空き家に火災保険はなぜ必要?加入すべき理由と注意点を徹底解説!

空き家には特有のリスクがあるため火災保険が必要です。しかし、必要以上の補償をつけてしまうと、割高な保険料を払いつづけることにもなりかねません。そこで今回は、空き家に火災保険が必要な理由や、加入できる火災保険、おすすめの選び方と注意点などを中心に解説します。

空き家にも火災保険は必要

火事による損害に備える火災保険。人が住む家のためには加入していても、空き家のためには加入すべきかを迷うことが少なくはないでしょう。


空き家でも火災保険には加入できます。空き家には放火や盗難など特有のリスクがあるため、むしろ火災保険の必要性が高いともいえます。


しかし、必要以上の補償をつけてしまうと保険料の負担が大きくなることにも注意しなければなりません。


そこで今回の記事では、以下の内容を中心に解説します。

  • 空き家の定義
  • 空き家に火災保険が必要な理由
  • 空き家の火災保険を選ぶ際の注意点
この記事を読んでいただければ、空き家に火災保険が必要な理由を知るだけでなく、自身に合った火災保険を選べるようになります。 


 ぜひ最後までご覧ください。

空き家の定義 | 区分によって加入できる火災保険が変わる

空き家とは、1年以上使用されていない建物のことです。


そして状況によって以下のどちらかに区分されます。

  • 住宅物件
  • 一般物件

区分によって加入できる火災保険が変わるので、それぞれくわしく見ていきましょう。

住宅物件 | 保険料が割安な火災保険に加入できる

住居として使う予定がある場合は、一般的な住居と同様の住宅物件に区分されます。


代表例が以下の2つのケースです。

  • 急な転勤で一時的に空き家になる
  • 別荘として定期的に使用する予定がある
住宅物件用の火災保険は、保険料が割安で補償の選択肢も比較的広いという大きなメリットがあります。

ですから住居として使う予定がある場合は、住宅物件として認められないかを保険会社に相談してみましょう。

一般物件 | 火災保険の加入条件は厳しめ

住居として使用する予定がない場合は、一般物件に区分されます。


一般物件とは、住宅物件、工場物件、倉庫物件のいずれにも該当しない物件のことです。たとえば、事業所や店舗などが当てはまります。 


一般物件用の火災保険は、加入条件が厳しめの傾向にあり、比較的割高な保険料が設定されていることも少なくありません。ですから、本当に必要な補償内容にしぼって契約することをおすすめします。

空き家にも火災保険への加入が必要となる3つの理由

空き家には特有のリスクがあるため、火災保険で備える必要があります。


加入が必要な理由について、大きく以下の3つの観点から見ていきましょう。

  • 放火犯に狙われやすいから
  • 延焼時の損害賠償請求に備えるため
  • 人災や天災に備えるため

理由①空き家は放火犯に狙われやすいから

空き家は放火犯に狙われやすいという特徴があります。


以下のような状況では、狙われるリスクがさらに高まるので注意が必要です。

  • 部屋や玄関が真っ暗で人の気配がしない
  • 垣根や塀が低く敷地内をのぞきやすい
  • 扉や窓が施錠されていない
  • 家の周囲にゴミや葉っぱなどの可燃物が散乱している
  • 隣家との距離が離れている

空き家は無人のため火災の通報が遅れやすく、被害が大きくなりがちです。火災後にも住宅して使うために、多額の建て替え費用が必要になることも少なくありません。


建て替えをせずに解体する場合でも、解体費やごみ処理費が数百万円にものぼることがあります。


火災保険に加入することによって、このような想定外の大きな費用に備えることが可能です。

理由②延焼時の損害賠償請求に備えるため

空き家のおもな火災原因は、放火やたばこのポイ捨て、電子機器の配線トラブルなどです。


そして、火災の規模によっては近隣住宅に延焼することがあります。


放火や失火による延焼の場合、基本的に所有者の責任は問われません。しかし、重大な過失があったと認められると、多額の損害賠償請求をされることがあります。


たとえば以下のような場合です。

  • 電気やガスの機器管理が不十分だった
  • 施錠されておらず、第三者が容易に侵入して放火できる状態だった
  • 新聞や雑草などの燃え広がりやすいものが放置されていた
損害賠償請求に対する補償は特約で付加する場合が多いので、保険会社に確認しておくことをおすすめします。

理由③人災や天災に備えるため

火災保険は、火災以外にもさまざまな損害が補償対象になっています。

  • 台風や落雷などの自然災害による破損
  • 洪水などの水災や排水管の破損などによる水濡れ
  • 空き巣や自動車衝突などによる建物の破損
このほかにも、テレビやパソコンの液晶破損や、家具の移動中におきた壁の破損なども補償対象にすることが可能です。

火災保険は建物で発生した損害が幅広く補償される保険だといえるでしょう。

ただし、補償対象を広くすればするほど保険料も上がるので、空き家にかける火災保険は本当に必要な補償だけを選ぶことが重要です。

地震保険に加入できるのは住宅物件扱いの空き家のみ

地震による火災は火災保険の対象外です。補償を受けるには地震保険に加入する必要があります。

地震保険は単体では加入できず、火災保険とセットでの加入を条件にしているケースがほとんどです。

なお、地震保険に加入できるのは住宅物件のみとなっています。一般物件扱いの空き家は加入できないので注意しましょう。

空き家の火災保険を選ぶ際の注意点

それでは実際に空き家の火災保険を選ぶ際に注意するポイントを解説します。


大きく以下の3点です。

  • 必要な補償を確認する
  • 補償の範囲と特約を選ぶ
  • 将来の補償についても確認しておく
それぞれくわしく解説していきます。

①必要な補償を確認する

火災保険には以下の3つの加入パターンがあります

  • 建物のみ補償
  • 家財のみ補償
  • 建物と家財どちらも補償
住居として使う予定がなければ建物のみの補償、別荘として定期的に使用するなら建物と家財どちらも補償するといったように、必要な補償の範囲を確認しましょう。

もし不要な補償をつけてしまうと、割高な保険料を支払うことになります。

空き家の状態を確認することも重要

家財の設置状況や建物の老朽化状況など、空き家がどのような状態になっているかを確認することも重要です。

状態によっては、必要な家財を搬出したのちに建物のみの補償にすることで保険料をおさえるといった選択肢も生まれます。

また、家屋の倒壊や配線による火災の危険性を確認し、対策することで、将来のトラブルを未然に防ぐことも可能です。

②補償の範囲と特約を選ぶ

補償の範囲を広くすればするほど保険料は割高になるので、本当に必要な補償の範囲を選ぶようにしましょう。


空き家の保険はおおまかには、シンプルな補償の火災保険と、補償の範囲が広い総合保険の2種類から選択できます。


たとえば天災などにより全壊する可能性を考慮するとします。全壊しても建て替えるつもりがないのであれば、解体費とごみの処理費がまかなえる程度の補償で十分でしょう。


高台に建てられていて水害の危険性が低い家屋であれば、水災補償の必要性は比較的低いです。


自身が住む家の火災保険料も合わせて支払いつづけることを考えると、空き家は本当に必要な補償のみにして、できるだけ保険料をおさえるようにしておくことをおすすめします。


損害賠償に関する特約の付加を検討しよう

空き家はこまめな管理がなされないため、想定外の損害を生んでしまうことがあります。

  • 老朽化により建物が倒壊して通行人にけがをさせる
  • 近隣の住宅や自動車を破損する
  • 延焼により近隣の家屋を全焼させてしまう
こうした場合の損害賠償金は高額になることが少なくないので、保険で備えることを検討しておきましょう。

住宅物件であれば個人賠償責任保険、一般物件であれば施設賠償責任保険が損害賠償に対応しています。

基本補償に含まれていなければ、損害賠償に関する特約を付加することも可能です。まずは保険会社に確認してみましょう。

③将来の補償についても確認しておく

空き家は現在だけでなく将来の補償についても確認しておきましょう


自身で居住する、賃貸物件として利用する、売却・譲渡するなど、空き家を将来どうする予定かによっても最適な火災保険は変わります。


また、居住地として利用している家屋にかけている火災保険は、空き家が補償の対象外であることが少なくありません。


空き家になることがわかった段階で、火災保険の補償対象について確認しておくことで、いざというときに補償が受けられなくなるリスクを軽減できます。

参考:空き家の火災保険料の相場

空き家の保険料の相場の目安(1年間)は以下のとおりです。

  • 建物のみ:1~6万円
  • 建物と家財:5~10万円

かなり幅があるのは、広さや築年数、地域によって保険料は大きく変わるからです。


また、保険会社によっても条件や保険料は変わります。空き家の加入自体ができないところから、通常の家屋と保険料がさほど変わらないところまでさまざまです。


ですから空き家に火災保険をかける際は、必要最低限の補償にして保険料をおさえることと、複数の保険会社に見積りを依頼することをおすすめします。

まとめ:空き家の火災保険に加入するならまずは無料で見積り依頼

空き家に火災保険が必要な理由について解説してきましたが、いかがでしたか?


今回の記事のポイントは以下のとおりです。

  • 空き家は放火など特有のリスクがあり火災保険の必要がある
  • 空き家は住居として使う予定があるかで加入できる火災保険が変わる
  • 空き家の火災保険は必要な補償の範囲と支払う保険料のバランスに注意する
火災保険は火事以外にも建物に関するさまざまな損害が補償対象になるため、空き家以外でも加入し、定期的に見直しをすることをおすすめします。

なお、保険料は上昇傾向にあり、2022年10月には大規模な値上げがなされる見込みです。ですから、加入と見直しはなるべく早めに検討しましょう。

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