険は、基本的に加入したときの保障内容が一生涯続きます。

一方で医療技術は日々進歩しており、治療内容の変化や入院の短期化など、医療を取り巻く環境は数年で変化しています。


今の医療事情にあった保険に0歳で加入した場合、その保障内容が80歳、100歳となったとき、あるいは10年後でさえ状況に即した内容である保障はありません。


将来子供に医療保険をプレゼントしてあげようと思っているのであれば、20年前の保障内容の保険をもらった子供が喜ぶのかを考えておく必要があるといえます。


保険料分を貯金しておいて、現金で渡してあげたほうがいいかもしれません。

予定利率の変動やインフレリスクなどがある

終身(死亡)保険の場合、医療保険のように保障内容があわなくなることはありません。

しかし運用利率が固定される定額保険の場合、インフレ(物価上昇)によって相対的に保険自体の価値が目減りしてしまうリスクがありあます。


金利とインフレ率は連動して動きます。


物価が上がれば金利も上がり、インフレで相対的に減少した価値を金利を受け取ることで補填する関係にあるのです。


インフレが起これば通常は銀行預金の金利も上がるため、銀行に預けっぱなしにしていてもそれほど問題になりません。


一方定額保険の運用利率は加入した時点のままずっと固定されてしまいます。


その結果、金利上昇の恩恵を受けることができず、価値が目減りしていく一方となってしまうのです。


デフレのように物価が下がっていく場合、運用利率が固定される方が有利な場合もあります。


しかしほぼゼロ金利の現状では、その可能性は低いといえるでしょう。

50年100年先のことはわからないので、まずは貯蓄を優先すべき

50年100年先の医療事情やインフレ状況などは、今の時点ではわかりません。

にも関わらず終身保障の保険に加入するということは、50年100年先の保障まで今の基準に当てはめて契約するということになります。


いますぐに必要な保障であれば保険に加入しておくべきですが、将来あったら役に立つというレベルであれば、加入は見送った方がいいといえます。


保険料として払えるお金があるのであれば、そのお金を貯蓄することを優先して考ましょう。


そのほうが状況にあわせて自由に使うことができ、もしものときの備えともなります。

各FPのコメントはほとんど原文のまま掲載しています。ぜひ参考にして見てください。(敬称略) 

FPアンケート「0歳の赤ちゃんから終身保険や終身医療保険に加入することに賛成か反対か」

以下がアンケート結果です。




  • おすすめしない:9人中3人
  • 加入したいなら加入しても良い:9人中6人

では、FPの方のコメントを見ていきましょう。

加入をおすすめしない意見

  • 優先順位は、お父さん、お母さんの保険、赤ちゃんへの保障は各自治体により優遇されています。 

    住んでいる自治体により、お子様の医療費が○○歳までかからないなどの優遇がありますので、まず、その確認をしておきましょう。

    やはり優先順位はお父さん、お母さんの保障です。

    小学生になってから共済を利用する、という考えで十分です。

    (下澤 純子)

  • 反対である。0歳の赤ちゃんの将来が分からない段階では、どんな保険内容が適しているのか分からないから。

    終身保険や終身医療保険へ加入した場合、親が亡くなった後も継続して加入していかなければ意味がない。

    入学、卒業、就職、結婚、退職など節目で見直せればいいが、見直す機会を逸してしまうのが常である。

    (鳥海 光夫)

  • 保険に入らずとも、必要な準備はできると思う。

    子供の医療費はかからないので、医療保険よりも貯蓄でお金を貯めたほうがよい。

    医療は日々進化しており、それに対する医療保険の保障も変わってきている。

    成人後、陳腐化する可能性がある。

    (正田 きよ子)

  • 基本的に将来が非常に不確定な状況で終身契約することに合理性があるようには思えません。

    終身保険に関しては恐らく超長期の複利利回りを狙う戦略かと思われますがインフレリスクや保険会社の状況による予定利率の変更、破綻リスクなどを慎重に検討する必要があります。

    しかしながらほとんどの場合、超長期の金融情勢を緻密に検討することは困難でしょう。

    終身医療保険については保護者がいる間はかけても定期医療保険でしょうし、独立すれば自分のリスクは自分で考えるべきというのが基本と思います。

    (林 健太郎)

  • 赤ちゃんに保険は必要ありません。

    義務教育期間中の医療費はかからないものです。

    保険とは貯蓄では対処できないと大きな経済的損失を補てんするものです。

    仮に0歳の保険料1000円。80歳まで加入すると、96万円です。

    この先入院はどんどん少なくなるよう国策として取られています。

    たとえば、もう少しお子さんが大きくなって、男の子等生傷が絶えないこともあります。

    そんなときは、共済で入院だけでなくケガでの通院に備えられる商品に加入してもよいでしょう。

    (横川 由理)

  • 50年後100年後の世の中はわからず、保険加入しても安心できません。

    0歳で終身保険や終身医療保険に加入すると、加入期間が50年や100年になることも考えられます。

    加入できるうちに加入しておくと安心かもしれませんが、50年後や100年後の貨幣価値は全く想像できません。

    保険の制度や保険会社の存続すら想像できません。

    想像できない以上、安心できるとも言い切れません。

    0歳の赤ちゃんに保険料を払える余裕があるなら、貯蓄に回して、何にでも対応できるようにしておいた方が賢明ではないでしょうか。

    (松浦 建二)

加入したい意思があるなら、加入しても良い

  • 保険に加入するタイミングは、いつからでもいいと思います。

    保険料を負担する余裕があれば、0歳からでもいいのではないでしょうか。

    ただ、医療保険の場合は考えたほうがよいかもしれません。

    たいていの自治体では、小学生や中学生までは医療費助成が受けられます。

    病院にかかっても窓口で支払いをする必要がないところが増えています。

    なので、医療費助成が終わるタイミングでの加入でもよいでしょう。

    (前佛 朋子) 

  • その子の健康状態によっては、子供時代から大人になっても医療保険に入れないこともあるでしょう。

    子供時代は乳幼児医療費制度があり、難病医療制度も子供に手厚いが、大人になってからはそこまで制度が手厚くない。

    それを考えると赤ちゃんから医療保険に入っていれば大人になっても重病の人は助かるでしょう。 

    (拝野 洋子)


  • 0歳の場合は、1歳や2歳よりも保険料が高い事があるから。

    特に、終身医療保険に関しては急ぐ必要はないが、高いと言っても数百円なので、加入したい意思があれば加入しても良いと思う。

    終身保険に関しても、「お金の預け場所」の一つなので、子どもに残したいお金なら、加入しても良いと思う。

    (冨士野 喜子)

まとめ

いかがでしたでしょうか。

0歳の赤ちゃんが保険に加入することには反対という意見のFPが多かったですね。 


0歳の赤ちゃんには基本的に保障は必要なく、保険に加入するよりも貯蓄した方がいいようです。


赤ちゃんが生まれたら、次に心配なのは、教育資金がどのくらいかかるのかですよね。


学資保険など貯蓄型の生命保険を使って、子供の教育資金を貯蓄する方法もあります。


子供の教育資金の確保の仕方について、FPの方たちはどのように考えているのでしょうか。


その答えは次の記事にあります。


ぜひご覧ください。

ランキング

  • 保険の見直しで生命保険にするか共済にするかで悩んでいる方に
  • 理解できていますか?生命保険と県民共済の違いや共通点をおさらい
  • 生命保険の約款には何が書かれている?特に注意すべきことは?
  • 生命保険は中世ヨーロッパが始まり! 生命保険の成り立ちを解説
  • 分かりにくい、とても面倒、だけど重要な生命保険の主契約の見直し方
  • 今更聞けないけれども、必ず知っておきたい生命保険の特約の全情報
  • 生命保険(医療保険)に入院保障は必要?入院給付金についても解説!
  • 10年満期の生命保険で100万円受け取るのは、お得なの?損なの?
  • 生命保険の終身型と掛け捨て型を相場から見る、自分に合った保険選び
  • 生命保険の貯蓄型は老後に有利?貯蓄型生命保険で賢く資産形成しよう
  • 低解約返戻金型の生命保険を最大限活用すると、こんなにお得!
  • 生命保険料を毎月払いと前納って何が違う?メリットやデメリットは?
  • 残高証明書は生命保険会社に請求しなければ発行してもらえません
  • あなたは大丈夫?無駄のない生命保険の入り方を生活スタイル別に解説