更新日:2023/01/25
国民健康保険料の月額平均はズバリいくら?20代・無職・夫婦・4人家族の場合
国民健康保険に加入している皆さんは、他の加入者の保険料が一体いくらほどなのかご存知でしょうか?この記事では、さまざまなケース別の国民健康保険料の月額平均をご紹介していきます。合わせて基礎知識や節約、負担軽減制度なども解説しているので必見です!
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 国民健康保険料の月額平均は?20代・無職・夫婦・4人家族の場合
- 国民健康保険料の平均は?いくら払っている?
- 国民健康保険料の内訳・計算方法
- 国民健康保険は医療分・支援分・介護分からなる
- 国民健康保険の計算方法
- 所得と地域によって変わる国民健康保険料の月額平均を紹介
- 【所得別】国民家健康保険料の月額平均
- 【地域別】国民家健康保険料の月額平均
- 無職・夫婦・20代・4人家族など|場合別の月額国民健康保険料は?
- 20代の月額国民健康保険料の平均
- 夫婦2人の月額国民健康保険料の平均
- 家族4人の月額国民健康保険料の平均
- 無職の場合の月額国民健康保険料の平均
- 65歳以上年金暮らしの月額国民健康保険料の平均
- 国民健康保険が高すぎる!保険料を節約する方法
- 確定申告で控除を受ける
- 電子マネーnanacoやYahoo公金を利用する
- 国民健康保険料の軽減・減免制度を解説!
- 国民健康保険料の軽減制度が利用できる条件は?
- 国民健康保険料の減免制度が利用できる条件は?
- 退職後に国民健康保険に加入すると月額保険料が高くなる?
- 退職後に被保険者資格を喪失したら選択肢は3つ!
- 任意継続保険と国民健康保険料どちらがお得?シュミレーション!
- まとめ
目次
国民健康保険料の月額平均は?20代・無職・夫婦・4人家族の場合
日本は国民皆保険の国。
すなわち全世帯に保険料の支払い義務が発生しています。
実際、他の世帯は平均して月額いくらほど納めているのか知りたいですよね。
そこで今回は、国民健康保険料の月額平均について
- ずばり!国民健康保険料の月額平均を大公開!
- 国民健康保険料は何で構成されている?計算の仕方もあわせて解説
- 所得・地域別!国民健康保険料の月額平均をご紹介!
- 世帯条件別!国民健康保険料の月額平均をご紹介!
- 保険料を節約したい…方法はあるの?
- 国民健康保険料の負担を減らせる制度って?詳しく解説
- 退職後の健康保険はどうすべき?
国民健康保険料の平均は?いくら払っている?
早速ですが、国民健康保険料の月額平均をチェックしていきましょう。
一例として、単身者の場合を年収別に挙げていきます。
年収 | 〜39歳 60〜74歳 | 40〜59歳 |
---|---|---|
100万円 | 5,116円 | 6,358円 |
200万円 | 12,043円 | 14,724円 |
300万円 | 17,611円 | 21,456円 |
400万円 | 23,500円 | 28,572円 |
500万円 | 29,863円 | 36,266円 |
600万円 | 36,234円 | 43,959円 |
700万円 | 42,919円 | 52,037円 |
800万円 | 50,081円 | 60,692円 |
900万円 | 57,244円 | 69,347円 |
1,000万円 | 64,273円 | 77,869円 |
ただ上記はあくまで単身者のケースで、世帯の形式によって月額平均は左右されるようです。
さまざまなパターンは後ほどご紹介していきますので、比較してみてくださいね。
国民健康保険料の内訳・計算方法
そもそも皆さんは、国民健康保険料についてどの程度ご存知でしょうか?
国民健康保険料が具体的にどのような要素や費用によって成り立っているのか、またどのように計算すれば良いのか。
そこを正しく理解すれば、国民健康保険の見方も自ずと変わってくると考えられます。
この項目で、国民健康保険料にまつわる基礎的な知識をしっかり身につけておきましょう!
国民健康保険は医療分・支援分・介護分からなる
国民健康保険の計算方法
保険料の決定方法とは?
まず国民健康保険料の前提として、
- 所得割
- 均等割
- 平等割
- 資産割
概要 | |
---|---|
所得割 | 所得(※前年のもの)によって保険料を決定する。 高所得者になればなるほど多くの保険料を納める。 |
均等割 | 各世帯ごとの国民健康保険の加入者数によって保険料を均等に負担する。 |
平等割 | 国民健康保険に加入している全世帯が平等に保険料を負担する方法。 |
資産割 | 該当する年度の固定資産税額によって保険料を決める方法。 |
国民健康保険料の計算方法とは?
上記の4つの決定方法の採択のやり方によって
- 四方式
- 三方式
- 二方式
採用する算出方法 | |
---|---|
四方式 | 所得割・均等割・平等割・資産割 |
三方式 | 所得割・均等割・平等割 |
二方式 | 所得割・均等割 |
所得と地域によって変わる国民健康保険料の月額平均を紹介
【所得別】国民家健康保険料の月額平均
先程の内容と重複しますが、単身者の所得別の月額平均を見ていきましょう。
〜39歳 65〜74歳 | 40〜64歳 | |
---|---|---|
年収200万円 | 12,025円 | 14,676円 |
年収400万円 | 23,497円 | 28,500円 |
年収1,000万円 | 64,446円 | 77,779円 |
このように、年収で国民健康保険料には所得によって大きく保険料に差が生まれています。
所得割が保険料に対してどのように影響しているのか、ご理解いただけるのではないでしょうか。
また40代から64歳までの保険料がより高額になっているのは、介護分が課されているためです。
【地域別】国民家健康保険料の月額平均
続いてはいくつかの都道府県別に、国民健康保険料の月額平均を見ていきましょう。
〜39歳 | 40〜64歳 | |
---|---|---|
宮城県 | 21,481円 | 26,936円 |
東京都 | 18,684円 | 22,843円 |
大阪府 | 27,595円 | 34,012円 |
佐賀県 | 30,974円 | 36,442円 |
最高値の佐賀県は、最安値の東京都のなんと約1.6倍です。
どうしてここまで大差が開いてしまうのでしょうか。
その理由には
- 医療機関にかかる人の割合
- 自治体の財政状況
- 無職
- 自営業者
- 農業・漁業従事者
- パート・アルバイト(職場の健康保険に未加入である)
無職・夫婦・20代・4人家族など|場合別の月額国民健康保険料は?
- 20代
- 夫婦2人世帯
- 4人世帯
- 無職
- 年金暮らしの方
20代の月額国民健康保険料の平均
まずは20代の国民健康保険料の月額平均を見ていきましょう。
今回は、
- 職業:フリーター(年収200万円)
- 所在:神奈川県鎌倉市(三方式)
- 税率:医療分5.92%・支援分1.95%
- 均等割:医療分22,950円・支援分8,490円
- 平等割:医療分14,400円・支援分5,160円
金額 | |
---|---|
医療分 | 所得割:52,688円 均等割:22,950円 平等割:14,400円 |
支援分 | 所得割:21,360円 均等割:8,490円 平等割:5,160円 |
介護分 | なし |
月額平均保険料 | 10,420円 |
夫婦2人の月額国民健康保険料の平均
続いては、夫婦2人の国民健康保険料の月額平均を見ていきましょう。
今回は、
- 年齢:ともに30代
- 年収:夫400万円・妻150万円
- 所在:神奈川県鎌倉市(三方式)
- 税率:医療分5.92%・支援分1.95%
- 均等割:医療分22,950円・支援分8,490円
- 平等割:医療分14,400円・支援分5,160円
金額 | |
---|---|
医療分 | 所得割:168,720円 均等割:45,900円 平等割:14,400円 |
支援分 | 所得割:68,400円 均等割:16,980円 平等割:5,160円 |
介護分 | なし |
月額平均保険料 | 26,630円 |
家族4人の月額国民健康保険料の平均
3つ目は、4人世帯の国民健康保険料の月額平均を見ていきましょう。
今回は、
- 年齢:ともに30代
- 子ども:2人
- 年収:夫400万円・妻150万円
- 所在:神奈川県鎌倉市(三方式)
- 税率:医療分5.92%・支援分1.95%
- 均等割:医療分22,950円・支援分8,490円
- 平等割:医療分14,400円・支援分5,160円
金額 | |
---|---|
医療分 | 所得割:168,720円 均等割:91,800円 平等割:14,400円 |
支援分 | 所得割:68,400円 均等割:33,960円 平等割:5,160円 |
介護分 | なし |
月額平均保険料 | 33,926円 |
無職の場合の月額国民健康保険料の平均
4つ目は、無職の方の国民健康保険料の月額平均を見ていきましょう。
今回は、
- 年齢:20代
- 年収:0円
- 所在:神奈川県鎌倉市(三方式)
- 税率:医療分5.92%・支援分1.95%
- 均等割:医療分22,950円・支援分8,490円
- 平等割:医療分14,400円・支援分5,160円
- 軽減率:7割適応(年収33万円以下のため)
金額 | |
---|---|
医療分 | 所得割:0円 均等割:6,885円 平等割:4,320円 |
支援分 | 所得割:0円 均等割:2,574円 平等割:1,548円 |
介護分 | なし |
月額平均保険料 | 1,275円 |
65歳以上年金暮らしの月額国民健康保険料の平均
最後は、65歳で年金暮らしをしている方の国民健康保険料の月額平均を見ていきましょう。
今回は
- 年齢:65歳夫婦
- 年収:夫300万円・妻なし
- 所在:神奈川県鎌倉市(三方式)
- 税率:医療分5.92%・支援分1.95%
- 均等割:医療分22,950円・支援分8,490円
- 平等割:医療分14,400円・支援分5,160円
金額 | |
---|---|
医療分 | 所得割:94,128円 均等割:45,900円 平等割:14,400円 |
支援分 | 所得割:38,160円 均等割:16,980円 平等割:5,160円 |
介護分 | なし |
月額平均保険料 | 17,894円 |
国民健康保険が高すぎる!保険料を節約する方法
「国民健康保険料があまりにも高い!」そう感じている方もおられるでしょう。
実は、保険料を節約する方法が存在するのです。
この項目では
- 確定申告で控除を受けよう
- 電子マネーなどを利用しよう
確定申告で控除を受ける
まず1つ目の方法は、確定申告で控除を受けるという方法です。
国民健康保険料は「社会保険料」に含まれる費用となっています。
この社会保険料は、個人事業主であれば確定申告によって控除することができるのです。
これは国税庁「社会保険料控除」でも述べられています。
社会保険料は、国民健康保険だけでなく介護保険や雇用保険も包括するものです。
確定申告と同時に控除申請を行うことによって、年間の所得から差し引くことが可能となっています。
電子マネーnanacoやYahoo公金を利用する
国民健康保険料は、現金に限らず
国民健康保険料の軽減・減免制度を解説!
「国民健康保険料の負担が厳しい」という方、実は軽減・減免制度があることをご存知ですか?
しかしその制度の利用にも、一定の条件が設けられています。
この項目では、
- 軽減制度
- 減免制度
国民健康保険料の軽減制度が利用できる条件は?
「軽減制度」とは、支払うべき国民健康保険料の金額を軽減してもらえる制度です。
この軽減制度の利用には
- 世帯主の収入が〜33万円
- 世帯主以外の収入が一定額以下
軽減率 | 世帯主以外の収入 |
---|---|
7割 | 0円 |
5割 | 24万5,000円以下 |
2割 | 35万円以下 |
国民健康保険料の減免制度が利用できる条件は?
「減免制度」とは、支払うべき国民健康保険料の金額を一部もしくは全額免除してもらえる制度です。
この制度利用の対象者は、前年度より所得が大きく減少してしまった世帯となります。
具体的には
- 事情(失業や農作物の被害など)で世帯主の所得が減少
- 世帯主が障害状態あるいは死亡した
- 世帯主が行方不明になった・失踪してしまった など
退職後に国民健康保険に加入すると月額保険料が高くなる?
さて最後は、退職後に国民健康保険に加入する場合の話をしましょう。
実は退職後に国民健康保険へと加入すると、月額の保険料が高額となってしまう可能性があるのです。
退職後ということは、収入もない状態であるということ。
そのタイミングで高額な保険料の負担があれば、かなり苦しい思いをすることになってしまいますよね。
この項目では
- 退職後の選択肢
- 任意継続保険と国民健康保険、どちらの保険料が安い?
退職後に被保険者資格を喪失したら選択肢は3つ!
健康保険の任意継続
希望者が退職以前に加入していた健康保険に、「任意継続被保険者」として最長2年間加入を延長できるシステムです。
在職時との保険料の違いは
保険料 | |
---|---|
在職時 | 半額を自己負担 (事業主が半額を負担) |
退職後 | すべて自己負担 |
上記のようなものとなっています。
家族の健康保険に被扶養者として加入
家族が勤務先の健康保険に加入しているのであれば、その被扶養者となることが可能です。
この場合には、被扶養者となる人が
- 年収130万円未満
- 扶養者の3等身内である など
任意継続保険と国民健康保険料どちらがお得?シュミレーション!
保険料は少しでもお得な方が良いですよね。
そこで今回は
- 家族構成:夫(60歳)・妻(パート)
- 保険加入状況:夫は定年まで勤務先の協会けんぽに加入・妻はその被扶養者
- 退職時の収入:月収50万円(税込年収750万円)
- 所在:東京都世田谷区(二方式)
任意継続保険の場合
協会けんぽを任意継続した場合は
数値 | |
---|---|
保険料率 | 11,56% |
月額保険料 | 32,368円 |
このようになります。
国民健康保険の場合
国民健康保険に加入した場合は
金額 | |
---|---|
均等割 | 10,850円 |
平等割 | 約47,633円 |
月額保険料 | 約58,466円 |
このような結果となります。
どちらがお得?
この世帯の場合は、任意継続保険の方が保険料を抑えられるということがわかりました。
毎月約25,000円の節約であり、年間にすれば30万円を超える差です。
ただしその翌年は改めて保険の見直しが必要となります。
それは、国民健康保険が前年の収入をもとに保険料を決定するためです。
まとめ
国民健康保険料について、ケースごとの月額平均や計算の仕方などの基本的知識をご紹介してきましたがいかがだったでしょうか。
今回の記事のポイントは、
- 国民健康保険料の月額平均は、住まい・世帯状況・年収などによって異なる
- 国民健康保険料は、医療分・支援分・介護分からなる
- 国民健康保険料は、所得割・均等割・平等割・資産割という算出方法の組み合わせで求められる
- 国民健康保険料は、控除申請や電子マネーなどの使用で節約が可能
- 国民健康保険料の納付が厳しい場合は、軽減・減免制度が用意されている
- 退職後は、任意継続保険の方が保険料が安い可能性がある
・国民健康保険料の平均は大体以下のような感じ
100万円:5,116円
200万円:12,043円
300万円:17,611円
400万円:23,500円
500万円:29,863円
600万円:36,234円
700万円:42,919円
800万円:50,081円
900万円:57,244円
1,000万円:64,273円
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