ストップ!養老保険を途中解約する前に知っておきたい大事なこと

養老保険は満期金も死亡保障も手にできるため、現在でも販売されています。例えばある時支払いが難しくなった場合途中解約以外の方法で、養老保険を生かす方法があるのです。途中解約を考えている方は一度方法を考えてみてはいかがでしょうか。

養老保険を途中解約する前に知っておきたいこと

あなたは養老保険は本当にこの先続けていっていいのか疑問をお持ちで調べていることでしょう。

実際に、保険に加入した時はしっかりと今後のことを考えて加入することが多いのですが、ライフプランの変化によって、思った通りに行かないというのも現状です。

将来ご自身やお子さんのために加入した養老保険ですが、この先月々の保険料が負担になってくるため途中解約したほうがいいのか、そう迷われている方も多いのではないでしょうか。

そこで、この記事では「養老保険を途中解約する前に知っておきたいこと」として

  • 養老保険を途中解約するとどんなことが起こるのか
  • 月々の保険料の支払が難しくなった時に、途中解約以外にどんな方法があるのか
以上のことを中心に解説していきます。

この記事を読んでいただければ、養老保険の途中解約についてすぐ行うのがベストなのか、正しい判断ができるようになります。

ぜひ、最後までご覧ください。



養老保険は途中解約すると元本割れをして損をすることが多い

毎月保険料を支払って、満期を迎えることができれば問題はないのですが、養老保険の場合は途中解約をしてしまうと、今まで支払った保険料の合計を下回ってしまうことがあります。

それは養老保険が保険機能も兼ね揃えているためです。


つまり、毎月銀行等で同じ金額積立貯金をしていたほうが、途中解約した時には手元に残るお金は多くなるということです。


できれば途中解約をせずに、養老保険をよい形で継続できるかということをお話していきたいと思います。

養老保険を解約する場合、解約返戻金にかかる税金について説明!

養老保険を解約した場合に、税金がかかる可能性もあります。

それではどんなケースに税金がかかるのか、をご紹介していきましょう。

  • 保険料を負担している契約者と解約返戻金の受取人が同じである場合

このケースであれば、ご自身でも簡単に税金がかかるかどうか判断することが出来ます。

今までの払い込んだ保険料が、解約返戻金より少なかった場合、税金はかかりません。

ただし、今までの払い込んだ保険料よりも解約返戻金が多かった場合は所得税の対象となります。

所得税の中でも一時所得という分野になるのですが、解約返戻金全部にかかるわけではなく、

解約返戻金-支払った保険料が50万円を超える分に対して課税されるわけです。

実際にはこのようなケースはまれであることが多いようです。

解約返戻金というと、一時金としてまとまって受け取ることが多いのですが、保険会社や条件によっては年金形式で受け取ることができる場合もあります。

年金形式で受け取った場合は一時所得ではなく雑所得としてみなされるので、解約返戻金を受け取る際は、どのような形で受け取るのかも考える必要があります。



  • 保険料を負担している契約者と受取人が違う場合
これは、ご夫婦の間や親が契約者でお子さんが受取人として契約しているケースが多く見受けられます。

この場合贈与税の対象となる可能性があります。

ほけんROOMでは生命保険の解約返戻金にかかる税金について詳しく説明した記事もありますので、そちらもご覧ください。

途中解約するケースごとに対策方法を紹介

ここまでは、養老保険を途中解約するとなると、デメリットがあるということをご紹介しました。

それでは、これ以上お金を払い続けられない場合、途中解約を避けてどういった対策方法があるのか、ケースごとに見ていきたいと思います。

ケース1:一時的にお金が必要な場合

養老保険に加入中で、一時的にまとまったお金が必要になるという可能性はあります。


  • これから結婚するための結婚式費用、新居の準備
  • 出産における入退院費用
  • お子さんの進学における入学金や制服などの諸費用
  • 病気やケガなどで入院した時の一時的な治療費


など上に挙げた以外にも、まとまったお金が必要なケースというのは人生において訪れるかもしれません。


そういったときに、途中解約以外に下のような方法がありますので、対策をご紹介していきたいと思います。

対策1:解約返戻金を担保にしてお金を借りる契約者貸付制度を!

 まずは、今までに支払った保険料のうち解約返戻金の中でお金を借りることができます。

このことを契約者貸付制度と言います。 

いくら借りることができるのかは、月々の保険料や払い込んだ年数によって違いがあるので、正確に知るためには現在加入中の保険会社に問い合わせをする必要があります。 

そして、貸付制度という名前の通り、一時的に借りるため、その借りた金額には保険会社の所定の利息がついてくることを覚えておきましょう。  

ケース2:一時的に保険料の支払いが厳しい場合

それでは、この先保険料を払うことができるかもしれないけれども、ある一定期間だけ保険料の支払が難しいという場合は、下のような制度を利用出来る場合もあります。

対策1:自動振替貸付制度の利用を検討しよう

自動振替貸付制度というのは、保険料を払い込む期間に保険料を払わなかった場合、解約返戻金の範囲内で保険会社が自動的に振替をしてくれるというものです。

 長年保険料を払い続けていて、一時的に支払いが困難な場合に使うことができます。

ただ保険会社によっては定めがあるものや、生命保険の種類によってはできないこともありますので、確認が必要となります。

対策2:支払いができず失効しても、後から復活できる

生命保険の中での失効という言葉は、保険料を支払わなかった場合に保障を持てなくなってしまうということです。

失効という期間は永遠に続くわけではなく、ある一定期間が終わってしまうと、保険そのものがなくなってしまう可能性もあります。


つまり途中解約と同じになってしまいますので、注意しましょう。


また、復活するには手続きや保険料の充当、その他新たに診査などが必要になってきます。

ケース3:保険料の負担が厳しく、今後も厳しいと想定される場合

それでは、一時的ではなくこの先保険料を支払うことが難しくなってしまった場合は途中解約以外にどうしたらよいのでしょうか?

養老保険の特徴として、月々の保険料が高いということも挙げられます。


例として、ある会社の養老保険で保険料を見ていきたいと思います。

・契約者20歳女性


養老保険満期の保険金、死亡保険金と保険料の関係(月払い)


・満期保険金/死亡保険金500万円の場合 保険料月4万4,150円

・満期保険金/死亡保険金400万円の場合 保険料月3万5,320円

・満期保険金/死亡保険金300万円の場合 保険料月2万6,490円

・満期保険金/死亡保険金200万円の場合 保険料月1万7,660円

・満期保険金/死亡保険金100万円の場合 保険料月8,830円


大きな金額をためると考えると、やはり月々の負担は増えてきますね。そう考えると、満期の時期がくるまで払っていけるのかどうかという心配にもなってくるかもしれません。


契約した当時は月々の保険料が負担でなくても、年齢を重ねるにつれライフプランも変わってくることもありますので、そういった時に困ってしまうということが考えられます。


途中解約のリスクを避けるためには、無理のない範囲で毎月支払いをすることがとても大事です。


対策1:払い済み保険にする

途中解約を避けるものとして、今まで払い込んだ保険料を元に払い済み保険にするという方法もあります。

払い済み保険とは、今まで払った保険料の責任準備金によって、今後の保険料の支払いをせずに、払い済みの保険金として権利を持つことができるという制度のことです。

そうすることで、今まで支払った保険料を無駄にすることなく保障を持つことができますし、その後の保険料を支払う必要はなくなってくるのです。


この方法は養老保険だけでなく、貯蓄をメインとした終身保険や個人年金保険などにも利用され、解約返戻金があればあるほど大きな保障を買い取ることができますし、今までの支払いを無駄なく有効に使うことができます。





対策2:保障額を減額する

毎月の支払いが負担になるということであれば、負担にならない程度の保険料まで保障額を減額するという方法もあります。

そうすることで、途中解約を避けることができます。

減額の基準は保険会社によって様々ですので、どのくらい下げられるのかを各保険会社に聞いてみる必要があります。

対策3:特約を外し、養老保険の主契約だけにする

先ほどご紹介したプランには入院などの特約をつけないパターンをご紹介しましたが、ベースとなる保険に入院保障などの特約を付けている場合、それを外すことでより貯蓄性の高い養老保険になることができます。

特約を外せるかどうかは、加入している各保険会社に聞いてみることをおすすめします。

まとめ:養老保険はできるだけ解約しないほうが良い

今回は、生命保険の中でも貯蓄がメインとなる養老保険の途中解約のデメリットを解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。 
 今回の記事のポイントは

  •  一時的にお金が必要な場合、解約返戻金を担保にしてお金を借りる。 
  • 一時的に保険料の支払が厳しい場合は、自動振替貸付制度を利用して、支払いをしばらくの間ストップさせる。 
  • 保険料負担が今後も難しいと見込まれる場合、担当者に確認をしながら、保障額を減額する、特約を外して主契約だけにする、  払い済み保険にする。

それぞれのケースに合わせて、途中解約するデメリットを少しでも軽減する方法をご紹介しました。

今まで積み立ててきた保険ですから、できれば満期まで積み立てができれば最善の方法ですが、どうしてもライフサイクルによって生活が変わってきてしまった場合は上の方法も考えてみてはいかがでしょうか。

 ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。 

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