終身保険にはリスクがつきもの?気を付けるべきポイントを解説!

終身保険には多くのメリットもありますが、注意しなければならないリスクもあります。ここでは終身保険の「保険料が割高なこと」「低金利で期待できるリターンが少ないこと」「インフレに対応しきれないこと」「解約時に税金がかかること」についてそれぞれのリスクを解説します。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

終身保険の主な4つのリスクを紹介!

終身保険とは、一生涯保障してくれる生命保険ということは知っている方も多いでしょう。

また途中解約をしても、お金がかえってくるから保険料が無駄にならない!といったことも聞いたことがあるかもしれません。


確かにその通りで、終身保険を使って、死亡保障をつけつつ、貯蓄をしたり、相続税対策をしたり、と様々なメリットもあります。


しかし、そんな終身保険にもいくつかリスクがあります。


この記事では、終身保険の主な4つのリスクについて説明していきます。


ぜひ最後までご覧ください。


また、終身保険のデメリットについては以下の記事をご参照ください。

終身保険のデメリットとは何?9つのデメリットを詳しく解説!

終身保険のリスク1:月々の負担額の大きさ

終身保険を検討する上で多くの人が考慮するポイントが、月々支払う保険料の金額です。


原則、終身保険は解約しない限り死亡保障が一生涯続きます。

また、途中で解約しても解約返戻金を受け取ることができるというメリットもあります。


保障期間が限定されている定期保険や掛け捨ての保険に比べて、終身保険の保障は手厚い内容であると言えますが、その分負担する保険料は割高になってしまいます。

終身保険のリスク2:現在低金利のため、他の方法のほうが貯蓄に向いている可能性も

2016年に日本銀行が導入したマイナス金利政策の影響で、現在は銀行の預金金利も非常に低水準が続いています。


その影響は保険会社にも及んでおり、終身保険の解約返戻金は年々減少傾向にあります。

つまり、貯蓄のひとつとして終身保険を検討する場合、現在の低金利な状況では満足なリターンが得られない可能性があるということです。


多少リスクが高くても、投資信託や株式での投資で資産を増やすという人もいます。

終身保険のリスク3:インフレへの対応が難しい

インフレとは、物やサービスの値段が上がり、お金の価値が下がることを言います。

例えば、昔は自動販売機で100円で買えていた缶コーヒーが、今では130円払わないと買えなくなってしまいました。

これは缶コーヒーの値段が上がったと同時に、100円というお金の価値が下がったということです。


このように、将来インフレが起きた場合、終身保険の契約当初見込んでいた保険金や解約返戻金の価値が下がってしまっているリスクがあるのです。


終身保険は一般的に契約期間が長期に渡るため、一度加入してしまうと後々起こるかもしれないインフレリスクに対応するのが難しいのです。


インフレリスクに対応できる「積立利率変動型終身保険」や「変額終身保険」という終身保険も存在します。

そのような様々な終身保険についての詳細は以下の記事をご参照ください。

終身保険にはどんな種類があるの?特約はどれを付加すればいいの?

終身保険のリスク4:解約すると税金がかかる

解約時に解約返戻金を受け取った時には、一時所得として所得税の支払いが必要な場合があります。


課税対象となる金額の計算方法は

(解約返戻金-払込保険料-50万円)×1/2

です。


つまり、解約返戻金が払込保険料よりも少ない場合(損をしている場合)、もしくは払込保険料から増えた分が50万円より少ない場合は非課税となります。


例 Aさんの場合

  1. 終身保険加入時に300万円を一括で支払った
  2. その後急に資金が必要になり、すぐに解約し250万円の解約返戻金を受け取った
  3. 50万円の損失が出た
Aさんは300万円支払ったのに対して解約返戻金を250万円しか受け取っていないので、税金はかかりません。

例 Bさんの場合

  1. 60歳まで毎月保険料を支払い、合計180万円の払込をした
  2. 65歳の時に解約し、220万円の解約返戻金を受け取った
  3. 40万円の利益が出た
Bさんは180万円支払ったのに対して解約返戻金を220万円受け取っているため40万円の利益が出ています。しかし増加分が50万円以下であるため、税金はかかりません。

例 Cさんの場合

  1. 終身保険加入時に1,000万円を一括で支払った
  2. 20年後に解約し解約返戻金を1,800万円受け取った
  3. 800万円の利益がでた

Cさんは1,000万円支払ったのに対して解約返戻金を1,800万円受け取っており、800万円の利益が出ています。増加分が50万円を超えているため、(800-50)×1/2=375万円が課税対象となり確定申告が必要になります。


Cさんのように利益が50万円を超える見込みがある場合、税金がかかってしまうことをリスクととらえる人もいます。

終身保険は目的を明確にすると、リスクを回避しやすい

では、終身保険はリスクばかりなので避けるべきものなのでしょうか?

決してそんなことはありません。


大切なことは、何を目的として加入するかを明確にすることです。

「自分の死後、家族にお金を遺してあげたい」

「相続税対策をしたい」

「保険でお金を増やしたい」


人それぞれ保険に求めることは違いますが、多少のリスクを覚悟しても期待できる成果があれば、保険に加入することは大いに意味のあることだと思います。


リスクとリターンを比べて充分に検討して、あなたにぴったりな保険を見つけましょう。


終身保険の目的別の選び方については以下の記事をご参照ください。

終身保険の選び方のポイントを解説!終身保険に適している人は?

まとめ:終身保険における4つのリスク

ここまで終身保険のリスクについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?


まとめると

  • 月々の保険料が割高であるリスク
  • 現在の低金利では期待以上に資産を増やせない可能性があるリスク
  • 将来起こるかもしれないインフレに対応しきれないリスク
  • 解約時に所得税がかかるリスク
以上のように言えます。

保険の加入を検討するときは、リターンばかり考えて楽観的になりすぎるのも、リスクばかり考えて悲観的になりすぎるのもよくありません。


その両方のバランスをよく考え、負うリスクよりも期待できるメリットが上回るなら前向きに加入を検討してみましょう。


たとえリスクがあったとしても、賢い商品選びをすれば、終身保険はあなたの人生にとって非常に役立つものになるでしょう。



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