保険証は郵送で返却・受け取りが可能!マナーや添え状の書き方を解説

保険証の返却・受け取り手続きは手渡しが望ましいですが、郵送も可能です。やむを得ず退職・転職時に郵送で保険証を返却する場合にはマナーを守りましょう。ここでは保険証の郵送による返却時に必要な郵送方法、添え状の書き方、更に郵送による受け取りについても解説します。

監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

保険証の手続き(受け取り・返却・再交付)は郵送可能なのか



健康保険証はとても大切なものです。転職などに伴い新しい保険証が必要になったり、古いものはどうしたらいいのかわからなかったり、頻繁にあることではないので戸惑ってしまいますね。保険証の切り替えの手続きをしたいけれど忙しくてなかなか役所に行けない、という人も多いと思います。郵送で手続きができたらとても便利ですよね。


保険証の受け取りなどの手続きは郵送ですることが可能です。例えば、

  • 退職・転職時の返却手続き
  • 新しい保険証の受け取り

などが可能です。


便利な郵送を利用して、保険証の手続きをスムーズに進めたいですね。


この記事では、郵送での手続きについて注意することなどをわかりやすく解説しています。最後まで読んでいただければ、安心して郵送手続きができると思います。

退職・転職時の健康保険証・国民健康保険証の返却手続きは郵送可能!

会社を退職したり転職したりすると、今までの保険証は不要となります。保険証は身分証明にも有効なものでとても大切なものです。本来なら元の会社へ出向いて手渡しして返却するのが理想です。


しかし、転職に伴い遠くに引っ越した、嫌な思い出のある会社には行きたくない、などいろんな理由で手渡しでの返却が難しいケースもあります。


そんな時は、郵送で返却することができるので安心してください。しかし、大切なものだからこそ、取り扱いには十分に気を付けたいものです。これから郵送での返却について、注意点やマナーについてみていきたいと思います。

保険証の返却の際は郵送先がどこか確認する

健康保険組合の場合

会社に勤務していたら社会保険に加入しています。転職・退職することで、社会保険の加入団体が変わったり、国民健康保険に切り替わったりします。以前の保険証は返却が必要です。


この場合、保険証を返却する際の送付先は元の勤務先の担当部署です。例えば総務課などです。ただし共済保険や協会けんぽなどに加入の場合、送付先が健康保険協会となることもありますので、元の勤務先に確認してください。

国民健康保険の場合

フリーランスの方が会社に就職した場合などは国民健康保険から社会保険に切り替わります。この場合は国民健康保険証を自治体に返却しなければなりません。保険証の送付先は保険に加入していた当時住んでいた市町村の窓口です。例えば健康福祉課などです。

どちらも事前に連絡し、担当部署や担当者の名前を確認しましょう。

保険証の返却期限はいつまでか

保険証の返却は退職日にするのが望ましいのですが、退職日に病院を受診するなどの理由から、当日の返済が難しい場合もあります。けれどその場合もできるだけ早い時期に返却しましょう。会社には「退職後5日以内に保険証を返却する」というルールがあるからです。


郵送での返却は日数もかかりますし、少しでも早く手続きできるといいですね。

保険証の郵送はポスト投函は危険!簡易書留または一般書留で

郵送で保険証を返却するときに注意することは郵送の仕方です。規定料金の切手を貼ってポストに投函するということは、とても危険なのでやめましょう。大切な個人情報が記載されている保険証が万が一、紛失・盗難となったら悪用されてしまう危険があります。郵送は簡易書留一般書留が安心です。


書留とは郵便物の配達を追跡し、壊れたり届かなかったときに補償を受けることができるサービスです。大切な書類などを送る際に利用されています。保険証のを返却するときには書留を利用するとよいでしょう。


簡易書留は送料に加えて320円必要で、最大5万円の補償が受けられます。一般書留は453円の追加料金が必要ですが、実損額の補償を受けることができます。

保険証を郵送で返却する際は添え状を添付する

保険証の返却を郵送でする際には、保険証だけを送るのではなくて添え状を添付しましょう。添え状はなくてもかまわないのですが、添えてあった方が丁寧ですし送付相手の印象がよくなります。


それでは添え状の書き方について具体的にご紹介します。また封筒の表書きについての注意点も併せてご紹介しますので参考にしてください。


保険証を返却する際の封筒・添え状の書き方を例文で解説

郵送するときに使用する封筒は一般的なものでかまいません。封筒の表書きは、事前に確認してわかっていれば、担当者の名前まで記入するとよいでしょう。

大切な書類を郵送する際、「○○在中」などと記載することがあります。しかし保険証の場合は中身がわかってしまうと悪用される恐れもありますので避けた方がよいでしょう。

添え状に必要な内容ですが、
  1. 担当部署名・担当者名
  2. 自分の名前(所属部署などあれば記載)
  3. 保険証を返却する旨
  4. お礼
の4つが書いてあるとよいでしょう。簡潔に丁寧な文章にし、相手に失礼のないようにしましょう。

参考:保険証返却時の添え状の例文・テンプレート

それでは添え状の例文をあげてみます。以下を参考に丁寧な添え状を書きましょう。


○○部 ○○様

○○月○○日付で退職しました元○○部の○○です。

保険証を返却いたします。本来ですと直接返却するべきところですが、諸般の事情で郵送にて失礼いたします。

お手数をおかけしますが、手続きのほどよろしくお願いいたします。

在職中は大変お世話になり、本当にありがとうございました。

貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。

郵送による保険証の受け取りについて解説

会社を退職した後、次の就職先が未定であったりフリーランスになったりした場合は国民健康保険の加入手続きが必要です。手続きは各自治体によって異なりますので問い合わせてみましょう。健康保険に加入していない間に病気になってしまうと大変です。手続きはなるべく早く行うと安心ですね。


加入手続きを郵送でできる自治体もあります。運転免許証などの本人確認書類とマイナンバー確認書類は窓口での手続きの際にも必要ですが、郵送の場合は社会保険資格喪失証明書が必要です。これは元の職場から交付されます。その他必要書類は自治体によって異なりますので確認しましょう。また郵送で加入手続きをする際には簡易書留などを利用すると安心です。


新しい保険証の受け取りも郵送でできる場合があります。自治体へ問い合わせてみてください。

健康保険証の配達日時は指定することができない

新しい保険証を郵送で受け取る時、配達日時を指定することはできるのでしょうか。

通常保険証は特定郵便や簡易書留で郵送されます。自治体から発送されるときに日時指定することはできません。配達時に不在であれば「不在連絡票」が投函されますので、郵便局に再配達の日時を連絡すれば希望の時間に受け取ることができます。

新しい保険証の郵送を申請したが届かない場合はどうしたらよいか

保険証の申請手続きを済ませたにもかかわらずなかなか届かないことがあります。心配ですね。自治体から発送されても、不在連絡票がきちんと投函されていなかったり、表札が出ていなかったりなどの理由でいったん自治体に戻ってしまうケースもあります。


保険証の発送は書留などでされているため配達記録などがあり保険証がどこにあるか追跡することができます。郵便局や自治体窓口に確認してみるとよいでしょう。

郵送による保険証の再交付手続きについて解説

保険証は大切なものなのできちんと保管したいですね。とはいえ、通院時などバタバタしているときに紛失したり、破損したりしてしまうこともあります。そんな時は再交付してもらうことができます。


再交付の手続きも、窓口での申請となりますが、郵送で手続きできる自治体もあります。


再交付の手続きに必要な書類は、

  1. 本人確認書類
  2. 健康保険被保険者証再交付申請書

の2点です。申請書は自治体のホームページからダウンロードするか、自治体に連絡すれば郵送で送付してもらえます。申請書に必要事項を記入し郵送で再交付の手続きをしましょう。新しい保険証については、郵送で受け取ることができる自治体もありますので確認してください。

まとめ:保険証は郵送により返却・受け取りをすることができる

ここまで保険証の郵送での返却や受け取りについてみてきましたがいかがでしたでしょうか。


この記事のポイントは

  • 転職・退職時に保険証は郵送で返却することができる
  • 保険証を郵送で返却するときの添え状などの書き方の解説
  • 保険証は郵送で受け取ることができる
  • 保険証の再交付の手続きは郵送でできる

でした。


多忙な日々を送るみなさんは、郵送で手続きができるなら利用したいですね。ただし、郵送の際には添え状を書くなどのマナーをきちんと守りましょう。また保険証は身分証明にもなる大切なものですので、簡易書留にするなど取り扱いには十分に気を付けましょう。

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