ただ残すだけではダメ!生命保険料控除は契約者が親でも受けられる!

支払った保険料には生命保険料控除を受けられることになっていますが、契約者が親であるということで申請していない方も多いのではないでしょうか。実は契約者が親でも生命保険料控除は受けられることになっています。なぜ受けられるのかについてご説明します。

内容をまとめると

  • 生命保険料控除を受けられるのは、保険料を支払っている本人
  • 親の分の保険料も負担している場合、子が生命保険料控除を受けられる!
  • ただし、諸条件を満たしていない場合は控除の対象外になる
  • 本人分で控除の上限額に達した場合、親の分の生命保険料は控除されない
  • 親の分の保険料を負担する際は、保険金受取時の税金に注意!
  • 会社員や公務員は年末調整、自営業者は確定申告で生命保険料控除を申請しよう!
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契約者が親の場合、生命保険料控除はどうなる?

保険は将来の負担に備えて加入しておくことで一度に負担し無ければならない負担を軽減したり、収入が途絶えることで抱える苦労を軽減することができます。

家族がいる場合は自身のことだけを考えるのではなく、家族にのしかかる負担も考慮して保険を適用しなければなりません。


保険の難しさは法律のようにいくつものルールが一つの契約にも複雑に関わってくることです。ゆえに敬遠されていまいがちの内容がいくつもあります。

中でも契約上の名義とその関係性に関しては大きな効力があるために注意が必要になってきます。


生命保険料控除の問題でも契約上の名義というのは大いに注意しなければならないことです。何らかの事情で名義が親になっている場合でも自分に保障が適用されるのか心配であるというケースは案外少なくありません。

まず契約者と受取人と被保険者の関係を理解しよう

法的に契約者間の取引が生徒であることを主張するためには関係者を表す単語の定義を明確に定めておかなければなりません。その定義によって法律の解釈を狭めておかなければ裁量の余地が無いからです。


保険において契約関係者を表す言葉に契約者、受取人、被保険者の3つがあります。

契約者は該当する保険契約を行う者あるいは行った者を指します。契約者は一般的に保険の保障対象となりますが、被保険者とは異なり契約の解除あるいは変更を行える人物となっています。


受取人は死亡保険金や解約返戻金、満期金の受取人のことであり保険の保障対象者ではありません。被保険者に何かあったときにお金の管理を任されるという人物であり相続問題等で重視されます。


被保険者とは該当する保険契約が継続されている期間において契約者が結んだ契約に従い保障される人物を指します。


よくあるケースとしては親が契約者となり被保険者に子を選んでいるものがあります。この場合は生命保険料控除として運用できるのは契約者である親が該当することが一般的です。

生命保険料控除を受けられるのは、保険料を支払っている人

生命保険料控除を受けられる人は、契約者でなければならないというわけではなく、保険料を支払っている人です。

多くの場合は、契約者と保険料負担者が同一人物なので問題ないのですが、例えば、親よりも稼げるようになったから親の保険を子供が負担してあげていたり、妻の保険料を夫が負担してあげていたり、といったケースも少なからずあります。


この記事では、契約者が親だけれど、実際に子供が保険料を支払っている場合について、説明していきます。

契約者が親で、実際に保険料を負担しているのが子どもの場合

しかし世の中には名義保険というものがあり税務当局が相続税の申告漏れに関して神経をとがらせている点でもあります。この問題点は放置しておくと後で税務署から通知が来て面倒なことになってしまいます。

名義保険の中で多いのは親や妻が契約者として登録されているが実質の保険料負担者は子や夫であることです。保険契約としては契約者=被保険者として分類しておいた方が保険内容の管理上安心できるところがあります。そのため自分で契約しておいて、支払は経済的に余裕のある者が負担することはよくあります。


今回の問題点は契約者ではないが実質的な保険料負担者は生命保険料控除を受けられるのかということです。正当な手続きであれば税務署から通知が来たとしても何の問題もありませんので、事実確認をするだけで済みます。

保険金受取人が6親等以内の親族なら生命保険料控除を受けることができる

生命保険料控除を受ける要件としては保険金について受取人が契約者自身あるいは配偶者、その他の親族(6親等内の血族と3親等内の婚族)であることが示されています。生命保険料控除を受ける条件はこれだけです。

生命保険料控除の要件には保険金の受け取りにしか触れられておらず、ゆえに契約者は親だろうが配偶者であろうが問題はないということになっています。つまり生命保険料控除は保険料の実質負担者に運用されるということです


そもそも生命保険料控除については国が運営している保険だけでは万が一の事態に対して十分に備えられないため民間の生命保険に加入することを推奨するためである面があります。

加入の障壁となるのはやはり経済的な困難です。そのため生命保険料控除は契約者の如何に問わず実質的な負担者に運用されるべきなのです。



子ども本人が保険料を払っているのが証明できることが大事

しかし多くの場合は契約者と保険料負担者は同一です。実際に子どもの保険料を親が負担しているケースはかなり多いです。そのため保険料を支払っていることをしっかりと証明できることが重要になってきます。

契約者が親であっても実質負担者は親ではない可能性もあります。その場合、生命保険料控除を行ってしまうと本来よりも所得税や住民税を少なく払うことになる可能性が出てきます。税務当局としてはそのような生命保険料控除は本来の目的に反しているため厳密に審査しようとしています。


また親の代わりに保険料を負担している子どもの方も実質的な保険料負担者であることを証明することに困難を感じているケースも多いです。よって生命保険料控除に対する事前準備は重要だと考えられます。

生命保険料控除を受けるには契約者の名義と口座を本人のものにすべき

生命保険料控除を受けるためには名義の変更が有効です。名義の変更自体はそれほど難しいことではありませんが、先ほどの契約者と被保険者が同じであることが望ましいです。

例えば契約者が親で被保険者が子である場合は契約者を子にして被保険者を親あるいは両方とも子にするということです。


なぜなら保険は被保険者の状態を重く考えて保険料の設定を行います。万が一の時に保障を行わなければならないのが被保険者であるからです。

また契約の変更には契約者が必要ですので勝手に変更することはできません。


契約者名義と支払口座が一致すればほぼ間違いなく生命保険料控除適格者として認められます。

生命保険の名義変更の際に保険金受取人の変更も

生命保険料控除を受けるためだけに生命保険の名義を変更することは勿体ないです。せっかく変更するのであれば保険金受取人についても有利になるように変更しておくとよいでしょう。

死亡保険受取人の名義も配偶者に変更すべき

多くの場合、付き合っている方がいない状態で生命保険に加入されている方は死亡保険金の受取人を親にしています。結婚後も変更の手続きが面倒で未変更のままであるケースも多いです。

結婚したということは配偶者が生存しているはずですので死亡保険受取人については配偶者に変更しておくことをおススメします。親ではなく配偶者を死亡保険受取人にすることで税制上の扱いが異なってくるからです。


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保険金受取人によってかかる税金も変わる

保険金というのは受け取る相手によって課せられる税金が異なることになっています。生命保険の中で最も気をつけなければならない税金は贈与税と所得税であり課せられる額がまるで変ってしまいます。

例えば契約者と被保険者が夫で受取人が妻あるいは子であるとすると相続税が発生し、課税対象額は

  • 死亡保険金額-500万円×法定相続人の数

となります。また、契約者と被保険者が異なり契約者と受取人が同じ人であれば所得税が課せられることになり、課税対象額は

  • (死亡保険金額+配当金-払込保険料総額-特別控除50万円)×1/2

の一時所得として課税されることになっています。そして契約者と被保険者が異なり、契約者ではない別の人が受取人である場合は贈与税として処理されることになり

  • 死亡保険金額-110万円(基礎控除)

が課税所得として計算されることになっています。


ここで死亡保険金が3000万円で契約者が夫、妻と娘の3人家族の場合を想定してみると課税対象額は次のようになります。

  • 相続税…2000万円
  • 所得税…1450万円(支払保険料総額は1500万円と仮定)
  • 贈与税…2890万円

まとめ

親の分の保険料を負担している場合の生命保険料控除について解説しましたが、いかがでしたか。


本記事のポイントをおさらいしましょう。

  • 生命保険料控除を受けられるのは、保険料を支払っている本人
  • 親の分の保険料も負担している場合、子が生命保険料控除を受けられる!
  • ただし、諸条件を満たしていない場合は控除の対象外になる
  • 本人分で控除の上限額に達した場合、親の分の生命保険料は控除されない
  • 親の分の保険料を負担する際は、保険金受取時の税金に注意!
  • 会社員や公務員は年末調整、自営業者は確定申告で生命保険料控除を申請しよう!

節税効果のある生命保険料控除をきちんと理解し、親の分も忘れずに申請しましょう。

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