国民健康保険料の月額平均はズバリいくら?20代・無職・夫婦・4人家族の場合

国民健康保険に加入している皆さんは、他の加入者の保険料が一体いくらほどなのかご存知でしょうか?この記事では、さまざまなケース別の国民健康保険料の月額平均をご紹介していきます。合わせて基礎知識や節約、負担軽減制度なども解説しているので必見です!

国民健康保険料の月額平均は?20代・無職・夫婦・4人家族の場合

内容をまとめると

・国民健康保険料の平均は大体以下のような感じ

100万円:5,116円 

200万円:12,043円 

300万円:17,611円 

400万円:23,500円 

500万円:29,863円 

600万円:36,234円 

700万円:42,919円 

800万円:50,081円 

900万円:57,244円 

1,000万円:64,273円 

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日本は国民皆保険の国。


すなわち全世帯に保険料の支払い義務が発生しています。


実際、他の世帯は平均して月額いくらほど納めているのか知りたいですよね。


そこで今回は、国民健康保険料の月額平均について

  • ずばり!国民健康保険料の月額平均を大公開!
  • 国民健康保険料は何で構成されている?計算の仕方もあわせて解説
  • 所得・地域別!国民健康保険料の月額平均をご紹介!
  • 世帯条件別!国民健康保険料の月額平均をご紹介!
  • 保険料を節約したい…方法はあるの?
  • 国民健康保険料の負担を減らせる制度って?詳しく解説
  • 退職後の健康保険はどうすべき?
以上のことを中心に解説していきます。

この記事を読んでくだされば、国民健康保険料の月額平均からその節約方法までもを知ることができるはずです。

どの世帯にも重要な情報が盛りだくさんですので、最後までぜひご覧ください。

国民健康保険料の平均は?いくら払っている?

早速ですが、国民健康保険料の月額平均をチェックしていきましょう。


一例として、単身者の場合を年収別に挙げていきます。

年収〜39歳
60〜74歳
40〜59歳
100万円5,116円6,358円
200万円12,043円14,724円
300万円17,611円21,456円
400万円23,500円28,572円
500万円29,863円36,266円
600万円36,234円43,959円
700万円42,919円52,037円
800万円50,081円60,692円
900万円57,244円69,347円
1,000万円64,273円77,869円

ただ上記はあくまで単身者のケースで、世帯の形式によって月額平均は左右されるようです。


さまざまなパターンは後ほどご紹介していきますので、比較してみてくださいね。

国民健康保険料の内訳・計算方法

そもそも皆さんは、国民健康保険料についてどの程度ご存知でしょうか?


国民健康保険料が具体的にどのような要素や費用によって成り立っているのか、またどのように計算すれば良いのか。


そこを正しく理解すれば、国民健康保険の見方も自ずと変わってくると考えられます。


この項目で、国民健康保険料にまつわる基礎的な知識をしっかり身につけておきましょう!

国民健康保険は医療分・支援分・介護分からなる

国民健康保険は

  • 医療分
  • 支援分
  • 介護分
以上の3要素で構成されています。

1つずつ解説していきます。

医療分


これは国民健康保険料を決定する上での根幹となる要素です。

自治体における国民健康保険の加入者の前年医療費を基盤として、料率や金額を算出しています。

支援分


75歳〜が加入対象となる「後期高齢者医療制度」を運営するにあたり、費用が必要になります。

その費用を国民健康保険の加入者は負担する必要があるのです。

介護分


介護保険の被保険者となる人(40代~64歳)のみ課される要素です。

〜39歳および65歳〜74歳の人は関係がありません。

国民健康保険の計算方法

保険料の決定方法とは?


まず国民健康保険料の前提として、

  • 所得割
  • 均等割
  • 平等割
  • 資産割
これらが保険料の決定の仕方として採択されています。

それぞれの内容は、以下の通りです。

概要
所得割所得(※前年のもの)によって保険料を決定する。
高所得者になればなるほど多くの保険料を納める。
均等割各世帯ごとの国民健康保険の加入者数によって保険料を均等に負担する。
平等割国民健康保険に加入している全世帯が平等に保険料を負担する方法。
資産割該当する年度の固定資産税額によって保険料を決める方法。
なお昨今では資産割を廃止されている自治体が増加しています。


国民健康保険料の計算方法とは?


上記の4つの決定方法の採択のやり方によって

  • 四方式
  • 三方式
  • 二方式
以上3種類の方式が用意されています。

それぞれの詳細は以下の通りです。

採用する算出方法
四方式所得割・均等割・平等割・資産割
三方式所得割・均等割・平等割
二方式所得割・均等割

自治体によって税率や選択している方式は異なるため、保険料にも多少の差が生じます。

前述の通り資産割による保険料の決定は撤廃傾向にあるので、三方式と二方式が主な方式となっているようです。

所得と地域によって変わる国民健康保険料の月額平均を紹介

先程の項目で解説したように、所得や自治体(地域)によって国民健康保険料は異なります。


自分の国民健康保険料がいくらくらいなのか、気になるという方もおられるのではないでしょうか。


以下の自治体には、国民健康保険料のシミュレーションが用意されています。

こちらにお住まいの方は、リンク先から確認してみても良いかもしれませんね。

ではこの項目では、
  • 所得別の月額平均保険料
  • 地域別の月額平均保険料
上記をご紹介させていただきます。

【所得別】国民家健康保険料の月額平均

先程の内容と重複しますが、単身者の所得別の月額平均を見ていきましょう。

〜39歳
65〜74歳
40〜64歳
年収200万円12,025円14,676円
年収400万円23,497円28,500円
年収1,000万円64,446円77,779円

このように、年収で国民健康保険料には所得によって大きく保険料に差が生まれています。


所得割が保険料に対してどのように影響しているのか、ご理解いただけるのではないでしょうか。


また40代から64歳までの保険料がより高額になっているのは、介護分が課されているためです。

【地域別】国民家健康保険料の月額平均

続いてはいくつかの都道府県別に、国民健康保険料の月額平均を見ていきましょう。

〜39歳40〜64歳
宮城県21,481円26,936円
東京都18,684円22,843円
大阪府27,595円34,012円
佐賀県30,974円36,442円

最高値の佐賀県は、最安値の東京都のなんと約1.6倍です。


どうしてここまで大差が開いてしまうのでしょうか。


その理由には

  • 医療機関にかかる人の割合
  • 自治体の財政状況
この2点が挙げられるようです。

国民健康保険料の被保険者は
  • 無職
  • 自営業者
  • 農業・漁業従事者
  • パート・アルバイト(職場の健康保険に未加入である)
で主に構成されており、その特性から高齢者の比率が高い傾向にあります。

高齢者が多いと、その分医療機関にかかる割合も比例して高くなることに。

これが国民健康保険料を引き上げる要因となるのです。

つまり医療機関にかかる人の割合が低く、自治体としても財政が豊かであるほど保険料は低くなります。

無職・夫婦・20代・4人家族など|場合別の月額国民健康保険料は?

国民健康保険料は、仕事や年齢、世帯の状況によっても変化があります。

より詳しい国民健康保険料の月額平均を知っていただくべく、
  • 20代
  • 夫婦2人世帯
  • 4人世帯
  • 無職
  • 年金暮らしの方
以上の場合における月額平均保険料をご紹介していきます。

該当する方は特に要チェックの項目です。

20代の月額国民健康保険料の平均

まずは20代の国民健康保険料の月額平均を見ていきましょう。


今回は、

  • 職業:フリーター(年収200万円)
  • 所在:神奈川県鎌倉市(三方式)
  • 税率:医療分5.92%・支援分1.95%
  • 均等割:医療分22,950円・支援分8,490円
  • 平等割:医療分14,400円・支援分5,160円
上記条件に絞ってご紹介します。

20代の平均は

金額
医療分所得割:52,688円
均等割:22,950円
平等割:14,400円
支援分所得割:21,360円
均等割:8,490円
平等割:5,160円
介護分なし
月額平均保険料10,420円
以上です。

年収200万円は月収換算するとおよそ約18万円。

そこから平均して1万円ほどが国民健康保険料として毎月収められることとなります。

夫婦2人の月額国民健康保険料の平均

続いては、夫婦2人の国民健康保険料の月額平均を見ていきましょう。


今回は、

  • 年齢:ともに30代
  • 年収:夫400万円・妻150万円
  • 所在:神奈川県鎌倉市(三方式)
  • 税率:医療分5.92%・支援分1.95%
  • 均等割:医療分22,950円・支援分8,490円
  • 平等割:医療分14,400円・支援分5,160円
上記条件に絞ってご紹介します。

夫婦2人の平均は

金額
医療分所得割:168,720円
均等割:45,900円
平等割:14,400円
支援分所得割:68,400円
均等割:16,980円
平等割:5,160円
介護分なし
月額平均保険料26,630円
以上です。

ちなみに、1人あたりの月額平均保険料は13,315円となります。

家族4人の月額国民健康保険料の平均

3つ目は、4人世帯の国民健康保険料の月額平均を見ていきましょう。


今回は、

  • 年齢:ともに30代
  • 子ども:2人
  • 年収:夫400万円・妻150万円
  • 所在:神奈川県鎌倉市(三方式)
  • 税率:医療分5.92%・支援分1.95%
  • 均等割:医療分22,950円・支援分8,490円
  • 平等割:医療分14,400円・支援分5,160円
上記条件に絞ってご紹介します。

家族4人の平均は

金額
医療分所得割:168,720円
均等割:91,800円
平等割:14,400円
支援分所得割:68,400円
均等割:33,960円
平等割:5,160円
介護分なし
月額平均保険料33,926円
です。

1つ上でご紹介した夫婦と同条件、違うのは子どもの数なのがこちらのケース。

差が生まれた要因は「均等割」です。

均等割の加算により、月額平均保険料は世帯人数の増加で一見割高に思われます。

しかし1人あたりの金額は8,481円となるので、その点においては夫婦2人の場合よりも安価になっているようです。

無職の場合の月額国民健康保険料の平均

4つ目は、無職の方の国民健康保険料の月額平均を見ていきましょう。


今回は、

  • 年齢:20代
  • 年収:0円
  • 所在:神奈川県鎌倉市(三方式)
  • 税率:医療分5.92%・支援分1.95%
  • 均等割:医療分22,950円・支援分8,490円
  • 平等割:医療分14,400円・支援分5,160円
  • 軽減率:7割適応(年収33万円以下のため)
上記条件に絞ってご紹介します。

無職の平均は

金額
医療分所得割:0円
均等割:6,885円
平等割:4,320円
支援分所得割:0円
均等割:2,574円
平等割:1,548円
介護分なし
月額平均保険料1,275円
です。

同世代のフリーターと比較して、約10分の1ほどの金額になっていることがわかります。

収入が特に少ないと判断される世帯には軽減率が適応されるため、保険料の負担が抑えられるよう考えられているのです。

65歳以上年金暮らしの月額国民健康保険料の平均

最後は、65歳で年金暮らしをしている方の国民健康保険料の月額平均を見ていきましょう。


今回は

  • 年齢:65歳夫婦
  • 年収:夫300万円・妻なし
  • 所在:神奈川県鎌倉市(三方式)
  • 税率:医療分5.92%・支援分1.95%
  • 均等割:医療分22,950円・支援分8,490円
  • 平等割:医療分14,400円・支援分5,160円
上記条件に絞ってご紹介していきます。

65歳以上年金暮らしの平均は

金額
医療分所得割:94,128円
均等割:45,900円
平等割:14,400円
支援分所得割:38,160円
均等割:16,980円
平等割:5,160円
介護分なし
月額平均保険料17,894円
です。

1人あたりの月額平均は8,947円、他の世代とあまり変化は見られません。

しかし他のケースと年金暮らしとの大きな違いは、保険料の支払い方法に存在します。

年金暮らし以前の支払い方法は納付書が送られてくるというものでした。

しかし年金暮らしになると、支給される年金から保険料分が差し引かれるようになります。

国民健康保険が高すぎる!保険料を節約する方法


「国民健康保険料があまりにも高い!」そう感じている方もおられるでしょう。


実は、保険料を節約する方法が存在するのです。


この項目では

  • 確定申告で控除を受けよう
  • 電子マネーなどを利用しよう
以上2つの方法をご紹介していきます。

詳しいことは、「国民健康保険料を安くする裏技」の記事をご覧ください。

確定申告で控除を受ける

まず1つ目の方法は、確定申告で控除を受けるという方法です。


国民健康保険料は「社会保険料」に含まれる費用となっています。


この社会保険料は、個人事業主であれば確定申告によって控除することができるのです。


これは国税庁「社会保険料控除」でも述べられています。


社会保険料は、国民健康保険だけでなく介護保険や雇用保険も包括するものです。


確定申告と同時に控除申請を行うことによって、年間の所得から差し引くことが可能となっています。

電子マネーnanacoやYahoo公金を利用する

国民健康保険料は、現金に限らず

これらを利用することができます。

nanacoで支払おう


nanacoとは、セブンイレブンが運営している電子マネーのことです。

クレジットカードでnanacoをチャージをすれば、カードのポイントを貯めることができます。

Yahoo公金を使おう


Yahoo公金を利用すれば、クレジットカードで国民健康保険料を支払うことが可能です。

カードでポイントを貯めることができるため、結果としてお得になります。

ただしYahoo公金で国民健康保険料を支払える自治体は限られているため、あらかじめ確認を取りましょう。

国民健康保険料の軽減・減免制度を解説!

「国民健康保険料の負担が厳しい」という方、実は軽減・減免制度があることをご存知ですか?


しかしその制度の利用にも、一定の条件が設けられています。


この項目では、

  • 軽減制度
  • 減免制度
これらの利用条件について一緒にチェックしていきましょう。

国民健康保険料の納付がきついという方は必見です!

国民健康保険料の軽減制度が利用できる条件は?

軽減制度」とは、支払うべき国民健康保険料の金額を軽減してもらえる制度です。


この軽減制度の利用には

  • 世帯主の収入が〜33万円
  • 世帯主以外の収入が一定額以下
上記のような条件が設けられています。

世帯主以外の収入に関する具体的な条件と軽減率は、以下の通りです。

軽減率世帯主以外の収入
7割0円
5割24万5,000円以下
2割35万円以下
上記の表を見ていただければわかるように、軽減率は世帯主以外の収入額によって左右されます。

国民健康保険料の減免制度が利用できる条件は?

減免制度」とは、支払うべき国民健康保険料の金額を一部もしくは全額免除してもらえる制度です。


この制度利用の対象者は、前年度より所得が大きく減少してしまった世帯となります。


具体的には

  • 事情(失業や農作物の被害など)で世帯主の所得が減少
  • 世帯主が障害状態あるいは死亡した
  • 世帯主が行方不明になった・失踪してしまった など
このようなケースが該当するようです。

どの程度収入が減少すればこの制度が利用できるのか、それは自治体ごとに異なります。

自治体の条件をクリアしている場合は、収入の減少が確認できる書類を用意して申請するようにしましょう。

退職後に国民健康保険に加入すると月額保険料が高くなる?

さて最後は、退職後に国民健康保険に加入する場合の話をしましょう。


実は退職後に国民健康保険へと加入すると、月額の保険料が高額となってしまう可能性があるのです。


退職後ということは、収入もない状態であるということ。


そのタイミングで高額な保険料の負担があれば、かなり苦しい思いをすることになってしまいますよね。


この項目では

  • 退職後の選択肢
  • 任意継続保険と国民健康保険、どちらの保険料が安い?
以上2つの点に着目して解説していきます。

退職後に被保険者資格を喪失したら選択肢は3つ!

健康保険の任意継続


希望者が退職以前に加入していた健康保険に、「任意継続被保険者」として最長2年間加入を延長できるシステムです。


在職時との保険料の違いは

保険料
在職時半額を自己負担
(事業主が半額を負担)
退職後すべて自己負担

上記のようなものとなっています。


家族の健康保険に被扶養者として加入


家族が勤務先の健康保険に加入しているのであれば、その被扶養者となることが可能です。


この場合には、被扶養者となる人が

  • 年収130万円未満
  • 扶養者の3等身内である など
上記条件を満たしている必要があります。

国民健康保険へ切り替える


この記事で扱ってきた国民健康保険に加入することも、選択肢の1つです。

退職日の翌日から14日の間に、居住エリアの自治体で手続きを行ってください。

任意継続保険と国民健康保険料どちらがお得?シュミレーション!

保険料は少しでもお得な方が良いですよね。


そこで今回は

  • 家族構成:夫(60歳)・妻(パート)
  • 保険加入状況:夫は定年まで勤務先の協会けんぽに加入・妻はその被扶養者
  • 退職時の収入:月収50万円(税込年収750万円)
  • 所在:東京都世田谷区(二方式)
上記の世帯を想定して、シミュレーションを行います。

任意継続保険の場合


協会けんぽを任意継続した場合は

数値
保険料率11,56%
月額保険料32,368円

このようになります。


国民健康保険の場合


国民健康保険に加入した場合は

金額
均等割10,850円
平等割約47,633円
月額保険料約58,466円

このような結果となります。


どちらがお得?


この世帯の場合は、任意継続保険の方が保険料を抑えられるということがわかりました。


毎月約25,000円の節約であり、年間にすれば30万円を超える差です。


ただしその翌年は改めて保険の見直しが必要となります。


それは、国民健康保険が前年の収入をもとに保険料を決定するためです。

まとめ


国民健康保険料について、ケースごとの月額平均や計算の仕方などの基本的知識をご紹介してきましたがいかがだったでしょうか。


今回の記事のポイントは、

  • 国民健康保険料の月額平均は、住まい・世帯状況・年収などによって異なる
  • 国民健康保険料は、医療分・支援分・介護分からなる
  • 国民健康保険料は、所得割・均等割・平等割・資産割という算出方法の組み合わせで求められる
  • 国民健康保険料は、控除申請や電子マネーなどの使用で節約が可能
  • 国民健康保険料の納付が厳しい場合は、軽減・減免制度が用意されている
  • 退職後は、任意継続保険の方が保険料が安い可能性がある
でした。

我々の健康の維持に欠かせない健康保険。

保険料のことを正しく理解して、より安心できる環境づくりを心がけていきましょう。

ほけんROOMでは他にも呼んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。

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