被保険者が死亡した場合の介護保険証の返却と必要な手続きについて

被保険者が死亡した場合の介護保険証の返却が必要となります。
また、死亡した場合には介護保険証の返却のほかに保険料の精算や介護サービス費の受け取りなどによる相続人の手続きが必要となります。
場合によっては、戸籍謄本又は抄本の写しが必要となります。

介護保険被保険者が死亡した場合の介護保険証の返却手続き

介護保険被保険者が死亡したときは市町村に介護保険証を返却することとなります。


 死亡した場合は、まず、志望届を住民登録担当課に提出したうえで、その窓口から手続きに関するアドバイスを受けることとなります。

 おそらく、みなさんの意識のなかでも、介護保険証の返却手続きは窓口で指摘を受けて初めて認知することも少なくないでしょう。



住民登録担当課での手続き

介護保険被保険者が死亡した場合は、まず死亡診断書を持参して、住民登録担当課で手続きを行います。 


住民登録担当課で手続きを行うことにより死亡扱いが確定するため、他の担当課における手続きに移行し、死亡したことを踏まえて、整理作業を進めていくこととなります。介護保険の窓口もそのうちの一つです。

介護保険証の返却手続き

介護保険被保険者が死亡したことによる手続きを行います。まずは、介護保険証の返却を受けることとなります。 


介護認定を受けないまま、死亡された場合は介護保険証が手元にあると思いますが、介護認定を受けている場合は、ケアマネが管理している場合もありますので、介護保険証がない場合はケアマネに一度確認するとよいです。

死亡による介護保険証の返却手続きと保険料の精算について

死亡された場合は、介護保険証の返却とともに年間保険料の精算手続きに移行することとなります。保険料の支払いの終期はいつなのか、保険料を払いすぎている場合は還付を受けることとなるが、その場合はどのような手続きが必要かなどの案内を受けます。 


ちなみに、保険料精算手続きは少額のため、実務上は相続人全員の同意までは得ていません。

保険料の支払い終期の説明

死亡された場合の保険料支払い終期の説明を受けることとなります。

 保険料の支払い義務は死亡した日の属する月の前月までとなります。


 例えば、10月中旬に死亡した事例の場合は4月から9月までの支払い義務となるため、年間保険料の半分の金額を最終決定金額として、これまでに払い込んだ金額と相殺することとなります。

 介護保険証の返却手続きの際に説明があります。

保険料還付手続きについて

保険料還付手続きについては、相続人であることを証するための戸籍謄本又は抄本の写しの提出と還付する預金通帳を持参していただき、還付支払いのための申出書を提出していただくこととなります。


 このとき、戸籍謄本又は抄本の写しの方が還付金よりも高いことがあります。他の窓口でも戸籍が必要なため、原本を交付せず、窓口にはコピーをとってもらうように伝えましょう。介護保険証とともに戸籍の持参が必要です。

死亡による介護保険証の返却手続きと介護保険給付手続き

次は介護保険証の返却とともに、必要となる介護給付の手続きです。

 介護サービスを受給していた被保険者が亡くなった場合は、基本的には相続人が代わりに費用の還付を受けることとなりますが、高額介護サービスや住宅改修、福祉用具の購入などにおいては、業者が一時負担されているケースもあります。

このような場合においては、実務上は新たな手続きが必要とはなりません。

介護保険給付手続きについて

介護保険の給付サービスについては、受領委任払のケースが大変多いです。

高額介護サービス費については、一度申請書を提出していれば毎月の申請は不要なため、死亡をした場合も実務上は手続きを行っていません。


すでに申請していて、審査中の住宅改修や福祉用具の申請も同じです。また、稀に死亡後に申請をするケースもありますが、実務上は 被保険者を相続人と変えることもできないため、そのままで申請を認めています。

介護保険給付の相続手続きが必要な場合

一方で、償還払いの場合は、申請内容に変更が必要となります。それは、口座振込欄です。死亡した場合は口座が凍結するため、この欄については、相続人の口座に変更する旨の申出書と、相続人であることを示す戸籍謄本又は抄本の写しの提出が必要となります。


 そのほか、高額介護合算サービス費の支給もあれば同じ手続きとなります。償還払いの場合は介護保険証の返却とともに手続きが必要となるということです。

介護保険証の返却手続きと保険料決定通知

被保険者の死亡による介護保険の手続きとしては、介護保険証返却とともに、保険料還付申請手続きと給付申請手続きを行うことで完了します。


そして、後日、相続人の住所に最終決定した介護保険の保険料通知が届くこととなります。この場合に稀に保険料を追加で支払わなければならないケースもあります。該当した場合は納付書での支払いとなります。介護保険証の返却後にも必要な手続きは続きます。



年間保険料の最終決定通知

介護保険の年間保険料の最終決定通知については、相続人の住所に送付することとなります。


仮に、介護保険の被保険者が10月で死亡した場合で年間保険料が普通徴収で27,500円であった場合をお伝えします。当初は、6月から3月まで2,750円の保険料納付額を設定しますが、最終通知では年間保険料が13,750円となるため、6月から10月は2,750円で11月以降は0円となります。

最終決定による還付と追加支払い

最終決定により、被保険者が介護保険の保険料を支払い過ぎていたとなれば、この分は還付となります。一方で、年間保険料に満たないということになれば、納付依頼を行うことになります。


 特別徴収の場合の多くは還付となります。一方で、普通徴収については、年度前半に死亡すれば追加支払いに、年度後半に死亡すれば還付になる傾向があります。介護保険証の返却から還付金受領か追加支払いを終えれば全てが終わります。

まとめ

このように、被保険者が死亡したときは、介護保険証の返却から年間保険料の最終精算まで手続きが続きます。基本的には、介護保険証の返却と保険料還付又は追加支払いと給付費の受領のみです。


 これらの手続きの際には戸籍謄本又は抄本の写しが必要となるため、持参するようにしましょう。また、写しであるため、他の窓口で原本を求められるのなら、その窓口で提出する前に介護保険の窓口でコピーをとってもらうようにすれば、無駄な経費はかかりません。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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